ゴルフボールより熱い、女社長が射止めたい60歳の亀頭

第1章: 退職後のフェアウェイ(続き 2/3)

クラブヘッドが風を切り、乾いた音とともにボールが飛び出した。白い球は美しい弾道を描き、フェアウェイの中央に、見事に落ちていった。

「おおっ! ナイスショット!」

鈴木が大声をあげ、倉重も拍手した。

栗崎は、軽く頷いた。

「さすがです」

その言葉に、森下の胸がまた少し温かくなった。

その日、森下は確かに調子がよかった。普段はミスショットも多いのに、今日に限ってはショットもパットも冴え、スコアカードには彼にとっては珍しいほどの良い数字が並んでいった。仲間たちの冷やかしや賞賛を浴びながら、彼は久しぶりに、何かに夢中になっている自分を思い出していた。

ラウンドが終わり、クラブハウスに戻ったのは午後三時を回っていた。四人は少し汗ばみ、達成感と疲労が心地よく混ざり合っていた。

「いやー、森下、今日はすごかったな! ベストグロス確実だぞ!」

シャワー室に向かう廊下で、鈴木が大きな声で言った。倉重も同意するようにうなずく。

「ほんと、あのパーフェクトに近いバーディランの流れは見事だったよ」

森下は、ただ恥ずかしそうに笑うしかなかった。

「いや、たまたまですよ。今日は風もなかったし……」

「謙遜すんなって! あんだけ打てれば、もっと若い頃から本気出してればプロにもなれてたかもな!」

鈴木は調子に乗ると、つい昔話をし始める癖があった。

「そういえば、森下ってやつ、学生の頃から妙に女にもてたんだよな。あの飄々とした感じが、かえってモテたのか?」

「はあ……」

森下は苦笑した。実際、若い頃はそこそこ女性との交際もあったが、今となっては遠い昔の話だ。

「でもな、あいつが本当にすごかったのは、別のとこだぜ」

鈴木が、突然含みのある笑みを浮かべた。倉重が興味深そうに顔を寄せる。

「ん? どういうことだい?」

「こいつのアソコ、すげえんだよ。ほら、ゴルフボールくらいあるって、みんなで言ってたじゃねえか」

瞬間、空気が一瞬止まった。

森下は顔が火照るのを感じた。

「おい、鈴木……」

「ああ、そういえばそんな噂あったな!」

倉重も思い出したように笑い出した。

廊下に立つ四人の中、ただ一人、栗崎だけが沈黙していた。彼女は森下の方を一瞥し、それからゆっくりと口を開いた。

「えっ……ゴルフボールって、ほんとですか?」

その声は、驚きと、どこか興味を引かれたような、軽い調子だった。しかし、彼女の視線は、森下の顔から、ほんの一瞬だけ、ズボンの股間のあたりを掠めていった。

森下は慌てて笑ってごまかそうとした。

「は、はは……そんな大げさな。昔の話ですよ」

「大げさじゃねえ! 俺、実際に見たことあるからな! こいつ、むかしから、アソコはプロ並みなんだよなぁ!」

鈴木はますます調子に乗り、大きな手で森下の背中を叩いた。

栗崎は、小さく「うふっ」と笑った。

「ほんとなら、拝んでみたいわね」

それは、明らかにその場を合わせた軽口だった。倉重も笑い、鈴木も満足そうにうなずく。何の変哲もない、中年男女の下ネタ交じりの会話。ゴルフの後の疲れた身体を、ほんのりと温めるだけの、ありふれた一幕。

――そう、ただの冗談だ。

森下もそう思おうとした。

しかし。

栗崎亜美は、その笑顔を崩さずに、心の内側で、全く別のイメージを膨らませていた。

ゴルフボール。

彼女は、打ちっぱなし練習場で、何度も握ったことのある、あの小さくて硬い球を思い浮かべた。直径約四十二ミリ。手のひらに乗せれば、ずっしりとした重みがある。あの大きさが、男の亀頭だというのか。

――信じられない。

まず、そう思った。しかし、鈴木の言葉は、あまりにも具体的だ。しかも、彼は森下の旧友だ。何か根拠があるのかもしれない。

そして、想像が勝手に動き始める。

あの大きさが、自分の膣を出入りする光景。ぎっしりと詰まり、擦り上げられる感覚。彼女は、経営者としてのし上がる過程で、女であることも一つの武器としてきた。取引先の社長や重役を、色気で釣ることも珍しくなかった。セックス自体は嫌いではない。むしろ、時折訪れる強烈な快楽は、ストレス解消にもなった。

彼女の身体は、もうとっくに様々な快楽を知っている。膣だけではない。アナルも、とある権力者との関係で「開発」済みだった。最初は痛みと羞恥でしかなかったが、次第に、あの狭くて熱い穴が、巨大なものを欲しがるようになった。

ゴルフボールのような亀頭が、あのアナルを出入りする時、どれほどの快感が訪れるだろう。

ふと、股間の奥が、じんわりと熱を持った。

彼女は無意識に、腿を少しだけ擦り合わせた。スラックスの生地が、敏感な部分に触れる。まだ湿り気はないが、内側がほんのりと疼き始めているのを感じた。

――だめだ。

理性が、ぷつりと糸を引く。

相手は六十歳の、退職したただの男だ。外見も、白髪交じりの銀髪に、くすんだ瞳、やや痩せ型で、どこにでもいそうな初老の男性に過ぎない。服装も地味で、人生に疲れたような飄々とした雰囲気をまとっている。ビジネスの世界で渡り合ってきた彼女にとって、こんな男に興味を持つ理由など、本来どこにもない。

しかし。

彼女の目は、森下の後ろ姿を追っていた。シャワー室に向かって歩いていく、何の変哲もない背中。

――あの男が、あんなものを持っている?

疑念と、興味と、どこか滾るような欲望が、心の底で絡み合う。

倉重が何か話しかけてきた。彼女はすぐに笑顔を戻し、適当な相槌を打った。ビジネスパートナーとして、倉重は大切なコネクションだ。彼を通じて、森下の情報をもっと聞き出せるかもしれない。

「倉重さん、あの森下さんて、ご家族はおありなんですか?」

彼女は、さりげなく尋ねた。

「ああ、森下か? うーん、確か最近離婚したって聞いたよ。退職直後にさ。今は一人暮らしなんじゃないかな」

「そうなんですか……」

栗崎は、紅茶のカップの縁に指を当てながら、思考を巡らせた。

独り身。六十歳。退職して時間はある。地味で目立たない。しかし、あの大きさが本当なら――

彼女の唇が、思わず緩んだ。

面白い獲物を見つけたかもしれない。

森下浩一郎。彼の唯一無二の「武器」を、彼女はこの手で確かめてみたくなった。ビジネスのように、冷静に、かつ貪欲に。

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AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

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