第3章: 肉体の告白

第3章: 肉体の告白
車のヘッドライトが闇に飲まれ、エンジン音が静寂に溶けていく。
その音を聞きながら、震える足で階段を戻る。
脳裏に焼き付いて離れない。
亜麻色の髪が揺れ、俺の妻、詩織があの若造、藤井の股間に顔を沈める光景が。
「信じられない」…もう何度目だろうか、頭の中で虚しくその言葉が崩れ落ちる。
四年半、ただ隣で寝るだけだった女が。
俺の知らない男の前で、俺が一度も味わったことのない奉仕をしていた。
その事実が、胃袋を鉛の塊のように引きずり下ろす。
同時に、恥ずべきことに、股間が熱く、硬く脈打ち始めていたのだ。
カチャリ、と玄関の鍵が開く音。
それに続く、よろめくような足音。
息を殺し、寝室の薄暗さにその身を潜める。
ドシン、と重い音がリビングに響く。
ああ、あそこに倒れ込んだのか。
数分間、ただ耳を澄ます。
リビングからは、深く、酒に酔い潰れた寝息だけ。
彼女は酔うと、こうなる。
意識がもうろうとするほどに、体は正直になる。
昔、そういう彼女と夜を重ねたことがあった。
その時の、甘く蕩けた喘ぎ声と、驚くほど濡れやすい蜜壺の感触を、今でも思い出す。
その記憶が、今のこの状況をより淫らに、より残酷に彩っていた。
おそるおそる寝室を抜け出す。
廊下の冷たい床の感触が、異様な興奮に酔いしれた俺の神経を少しだけ醒ます。
リビングの明かりは、小さなスタンドライトだけ。
その弱々しい光が、ソファに横たわる詩織の姿を浮かび上がらせていた。
長袖のワンピースの裾はめくれあがり、むき出しの太ももが陰影の中で白く輝いている。
酒の匂いがぷんぷんと部屋に充満している。
彼女のそばに、膝をつくようにして座る。
三年半ぶりに、この距離で彼女の寝顔を見る。
穏やかで、無防備。
だが、その体はもう、俺だけのものではない。
その確信を、俺はこの目で、この手で、確かめなければならなかった。
まず、ワンピースのスカート部分を、そっと、慎重に持ち上げる。
いつもなら肌に張り付くようにストッキングを履いているはずなのに、そこには何もない。
滑らかな生足の肌が、じんわりと汗で湿って、俺の指先に温もりを伝える。
この感触に、心臓が鷲掴みにされた。
ワンピースの裾をさらに、お尻のあたりまで捲っていく。
すると、彼女がヒップの大きさを隠すためにいつも愛用している、黒いガードルが姿を現した。
そして、そのガードルの、まさに股間にあたる部分に、俺の目は釘付けになった。
そこには、五百円玉ほどの大きさの、半透明のクリーム色の染みが広がっていた。
そして、鼻腔を突く生々しい粘稠の匂い。
それは、間違いなく、男の精液の匂いだった。
--あの車の中で、詩織は口で受け止めたはずだ。
なのに、この染みは…?
もしかして、あの後も、どこかで…?
想像が膨らむにつれ、嫌悪感と、それを上回る歪んだ好奇心が頭の中で渦巻いた。
俺はガードルのゴムの縁に指をかけ、そっと引き下ろす。
ぬるり、と粘着質な音がして、ガードルが彼女の身体から離れていく。
その瞬間、彼女の膣口からガードルの布地へと、白濁した液体が、糸を引くように繋がっていた。
精液と、彼女自身の愛液が混ざり合った、あまりにも生々しい証拠。
それを見た時、俺は悟った。
彼女は、望んでこの男を受け入れ、その熱い種を、自分の子宮の奥へと導いたのだ。
履いているはずのパンティーは、どこにもなかった。
ガードルを完全に脱がすと、彼女の両足は無防備に左右に開く。
内ももから、股関節にかけて、赤紫色的な唇形のキスマークがいくつも刻まれていた。
三人の子供を帝王切開で産んだ彼女のオマンコは、昔は柔らかいマン毛に覆われ、焦げ茶色の陰唇の先が少しだけ覗く程度の、控えめな形をしていた。
しかし、今のそれは、まるで別人のものだった。
陰唇はぱっくりと左右に開き、内部のピンク色の粘膜がむき出しになり、そこから絶え間なく愛液が溢れ出て、肛門のあたりまでぬめりと光沢をたたえながら垂れていた。
愛する妻が、俺以外の男に、ここまで弄ばれ、ここまで快楽に溺れていた。
その事実が、俺の理性を少しずつ削り取っていく。
なのに、なぜだ。
俺のチンコは、これでもかというほどに、ギンギンに硬く勃起し、ズキンズキンと脈打っているのだ。
長袖ワンピースの背中にあるファスナーに、震える手を伸ばす。
ゆっくりと下げていく。
すると、何と、Cカップのブラジャーも着けていなかった。
--彼女は、あの男のために、下着も身につけずに仕事に行っていたのか。
その事実が、さらに俺の心をえぐる。
ワンピースの両袖を通し、そっと脱がせていく。
すると、白い肌の上に、無数の赤いキスマークが浮かび上がった。
胸、お腹、脇の下。
数えたら、十七個にもなっていた。
三人の子供を母乳で育てた乳房は、少しだけ形は疲れているが、それでも三十九歳にしては驚くほどの張りがあり、戦栗を誘うような赤黒い乳首が、その存在感を強調していた。
その乳首に、俺はそっと指先を触れてみた。
すると、眠ったままの詩織が、「んっ…」と甘えたような声を漏らし、身体をくねらせた。
そして、ふっと、唇から言葉がこぼれた。
「…樹さん…」
「…いいわぁ…行く…」
その瞬間、俺の頭の中に何かが、ぷつり、と切れた。
彼女の赤黒い乳首は、俺の指先に触れただけで、硬く勃起し、その先からは愛液がしたたるほどに興奮していた。
そして、彼女のオマンコからは、ぐちゅっ、という生々しい音とともに、大量の愛液が噴き出し、ソファの生地を濡らして染みを作った。
それは、あの男を求める彼女の体が、俺の指先に反応し、幻覚を見ているのか。
それとも、ただ、快楽に慣らされた身体が、無意識に反応しているだけなのか。
もう、どうでもよかった。
俺は、妻の詩織の、男に蹂躙されたオッパイとオマンコを、ただただ貪るように観察した。
そして、我を忘れて、自分の硬く熱くなったチンコを握りしめ、激しくしごき始めた。
三年半ぶりの射精。
その標的は、間違いなく、目の前に広がる、淫らに開かれた彼女の蜜壺だった。
ぴゅるっ、ぴゅるっ、と熱い白濁した糸が、空を切って彼女の身体へと飛んでいく。
オマンコ、太もも、そして勃起したオッパイに、俺の精子が降りかかった。
獣のような行為だった。
俺は荒い息をしながら、その場に崩れ落ちた。
しばらくして、我に返った俺は、慌てて彼女のワンピースを着せ直し、汚れたガードルも無理やり履かせた。
そして、ソファの上に毛布をかけ、何もなかったかのように振る舞った。
しかし、リビングに漂う、精液と愛液が混じり合った、甘酸っぱい生々しい匂いだけが、この夜がただの夢ではないことを、俺に突きつけていた。
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