第5章: 妄想相撲
第5章: 妄想相撲
家に着くまでの道のりが、なぜかいつもより長く感じられた。
美佳は玄関のドアを開け、そっと靴を脱いだ。リビングから母親の声が聞こえてくるが、何を言っているのか耳に入らない。頭の中は、まだ校庭の土俵の上に残っていた。股間のじっとりとした湿りが、歩くたびに短パンの内側で広がり、冷たくなっていく感覚だけがはっきりと意識に残る。
「おかえり。遅かったね、稽古熱心だなあ」
母親が台所から顔を出して言った。
「……うん」
それだけ答えるのが精一杯だった。美佳はすぐに階段を駆け上がり、二階の自分の部屋に駆け込んだ。カバンを床に放り投げ、背中をドアに預ける。胸が高鳴っている。息が荒い。
――みんな、あの声、聞こえてた。
――あの湿り、気づかれてた。
顔が火照る。布団に倒れ込み、天井を見つめた。夕方の薄明かりが、部屋を柔らかな影で満たしていた。
風呂に入るまでの時間が、異様に長く感じられた。湯船に浸かっている間も、肌に触れるお湯の感触が、茂の汗ばんだ肌の熱を思い出させた。胸を洗うたびに、布に擦られたあの感覚がよみがえり、指先が震える。
スポーツブラを脱いで鏡を見た。左の乳首が、ほんのり赤くなっていた。そっと触れると、ちくっとした疼きが走り、股の奥がじんわりと熱を帯びた。
――ダメだ、もう。
慌ててタオルで体を拭き、パジャマに着替えた。綿のパンツが股間に当たると、まだ少し湿っているような気がした。気のせいかもしれない。でも、確かにあのぬめりは、家に帰るまでずっと続いていた。
布団に入り、電気を消した。
暗闇が訪れると、今度は逆に感覚が研ぎ澄まされていく。目を閉じれば、すぐに校庭の風景が浮かんだ。夕焼け空。砂利の土俵。そして、三人の影。
茂の顔が、至近距離で迫ってくる。
『声、出てるよ』
あの低い声が、耳の奥で繰り返される。恥ずかしさで体が縮こまる。でも、それと同時に、股間がまたじんわりと温かくなる。パジャマの布が、その熱を優しく包み込む。
――なんで、こんなことになるんだろう。
美佳は布団の中でそっと脚を開いた。閉じていたときよりも、股間の熱がはっきりと感じられる。内腿の内側が、こすれ合うたびに微妙なぬめりを伝えてくる。
手が、自然に下腹部へと向かった。
パジャマの上から、そっとその場所を触る。柔らかい膨らみがある。昨日洗面所でしたときよりも、その形がはっきりとわかるような気がした。押してみると、奥でぴくんと小さな跳ねる感覚があった。
目を閉じる。
土俵の上で、茂に押し付けられていたあの瞬間を思い出す。汗でぬれた腹が、さらし布の上を擦り上げる。その摩擦が、乳首を直接こすり上げる。
「んっ……」
思わず声が漏れた。暗い部屋の中に、甘く湿った吐息が散らばる。
手の動きが少し強くなる。パジャマの布地が、敏感な部位をざらりと擦る。昨日よりもっと大胆に、もっとはっきりと快感を求めるように。
そして、妄想が始まった。
目の裏に浮かぶのは、校庭の土俵ではない。もっと小さな、囲まれた空間。体育館の隅の畳の上かもしれない。そこに、美佳はいた。上半身は裸。下半身もまわしだけ。男の子とおなじ稽古着姿だ。
向かいには、茂が立っている。
彼もまわし一枚。がっしりとした肩幅。汗で光る胸板。腹筋がくっきりと刻まれ、その下に──美佳は視線をそらした。まわしの結び目のところが、少し盛り上がっているように見える。
「いくぞ」
茂が低く言う。
組み合う。体がぶつかる。汗でぬれた肌が、直接さらし布に押し付けられる。今回はTシャツもスポーツブラもない。茂の熱い胸板が、美佳の柔らかい膨らみをぐいっと押しつぶす。
「あ……」
美佳の喘ぎが、妄想の中で響く。
茂はさらに強く押し込んでくる。体を密着させ、ゆっくりと腰を動かす。その動きで、硬くなった彼の腹筋が、美佳の下腹部をこするように擦り上げる。
まわしの布が、股間に食い込む。
ぐりっと、柔らかい肉の割れ目に、布の縁が深く押し入れられる。後ろからは、拓也と寛が見ている。彼らの視線が、美佳のお尻に張り付く。まわしが食い込んで、両脇の肉がはみ出し、肛門の皺まではっきりと見えているはずだ。
「見てる……みんな、見てる……」
妄想の中の美佳が、恥ずかしさに顔を背ける。
でも、体は逃げない。むしろ、茂の腰の動きに合わせて、自分から擦り付けるように動く。食い込んだまわしが、膣の入口あたりを強く刺激する。布のざらつきが、小さな陰核をこすり上げる。
「はあ、あ……そこ、もっと……」
現実の布団の中で、美佳の手の動きが速くなる。
パジャマの上からでは物足りなくなって、いつの間にかパンツの中に手を滑り込ませていた。指先が直接、熱く湿った肉のひだに触れる。ぬめっとした感触。昨日感じたよりも、ずっと多く愛液が滲んでいる。
妄想はさらにエスカレートする。
茂が美佳を土俵際まで押し詰める。激しい押し合いの中で、彼の腰が一度、強く前に突き出る。
その時、食い込んでいたまわしの縁が、ちょうど陰核のてっぺんを、ぐりっとこすり上げる。
「あっ! んんっ──!」
美佳の体が跳ねる。
現実の布団の中で、腰が浮く。股間をこする指の動きが、無意識に激しくなる。人差し指で、小さな突起を直接つまみ、くるりと撫で回す。
妄想の中では、美佳がその刺激に耐えきれず、膝の力が抜ける。
倒れ込む。背中が畳にぶつかる。上から茂が覆いかぶさるように覗き込む。その横で、拓也と寛が、あえいでいる彼女の股間をじっと見下ろしている。
まわしがはずれかかっている。
布がたるみ、ぱっくりと割れた股間が露出する。まだ幼いけど、ぷっくりと膨らんだ陰唇が、愛液でびっしょりと光っている。その中央で、小さな陰核が真っ赤に腫れ上がり、ぴくぴくと震えている。
肛門も丸見えだ。きゅっと締まった皺が、後ろで見つめる二人の視線に晒される。
「ああ……だめ、見ないで……」
妄想の美佳が泣き声を上げる。
でも、現実の美佳は、もう止められない。股間をこする指が、陰核を中心に激しく動く。もう一方の手は、パジャマの上から胸を揉みしだいている。乳首を指でつまみ、ひねる。
「茂、拓也さん、寛さん……みんな、みんな……」
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