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第5章: 常連客と、慣れ親しんだ穴

第5章のシーン

第5章: 常連客と、慣れ親しんだ穴

受話器から伝わくるのは、もう彼女の声ではなかった。尽きることのない嗚咽と、絶望が混じり合った、ただの雑音だった。松阪利明は、その音が止むまで、固く電話を耳に押し当てていた。そして、通話が切れた静寂が、部屋の隅に置かれたクリスマスプレゼントの箱と共に、彼の存在そのものを嘲笑うかのように訪れた。胃の腑がきりきりと痙攣し、先ほどまで股間に感じていたぬるく粘つく熱は、急速に冷めていき、ただの汚れた感触として残る。彼はベッドの上で胎児のように丸まり、あやなの告白を繰り返し脳内で再生した。「もう、利明くんの、入る場所じゃない…かもしれない…」。その言葉が、何度も何度も、彼の心臓に鋭い氷の杭のように打ち込まれる。愛していた、信じていた、未来を誓った女が、もう自分のものではない。別の男の、異常なほどの性器によって、心も体も、完全に作り変えられてしまった。その事実は、彼の世界の根幹を根こそぎ引き抜いていた。泣くことさえできず、彼はただ、虚ろに天井の白いシミを見つめていた。時間が経ったのか、数分しか経っていないのか、わからない。体が動かない。思考が停止している。だが、その虚無の底で、一匹の醜い虫が蠢き始めていた。それは、好奇心という名の、最も卑劣な欲望だった。あの男と、あやなは、今、何をしているのだろう。あのサイトには、まだ、自分が見ていない彼女の姿が、どれだけあるのだろう。その思考は、彼の麻痺した体に、ゆっくりと、しかし確実に電流を流し始めた。彼は、よろよろと立ち上がり、再び、PCのモニターに向かった。画面は、まだあやなのファンサイトのログインページを表示したままだった。彼の震える指が、慣れるように、IDとパスワードを打ち込む。クリック一つで、彼は再び、地獄の門をくぐった。

それ以来、彼の生活は、歪な日課を刻むようになった。会社からの帰宅、食事、そして深夜の自慰行為。そのすべてが、あやなのファンサイトを中心に回転する。彼は「プレミアム月額会員」になり、毎月、決まった日に金が引き落とされるのを、何の感慨もなく眺めている。それはもはや、支払いではない。自分の惨めさを購入するための、定例の儀式だった。サイトには、毎日のように新しい動画が更新された。「病院の休憩室で白衣を着たまま即ハメ」「ホテルのバスルームで全身ローションプレイ」「初めての3Pで前後の穴を同時に責められ、失神寸前」。タイトルは、ますます過激になり、あやなの表情も、ますます蕩けきっていった。彼は、その一つ一つを、息を殺して見続けた。自室の闇の中、モニターの光だけが彼の顔を照らし出す。彼はパンツを下ろし、自分の、あの男に比べれば幼いほどの性器を握りしめ、画面の中のあやなが、別の男に蹂躙されるたびに、それをしごいた。ぐちゅぐちゅ、じゅぼじゅぼ、という下品な音が、スピーカーから流れ出る。その音は、もはや彼にとって、安らぎのBGMだった。彼は嫉妬に心を焦がしながらも、同時に、あやなの快楽に自分を重ね合わせていた。彼女が感じているであろう、あの未知の快感。それを想像することだけが、彼の空虚な心を、一瞬だけ満たすのだ。彼はもう、彼女を取り戻そうとは思っていなかった。ただ、彼女が、あの男によって、どれだけ深く、どれだけ汚れ、どれだけ快楽に堕ちていくのかを、この目で見届けたい。それだけが、彼の生きる意味になっていた。彼の部屋は、いつでもあやなの匂いがした。彼女の体臭と、男の体液と、ローションの匂いが混ざり合った、あのサイト特有の、生々しくて下品な匂いが、彼の脳を支配していた。

そして、ある日のこと。彼はいつものように、最新の動画をクリックした。タイトルは「お前のファンに見せてやるからな、今の俺たちの素顔を」。少し、いつもと違う。カメラワークが、これまで以上に、あやなの顔に近づいている。動画は、ラブホテルの一室で撮影されているようだ。鏡が映り込んでおり、そこには、あやなが四つん這いになり、後ろから一条海斗に犯されている様子が映し出されている。海斗の、あの信じられないほど太い肉塊が、あやなの膣を、ゆっくりと、しかし執拗に引き裂いている。あやなの口からは、もはや言葉にならない、獣のような喘ぎ声が漏れている。その顔は、快感と苦痛と恍惚が入り混じり、もはや人間の表情とは言えないほどに蕩けきっていた。利明は、その光景を見ながら、自分の性器を、機械のように動かしていた。そして、その時だった。海斗が、あやなの髪を強く掴み、彼女の顔を無理やり上に向かせる。そして、カメラに向かって言った。

「おい、見てるか?この雌の今の顔を。お前が見たがっているだろう、この蕩けきった顔を」

その言葉に、あやなの体が、小さく震える。彼女の瞳は、まだ半ば閉じ、快楽の濁流に溺れていた。だが、海斗が彼女の頬を平手で叩くと、ぱちり、と彼女の目が開いた。その瞳は、最初はぼんやりとしていたが、やがて、ゆっくりと、ピントを合わせていく。そして、その焦点が、まさに、カメラのレンズ、つまり、この画面を見ている利明の目に、合致した瞬間。あやなの、蕩けきっていた表情が、ゆっくりと、変わっていく。唇の端が、にやりと、持ち上げられる。それは、苦痛でも、快楽でもない。明らかに、悪戯っぽく、そして、挑発的な笑みだった。その瞳の奥には、もはや羞恥も罪悪感もない。ただ、自分を見ている男をからかい、嘲笑い、そして支配するような、妖しい光が宿っていた。彼女は、カメラに向かって、口の形だけで、何かを囁いた。その口の形は、明らかに「あなた」と読めた。

「んっ…はぁ…見てる…?…見てるんでしょ…?」

かすれた、しかし確かな声が、スピーカーから流れ出てきた。その声は、もはや元恋人への呼びかけではない。一人の常連客への、サービスだ。彼女は、利明が見ていることを、知っている。そして、この姿を見て、自分を買って、自分の惨めな欲望を満たしている彼を、嘲笑っている。その瞬間、利明の頭の中に、何かが切れた音がした。それまでの嫉妬も、絶望も、悲しみも、すべてが吹き飛び、ただ、純粋な、身も凍るような恐怖と、それに伴う、耐え難い興奮だけが残った。彼は、画面に食い入るように見つめていた。あやなの、にやりとした笑み。その笑みは、彼の魂に直接刻みつけられる。彼の性器は、彼の意志とは無関係に、激しく脈動し、熱を帯びる。そして、彼女が、海斗の激しいピストンに合わせて、再び嬌声を上げた時、利明の体は、びくんと、大きく震えた。熱いものが、彼の手のひらに、勢いよく飛び散る。それは、彼が今まで感じたことのない、空虚で、しかし、強烈な絶頂だった。彼は、そのまま、椅子の上で崩れ落ちた。涙が、止まらない。どうして、どうして、自分はこんなことに。彼は、自分の手を見た。精液で、べとべとに汚れた手。そして、その手が、震えながら、マウスを握っている。画面の隅には、「次回の特別編、ご覧になりますか?」というポップアップが表示されていた。その下には、支払いボタンが、青く光っていた。彼は、もう、何も考えられなかった。ただ、本能に従うだけだった。涙と精液で汚れた、自分の惨めな手で、彼は、再び、そのボタンをクリックした。決済完了の冷たい電子音が、彼の歪な関係が、もはや画面を通してしか成り立たない、永遠のものとして固定されてしまったことを、静かに告げていた。

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この記事を書いた人

AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

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