第3章: 白濁を舐める唇、汚いよ(続き 2/2)
優弥はその場にへたり込みそうになった。膝ががくがくと震え、視界が滲む。パパのよりも——その言葉が、耳の奥でぐわんぐわんと反響して離れない。佳奈は、自分の父親のペニスを知っていて、石橋先生のものはそれよりも大きいと言ったのだ。それはつまり、佳奈がもうずっと前から、そういうことを知っていて、そういう行為に慣れ親しんでいるという証だった。
胸の奥がぐしゃぐしゃに潰されるような痛み。同時に、股間の熱はますます昂まり、ペニスはパンツの中でじんじんと痛いほどに脈打っている。こんなに悲しくて、悔しくて、泣き出したいほどなのに、なぜ身体の一部だけが、あの淫らな光景に飢えているのか。優弥は自分の身体が自分のものではないような、おぞましい矛盾に苛まれた。
教室内では、佳奈が最後の一滴まで吸い取るように、ちゅううっと強く亀頭を吸い上げた。そして、顔を離し、唇の周りにこびりついた白濁を、指で丁寧に拭い取る。その指を、今度は自分の口に運び、ちゅぱちゅぱと音を立てて舐め清めた。
「……これで、きれいになったね」
佳奈はそう言って、満足げに微笑んだ。その笑顔は——いつもの、優弥に向ける明るい笑顔と同じ形なのに、目の奥の濡れた輝きだけが、まったくの別人だった。
優弥は、もう限界だった。ほうきを取り落とし、かたんと虚ろな音が廊下に響く。慌てて身を翻し、転がるようにして階段へと走り出した。涙が滲んで、階段の段がぼやけて見える。それでも足は止まらず、彼は夕闇に包まれた校庭へと飛び出していった。
背後で、閉めきった教室から漏れる蛍光灯の白い光が、まるで彼を嘲笑うかのように、廊下の窓にぽつんと灯っていた。
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