第6章: 夫の細いペニスと偽りの喘ぎ(続き 2/2)
聡実は喘ぎ声を上げた。本心からではなく、夫を喜ばせるために。彼女は腰をわずかに動かし、感じているふりをした。
「あ……としあき……んっ……」
「気持ちいい? 久しぶりだね……はあ……」
敏明の動きは次第に速くなり、ベッドがきしむ音が暗い寝室に響いた。けれど、聡実の膣にはほとんど快感がなかった。むしろ、物足りなさがじわじわと広がり、股間の奥が空虚に疼く。
その時、頭をよぎったのは康之の巨根だった。
あの拳ほどの亀頭が膣口をこじ開け、ミリミリと侵入してくる圧迫感。子宮の入り口をぐいっと押し上げられるたびに、身体が痙攣するほどの快感。カリが膣壁をえぐりながら抜ける時の、じゅぷっという淫らな音。
「んっ……ああ……」
聡実の喘ぎ声は、次第に本物のものに変わっていった。だが、それは夫の細いペニスによるものではなく、記憶の中の康之の巨根に反応しているからだ。
彼女は目をぎゅっと閉じた。暗闇の向こうに、康之の顔が浮かぶ。あの巧みな手つき、低い声、そして巨大なペニスが自分の膣を支配する感触。
「さとみ……イクよ……」
「私も……イク……ああっ!」
聡実は大きく声を上げた。それは演技だった。膣の奥は依然として物足りなく、満たされていない。けれど、彼女は必死に腰をくねらせ、感じているふりを続けた。
敏明が深く唸り、身体を震わせて射精した。その熱いものが膣の内側に注がれる感触はあったが、康之の濃厚な精液のように子宮の入り口まで届くような深さはない。
「はあ……はあ……久しぶりだったね。さとみ、ありがとう」
敏明は聡実の上に崩れ落ち、そのまま抱きしめた。彼の汗の匂い、息遣い、すべてが慣れ親しんだものなのに、なぜか聡実の胸は冷めていた。
「……うん。お疲れ様」
聡実はそっと夫の背中を撫でた。その時、彼女の腿の間からは、夫の精液と彼女の愛液が混ざり合ったものがじんわりと流れ出る感触があった。
康之の時とは違う。あの時は、愛液が洪水のように溢れ、テーブルを濡らした。けれど今は、ただ少し湿っているだけだ。
敏明はすぐに眠りについた。満足そうな寝息を立てながら。
聡実は暗闇の中で目を見開いたままだった。天井を見つめながら、胸の中に渦巻く感情を整理しようとした。
罪悪感は確かにある。夫を騙し、演技をし、しかもその最中に他の男のことを思い浮かべていた。
だがそれ以上に強かったのは、物足りなさだった。康之の巨根で子宮をえぐられるあの圧倒的な快楽に比べれば、夫との営みはあまりにも浅く、表面的に感じられた。
――私、もう小さいのじゃだめかも。
その思いが、静かな寝室に重くのしかかった。聡実はそっと手を下腹部に当てた。パイパンになったツルツルの肌を、そっと撫でる。
明日、康之に会ったら、きっとあの巨根を求めている自分がいる。夫との物足りなさを、康之のペニスで埋めてもらいたいと願うだろう。
彼女はゆっくりと横向きになり、夫の背中を見つめた。
ごめんね、としあき。でも、私……もうあの感覚なしにはいられないんだ。
涙が一筋、聡実の頬を伝った。けれど、それは後悔の涙ではなく、自分が深みにはまっていくことへの、ある種の諦めに近いものだった。
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