第1章: 七年間も抱かれずに熟れきった妻の、午後の孤独なオナニー(続き 2/2)
声はますます甘く、切なく歪む。すみれは腰を浮かせ、浴槽の縁に膣口を押し付ける。冷たい陶器の感触が、熱くなった肉の襞に刺激を与える。彼女は腰を前後に揺らし始めた。ぐりぐりと、陶器の縁がクリトリスを圧迫し、擦り上げる。
目を閉じれば、冬馬が自分の前に跪き、この大きく開かれた股間を覗き込んでいる幻影が広がる。彼の顔が近づく。鼻先が陰毛に触れる。そして彼が深く息を吸い込み――
「くん……くんっ……すみれさんの、熟れた匂い……」
幻の声が耳元で囁く。
「いや……臭いです、汚いです……やめて……」
現実のすみれが喘ぎながら拒否の言葉を吐くが、腰の動きはより激しくなる。陶器の縁が膣口に食い込み、ぐちゅっと卑猥な音を立てる。愛液が腿を伝い、浴槽の底に滴り落ち始めた。
左手はクリトリスを激しくこすり、右手は乳房を捻り上げる。快感の波が、次第に高く、鋭くなっていく。七年分の空虚が、この瞬間だけは熱い充実で埋め尽くされようとしている。
「あ、ああん……っ!」
突然、腰が跳ねるような痙攣が起きた。視界が白く閃き、全身の力が一気に抜けていく。膣の奥深くから温かいものがじわっと溢れ出し、腿を伝って流れるのを感じた。すみれは浴槽の縁にしがみつき、肩で息をしながら、ただ崩れ落ちるように座り込んだ。
しばらく、雨音と自分の荒い息遣いだけが浴室に響いていた。
やがて興奮が冷め、現実がじわりと戻ってくる。白いタイルの床に滴った愛液の跡。鏡に映った、汗で髪が額に貼りつき、目をうつろにした中年女の顔。そして腿の間にまだたっぷりと残る、ぬめりとした感触。
ゆっくりと立ち上がり、シャワーを浴びる。お湯が身体を流すが、心の中の空虚は洗い流せない。七年間の空白は、たった数分の孤独な快楽では埋まらないのだ。むしろ、その隙間がより鋭く、深く感じられるだけだった。
すみれは清潔なタオルで身体を拭い、再び地味なパジャマに着替えた。寝室に戻り、ベッドに横になる。隣には健一の枕が、整然と置かれていた。彼は今夜も、この枕を使うことはない。
――明日は社交ダンスの日。
その思いだけが、胸の奥で微かに光った。ほんの少しの、罪深い期待が、すみれの心に灯り始めていた。
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