第2章: 社交ダンス教室で触れた若い男性の、硬い股間の鼓動(続き 2/2)
すみれは、彼の左腕に支えられた腰のあたりが、ますます火照っていくのを感じた。掌の熱に加えて、今は彼の全身から発せられる性的な熱気が、自分を包み込んでいるようだった。吸い込む空気さえ、彼の汗と体温で温められ、肺の奥まで染み渡る。
鏡に目をやると、自分が冬馬に抱かれるような姿勢で、彼の胸に寄りかかっている姿が映った。顔は赤く染まり、目はうつろで、唇をわずかに開けて息をしている。まるで、情事の最中の女の顔だ。
――見られている。
純子をはじめ、他の生徒たちの視線が、ちらほらとこちらに向いている気がした。この異常なまでの近さ、そしておそらくは、すみれのレオタードの下で硬くなっている乳首の先や、汗で張り付いた生地の下の陰毛の影まで、筒抜けなのではないか。
その想像が、さらに恥ずかしさを募らせると同時に、恐ろしいほどの興奮を呼び起こした。
見られたい。
この熟れきった、七年も抱かれていない女の身体を、この若い男性に、そして周りの人々に、くまなく見られて、その卑猥さをあらわにされたい。
そんな欲望が、理性を押しのけ、脳裏を駆け巡る。
レッスンが終了の合図を迎えるまで、すみれはほとんど思考停止状態だった。冬馬の股間の硬さ、その熱、そして自分自身の身体の内側から湧き上がる湿りと疼きだけが、唯一の現実のように感じられた。
「お疲れ様でした」
冬馬が手を離す。その瞬間、腰を支えていた熱が消え、すみれは少しよろめきそうになる。股間の熱は冷めず、むしろ彼の身体が離れた空虚さで、より一層強く疼いていた。
「ありがとうございました」
声だけは、何とか平静を装う。冬馬も、さっきまでの曇った表情から、講師としてのしっかりした顔つきに戻っている。しかし、彼のパンツの前のあたりが、ほんのりと張りを残しているように見えたのは、気のせいだろうか。
駐車場の自分の車に乗り込み、エンジンをかける。ハンドルを握る手のひらには、まだ冬馬の肩の筋肉の感触が残っているようだった。
シートに深く腰を下ろすと、レオタードの薄い生地が、濡れて冷たくなった股間に張り付く。さっきまであれほど熱かった場所が、外気に触れてひんやりとし、その温度差がまた敏感な神経を刺激する。
車を発進させ、住宅街の道をゆっくりと走りながら、すみれはもう一度あの感触を思い出した。
彼の、硬く膨らんだ股間。
太ももに押し付けられた、あの確かな形と熱。
――あれは……。
信号で停車し、ブレーキを踏みながら、ふと自分の腿のあたりを見下ろす。黒いレオタードの上からでも、自分の腿がほんのり赤くなっているのがわかる。彼の熱が、痕跡のように残っているような気がした。
股間が、じんわりとまた熱を帯び始める。シートに押し付けられた恥部のあたりが、うずく。走行中の車内という閉鎖された空間で、誰にも見られず、誰にも邪魔されず、あの感覚を反芻する。
右手をハンドルから離し、そっと自分の腿の上、さっき冬馬の股間が触れていたと思われるあたりに置く。生地越しに、自分の肌の温もりを感じる。
――ああ……だめ。
そう思いつつも、指先がほんの少し、腿の内側へとずり落ちる。レオタードの生地が、濡れで冷たくなった股間の割れ目に、ぴったりと密着している。その感触を確かめるように、人差し指でそっと押す。
ふんわりとした肉の弾力と、その奥からの疼きが、指先に伝わってくる。
信号が青に変わり、後続車にクラクションを鳴らされた。すみれははっと我に返り、慌てて手をハンドルに戻す。顔が火照る。こんなところで、ただのダンスの感触を思い出して、興奮している自分がいた。
しかし、家までの道のりが、異常に長く感じられた。
シートに張り付いた濡れの冷たさと、内側から湧き上がる熱の対比が、腰の奥をくすぐり続ける。あの硬い感触。あの鼓動。あの若い男性の、抑えきれない反応。
自宅のガレージに車を入れ、エンジンを止めたときには、すみれの呼吸はすでに浅く、速くなっていた。レオタードの下では、クリトリスがぴんと張り、膣の入口はぬめりでびっしょりと濡れ、無言で挿入を懇願しているようだった。
ドアを開け、暗い家の中へ一歩踏み入れる。夫は出張中で、まだ帰っていない。息子は大学の寮にいる。
誰もいない、静かな家。
その沈黙が、すみれの耳元でささやく。
――思い出して。
――あの感触を。
――もっと、確かめて。
廊下の鏡に、自分が映った。顔は紅潮し、目は潤み、レオタードの胸元には、硬くなった乳首の先がくっきりと浮き出ている。
すみれは鏡の中の自分を見つめ、ゆっくりと唇を噛みしめた。
股間の疼きは、もう止めようがなかった。
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