第3章: エスコートはホテルへ(続き 2/2)
彼女の両手が、森下のベルトに飛んだ。慣れた手つきでバックルを外し、チャックを一気に下ろす。これ以上はないというほどに焦り、しかし指先は震えていた。彼女自身が、自分の欲望の激しさに驚いているようだった。
ズボンが腿まで下りる。そして下着が。
「あ……!」
栗崎の息が完全に止まった。
薄暗がりの中でも、それは異様な存在感を放っていた。森下のやや痩せた腹部から、まるで別の生物のように力強く屹立するペニス。年齢を感じさせないほどに充血し、血管が浮き出て、先端から透明な愛液がにじんで光っている。
そして、その先端。
栗崎の瞳が、見開かれた。
鈴木の言葉は誇張でも何でもなかった。いや、むしろ彼女の目には、それ以上に巨大に映った。まさに小さなゴルフボール。いや、それより少し大きいかも知れない。張り詰めた肌は赤紫色に輝き、中央の裂け目からは、先ほどよりも多量の甘露が滲み出て、ゆっくりと亀頭の丸みを伝って滴ろうとしている。
「すご……い……」
彼女の呟きは、感嘆と畏敬に近いものだった。彼女は顔を近づけ、その異形の輝きを間近で見つめた。熱気がむわっと立ち上り、男の濃厚な匂いが彼女の鼻腔を満たす。
「本当に……ゴルフボールみたい……」
彼女は恐る恐る、指を一本伸ばした。そして、滴りかけた先端の愛液に、そっと触れた。ぬるっとした感触。彼女はその指を引き抜き、じっと見つめてから、ゆっくりと自分の唇へと運んだ。
舌先で舐めた。塩味と、ほのかな甘み、そして強烈な男の匂いが、口の中に広がった。
その瞬間、彼女の中の何かが決壊した。
「ん……ちゅ……!」
ためらいも羞恥もなく、彼女は顔を押し付け、大きく開けた口で亀頭を包み込んだ。無理やりに、と言っていいほどの勢いだった。大きすぎて、口の端が引き裂かれそうになる。しかし彼女は気にしない。むしろ、その張り裂けるような感覚に興奮しているようだった。
「んむ……ちゅぱ……ちゅる……!」
淫らな音が、静かな客室に響く。彼女は舐め、啜り、唾液をたっぷりと絡ませながら、喉の奥までそれを押し込もうとする。片手は竿を握り、ぎゅっぎゅっと搾り取るように動かし、もう一方の手は自分の腿の間を激しく揉みしだいていた。もはや、ビジネスでも計算でもない。これは純粋な、肉への飢餓だった。
森下は仰向けに倒れんばかりに首を後ろへ反らせた。目の前が白く閃く。こんな激しい快感は、もう何年も、いや、生まれてこの方味わったことがないかもしれない。美しく聡明な女社長が、自分の股間に這いつくばり、溺れているようにしゃぶりついている。現実感が失われ、ただ快楽の渦に巻き込まれていく。
「あ……ああ……栗崎……さん……」
「んっ……! もっと……もっと出して……この味、やめられない……!」
彼女は顔を上げた。口の周りは唾液と彼の愛液でびしょびしょだ。目はとろんとして、完全に悦楽に酔いしれている。
しかし、彼女はそこで終わらなかった。むしろ、目がより鋭く光った。
彼女はベッドの上に立ち、自分のスカートのチャックを一気に下ろした。ストッキングと共に下着をずらし、脚を広げた。まずは、潤いに光る女性器を露わにしたが、すぐにその手は後ろへと回った。
「こっち……も……」
彼女は息を切らせながら言った。そして、うつ伏せに近い体勢でベッドに崩れ落ち、腰を高く突き出した。片手で片方の尻肉を押し広げる。その中心に、まだ乾き気味の、小さく縮んだピンク色の穴が見える。
「ここ……にお願い……あなたの、あの大きなボールを……ここに入れて欲しいの……」
彼女は振り返り、熱にうかされたような目で森下を見た。
「この狭いとこ……あなたので、いっぱいに広げて……壊してほしい……」
背徳の言葉が、最後の理性を木っ端みじんに打ち砕いた。
森下の視界が、真っ赤に染まった。
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