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★★真面目なホテルスタッフだった私が黒人ビジネスマンの獣のようなフェロモンと25cmのペニスに溺れ婚約者への罪悪感と依存の狭間で葛藤する独身最後の一ヶ月

不倫/浮気 全7章 約58分で読了(28,833字) 短編 2026年4月25日

あらすじ

来月に結婚式を控えた私、早川桃香は、高級ビジネスホテルのフロントスタッフとして今日も笑顔を振りまいていた。婚約者の貴文との穏やかな未来だけを夢見ていた私の前に、ロサンゼルスから来た黒人ビジネスマン、ビリー・アームストロングが現れる。チェックインを担当した私は、彼の陽気なカタコトの日本語に心を許し、専任バトラーとして指名される。部屋に換えのバスタオルを届けたあの瞬間までは、私の世界は幸福で満ちていた。バスローブ姿で現れたビリーの裾がはだけ、そこから現れたのは、日本人の私には想像もできない黒光りする25cmの巨大なペニスだった。私は目を逸らせず、心の中で「黒人って、本当にあんなにデカいんだ……」と呟きながら、股間の奥がじゅんと熱を持つ自分を感じていた。ビリーは何事もなかったかのように「ヤキトリ屋を紹介してほしい」と誘い、私は「独身時代にしかできないこと」という彼の以前の言葉に背中を押され、震える声で「はい」と答えていた。

第1章 幸せの絶頂、バスローブの裾

第1章: 幸せの絶頂、バスローブの裾

人生で一番輝いている瞬間って、きっと今なんだろうな。

そう思いながら、私はフロントのカウンター越しに広がるロビーの光景をぼんやりと眺めていた。午前中の柔らかな陽射しが、磨き抜かれた大理石の床に反射して、空間全体を金色に染め上げている。東京のこの高級ビジネスホテルで、私はフロントスタッフ兼コンシェルジュとして働き始めてもう五年になる。来月には結婚式を控え、婚約者の貴文との新居も決まり、幸せは揺るぎないものだと信じていた。

「早川さん、今日も一段と綺麗だね。何かいいことでもあった?」

同僚の田辺がカルテを抱えながら、私の背後を通り過ぎざまに声をかけてくる。

「え、そう見える? いつも通りだよ」

「いやいや、幸せオーラが半端ないって。結婚前の女性って、本当に輝いてるんだなぁ」

私は軽く笑って返したけれど、自分の頬がほんのりと熱を持つのを感じていた。左手の薬指に光る婚約指輪が、蛍光灯の下で控えめにきらめく。貴文が三か月前、夜景のレストランの窓際で、震える声でプロポーズしてくれた時のことを思い出す。

「桃香、僕と……結婚してくれませんか」

真っ赤な顔で差し出された小さなベルベットの箱。その中でダイヤモンドが涙のように輝いていて、私は声も出せずに何度も何度も頷いた。貴文は商社に勤める三十歳。派手さはないけれど誠実で、私を大切にしてくれる、理想の伴侶だった。両親も親戚も祝福してくれて、式場は都内のホテル、招待客は八十名。すべて順調に進んでいて、あとは当日を待つばかり。

「もしもし、おーい、桃香さーん」

田辺の声で我に返る。

「ごめん、ちょっと考え事してた」

「だろうね。でも、そろそろ現実に戻って。今日チェックイン予定のVIP、ロサンゼルスからのお客様、もうすぐ到着するって」

私は慌てて端末を確認した。ビリー・アームストロング。三十六歳、ロサンゼルス在住のビジネスマン。二週間の長期滞在で、ジュニアスイートを予約している。海外からのVIPは珍しくないけれど、専任バトラーを事前に希望されるケースは少ない。

「私が対応するね」

「そう言うと思った。まあ、桃香さんは英語も完璧だし、任せるよ」

確かに、私は大学時代に英語を専攻していて、日常会話どころかビジネス英語も問題なくこなせる。でも、その日私が担当を申し出たのは、単なる業務上の判断だったのか、それとも……今思えば、運命の歯車がそこで静かに動き始めていたのだろうか。

自動ドアが静かに開き、ロビーに一際大きな影が差し込んだ。

最初に目に入ったのは、その圧倒的な体格だった。百九十センチ近い長身に、広い肩幅と厚い胸板。紺の高級スーツが筋肉質な身体にぴったりと張り付いていて、スーツケースを引く手の節々が太く、野性的な印象を与える。短く刈り込まれた黒髪はアフロに近い質感で、深いブラウンの瞳が、切れ長の瞼の奥で静かに光っていた。

肌の色。黒光りするような滑らかな肌が、ロビーの照明を受けて陰影を深く刻んでいる。

私は一瞬息を呑んだ。これまで海外からの宿泊客は数多く対応してきたけれど、こんなにも圧倒的な存在感を放つ男性は初めてだった。彼が一歩足を踏み出すたびに、空気が微かに震えるような錯覚さえ覚える。

「Welcome to our hotel, Mr. Armstrong.」

私は背筋を伸ばし、できるだけ自然な笑顔を作って声をかけた。

「ああ、どうも。ビリーでいいよ。君、日本語で話しても大丈夫。カタコトだけど、練習中なんだ」

彼の口元がほころび、白い歯がのぞく。その笑顔は意外なほど陽気で、私は少しだけ緊張がほどけるのを感じた。

「日本語、お上手ですね。では、ビリー様と呼ばせていただきます。チェックインのお手続きをいたします」

「様はいらないよ。ビリーで。君の名前は?」

「早川桃香と申します」

「モモカ……桃の花の香りか。いい名前だね。君みたいに綺麗だ」

さらりとそんな言葉を口にする。日本人男性ならまず言わないようなストレートな褒め言葉に、私は戸惑いながらも「ありがとうございます」と小さく頭を下げた。その瞬間、彼の深いブラウンの瞳が、私の全身をざっと舐めるように動いたのを感じ取る。しなやかなプロポーション、小ぶりながら上向きのバスト、大きめに引き締まった臀部。まるで値踏みするような視線。いや、気のせいだ。そう自分に言い聞かせながら、私はカルテに必要事項を記入していった。

「滞在中、専任バトラーとして何かご要望がございましたら、私が対応させていただきますので、どうぞお気軽にお申し付けください」

「専任バトラー? じゃあ、君がボクの担当になってくれるのかい?」

「はい、そのように承っております」

「それは嬉しいな。モモカのような美人に世話してもらえるなんて、ラッキーだ」

まただ。この人は、こんなに気軽に「美人」なんて言葉を使う。心の中で小さな警戒音が鳴るけれど、同時に、彼の陽気な人柄とカタコトの日本語のリズムが、妙に心地よく響くのも事実だった。

その後の数日間、ビリーは本当に気さくな客人だった。朝食のレストラン予約、会議室の手配、都内の観光情報、時には「日本語のこの言い回しは合ってるか?」なんて質問まで、様々な要望で私を呼び出す。けれど、どれも常識の範囲内で、決して不快な印象は与えなかった。むしろ、彼の陽気さとユーモアは、周囲のスタッフにも好印象を広げていった。

「モモカはいつも笑顔だね。何かいいことでもあった?」

ある日、ビリーにそう尋ねられた時、私はつい、婚約中であること、来月には結婚式を控えていることを話してしまった。

「そうか、結婚か。おめでとう。でも、独身時代がもうすぐ終わるんだね」

その言葉の響きに、私は微かに違和感を覚えた。お祝いの言葉の後に続いた「でも」の一言が、妙に心に引っかかる。

「今のうちに、独身時代にしかできないこと、やっておかないとね」

「独身時代にしかできないこと……?」

「そう。例えば、友達と朝まで飲み明かすとか、衝動的に旅行に行くとか。結婚したら、なかなか自由には動けなくなるからね」

確かに、その通りだと思った。でも、彼の言葉の裏に、何か別の意味が隠れているような気がして、私は曖昧に微笑むだけだった。

数日後、ビリーはスイートルームのソファに深く腰掛けながら、アメリカの結婚文化について面白おかしく語ってくれた。バチェロレッテ・パーティー、つまり結婚前の独身最後のお祭り騒ぎのことだ。友人たちが集まって、ストリッパーを呼んだり、時にはカジュアルセックスを楽しむこともあるのだと、彼は軽妙な口調で話す。

「もちろん、全員がそうするわけじゃないけどね。でも、独身最後の思い出に、普段できない経験をするのは悪くないと思うよ。日本では違うのかい?」

「日本では……そんな話、あまり聞かないです。少なくとも私の周りでは」

「そうか。でも、『独身時代にしかできないこと』って、考えてみれば色々あるよね」

まただ。その言葉が、また私の中でこだまする。留学経験のない私にとって、アメリカのそんな習慣は遠い異国の話に過ぎないはずなのに、なぜか頭の片隅から離れなくなっていた。

その夜、私は自宅のアパートで、貴文からのメッセージを読み返していた。

『式場の最終打ち合わせ、来週の土曜日で大丈夫? 楽しみだね、桃香』

私は『うん、大丈夫。私も楽しみ』と返信しながら、窓の外のネオンを見つめる。幸せなはずなのに、心のどこかに小さな隙間風が吹いているような感覚。その正体を確かめることもできず、私はそっと目を閉じた。

運命の瞬間は、何気ない業務の合間に訪れた。

「モモカ、部屋に換えのバスタオルを持ってきてくれないか? さっきプールで使った分がまだ届いてなくて」

インカム越しに届いたビリーの声は、いつも通り穏やかだった。私は在庫確認をし、真っ白なバスタオルを三枚抱えて、ジュニアスイートへと向かった。

コンコン、と軽くノックをしてから呼び鈴を押す。

「どうぞ、開いてるよ」

室内に入ると、バスルームから出てきたばかりのビリーが、ホテルの白いバスローブ姿で立っていた。広い肩幅にバスローブが窮屈そうにかかっていて、胸元はだらりと開いている。黒光りする厚い胸板がのぞき、湯気の余韻か、ムスク系のコロンの香りがふわりと漂ってきた。

「タオル、こちらに置きますね」

私は平静を装いながら、リビングのチェストの上にタオルを置こうとした。その時だ。

ビリーが一歩前に踏み出した拍子に、バスローブの裾がふわりとはだけた。

視界の端で、何かが揺れる。

太く、長く、赤黒く。黒人の肌とはまた違う、粘膜を思わせる独特の色合い。それはだらりと垂れ下がりながらも、半ば勃起しているのか、質量と存在感が常軌を逸している。

二十五センチ。

言葉が、数字が、感覚が、脳内を駆け巡る。いや、もっとあるかもしれない。日本人の、少なくとも私が知っている貴文のものとは、比較すること自体が馬鹿げているほどに、それは巨大だった。太さも、長さも、血管の浮き出た表面の生々しさも、すべてが別次元の生き物のようで。

私は目を逸らせなかった。金縛りにあったように、その場に立ち尽くす。

「おっと、失礼」

ビリーは軽く笑いながら、何事もなかったかのように裾を直した。けれど、私にははっきりと見えていた。黒光りする巨大なペニスの、その圧倒的な質量が、網膜に焼き付いて離れない。

「黒人って、本当にあんなにデカいんだ……」

心の中で、そんな呟きがこぼれ落ちる。同時に、信じられないことに、私の下腹部の奥が、じゅん、と微かに熱を持つのを感じた。違う、これは違う。恐怖と好奇心が混ざり合った、自分でも説明できない感覚。顔がひきつりそうになるのを必死で抑えながら、私は引きつった笑顔でタオルを差し出した。

「も、申し訳ございません、こちらでよろしいでしょうか」

「ああ、ありがとう、モモカ。あ、そうだ」

ビリーはタオルを受け取りながら、ふと思い出したように言った。

「明日の夜、予定は空いてるかい? ホテルの近くで、美味しいヤキトリ屋を紹介してほしいんだ。もし良ければ、一緒にどう?」

焼き鳥屋。二人きりで。結婚式を控えた婚約者が、宿泊客の男性と、しかもこんな夜に。

断るべきだ。脳裏で貴文の顔が浮かぶ。誠実で優しい婚約者を裏切るような真似、できるはずがない。

でも。

「独身時代にしかできないこと」

ビリーの言葉が、まるで呪いのように頭の中でリフレインする。

結婚したら、夫以外の異性と二人で食事に行くなんて、もう二度とできないかもしれない。今だけ、今だけなら……。

私は震える声で、こう答えていた。

「はい、嬉しいです。お店、チョイスしますね」

その瞬間、私の中で何かが、ほんの少しだけ軋んだ音を立てた。幸福で満たされていた世界に、小さな亀裂が走るような、そんな予感。

でも、もう引き返せない。自分の口から出た「はい」という言葉が、すべての歯車を回し始めてしまった。

ビリーは嬉しそうに白い歯を見せて笑い、私はバスルームから立ち込める彼のムスクコロンと獣のようなフェロモンの残り香に包まれながら、ジュニアスイートを後にした。廊下を歩く足が、少しだけ震えている。左手の薬指にある婚約指輪が、蛍光灯の下で冷たく光っていた。

あと一ヶ月。その響きだけが、私の心の中で、静かに、しかし確実に膨らみ続けていた。

第2章 黒いレースと個室の焼き鳥屋

第2章: 黒いレースと個室の焼き鳥屋

「はい、嬉しいです。お店、チョイスしますね」

そう答えた瞬間、私の胸の奥で何かが弾けた。駅までの夜道を歩きながら、スマートフォンの画面を何度も見つめては暗くする。貴文からの「今夜も仕事? 無理しないでね」という優しいメッセージが、やけに眩しくて直視できなかった。

アパートに着き、ドアを閉めたとたん、全身から力が抜ける。暗い部屋の真ん中で立ち尽くしたまま、私は自分の胸に手を当てた。心臓がうるさい。まるで高校生の頃、初めて好きな人から映画に誘われたあの夜みたいに。

でも、これは違う。婚約者がいて、来月には結婚式なのに、私はいま何をしようとしているのか。ベッドに倒れ込み、天井を見上げながら、目を閉じる。すると暗がりに、ビリーのバスローブから覗いたあの巨大な質量が浮かんだ。黒光りする皮膚、だらりと垂れ下がりながらも、明らかに日本人のそれとは別の生き物のような太さと長さ。あの一瞬で、私の膣の奥がじゅん、と熱を持ったことを思い出す。

「独身時代にしかできないこと……」

ビリーの声が頭の中でこだまする。結婚したら、夫以外の男性とふたりきりで食事に行くだなんて、絶対にできない。今だけ。今だけなら、いいのかもしれない。法律にも、誰にも、咎められない。倫理だけが、私の中でか細い悲鳴を上げている。でも、その悲鳴すら、あの巨根のイメージの前ではかき消されてしまいそうだった。

ごろりと寝返りを打つ。ベッドサイドの小さな引き出しを開け、下着のコレクションを指でなぞる。白、ベージュ、淡いピンク。婚約者に見せるために選んだ、無難で清潔なものばかり。その一番奥に、まだ一度も袖を通していない黒いレースのブラジャーとショーツが眠っていた。独身最後の記念にと、友達と旅行したときに買ったものだ。貴文には、もったいなくて見せられなかった。こんなのをつけて彼の前に立ったら、がっかりされるかもしれないと思って。

でも、ビリーはどうだろう。あの陽気な瞳が、黒いレースを見たらどんなふうに輝くのか。私は考えるまでもなく、その上下を手に取っていた。滑らかなレースの感触が、指先から腕を伝って背筋を震わせる。鏡の前に立ち、ブラジャーを胸にあてがう。小ぶりなバストの頂点が、透けそうな黒の向こうでぷくりと尖った。下着ひとつで、私はもう、ただの婚約者ではない誰かになる。胸の鼓動が速くなる。これは期待なのか、それとも恐怖なのか。

翌日、私はホテルの勤務中、隙を見てはスマートフォンで焼き鳥屋の情報を検索した。普通のカウンター席はダメだ。誰かに見られたらどうしよう。でも、完全な個室がある店なら……。ホテルのコンシェルジュとしての知識を総動員して、駅から少し離れた、隠れ家的な一軒を見つけた。看板も出さない、予約制の店。予約の電話をかける指が震えていたけれど、声だけはプロのそれに保った。

当日。仕事が終わり、私はホテルの更衣室で私服に着替える。選んだのは、落ち着いたワインレッドのニットワンピース。首元は詰まっているけれど、腰のラインはすんなりと出る。これなら、品よく見えるはずだ。その下に、あの黒いレースをまとう。ブラジャーのワイヤーがいつもより強く肌を支え、ショーツは臀部の割れ目にすっと沈み込む。まるで、もうひとりの私が、肌のすぐ下で息を潜めているみたいに。

約束の時間、ホテルのロビーでビリーは待っていた。濃紺のカジュアルジャケットに、白いリネンシャツ。その肩幅の広さと、全身から立ち上る力強い存在感が、ロビーの柔らかな照明の中でも異彩を放っている。私が近づくと、彼はすぐに気づいて笑顔を見せた。

「モモカ、今日は一段と魅力的だね。その色、君の白い肌にとても似合う」

「ありがとうございます。では、案内しますね」

私はプロの笑顔を作りながら、内心の動揺を隠すのが精一杯だった。もう、バトラーとしての業務ではないのに、この人は自然に私をエスコートしている。それが、妙にこそばゆくて、胸の奥がじんわりと温かくなる。

焼き鳥屋までの道すがら、ビリーはロサンゼルスの話を軽妙に語り続けた。日本の焼き鳥への期待、アメリカのバーベキュー文化との違い。その陽気な口調に、私も少しずつ緊張を解していく。

個室は、木のぬくもりが感じられる4畳半ほどの空間だった。堀りごたつ式の座卓を挟み、私とビリーは斜かいに座る。すぐ近くに、彼の太い膝がある。それだけで、無意識に股間がじわ、と熱を持つ感覚があった。店の主人が最初の注文を取りに来たところで、ビリーは私にメニューを差し出しながら、いたずらっぽくウインクした。

「モモカ、君に任せるよ。僕は日本のことはまだまだ勉強中だからね」

「じゃあ、おまかせで。ここのレバーは絶品なんです。あと、せせりと、ぼんじりも……」

注文を終え、ビールで乾杯する。ジョッキが触れ合う涼やかな音が、小さな部屋に吸い込まれていった。最初の一口が喉を潤したところで、ビリーが唐突に、でも、柔らかな調子で切り出した。

「モモカ、アメリカではね、結婚前の女性が独身最後のパーティーを開くのが一般的なんだ。バチェロレッテ・パーティーっていうんだけど」

「聞いたことはあります。でも、詳しくは……」

「そこでは、友達同士で集まって、飲んで、踊って、時にはストリッパーを呼んだりもする。でも、大事なのは形式じゃないんだよ。独身時代にしかできないことを、心底楽しむってこと」

まただ。「独身時代にしかできないこと」。その言葉が、ビールの苦みと一緒に喉の奥に絡みつく。私はジョッキを置いて、小さくうなずいた。

「日本では……少し違うかもしれません。少なくとも、私の周りでは、おとなしく花嫁修業をするほうが普通で」

「へえ。じゃあ、モモカはそういう“普通”から少しだけ、はみ出してみたいとは思わない?」

ビリーの深いブラウンの瞳が、真っ直ぐに私を捉える。その視線は、優しいのに、どこか獲物を狙う獣のような落ち着きがあった。心臓がどくん、と鳴る。下着の黒いレースが、肌をちりちりと刺激しているのを、無意識に感じていた。

「……はい、少しだけ」

自分の声が、こんなにもかすれているのに驚く。ビリーは満足そうに口元を緩め、焼き鳥の串を一本手に取った。

「アメリカでは、セックスはもっとオープンなスキンシップの手段でもあるんだ。スポーツみたいな感覚で、お互いに気持ちよくなるためのね。もちろん、無理強いはしない。でも、独身のうちだからこそ、いろんな経験をしておくのは悪くないと思うよ」

彼の言葉は恐ろしく滑らかに、私の中に染み込んでくる。貴文とのセックスは、優しくて、安定していて、でも、どこか物足りなさを感じていたのも事実だった。あのバスローブから見えた、信じられない質量の塊。もし、あれが私の膣に入ってきたら、どうなってしまうのか。恐怖と、そして、どうしても突き止めたい好奇心が、子宮のあたりでぐるぐると渦を巻く。

私はグラスを掲げるようにして、ビリーの目を見た。

「ビリー。あなたの……コックに、興味があります」

そう言うと、一瞬息が止まった。顔から火が出るかと思った。耳まで真っ赤に染まっていくのが自分でわかる。ビリーは一瞬目を丸くしたけれど、すぐに破顔した。

「正直でいいね、モモカ。僕も君のピュアな反応が、とても気に入ってるんだ」

焼き鳥を堪能したあと、ビリーは当然のように近くの酒屋へ向かった。高級な赤ワインのボトルを迷わず選び、隣のコンビニで数種類のチーズを買う。私はただ、彼の後ろを歩いていた。もう、バトラーとしてではない。ひとりの女として、これから起こることへの期待と、婚約者への罪悪感で胸が張り裂けそうになりながら。

ホテルのエレベーターの中、ふたりきりの密室で、ビリーのムスクコロンの香りがふわりと私を包んだ。あの、獣のフェロモンのような野生の匂い。それを嗅ぐたび、私の膣はまるで命が宿ったみたいに、ひくつき、とけていく。フロアを示す数字が上がっていく間、私はずっと、ワインボトルを握るビリーの野太い指を見つめていた。

第3章 ジュニアスイート、むき出しの膣

第3章のシーン

第3章: ジュニアスイート、むき出しの膣

焼き鳥屋からホテルへ戻る道すがら、夜空に浮かぶ半月が妙に淫らな曲線を描いているように感じられたのは、きっと私の心がすでに普通じゃなくなっていたからだ。ビリーの大きな背中を追いながら、コンビニの袋を提げた手がかすかに震えている。袋の中では高級赤ワインのボトルとチーズの包みがかたかたと小さく音を立てていた。

エレベーターに乗り込むと、鏡張りの壁に映る自分の顔がひどく紅潮しているのに気づく。黒いレースのブラを選んだ朝の自分が、まるで遠い昔の他人のように思えた。ビリーは何も言わず、ただ穏やかな目元で私を見下ろしている。その沈黙がかえって私の鼓動を早めた。

「さあ、どうぞ」

ジュニアスイートの重い扉が開き、ビリーが手で招き入れる。部屋の中は間接照明が橙色に絞られ、広々としたリビングの向こうにキングサイズのベッドが闇に浮かんでいた。エアコンの静かな風が、ほのかにムスクの香りを運んでくる。ビリーは手際よくワインの栓を抜き、ふたり分のグラスに深紅の液体を満たした。

「乾杯。独身最後の、冒険に」

「冒険……そうですね」

グラスを合わせると、澄んだ音が部屋の静寂を破った。ワインは渋みが少なく、果実の甘さが舌の上でとろける。ふた口ほど含むと、身体の芯からじんわりと熱が広がっていく。ビリーはすでにホテルの白いバスローブに着替えていて、たくましい胸板が合わせ目からのぞいていた。

彼はグラスをテーブルに置くと、ゆっくりと私に近づく。その大きな手がまずは私の頬に触れた。ごつごつとした指の節が、まるで陶器を扱うように優しく肌をなぞる。心臓が早鐘を打ち、息が浅くなる。

「緊張してるね」

「……はい。やっぱり、ちょっと怖くて」

「怖がらなくていい。ゆっくりいこう」

そう囁くと、ビリーは私の顎をそっと持ち上げ、唇を重ねてきた。最初はただ触れるだけの、花びらをかさねるような口づけ。けれどすぐに、彼の舌がぬるりと私の唇を割り、歯列をなぞり始める。生温かくて厚い舌が、私の舌を絡めとり、ちゅうっと吸い上げた。口腔に広がるワインの残り香と、ビリーの唾液のわずかな苦みが混ざり合い、頭の芯がぼうっと霞んでいく。

その間にも彼の野太い指は、私のウエストをたどり、背中のラインをなぞり、やがてヒップのふくらみを鷲掴みにした。制服のスカート越しに、指が食い込む力がはっきりとわかる。大きな手のひらが尻肉を揉み込むたびに、スカートの布がぎしりと鳴き、太ももの内側がじんわりと熱を持った。

「んっ……」

鼻から抜けるような声が漏れ、自分でも驚く。ビリーの指はさらに這い上がり、私の小ぶりなバストの下縁をなぞった。ブラのワイヤーの上を、指が往復する。もどかしい刺激に、胸の奥がきゅうっと締まった。

彼は片手で私の後頭部を支えながら、もう一方の手をスカートの内側に忍び込ませる。太ももを撫であげられ、そのたびに肌が粟立った。やがて指先が、パンティーの脇からぬちゃりと入り込む。恥ずかしいほど濡れそぼった割れ目に彼の指が触れた瞬間、私は思わず息を呑んだ。

「あ……」

「もう、準備はできてるみたいだね。モモカのここは正直だ」

ビリーは耳のすぐそばでそう囁く。吐息がかかり、首筋がぞくぞくした。彼の指はパンティーを押しのけ、ぬかるんだ襞のあいだをゆっくりと往復する。くちゅっ……くちゅっ……。静かな部屋に、自分の蜜が奏でる淫らな水音がやけに大きく響く。羞恥で耳の奥まで熱くなるのに、その指の動きを拒めない。

ビリーは私の耳たぶを甘く噛みながら、中指の腹でクリトリスの包皮をそっと押し上げた。敏感な芽がむき出しになり、ざらりとした指先が直接そこをなでる。

「ひゃっ……」

電気が走ったような刺激に、腰が浮きそうになる。彼はそのまま、クリトリスをゆるゆると円を描くように転がし始めた。ぐりっ、ぐりっという圧迫感とともに、甘い疼きが下腹に溜まり、奥のほうがきゅんきゅんと切なく収縮する。

ビリーのもう一方の手が、私のブラウスのボタンを外していく。ひとつ、またひとつと、肌が露わになっていくたびに、心の壁も剥がされていくような心地がした。黒いレースのブラが現れると、彼は目を細め、獣のような低い唸りをもらす。

「きれいだ。この色、君の白い肌にすごく映える」

そう言うとビリーは、ブラのカップをずり下げ、私の小さな乳房をあらわにした。上向きの尖った乳首はすでに硬くしこり、空気に触れるだけでぴりぴりする。彼の大きな手が乳房を包み込み、白い肌のあいだから黒い乳首がのぞくたびに、目がくらむような倒錯感が私を襲った。

ビリーは身をかがめ、その乳首に吸い付く。ぬるっとした舌が、乳輪をぐるりとなめまわし、乳首の先端をしごくように舐め上げる。ちゅうちゅうと吸われる音が耳に届き、私はもう立っていられず、彼の肩にすがりついた。

「あっ……だめ、そんなに強く……」

「だめじゃない。気持ちいいんだろう?」

彼が顔を上げ、悪戯っぽく笑う。唾液に濡れた私の乳首はてらてらと光り、ほんの少しの風でも感じるほど過敏になっていた。ビリーはそこでようやく、私のスカートのホックを外し、するりと床に落とす。ストッキングも一緒に下ろされ、下半身は黒いレースのパンティーだけになる。

むき出しの太ももと、その奥で濡れ光るパンティー。恥ずかしさで、私は思わず両手で顔を覆った。けれどビリーはその手をそっと外させ、真っ直ぐに私の目を見つめる。

「隠さないで。全部見せてほしい」

そう言うと、彼はバスローブの前をくつろげた。

その瞬間、私の目の前に、あの日バスローブの裾から垣間見たものが、今度は完全な姿を現した。黒光りする長大なペニスが、まだ完全に勃ち上がってはいない状態で、ぼろんと私の鼻先に垂れ下がる。長さはやはり二十五センチを優に超えていて、亀頭だけで私の拳ほどの大きさがある。皮はむけておらず、ぬめった先端がわずかに覗いている。太い血管がうねうねと表面を走り、陰嚢は黒ずんだ革袋のように重たげにぶら下がっていた。

獣のようなフェロモンの匂いが、むせ返るほど濃密に立ち込める。ムスクコロンの奥にある、汗と性器のむわっとした原始的な雄の匂い。頭がくらくらするほど不快なはずなのに、なぜかその匂いを嗅いでいると、私の股間はずくずくと疼き、ぬちゃりと新たな蜜が滲み出るのを感じる。

「こわい……大きすぎる」

私は正直にそう呟いていた。けれど視線は、その黒々とした男根から離れられない。

「大丈夫。まずはたっぷり慣らしてあげる」

ビリーは優しくそう言うと、突然私の身体を抱え上げ、キングサイズのベッドに押し倒した。スプリングがぎしりと軋み、天蓋が視界をかすめる。彼は私の身体を強引にマングリ返しにひっくり返し、うつ伏せの状態から腰だけを高く上げさせる。顔がシーツに埋まり、むき出しの臀部が無防備に突き出される格好だ。

そのまま彼の指が、パンティーのゴムを掴み、ずるりと引き下ろした。太ももを伝って脱がされた黒いレースが、足首のあたりでぐしゃりと丸まる。いま、私の一番恥ずかしい場所が、完全に露わになっている。尻たぶの奥で、愛液に濡れた膣口が、ひくひくと震えているのを自分でも感じる。

恥ずかしさで全身が燃える。私はシーツに顔を埋め、ぎゅっと目をつむった。

「ああ……美しいプッシーだ」

ビリーの感嘆の声が降ってくる。その直後、ぬるりとした生温かい感触が、私の膣の入り口を這いまわった。

彼の長い舌が、まるで別の生き物のように、私の陰唇のあいだをぬるぬると舐めずり回る。ぴちゃぴちゃという下品な音が、自分の股間から聞こえてくる。まずは外側を、次に内側の襞を一枚一枚ひろげるように舌先が動き、やがてクリトリスに到達した。舌のざらついた表面が、敏感な芽をぐりぐりと押しつぶし、ぬちゃぬちゃとこね回す。

「あっ、ああっ……いや、まだシャワーも浴びてないのに、きたない……」

うわごとのように抗議するが、自分の声はもう蕩けきっていて、まったく説得力がない。実際、私はさっきから自分の股間から立ちのぼる女の淫臭を自覚していた。一日の仕事の汗と、興奮で溢れた蜜とが混じり合った、むせるような甘酸っぱい匂い。それをビリーの舌で舐めとられているという事実が、耐えがたい羞恥と同時に、背徳の快楽で私の頭をいっぱいにする。

彼の舌はさらに奥へと侵入し、私の膣のなかへずぶりと差し込まれた。長い舌が膣壁をなぞり、ざらざらした表面で襞をこそぎ落とすように動く。ぐじゅぐじゅ……ぬちゃっ、じゅるるっ。部屋中に響く卑猥な水音。私の膣は、もうとっくに彼を受け入れる準備を終えていて、舌が出入りするたびに、より深く誘い込むようにきゅうきゅうと締まる。

ビリーは私のクリトリスを指で押し上げながら、舌をさらに奥へとねじ込んできた。膣の入り口が彼の口で完全に塞がれ、吸い上げられるような感覚に、私は悲鳴にも似た声をあげる。

「ああっ、だめ……そんなにされたら……!」

返事のかわりに、ビリーはさらに強く吸い上げ、同時にクリトリスを指でつまんでこね回した。ぐりゅっ、じゅぷっ! 目の中で火花が散り、下腹部から津波のような快感が押し寄せる。私はシーツを握りしめ、腰が勝手に跳ね上がりそうになるのを必死に抑えた。頭のなかが真っ白になり、何も考えられない。ただ、もっとしてほしい、もっとぐちゃぐちゃにされたいと、身体の奥底で叫んでいる自分がいる。

私は両手で顔を覆ったまま、泣きそうな声で懇願していた。

「やめないで……もっと……もっとして……」

あらゆる罪悪感や理性は、ビリーの舌が奏でる淫らな水音のなかに溶けていった。私の膣は、彼の長い舌でぐじゅぐじゅにかき回されながら、侵入者を悦んで迎え入れるようになり、粘膜がひくひくと痙攣を繰り返す。結婚前の優等生だった私の身体は、いま、見知らぬ黒人男性の舌の動きに完全に支配され、雌としての悦びに溺れ始めていた。

第4章 ミリミリと破壊される入口、初めての絶頂

ぐじゅぐじゅに掻き回された蜜壺から、ビリーの顔がゆっくりと離れていった。名残惜しげに粘膜が舌に吸い付く音が、じゅぽっ……と耳元で弾ける。わたしはまだシーツに顔を埋めたまま、荒い息を整えることもできずにいた。自分の股間から立ちのぼる淫らな匂いが、むしろ頭の芯をじんじんと痺れさせていく。太ももの内側を、とろりと熱い蜜が幾筋も伝う感触さえ、どこか遠い国の出来事のように感じられた。

ベッドがぎしりと軋み、ビリーの重たい身体が背後で位置を変える気配がする。空気が動き、汗と、どこか柑橘に似た彼の肌の匂いが濃くなる。

「モモカのプッシーは、もう準備万端だ」

低くて甘い声が耳のすぐ近くに降ってきて、わたしの腰がひくんと跳ねた。羞恥で耳の裏まで燃えあがっていくのに、膣の奥がきゅうっと締まるのを止められない。準備万端だなんて、そんなこと、自分でもわかっている。わかっているからこそ、これから始まる行為が怖くてたまらなかった。でも、その怖さの裏側で、奥底がもっと疼くのを感じてしまう自分が、なによりも憎らしい。

振り返ることもできないまま、背後の空気が動いた。ビリーが膝立ちで近づき、あの黒くて重たいものが、わたしの尻たぶのすぐ下に触れたのだ。まだ完全に勃ち上がっていない状態だというのに、太ももの内側に当たっただけで、その質量が異様なほどに感じられる。火傷しそうな熱を帯びた皮膚の感触に、思わず息がひゅっと喉に張り付いた。

彼の大きな手が、わたしの腰骨をしっかりと掴む。もう片方の手で自分の肉槍の根元を支えながら、ぬめる亀頭を私の膣口にあてがってきた。拳ほどもあるその丸い先端が、ぬちゃり……と蜜に塗れた割れ目を上下にすべる。敏感になりすぎた襞の一枚一枚を、ぐりぐりと押し広げるような動きに、わたしは悲鳴にもならない声を絞り出した。

「や……ビリー、痛い……むり、やめて……!」

口から飛び出したのは、ほとんど泣き言だった。怖い。怖くて仕方ない。貴文のものとは比べようもない大きさが、今まさに自分の一番柔らかい場所をこじ開けようとしている。身体の奥底から警鐘が鳴り響くのに、ビリーはその声を優しくかき消すように囁いた。

「女性はいつも、最初はそう言うんだ。でも大丈夫、すぐに現実を受け入れる」

その言葉と同時に、彼は腰をぐっと押し込んできた。

ミリ……ミリミリ……。

膣の入り口が、音を立てて引き伸ばされる感覚。それはまるで、縫い合わせた皮膚が一本一本ちぎれていくような、残酷なほどゆっくりとした破壊だった。自分の身体の一部が、本来ありえない方向へ押し広げられていく。「痛い、いや、ほんとうにむり……!」悲鳴をあげても、ビリーは腰の動きを止めない。むしろ、その悲痛な声さえも味わうかのように、彼の亀頭は少しずつ、少しずつ、わたしの膣内へと侵入してくる。

あまりの圧迫感に、目の前がちかちかと白く瞬いた。膣壁全体がぎちぎちに押し上げられ、内臓が別の場所に追いやられるような異物感。今まで感じたことのない深さで、わたしの粘膜が悲鳴をあげている。涙がにじみ、シーツを握る指がぶるぶると震えた。それでも、彼の巨大な肉槍は容赦なく奥を目指して進み続ける。

「まだ半分も入ってないよ、モモカ」

ビリーの声は、まるで当たり前のことを確認するかのように落ち着いている。でも、わたしにとっては、すでに限界をはるかに超えていた。子宮口のあたりがずんと重く圧迫され、息がうまく吸えない。自分の膣が、太い丸太をくわえこまされているような感覚だけが身体の中心を支配していた。

ビリーは、そこでようやく動きを止めたかと思うと、今度はゆっくりと腰を引き始める。ずるり……と膣壁を内側から擦り上げられる感覚に、今度はまったく別の種類の刺激が背筋を駆け抜けた。抜かれるときも、抉られるような痛みがあるのに、その奥で何かがじんと痺れる。粘膜が、彼のペニスの形を覚えてしまったかのように、敏感に反応する。

ぬちゃっ……ぬちゃっぬちゃっ……。

彼が再び腰を押し込むと、さっきよりもずっと水っぽい音がした。痛みはまだ続いているのに、わたしの愛液はとめどなく溢れ、その淫らな交合の音をどんどん大きくしていく。抜き差しのたびに、膣口からぐちゅっ、じゅぷっと粘つく蜜が押し出され、太ももを伝ってシーツに染みを作っていく。自分の身体なのに、自分のものじゃないみたいだ。

「いいね、モモカ。声、出していいんだよ」

ビリーが耳元でそう囁くと同時に、腰を打ち付けるような鋭い突きを見舞った。ぐぷんっ! という鈍い衝撃が子宮を揺らし、目の裏に火花が散る。痛い。でも……それだけじゃない。さっきから、痛みのすぐ裏側で、何か得体の知れない快感がむくむくと頭をもたげ始めている。膣の一番奥、子宮口をこすられるたびに、下腹の深いところで、甘いような、痺れるような疼きが脈打つのを自覚する。

「あっ……ああっ……!」

自分でも驚くほど甘い声が、口から漏れた。嫌だ、こんな声、貴文とのセックスでも出したことがない。もっと激しくしてほしいと、身体が勝手に腰をくねらせ始める。ビリーの肉槍の、血管がうねうねと浮き出た表面が、膣壁の襞を一枚一枚丁寧に引っ掻いていく。突かれるたびに、頭の中が真っ白に染まり、恥ずかしさも罪悪感も、遠くに霞んでいく。

何度目の往復だったろうか。もう数えられない。ただ、彼の動きに合わせて、わたしの腰も自然に揺れ始めている。ぐちゃぐちゃという水音が、部屋中に響き渡り、わたしの耳を犯す。まるで自分が発情した雌そのものになったような錯覚。

「あ……ふか、い……もっと……!」

気がつけば、わたしは自分から腰を押し付け、ビリーのペニスをより深く求めてしまっていた。彼の背中に手を回し、爪を立てる。足もいつの間にか彼の腰に絡みつき、逃さないようにぎゅっと締め付けていた。

「いい子だ、モモカ。イキそうか?」

「わかんない……何も……あたま、おかしくなる……!」

「その時は、ファックって言うんだ」

彼のその言葉が、スイッチを押した。ピストン運動が急に激しくなり、ぬちゃっぐちゃっぐちゃっ! という激しい水音が連続する。子宮口を亀頭で激しくノックされ、膣全体が彼の形に無理やり変えられていく。今までの人生で感じたことのない津波のような快感が、下腹部の奥から押し寄せてきた。

全身が総毛立ち、目の前が真っ白に染まる。絶頂なんて単純な言葉では言い表せない、もっと原始的な悦びの大波が、わたしという存在ごと飲み込んでいく。

「あっ、あああっ……ファック! ファック……!」

わたしは、自分が叫ぶ言葉の意味もわからずに、ただ必死にその単語を繰り返していた。頭がしびれ、膣が痙攣し、愛液が決壊したように溢れ出る。身体の芯から何かが剥がれ落ちていくような、ものすごい解放感がわたしを貫いた。

初めての、本当の絶頂だった。それはあまりにも強烈で、わたしは意識が遠のくのを感じながら、ただただ彼の黒く巨大なペニスに貫かれる悦びに、身を委ねることしかできなかった。

――だが、それは終わりではなかった。

痙攣がおさまらないうちに、ビリーが再び腰を動かし始める。ぐぽっ、ぐぽんっ……という鈍い音が、遠くで聞こえるような気がした。まだ硬さをまったく失っていない彼の肉槍が、収縮しきった蜜壺をさらに抉じ開けながら奥へと進んでくる。さっきまで絶頂の余韻で蕩けていた粘膜が、無理やり擦り上げられる異様な感覚に、わたしの口からは嗚咽とも嬌声ともつかない声が漏れた。

「ま、待って……まだ、イッたばかりで……ひぁっ!」

待つ気などさらさらないように、ビリーは容赦なく抜き差しを繰り返す。絶頂直後の敏感すぎる膣襞を、彼の亀頭がグラインドするたびに、わたしの腰がビクビクと跳ね上がった。涙が止めどなく溢れ、枕を濡らす。痛みと快感がごちゃ混ぜになった信号が脊髄を駆け上がり、脳みそをぐちゃぐちゃに掻き回していく。

「モモカのプッシー、さっきよりもっと熱い。感じてるんだね」

「ちが……あ、ああっ……!」

また押し寄せる。さっきよりももっと深いところから、何かが迫り上がってくる。子宮口を亀頭の先端でほじくられ、膣奥の襞を血管の浮き出た竿で擦られるたびに、下腹部の奥が甘く痺れて収縮する。恥ずかしいのに、もっと感じたい。逃げたいのに、もっと深くまで貫いてほしい。矛盾した欲望が頭の中で火花を散らし、わたしはただ首を振り乱すことしかできなかった。

「ファックって言わなくても、もうイケるんだ」

「ちがう、ちがうの……! いや、また、くる……!」

二度目の絶頂は、最初よりもさらに鋭く訪れた。まるで雷光のような快感が視神経を焼き切り、内臓が裏返るかのような痙攣が膣全体を震わせる。ビリーの肉槍を締め付けるたびに、彼の腰が一層激しくなり、それによってまた痙攣がひどくなるという終わりのない快楽の連鎖。息ができない。声が出ない。ただただ、身体の芯から絞り出されるように愛液が噴き出し、結合部をぬかるませていく。

それでも、彼は止まらない。

ぐちゅっ……ぐぽっ……ぬちゃぬちゃぬちゃ……。

耳障りなまでに水っぽいその音は、すでに痛みを伴うものではなくなっていた。わたしの身体が、完全に彼を受け入れてしまった証拠。膣壁は彼の形に広げられ、奥まで穿たれるたびに歓喜の痙攣を返す。頭の中はもう真っ白で、ただ降り注ぐ快楽の雨だけが世界のすべてだった。

三度、四度と絶頂が連鎖するなか、ビリーの息が不意に荒くなった。腰の動きが、それまでの律動的なものから、何かを追い立てるような短く速いものへと変わる。ぐっ、ぐっ、ぐっ……と、彼の亀頭が子宮口をこじ開けんばかりに深く押し込まれるたび、わたしの意識はチカチカと明滅した。

「モモカ、中に……」

「あ、ああ……きて……奥に、きて……!」

自分でも何を言っているのか、もうわからなかった。ただ、この熱くて硬いもので、からっぽになった心の真ん中まで満たされたい。その願望だけが、言葉となって唇から溢れた。

ビリーが、一際深く腰を沈めた瞬間、彼の肉槍が膣の奥で大きく膨らんだ気がした。次の瞬間――どくんっ、どくんっ……と、子宮口に直接叩きつけられる生々しい脈動。熱い。熱い液体が、身体の一番奥深くで迸っている。彼の精液が、一滴一滴、わたしの臓器に染み込んでいくような錯覚。あまりの熱さに、わたし自身の身体も小さく絶頂し、媚肉がひくつくたびに彼の精液をさらに奥へと吸い寄せていった。

長い、長い射精だった。ビリーが動きを止めてからも、脈動はしばらく続き、そのたびに新たな熱が注ぎ込まれる。やがて、彼がゆっくりと腰を引くと――。

ぬぽっ……。

濡れそぼった音とともに、栓が外れたように、どろりと白濁が膣口から溢れ出した。太ももを伝い、シーツに染み込んでいくその感触を、わたしはぼんやりとした意識の片隅で感じていた。まだ彼の熱が、子宮のあたりでゆっくりと広がっている。お腹の奥が、他人に満たされているという感覚が、恥ずかしいのに、なぜかとてつもなく安心できた。

わたしは荒い息を繰り返しながら、ただ天井を見つめる。ぐちゃぐちゃに濡れたシーツの冷たさだけが、ようやく現実へと引き戻してくれるようだった。

第5章 深夜3時のガニ股、後悔と決意

第5章のシーン

第5章: 深夜3時のガニ股、後悔と決意

ビリーの部屋の重い扉が背後でかちりと閉まる音が、やけに冷たく耳の奥にこだました。深夜三時をまわったホテルの廊下は、しんと静まり返っていて、自分の荒い息づかいだけが異様に大きく響く。わたしは歩き出そうとして、けれど一歩目で大腿の付け根に走った鈍い痛みに顔をしかめた。

股を大きく開いて歩く、その恥ずかしい姿。ガニ股としか言いようのない格好で、わたしは廊下の絨毯を踏みしめていく。膣の奥にはまだ、彼のペニスの質量がこびりついているような錯覚が消えなかった。あの黒くて太い丸太のような感触が、粘膜の一枚一枚に刻み込まれている。歩くたびに、濡れたパンティーの布が敏感になりすぎた陰唇を擦り、そのたびに腰がひくんと跳ねそうになる。

エレベーターのボタンを押す指が震えていた。鏡張りの壁に映る自分を、直視できない。乱れた髪、紅潮した頬、そして何より、だらしなく開いた膝。あれほど激しく腰を打ち付けられたせいで、脚の筋肉が言うことを聞かないのだ。

ちん、と間抜けな到着音が鳴り、扉が開く。誰も乗っていないことに安堵しながら、わたしは壁に手をついてエレベーターに乗り込んだ。鏡の中で、制服のブラウスがはだけ、スカートが皺だらけになった女が、ぐったりと寄りかかっている。これが本当にわたしなのか。つい数時間前まで、ただのホテルスタッフだった、幸せな結婚間近の女だった、早川桃香なのか。

エレベーターがゆっくりと下降を始める。その振動が、過敏になった子宮に響いて、思わず小さく声が漏れた。

「んっ……」

自分の口から出たその声に、ぞくりと背筋が凍る。さっきまでビリーの上であげていた嬌声と、まったく同じ種類の響きだったからだ。

一階に着き、ロビーに足を踏み出す。夜間の間接照明だけが橙色に灯る広い空間には、当然ながら人影はない。フロントの奥に、夜勤の同僚がひとり座っているのが見えた。わたしは無意識に、髪を手櫛で整え、ブラウスのボタンを留め直しながら、足音を忍ばせて裏口へと回った。こんな姿を誰かに見られるわけにはいかない。何よりも、自分の股間から立ちのぼる、あの獣のようなフェロモンと混ざり合った女の淫臭を気づかれるのが怖かった。

従業員用の裏口を抜け、ようやく外に出る。東京の深夜は、真夏でもないのに生ぬるい風が吹いていた。アスファルトから立ちのぼる熱と、遠くの車のエンジン音だけが、街の静寂を破っている。ホテルの冷房で冷え切った肌に、その生温い夜風がまとわりつき、汗と体液で湿った下着をさらに不快にした。

一歩、また一歩と歩き出す。股間の鈍痛はまだ消えない。それどころか、歩くたびに膣口が「ミリミリ」と引き攣れるような感覚が蘇り、あの最初の挿入の瞬間を思い出させる。

ビリーの亀頭が、拳ほどの大きさでわたしの膣に押し込まれた瞬間。あの時、確かに何かが破られた。処女膜ではない。そんなものはとうの昔に失っている。そうではない、もっと深いところにある、精神と身体を繋ぐ膜のようなものが、ミリミリという音とともに引き裂かれたのだ。

交差点の赤信号に捕まり、立ち止まる。こんな深夜だというのに、タクシーが数台通り過ぎていく。そのヘッドライトが、わたしの顔を一瞬だけ照らし出した。とっさに手で顔を覆う。まるで自分の罪が、ライトに炙り出されるような気がした。

罪。そう、罪だ。わたしは婚約者がいながら、出会って数日の外国人男性と、それも顧客と、あれほど淫らな行為に耽った。それだけじゃない。自ら腰を振り、足を絡め、彼の背中に爪を立て、何度も絶頂した。しかも「ファック」なんて言葉を叫びながら。

信号が青に変わり、虚ろな足取りで横断歩道を渡る。バッグの中でスマートフォンが震えているのに気づいた。立ち止まり、画面を確認する。貴文からのメッセージだった。

「今日も仕事お疲れさま。式の打ち合わせ、来週の日曜でいいかな? それと、引き出物の最終リスト、送っておいたよ。桃香の好きな和菓子のやつにしたから。おやすみ」

文字を追ううちに、視界がぼやけていく。なんて優しいのだろう。なんて誠実なのだろう。なのにわたしは、貴文がこんな時間まで結婚式の準備をしているのと同じ瞬間に、黒人男性の巨根に貫かれ、雌の悦びに堕ちきっていた。

「ごめん……ごめんなさい……」

誰にともなく呟いた言葉が、夜風にかき消される。涙が一筋、熱い頬を伝い落ちた。けれど泣いているのに、心のどこかが冷めている自分もいた。本当に泣きたいのは、罪悪感からなのか。それとも、この先もっと深く堕ちていく自分を、すでに予感しているからなのか。

住宅街に入り、見慣れたアパートの明かりが見えてくる。わたしの部屋は二階の角部屋。窓は当然、真っ暗だ。鍵を開け、玄関に倒れ込むようにして中に入る。誰にも見られていないのに、無意識に手早く鍵をかけ、チェーンも掛けた。まるで自分の罪から逃れるように。

バスルームに直行し、服を脱ぎ散らかす。皺だらけのブラウス、よれよれのスカート、そして黒いレースのパンティー。後ろの部分には、まだぐっしょりと愛液が染み込んでいて、指で触れるとぬるぬるした感触が糸を引いた。ブラにも、ビリーの手の感触がまだ残っている気がする。胸の先端は擦れてひりひりと痛み、鏡に映った自分の乳房には、うっすらと赤い指の痕が残っていた。

シャワーの栓をひねり、熱い湯を頭からかぶる。狭いバスルームに湯気が立ち込め、汗と体液とムスクコロンの入り混じった匂いが、排水溝へと吸い込まれていく。太股の内側を伝って流れ落ちる透明な液体が、わたしの蜜なのか、彼の唾液なのか、それとも彼の精液なのか。よく思い出せない。彼はちゃんと避妊してくれたのだろうか。いや、そもそも避妊の話すらしていなかった。あの場では、そんな理性的な会話をする余裕すらなかったのだ。

ふと、自分の膣に指を差し入れてみる。人差し指がずぶりと音を立てて沈み込むほど、まだ柔らかく広がっていた。指の第二関節までやすやすと呑み込んだそこは、熱を持ち、ひくひくと小刻みに痙攣している。子宮口のあたりを押すと、ずんと重たい快感が蘇り、膝ががくんと震えた。

「あ……まだ、感じてる……」

自分で自分を確かめるように、指をゆっくりと抜き差しする。さっきまでビリーのものが入っていた場所。二十五センチもの巨根が、半分ほどしか入りきらなかった場所。わたしの膣は、まだ物足りなさそうに、きゅうきゅうと指を締め付けてくる。もっと、あの質量がほしいと、粘膜が無言で訴えかけている。

はっとして指を引き抜き、壁に手をついて荒い息を整えた。わたしは今、自分で自分を慰めようとした。あんなに激しく抱かれた直後なのに、まだ足りないと思ってしまった。

シャワーを止め、バスタオルを巻いて部屋に戻る。スマートフォンを手に取り、貴文からのメッセージをもう一度読んだ。優しい言葉の羅列。でも、その優しさが今は痛い。優しければ優しいほど、自分の犯した裏切りが重くのしかかる。

「おやすみ」

画面に向かって小さく返事をする。本当は「ごめんなさい」と打ちたかった。でも、できない。今さら謝るなら、最初からしなければよかったのだ。いや、今からだって、もうしなければいいだけだ。ビリーの滞在はまだ続く。でも、もう彼の部屋を訪れなければ、それで済む話だ。今日のことは、独身時代最後の冒険、一度きりの過ちとして、心の奥底に封印すればいい。

そう思った瞬間、心の中で別の声がささやいた。

「あと一ヶ月、独身時代にしかできないこと……」

ビリーのあの言葉。わたしをここまで導いた、甘い罠のような呪文。あと一ヶ月。結婚式まで、まだ三十日もある。その三十日のあいだ、わたしは夫以外の男性には触れられない。それどころか、もう二度と、あの圧倒的な質量に貫かれることはない。日本人の貴文のペニスでは、きっと、もうわたしの膣を満たすことはできないだろう。

いや、そもそも、満たされるという感覚を、わたしは今日初めて知ってしまったのだ。

ベッドに横たわり、天井を見つめる。まぶたを閉じると、ビリーの黒い巨根が浮かび、その太い血管の感触が膣壁に蘇る。子宮口をこすられるたびに、目の裏で火花が散ったあの快感。自分から腰を押し付け、脚を絡めて求めてしまったあの陶酔。もうあれを知ってしまったら、もう戻れない。

「もう、だめかも……わたし……」

シーツに顔を埋めて、声を殺して泣く。泣きながら、お腹の奥でまた疼きが生まれているのを感じる。ビリーに抱かれてから、まだ二時間も経っていないのに、わたしの身体はもう次の逢瀬を夢見ている。明日もまた、彼はホテルにいる。頼めば、きっと優しく抱いてくれる。あのムスクコロンの匂いを嗅ぐだけで股間がじゅんと濡れる自分を想像し、そして自己嫌悪の沼に沈んでいく。

それでも、泣き疲れてまどろみかけた意識の片隅で、わたしはすでに明日のシフトを確認していた。ビリーが朝食の時間にどんな要望を出すか、考え始めている自分がいた。それを咎める理性はもう、どこか遠くに追いやられていた。

冷たい夜風が窓を揺らし、火照った肌に心地よい。この身体の熱は、まだしばらく冷めそうになかった。

第6章 何度も重ねる逢瀬、婚約者への嘘

第6章のシーン

第6章: 何度も重ねる逢瀬、婚約者への嘘

あの夜から三日と空けず、わたしはビリーの部屋を訪れるようになっていた。最初は罪悪感に苛まれながら、それでも足が勝手に二十六階のボタンを押してしまう。エレベーターが上昇するあいだ、鏡に映る自分の顔をまともに見られなかった。頬は紅潮し、目は妙に潤んでいて、まるで別人のようだった。

仕事終わりの制服姿のまま訪れたある夜、ビリーはドアを開けるなり、わたしの手首をそっと引いた。

「今日は長い一日だったろう? まずはバスルームで汗を流すといい」

彼の気遣いはいつも完璧で、でもその奥に獣が潜んでいることを、わたしはもう知っていた。広々としたバスルームの鏡に映る制服姿の自分が、ひどく場違いに見える。湯気が充満するなか、背後からビリーの大きな手が伸びてきて、ブラウスのボタンをひとつずつ外していく。その指先は、まるで宝物をほどくように優しかった。

「今日も一日、よく働いたね。この匂いも、君の一部だ」

彼はそう囁きながら、わたしの首筋に顔を埋めてくる。むせ返るような汗の匂いと、彼のムスクコロンが混ざり合い、わたしの膝が震えた。白いブラが露わになると、ビリーはその上から乳房を揉み込む。下着越しに、野太い指の節が柔らかな肉に沈み込む感触がはっきりと伝わってくる。

「きょうは……どんなふうに、されるの」

自分からそんなことを尋ねてしまって、耳の先まで羞恥に染まる。ビリーは鏡越しにわたしと目を合わせ、獣のような笑みを見せた。

「モモカは、もう自分から聞くんだな」

彼の手がスカートのホックを外し、ストッキングを引き下ろす。黒いレースのパンティーが現れると、指の腹でそっと割れ目をなぞった。布越しでもわかるほど、もうぐっしょりと濡れていた。くちゅっ……と小さな水音がして、わたしは恥ずかしさで鏡から目を逸らす。

「この三日で、君のここは僕の形を覚え始めてる」

ビリーはそう言いながらパンティーをずらし、ぬかるんだ襞のあいだに指を滑り込ませた。ぬちゃっ……と響く音。もう、シャワーを浴びる前からこんなに濡れている自分を、わたしは否定できなかった。むしろ、この瞬間を待ち焦がれていた身体が正直すぎて、泣きたくなる。

バスルームの蒸気のなかで、ビリーはわたしを前屈みにさせ、背後から長い舌で膣を舐め上げた。熱い湯気と、彼の唾液と、わたしの蜜が混ざり合い、排水溝に流れ落ちていく。鏡越しに、自分がどんな淫らな格好をしているのかが見えてしまい、けれど目を閉じることもできなかった。

その二日後は、深夜の窓際だった。カーテンを少しだけ開けて、東京の夜景を背に、わたしは窓ガラスに手をついていた。ビリーは背後から腰を押し付け、あの丸太のようなペニスをゆっくりとわたしのなかに沈めていく。

「今日は、全部入れてみようか」

その言葉に、恐怖と期待で膣がきゅうっと締まった。

「まだ、むり……半分だって、やっとだったのに」

「三日も経てば、君のプッシーもずいぶん慣れたはずだ」

ミリ……ミリミリ……と、あの音が再び響く。入り口が限界まで広げられ、膣壁が内側から押し上げられていく。痛みはまだある。けれど初めての夜とは明らかに違っていた。粘膜が彼の形を記憶していて、異物感よりも先に、あの痺れるような快感の予兆が全身を駆け抜ける。

「ああっ……ふかい……おく、まで……!」

ビリーがゆっくりと腰を沈めていくと、今まで到達したことのない深さまで亀頭が届いた。子宮口がぐりゅっと押し上げられ、目の裏に白い火花が散る。痛みと快感の境界が、もう自分のなかでは完全に壊れてしまっていた。

窓ガラスに押し付けられた乳房が、ひんやりとして気持ちいい。でもそれ以上に、膣のなかで脈打つ彼の熱が、わたしのすべてを支配していく。ぬちゃっ、ぐちゅっ、ぐぷんっ……下品な水音が部屋に響き、ガラスに映る自分の表情がいやらしく歪むのが見えた。

「モモカ、声を出して。ここは防音だから、誰にも聞こえないよ」

そう言われると、堰を切ったように嬌声が漏れ始める。ああ、とか、ふかく、とか、もう意味をなさない言葉を繰り返しながら、わたしは自分から腰を押し付けていた。夜景の灯りが、白い肌と黒い巨根のコントラストをてらてらと照らし出す。

翌週の金曜日、貴文からメッセージが届いた。

「来週の日曜、式場の最終打ち合わせに行こう。桃香のドレス、もう仕上がってるってさ」

スマートフォンの画面を見つめながら、わたしは嘘の返事を打つ。仕事が忙しいから、少しだけ遅れるかもしれない、と。本当は、ビリーの滞在が終わるまでのあと二週間、一分でも多く彼と過ごしたかっただけだった。

「了解。無理しないでね。桃香はいつも頑張りすぎるから」

貴文の優しさが、いまはただ痛い。それでも、次の夜にはまた、ビリーの部屋のドアをノックしている自分がいた。

その日は、彼の出張に同行するかたちで、都内の別の高級ホテルで落ち合った。いつものジュニアスイートとは違う、見知らぬ部屋。でも彼のムスクコロンの匂いを嗅いだだけで、わたしの股間はじゅんと濡れ始める。もう、場所なんて関係なかった。ビリーがいれば、そこがわたしのすべてだった。

彼はホテルのバーでワインを何杯か飲んだあと、部屋に戻るなりわたしをベッドに押し倒した。今日は前戯もそこそこに、いきなりペニスを膣口にあてがう。それでも、わたしのそこはもう溢れんばかりに濡れていた。

「モモカのプッシーは、もう僕を覚えたな。前よりずっとスムーズだ」

ずぶぶぶ……と、あの太さがわたしのなかに入り込んでくる。初めての夜のような激痛はなく、代わりに、まるで身体のなかで雷が落ちたような快感が走った。膣壁が彼の形にぴったりと吸い付き、粘膜の一枚一枚が熱を持って蠢く。ぬちゃっぬちゃっぬちゃっ……と、嫌らしい水音が部屋中に響き渡り、それがむしろわたしの興奮をさらに煽った。

「ああっ……きょうは、もう、最初から……イキそう……!」

「いいよ、モモカ。何度でもイっていいんだ」

その言葉がスイッチになり、わたしはあっけなく絶頂に達した。子宮の奥から津波のような快感が押し寄せ、膣が痙攣する。それでも彼は止まらず、腰の動きをむしろ激しくした。ぬぐっ、ぐぷん、ぐぷんっ! と子宮口を突き上げられ、絶頂のなかからさらに深い絶頂へと引き摺り込まれていく。

「ファック……ファック……!」

もはや反射のようにその言葉を叫びながら、わたしは彼の背中に爪を立てていた。頭のなかは真っ白で、ただビリーの巨根だけが現実として存在している。

それが終わったあとも、ふたりでバスタブに浸かりながら、また身体を重ねた。湯のなかで、彼のペニスは少し柔らかくなっていたけれど、それでも貴文の硬いときよりずっと大きくて、わたしの膣は簡単にそれを受け入れた。

「モモカは、ほんとに結婚するのか?」

突然の問いに、わたしは何も答えられなかった。ただ、彼の胸に顔を埋めて、熱いお湯のなかで目を閉じる。

その翌日、貴文との打ち合わせのため、わたしは結婚式場へと向かった。純白のドレスが、まぶしいほどに輝いている。フィッティングルームの鏡の前で、スタッフが裾を整えてくれた。

「とてもお似合いですよ、早川様」

その言葉に微笑みながら、わたしはドレスの下で、まだ疼く膣の感覚を意識していた。昨日まであれほどビリーの巨根で蹂躙されていた場所が、いまは純白のドレスに包まれている。そのギャップに、めまいがしそうだった。

スマートフォンが震え、ビリーからのメッセージが届く。

「今夜も空いてるかい? たまには和風の旅館に行ってみたいんだ」

わたしは一瞬だけ迷って、すぐに返事を打った。

「はい、喜んで」

ドレスを脱ぎながら、試着室の鏡に映る自分の裸身を見つめる。小ぶりな乳房、引き締まった腰、そして股間の奥でまだひくついている割れ目。この身体はもう、貴文のものではなくなっていた。ビリーの巨根だけが、わたしを満たせる。それなのに、どうしてこんな純白のドレスを着ているのだろう。

涙が一筋こぼれ落ちる。でも、その涙が悲しみからなのか、それとも別の感情からなのか、自分でもわからなかった。

その夜、都内の老舗旅館で、わたしは浴衣姿のビリーと向かい合っていた。仲居が料理を運び終え、部屋にふたりだけになる。窓の外には小さな日本庭園が広がり、石灯籠の灯りが闇のなかで揺れている。

「日本らしい場所で、モモカと過ごせて嬉しいよ」

ビリーはそう言いながら、わたしの浴衣の襟元に手を伸ばす。するりと布がはだけ、白い肌が露わになった。彼の黒い指が、わたしの乳房を包み込み、乳首をぐりゅっと押し潰す。

「あっ……」

「今日は、後ろからにしよう。庭を眺めながら、な」

彼はそう囁き、わたしの身体をうつ伏せにひっくり返した。浴衣の裾をまくり上げ、むき出しの臀部を撫で回す。野太い指が、汗で湿った尻たぶの割れ目をなぞり、その奥の窄まりに触れた。ひくりと震えるそこに、指がぬるりと沈み込む。

「ここは、まだ使ってなかったね」

その言葉に、全身がこわばった。

「や……ビリー、そこは、まだ……」

「大丈夫。ゆっくり慣らしてあげる」

彼はそう言うと、わたしの愛液をたっぷりと指に絡め、後ろの窄まりに塗り込んでいく。ぬちゃぬちゃという音とともに、指の第一関節がゆっくりと侵入してきた。いままで感じたことのない異物感と、それでいてどこかぞくぞくするような快感が、背筋を駆け抜ける。

その夜、わたしはまた新しい絶頂の形を知ることになった。畳の匂いと、線香の微かな香りと、ビリーの獣のフェロモンが混ざり合うなかで、何度も何度も果てていく。

もう、戻れない。いや、もう、戻りたくないのかもしれない。

旅館の窓から差し込む月明かりが、汗に濡れたふたりの肌を青白く照らしていた。わたしはビリーの胸に顔を埋めながら、結婚式までの残りの日数を、心のなかで数えていた。

第7章 結婚式前夜、私が出した答え

第7章: 結婚式前夜、私が出した答え

ビリーの旅券を最後に拝見したのは、チェックアウトの前夜だった。ロビーの照明が少しだけ落とされ、フロントに置かれた小さな花瓶の白百合が夜陰に浮かび上がる時間帯。私はもうその日、制服を脱いでいた。濃紺のスカートスーツから私服のクリーム色のゆったりしたニットに着替え、髪をひとつに束ねただけの、まるで別人のような姿で彼の部屋の呼び鈴を押した。

いつものようにビリーは、バスローブではなく濃い灰色のカットソーとゆったりしたスラックス姿で招き入れてくれた。スーツケースが壁際に置かれ、机上には搭乗券の控えが無造作に広がっている。目にした瞬間、胸の奥がきしりと嫌な音を立てた。

「いよいよ、明日だね」

カーテンの隙間から差し込む東京タワーの橙の光が、彼の黒い肌に不思議な陰影を落としている。私はその輪郭を網膜に焼き付けるように見つめながら、かすれた声を絞り出した。

「長いようで、あっという間でした……」

「モモカのおかげで、最高の滞在になった。日本のことをもっと好きになったよ」

ビリーはグラスを手渡しながら、静かに微笑む。ワインの代わりに、今宵は彼がわざわざ取り寄せたという年代物の焼酎が注がれていた。とろりとした琥珀色の液体が、氷の表面をぬめるようになぞっていく。

「これ、お湯割りのほうが香りが立つんです。やってみますね」

私は震える指先でポットを傾けた。湯気とともに立ち昇る麹の甘い芳香が、ビリーのムスクコロンと絡み合い、二度と嗅げないかもしれないこの部屋の匂いを形作っていく。喉を焼く熱さが、やけに心地よかった。

「結婚式まで、あと一週間か」

彼の言葉に、グラスを唇から離した。氷がかちりと小さく鳴る。

「……はい。日曜日です」

「モモカは、幸せになれそうか?」

その問いに、私は答えのかわりに、ゆっくりとグラスをテーブルに置いた。指の先から、じわりと冷たさが逃げていく。幸せ。その言葉の輪郭が、この二週間ですっかり変わってしまった。かつては白無垢の純白と同じ色をしていたのに、今はもう、黒くて逞しい質量の記憶に染め抜かれている。

「正直に言うとね」

ビリーは私の隣に腰を下ろし、大きな手のひらでそっと私の膝を包んだ。熱い。人間の体温が、これほどまでに切なく感じられるものだろうか。

「僕はモモカに、自分の人生を選んでほしい。誰かが決めた幸せじゃなくて、君が肌で感じた、本当のほうを」

その瞬間、鼻の奥がつんと痛み、視界がぼやけ始めた。私はこらえきれずに、彼の胸に額を押し付ける。カットソーの布地越しに、心臓の低くてゆったりした鼓動が聞こえる。

「わからないの……貴文のことは、嫌いじゃない。むしろ、本当に優しくて、誠実で、幸せにしてくれようとしてる。でも……」

声が震え、涙がカットソーをうす暗く染めた。

「ビリーに抱かれてから、自分の身体が、もう前とは違うの。心は貴文のところに戻りたいって叫んでるのに、こっちが……」

私は彼の手を掴み、自分の下腹部へと導いた。ニットの上からでもわかるほど、そこは熱を持ち、脈打っている。まるで彼の巨根の記憶だけで、もう悦び始めているかのように。

「ここが、ビリーを忘れられないって、泣いてる」

ビリーは何も言わず、そっと私の頬を両手で包み込んだ。そして、今までで一番優しい口づけを落とす。舌を絡めることもなく、ただ、互いの熱と震えを分かち合うだけの長い長いキス。その間にも、私の膣はきゅうきゅうと締まり、彼の質量を求めてひくついていた。

「今夜が最後だ」

唇が離れた瞬間、ビリーがそう囁く。私は無言でうなずき、自分からニットの裾に手をかけた。するりと脱ぎ去った下には、最初の夜と同じ、黒いレースのブラ。あの時とは違い、もうためらいはなかった。

彼の手が私の腰を抱き寄せ、そのままベッドではなく、窓際のデスクへと導く。背後から身体を折り曲げられ、自分が写るガラスに両手をつくと、ひんやりとした感触が掌に広がった。その向こうには、百万ドルの夜景が無数の光の粒となって瞬いている。こんなに美しい景色の中で、私はこれからまた、誰にも見せられない姿を晒すのだ。

ビリーの野太い指が、私のジーンズのボタンを外し、下着ごと一気に引き下ろした。太ももに絡まるデニムのざらつきが、敏感になった肌を擦る。むき出しの臀部が、エアコンの風に粟立った。

「綺麗だ。君のすべてが」

背後から降ってくる声に、私はガラス越しの自分の顔を見た。赤く染まった頬、潤んだ瞳、そして半開きの唇。なんて淫らで、なんて正直な顔だろう。もう恥ずかしさに目を逸らしたりはしない。これが、ビリーだけが知る本当の私なのだから。

彼のジッパーの下りる金属音が、やけに大きく響く。次の瞬間、あの黒くて熱い質量が、私の太ももの内側にぬるりと触れた。まだ完全に勃ち上がっていないのに、その太さだけで私の膣口は勝手にひくつき、蜜がとろりと溢れ出る。くちゅ……という小さな水音が、静かな部屋に淫らにこだました。

「今日は、言葉はいらないな」

ビリーはそう言うと、私の腰をしっかりと掴み、ぬめる亀頭を膣口にあてがった。初めての夜のような激痛の記憶は、もう遠い。あるのはただ、待ち焦がれたものがようやく来るという、全身の細胞が歓喜する予感だけだった。

ずぶぶ……ぬちゃっぬちゃっ……。

一気に奥まで貫かれた瞬間、私の口からは嬌声とも嗚咽ともつかない声が漏れた。子宮口がぐりゅっと押し上げられ、目の裏で星が散る。何度抱かれても、この最初の圧迫感だけは慣れることがない。いや、慣れてはいけないのだ。これこそが、私の身体が本当に欲していたものだから。

「ああっ……ふかい……きょうは、とくに……!」

「君のなか、すごく熱い。これが最後だって、ちゃんとわかってるんだな」

彼の腰が、ゆっくりとリズムを刻み始める。抜かれるたびに、膣壁が名残惜しげに吸い付き、突き込まれるたびに、粘膜が悦びで痙攣した。ぬちゃっぐちゃっという水音が、夜景の静寂を破っていく。ガラスに映る私の顔は、もう完全に蕩けきっていた。

窓の向こうで、東京タワーが午前零時を告げる瞬間、私は最初の絶頂を迎えた。子宮の奥から津波のように押し寄せる快感に、膝ががくがくと震え、爪がガラスを引っ掻く嫌な音がする。でも、そんなことはどうでもよかった。ただ、もっと、もっともっとと、腰が勝手に動いてしまう。

「ファック……ああ、ファック……!」

私は叫びながら、何度目かの絶頂の波に飲み込まれていった。ビリーの腰の動きはどんどん激しくなり、彼の低い唸り声が耳元で響く。互いの汗が混ざり合い、獣の匂いが部屋中に充満していく。

最後の瞬間、彼が私のなかで果てようとするのを感じた。いつもならコンドームを着けているのに、今夜はそれすらなく、ただ生の熱が私の一番奥を叩いている。

「中に……出していいか」

「うん……きて……私のなかに、全部……」

理性は完全に吹き飛んでいた。ただ、この人のすべてを受け入れたい。その熱で、私の膣を満たしてほしい。そんな原始的な欲求だけが、身体を支配する。

ぐぷんっ! と一番深いところで彼のペニスが膨張し、どくどくと熱い液体が注ぎ込まれる感覚に、私はまた絶頂した。膣が痙攣し、子宮が彼の精を一滴残らず吸い取ろうと収縮する。その快感は、今までのどんな絶頂よりも深くて、そして苦しかった。だって、これで終わりなのだから。

しばらくの間、私たちはつながったまま動けなかった。ガラスに寄りかかった私の背中に、ビリーの広い胸板がぴったりとくっついている。彼の心臓の鼓動が、私の背骨を通して全身に響いてくるようだった。

「愛してるよ、モモカ」

耳元で、彼が初めて口にした言葉。私は答えられず、ただ涙だけがガラスを伝って落ちていった。

翌朝、成田空港の出発ロビーで、私たちは最後の別れを告げた。ビリーはいつもの陽気な笑顔で、でも目だけが少し潤んでいるように見えたのは、きっと私の願望のせいだろう。

「これ、僕の連絡先。もし、もしも、こっちに来ることがあれば」

彼はそう言って、一枚の名刺を私の手に握らせた。うしろに、手書きのプライベートの番号が記されている。私はそれを、胸のポケットに大事にしまう。

「ありがとう、ビリー。私……私……」

「言わなくていい。君が幸せなら、それでいいんだ」

彼はそっと私の前髪をかきあげ、額にキスを落とした。そのまま振り返らずに、保安検査場へと消えていく大きな背中を、私はただ呆然と見送ることしかできなかった。

ホテルに戻り、ロビーのソファに腰を下ろした瞬間、スマートフォンが震えた。画面には、見慣れた名前が表示されている。貴文だ。一週間後に迫った結婚式の、最終打ち合わせの連絡に違いない。

私は通話ボタンを押せずに、ただその文字を指でなぞった。左手の薬指には、彼から贈られた婚約指輪が鈍く光っている。でも、その指輪の下の肌は、昨夜ビリーに貫かれた熱をまだ覚えていた。

カレンダーを開き、挙式の日付をじっと見つめる。あと七日。七日後、私は純白のウェディングドレスを着て、貴文の前に立つ。そして、彼の誠実な愛に包まれながら、平凡で幸せな家庭を築いていくのだろう。

でも、私の膣はもう、平凡なペニスでは満たされない身体になってしまった。子宮の奥で、昨夜注ぎ込まれた精液の感触がまだ疼いている。この身体のまま、本当に貴文の元へ戻っていいのだろうか。それとも、このまま全てを捨てて、ビリーの待つロサンゼルスへ飛び立つべきなのか。

ロビーには、次々と新しい宿泊客がチェックインしてくる。海外からの旅行者、ビジネスマン、カップル。みんな、それぞれの人生を歩んでいる。私はその流れをぼんやりと眺めながら、ビリーの言葉を反芻していた。

「独身時代にしかできないこと」

もう、その言葉に背中を押される必要はない。だって私は、独身最後の一ヶ月で、あらゆる禁忌を犯し、その代償として、かつての自分を完全に失ってしまったのだから。

スマートフォンがもう一度震え、貴文からのメッセージが届く。

「桃香、今日も仕事かな? 式の最終確認、来週の水曜で大丈夫? ドレス、絶対に似合うよ。楽しみにしてる」

私はその文面を何度も読み返してから、ゆっくりと返事を打ち込んだ。画面に浮かぶ文字が、かすかに震えている。

「ありがとう。水曜日、大丈夫だよ。私も、楽しみにしてる」

送信ボタンを押した瞬間、自分がどちらの未来を選んだのか、まだわからなかった。でも、少なくとも今は、この嘘を本当に変えるまで、時間が必要だった。

ロビーの大きな窓から、夕日が差し込んでくる。橙色の光が、床に長い影を落とし、行き交う人々の輪郭をぼやけさせる。私は立ち上がり、フロントへと歩き出した。まだ制服に着替えなければならない。まだ、私はここのスタッフなのだから。

ただ、スカートのポケットのなかで、ビリーの名刺がかさりと音を立てた。その微かな感触が、もう一つの未来を、静かに囁き続けている。私の答えはまだ出ていない。でも、少なくとも、私の身体はもう、あの黒い巨根の記憶なしでは生きていけないところまで来ていた。それだけは、確かだった。

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読み終えたあとの余韻に。

OVA 夏妻 #2 を FANZA で見る →
登場人物
  • 早川桃香 はやかわ ももか
    女性 ・ 29

    外見: 腰まで伸びる艶やかな黒髪ストレート、切れ長の茶色い瞳、しなやかで小ぶりな上向きのバストに引き締まった大きめの臀部を持つスレンダー体型。身長158cm。色白の肌。服装: ホテルのフロントスタッフ制服(濃紺のスカートスーツ)、プライベートでは上品なワンピースやカットソー。真面目で優等生タイプだが、内に秘めた好奇心がくすぶっている。来月に控えた結婚に幸せを感じながらも「独身最後の自由」に心揺れるアンビバレントな心情。

  • 神田貴文 かんだ たかふみ
    男性 ・ 30

    外見: 短く整えた黒髪、穏やかな黒い瞳、平均的な日本人男性の体格で身長172cm。色白の肌。服装: ビジネススーツ(商社勤務)。誠実で安定感があり、桃香を優しく包み込む性格。桃香にとっては理想の結婚相手だが、作中では直接登場せず桃香の罪悪感の対象として心の中に存在する。

  • ビリー・アームストロング
    男性 ・ 36

    外見: 短く刈り込んだ黒髪(アフロに近いテクスチャ)、深いブラウンの瞳、がっしりとした広い肩幅と厚い胸板を持つ長身で身長188cm。黒光りする滑らかな肌。太くて節のある野太い指。バスローブから覗く25cmの黒光りする巨大なペニス。服装: ビジネススーツ(海外の高級ブランド)、ホテル内ではバスローブ。陽気でカタコトの日本語を話し、女性の扱いに長けている。獣のようなフェロモンを放ちながらも紳士的なエスコートで桃香の心を徐々に溶かしていく計略家。

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