第2章: 社交ダンス教室で触れた若い男性の、硬い股間の鼓動
第2章: 社交ダンス教室で触れた若い男性の、硬い股間の鼓動
友人の純子に誘われて始めた社交ダンス教室は、三回目のレッスンを迎えていた。
スタジオの広い鏡面と、柔らかな木目調の床。天井から吊り下げられたシャンデリアの光が、午後の時間を優雅に、そしてどこか官能的に彩っている。すみれはスタジオの隅で、自分の姿を映す鏡を盗み見るようにしながら、薄い黒いレオタードの裾を整えていた。
胸元が少し深くえぐられたそのレオタードは、普段着慣れない生地の薄さに、いつも以上に肌の感覚が鋭敏になっていた。下着のラインが浮き出ないよう、パンティは控えめなものを選んだつもりだったが、腰のあたりを覆う生地が、ほんの少し引っ張られるたびに、股間の割れ目が意識されてしまう。
――もう、こんな年なのに。
内心で呟きながら、鏡に映った自分の腰周りのふっくらとした肉のラインを目で追う。七年間、誰にも触れられず、抱かれずに熟れてしまったこの身体。恥ずかしさと、どこか諦めに似た感情が入り混じる。
「では、今日もよろしくお願いします」
爽やかな声がスタジオに響いた。
振り向くと、講師の住吉冬馬が生徒たちの前に立っていた。三十歳という若さが、清潔な白いシャツと黒のスリムなダンスパンツによってさらに引き立てられている。肩幅が広く、シャツの袖口から覗く腕は、ダンスに必要な筋肉がしっかりと付いていて、しなやかさの中に力強さを感じさせた。
すみれは思わず息を飲んだ。
彼の存在そのものが、この空間の空気を変えてしまうようだった。眩しすぎて、まともに見つめられない。そんな思いが、胸の奥をざわめく。
「大日野さん、今日もご一緒させてください」
いつの間にか、冬馬がすみれの目の前に立っていた。彼は礼儀正しく、少しだけ頭を下げる。その仕草が、また余計にすみれの心臓を締め付けた。
「あ、はい……よろしくお願いします」
声が少し上ずっているのを、自分で感じる。
純子がくすくすと笑うのを横目で感じながら、すみれは冬馬の前に立った。距離が近い。あまりに近すぎる。彼の胸板と、自分の胸のふくらみとの間には、ほんの数十センチの隙間しかない。
「それでは、基本的なホールドから。前回の復習も兼ねて」
冬馬の右手が、すみれの背中の中央、肩甲骨の少し下あたりに置かれた。
その掌の熱が、薄いレオタードの生地をいとも簡単に貫通し、直に肌へと染み込んでくる。まるでアイロンのように、熱く、そして確かな圧力で。すみれは背筋がぴんと伸びるのを感じた。
「左手は、私の肩の上に」
指示に従い、すみれは左手を冬馬の右肩にそっと置く。その下には、しっかりとした筋肉の盛り上がりがあった。若い男性の、弾力のある、温かい肉体。触れた指先が、じんわりと熱を持ち始める。
「では、私の左手は……」
冬マの左手が、ゆっくりとすみれの腰骨の上、背中側に回り込むようにして置かれた。
その瞬間、すみれは全身の血が一気に頭上へと昇っていくのを感じた。腰のあたり、ちょうどレオタードの生地が最も薄く、自分の肉付きの良さを強調してしまう部分。その敏感な領域を、若い男性の掌が包み込む。
熱い。
あまりに熱くて、触れられている皮膚の下で、肉がひくつくような感覚が走る。掌の形が、くっきりと腰に刻まれる。彼の指先が、ほんの少し動いた。それはたぶん、ホールドを調整するためだけの、無意識の動きだったのだろう。
しかし、すみれの身体は、その些細な動きを、卑猥な愛撫として解釈してしまった。
「では、カウントに合わせて一歩目を。私についてきてください」
冬馬の声が、すぐ耳元で響く。彼の息が、すみれの頬のあたりをかすめる。汗のほのかな塩気と、さわやかな洗剤の香りが混ざった、若い男性特有の匂い。それが、すみれの鼻腔をくすぐり、さらに股間の奥をむずむずと疼かせる。
音楽が流れ始めた。
ワルツの、ゆったりとした三拍子。冬馬がリードする一歩に合わせて、すみれも足を踏み出す。しかし、体がぎこちない。緊張で、脚が思うように動かない。
「大丈夫ですよ。ゆっくりで」
冬馬の声は優しい。しかし、その優しさがまた、すみれの罪悪感に火を注ぐ。こんな風に若い男性に身体を預けていいのだろうか。人妻である自分が、こんなに近い距離で、彼の身体の熱を感じていいのだろうか。
二歩目、三歩目。
回転が入る。冬馬のリードに身を任せ、すみれはくるりと半回転する。その瞬間、彼の身体がさらに接近し、太もものあたりが、彼の腿にぴったりと寄り添う形になった。
そして、感じた。
彼の股間の、明らかな盛り上がりを。
薄いダンスパンツの生地の下で、硬く、大きく膨らんだそれの存在が、すみれの太ももの外側に、確かな熱と圧として伝わってくる。鼓動のように、ぷるんと跳ねる感触さえあった。
すみれの頭の中が、真っ白になった。
――ああ……。
彼も、興奮している。この距離で、私の身体に触れていて、反応している。そんな事実が、恥ずかしさを通り越して、腹の底から滾るような熱に変わる。股間が、じわじわと熱を帯び、ぬめりが滲み始めるのを感じた。
レオタードの下で、自分のクリトリスが、ぷっくりと膨らみ、疼き始めている。七年間も使われずにいたのに、たったこれだけの接触で、こんなにも簡単に目覚めてしまう。この淫らな身体。
「あの……すみません、すみれさん。ちょっと……」
冬馬の声が、曇っている。彼はわずかに顔を俯かせ、視線をそらした。耳の先が、ほんのりと赤くなっているのが見えた。
すみれは、自分の声が喘ぎを含んでいるのを必死で抑えながら、応える。
「いいえ……私こそ、下手で……ごめんなさい」
その言葉が、いかに嘘に満ちているか。下手なのは事実だが、それ以上に、今、彼の股間の硬さに意識を奪われ、自分の股間が熱く濡れていくのを感じながら、まともにダンスのステップなど考えられない。
音楽は続く。
冬マの股間の膨らみは、すみれの太ももから離れなかった。むしろ、ステップを踏むたびに、こすれ、押し付けられ、時折、より深く、より確かな形で存在を主張してくる。
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