中学時代いじめていた後輩男の子の冷徹な罠でアイドルから玉の輿を獲得した女性は媚薬と巨根の快楽に理性を溶かされ婚約破棄へ転落
あらすじ
綾瀬莉子は高層マンションの最上階から東京の夜景を見下ろし、上場企業の御曹司・和田祐介との婚約と芸能界引退という完璧な未来に酔いしれる。祐介の優しい言葉に、自分は過去を全て清算したと確信する莉子。しかし、彼女のスマートフォンには、差出人不明の古い校舎の写真が添付されたメッセージが届く。「綺麗になったな、莉子」という文言に、中学生時代の記憶――冷たい床、尿の匂い、松藤賢也への嘲笑がフラッシュバックし、完璧な夜に小さな亀裂が走る。
第11章: 復讐を喰らい尽くした者の行方(続き 2/2)
社会から抹殺され、婚約者にも去られ、家族からも絶縁された彼女の手元には、何も残っていない。
それでも――自分の罪の重みを、骨の髄まで知った今、簡単に死ぬことすら許されないと、彼女は思い始めていた。
死んだら、それはまた、逃げることになるのだから。
午前の光が、薄汚れたカーテンの隙間から差し込み、畳の上に細く白い線を描く。
埃がその光の中でゆっくりと舞い、莉子の裸の足首をかすめて消えた。
彼女はその光の筋をしばらく見つめ、それからゆっくりと立ち上がる。
この部屋を出て、どこへ行くという当てはないが、少なくとも今日は、郵便局へ行って転居届を出そうと思う。
そして、もしかしたら、親に一言だけでも謝りの電話を入れようか――。
そんなことが、頭の片隅をよぎる。
部屋の隅で、小さな蜘蛛が巣を張っている。
莉子はそれを見つめ、ふっと息を吐いた。
自分もまた、こんなふうに細い糸を手繰りながら、生きていくのかもしれない。
彼女は引き出しから、古びたボールペンと安物の便箋を取り出し、畳の上に座り込む。
そして、何かを書き始めた。
その文字は震え、歪み、時に涙の跡で滲みながらも、確かに未来へ向けて綴られる。
それは、宛先のない、それでも確かに彼女が初めて自分の言葉で刻む、長い長い贖罪の手記の始まりだった。
夜が明け、昼が過ぎ、また夜が来る。
東京の片隅で、綾瀬莉子は虚無と痛みを抱えながら、それでも静かに息を続けている。
復讐は確かに終わった。
しかし、その後に残されたものは、赦しでも、安らぎでも、幸福でもなかった。
ただ、二度と戻れない過去と、不確かな明日だけが、彼女の前の道にぼんやりと広がっている。
松藤賢也も綾瀬莉子も、あの中学時代からずっと、心のどこかで凍りついたままだったのかもしれない。
そして今、ようやく氷は割れたが、その下から現れたのは、温かな春の土などではなく、もっと深く暗い虚無の淵だった。
それでも彼女は、その淵を覗き込みながら、歩き始める。
罪を背負い、痛みを抱え、それでもなお――人間は息をする。
登場人物
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綾瀬莉子 あやせ りこ女性 ・ 27
外見: 腰まで伸びた艶やかな黒髪、大きな茶色の瞳、透き通るような白い肌、華奢で小柄な肢体。服装: 上品なワンピースやブランドスーツ、清楚な印象を与えるアイドル服。表向きは可憐で清純、内面は計算高く過去に弱者を虐めていた二面性を持つ。
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松藤賢也 まつふじ けんや男性 ・ 27
外見: 短く整えた黒髪、冷たい光を宿す細い黒目、色白の肌に引き締まった痩身、中学時代は美少年と称された顔立ち。服装: ダークスーツやシックなカジュアル、隙のないビジネススタイル。内向的で傷つきやすかった過去を秘め、今は冷徹な知性と復讐心を内に燃やす。
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和田祐介 わだ ゆうすけ男性 ・ 29
外見: 短い茶色の髪、柔和な茶色の瞳、均整のとれた健康的な体格、爽やかな印象。服装: 高級ビジネススーツ、清潔感あるカジュアル。温厚で誠実、莉子の裏の顔を知らずに一途に愛する。
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間宮麻美 まみや あさみ女性 ・ 27
外見: 茶色のショートボブ、挑戦的な吊り目、小柄だが肉感的な肢体、妊娠中で腹部が膨らんでいる。服装: カジュアルなマタニティウェアや派手な夜のドレス。中学時代は不良グループのリーダー格で、現在は表向き平凡な主婦だが欲望に弱い。