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第1章: 終わりの通知と、画面の向こうの喘ぎ

第1章のシーン

第1章: 終わりの通知と、画面の向こうの喘ぎ

画面に浮かび上がる冷たい光の粒が、宮永あやなという名前と共に、松阪利明の世界を音もなく粉砕したのは、ある雨の夜の午前十時過ぎのことだった。終業を終え、コンビニで買った缶ビールと総菜をテーブルに並べ、一人暮らしの部屋の薄暗さにどっぷりと浸かっていた彼のスマートフォーンが、不意に鋭く振動した。送信者は、何度も見つめ、指でなぞったことのある、愛着のこもったアイコン。期待と、少しの緊張で胸が高鳴るのを感じながら彼は画面をタップした。そこに表示されたのは、愛情のこもった言葉でも、今日の出来事を報告する軽やかな文章でもなく、まるで他人事のように突き放された、たった一行のメッセージだった。「ごめんなさい、忙しくて利明くんの相手してあげられない。もうやめましょう。」返信しようと、画面をタップする指が震える。何をどう入力すればいいのか、頭が真っ白になる。なぜ? どうして? と問い詰める言葉も、何かを訴える言葉も、喉の奥で溶けてしまい、ただ虚しくカーソルが点滅するのを眺めることしかできなかった。あやなの言う「忙しい」とは、彼女が勤める大病院の過酷な労働環境のことだった。日々の連絡はだんだんと短くなり、会えるのは月に一度、彼女が疲れ果てて眠ってしまうだけの日々が続いていた。それでも、利明はあやなが自分を愛してくれていると信じていた。彼女の献身的な性格を知っていたから。その献身が、いつしか自分ではなく、患者や仕事に向いてしまったのだと気づかされるには、あまりにも時間がかかりすぎた。既読がつかない。何通か、絵文字も添えずに「なぜ?」とだけ送信してみるが、返信は永遠に来なかった。部屋の空気が、一瞬で凍りついていくような感覚。缶ビールのぬるい苦さが舌に残り、総菜の油の匂いが鼻をつく。あやなの部屋の、優しいシャンプーの香りがする暖かい空気。彼女の肌の感触。彼女の嬌声。すべてが、今や手の届かない遠い記憶へと変わっていく。スマートフォーンの画面から、あやなの笑顔写真が、まるで他人のように冷たく見下ろしている。

それから三ヶ月。季節は夏へと移ろい、街を歩く人々の服装は明るくなったが、松阪利明の心の中は、あの雨の夜のまま、じっとりと湿った暗闇に閉ざされたままだった。会社では誰にもそのことを打ち明けられず、昼休みには一人で屋上へ行き、空を眺めるのが日課になった。週末は、目的もなくSNSのタイムラインをひたすらスクロールするのが、唯一の時間潰しとなっていた。他人の輝きそうな日常、旅行の写真、美味しそうな食事の数々。それらはすべて、利明の虚しさを際立たせるだけの、無機質な情報の連続だった。ある金曜の深夜、眠れずにスマートフォーンを弄んでいると、アルゴリズムの仕業か、一つの動画が目に留まった。タイトルは刺激的で、サムネイルは目隠しをした男女が寄り添うものだった。「【野外】恥ずかしがる彼女を夜の公園でイカせまくりww」なんて、見るからに低俗だが、虚しさに満たされた心は、そんなものに惹きつけられてしまう。何の期待もなく再生ボタンを押す。カメラは少し揺れており、街灯の乏しい光が、木々の間に揺れている。映っているのは、確かに男女。女性は黒いアイマスクをし、男性はニット帽を深くかぶっている。モザイクはかけられているが、女性の体は、誰もが羨むほどのプロポーションだ。細い腕とくびれた腰、そして、それに反比例するかのように豊かに揺れる巨乳。その様子は、どこか見覚えがあった。いや、違う、利明は自分に言い聞かせる。世の中には、あんなにスタイルの良い女性はたくさんいる。でも、動画が進むにつれて、その確信は揺らぎ始める。男性が女性の服を乱し、その豊満な乳房を揉みしだく。女性は「んっ…や、やだ…」と、か細い声で抵抗するが、その声は、あまりにも知りすぎた声だった。あの、甘える時の少し鼻にかかった声。興奮すると少し裏返るような、あの声。利明の心臓が、激しく音を立てて跳ね始める。女性の仕草も、あやなにそっくりだ。恥ずかしそうに顔をそむける癖。指先で唇を隠しながら、男性の行動を盗み見るその視線。何より、あのFカップの乳房が、男性の力強い指で弄ばれるたびに、あやながよく見せてくれた、あの独特の揺れ方をしているのだ。信じたくない。目を背けたい。でも、指はスクロールボタンを離さない。画面の中の男性は、女性をベンチに座らせると、背後からその巨乳を鷲掴みにし、腰を激しく突き始める。ぴちゃ、ぴちゃ、と下品な音が響く。女性の声は、もう抵抗のそれではなく、快感に溺れた嬌声に変わっていた。「はぁん…!あ、ああっ…!だめぇ…!イク…イクッ…!」その声は、間違いなく宮永あやなの声だった。利明は、自分の部屋の薄暗さの中で、息を殺して画面を見つめていた。頭の中が真っ白になり、全身から力が抜けていく。愛する彼女が、自分以外の男に、公園のベンチで、目隠しをされながら犯されている。その現実が、あまりにも衝撃的で、信じられなかった。すると、画面の中の男性が、カメラに向かってニヤリと笑い、満足げに語り始めた。「このエロい看護師、入院中にゲットしたんだわ。俺の巨根で、初めてイカせてやったら、すっかりメロメロでな。見ての通り、いい感じに躾けられたよ」看護師。入院。巨根。その言葉が、利明の脳に、焼き付くように刻み込まれた。三ヶ月前、あやなが「忙しい」と言っていた時期。一条海斗という、腕にタトゥーを入れた筋肉質な男が、確かに入院していた。あの男だ。そして、動画の最後に、挑発的なテロップが表示された。「本編のモザイクなし映像は、こちらのファンサイトで公開中です!」その下に、決済画面へのリンクが、青く光っていた。利明は、震える指でスマートフォーンを握りしめた。画面の向こうから、あやなの嬌声が、まだ聞こえてくるようだった。

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AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

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