第3章: 好奇の視線を背に、紡ぐ小さな絆(続き 2/3)
「最近、避けられてるようで……少し寂しかったんです」
彼女はスポンジを止め、ゆっくりと振り返った。
茶色の瞳が、キッチンの明かりに照らされ、深く潤んでいる。
「マンションの皆さん、いろいろ言ってるみたいですね。私も耳にしました」
学はうつむいた。
「……すみません。私のせいで」
綾音がそっと近づいた。
スウェットの袖から覗いた柔らかな腕が、学の腕に触れそうになる距離まで来る。
微かに甘いリップクリームの香りが、彼の鼻腔をくすぐった。
「気にしないでください」
彼女の声は低く、温かかった。
「私は……保坂さんと話していると、ほっとするんです。ゆうとも、あなたが大好きで」
学は目を上げ、彼女の顔をまじまじと見た。
綾音は少し照れくさそうに笑い、頬がほんのり赤らんだ。
「私だって、寂しかったんですよ」
彼女の目が、床を見つめた。
「夫に捨てられて、子ども一人で……誰にも頼れなくて、夜中に泣いちゃうことだってありました」
その言葉が、学の胸の奥にある、同じ喪失の傷に触れた。
彼は無意識に手を伸ばし、彼女の肩に触れた。
布地の下の柔らかな肉感が、指先に伝わる。
綾音は息をのんだ。
「保坂さんも……ずっと一人で、辛かったんですよね」
彼女の目が潤んだ。
学はうなずくしかなかった。
言葉にならない共感が、二人の間を流れる。
窓の外は完全に闇に包まれ、部屋の明かりだけが、小さな島を形作っていた。
学の手が、彼女の肩から首筋へ、そっと滑った。
肌は温かく、滑らかだ。
白い首筋に、細やかな産毛が、光の加減でかすかに見える。
綾音は目を閉じた。
長い睫毛が、頬にうっすらと影を落とす。
彼女の唇が、わずかに開いた。
吐息が漏れる。
「はぁ……」
学はもう抑えきれなかった。
ゆっくりと顔を近づけ、彼女の唇に自分の唇を重ねた。
最初はただ触れるだけだった。
しかし彼女の唇が柔らかく反応し、ほんのり湿り気を帯びた時、学の体内で長年眠っていた何かが、爆発した。
彼は深くキスをし、舌を滑り込ませた。
綾音は「んっ……」と小さな声を漏らし、彼の胸に手を当てた。
その手のひらは熱く、学の痩せた胸板を通して、激しい鼓動を感じさせた。
キスは次第に激しさを増した。
学は彼女の背中を抱き寄せ、スウェットの布地の下の柔らかな肉体を、しっかりと確かめた。
綾音は学の首に腕を回し、ぎゅっと抱きしめる。
二人の吐息が混ざり合い、部屋の中には、湿った唇の音だけが響く。
学の手が彼女の背中から腰へと下り、スウェットパンツの上から、丸みを帯びた臀部を掴んだ。
「あぁ……」
綾音はその触れられ方に、甘い喘ぎを漏らす。
学の肩に顔を埋め、微かに震える。
「中まで……舐めて」
彼女が唇を離し、学の耳元で嗄れた声で囁いた。
その言葉に、学の下半身に、熱い衝動が走った。
彼は彼女をソファへと導き、横たわらせた。
綾音は仰向けになり、切れ長の目が欲望に曇って、学を見つめている。
彼女は自らパーカーのファスナーを下ろし、中に着た薄い綿のTシャツの裾を、ゆっくりと捲り上げた。
白く柔らかな腹が露わになり、へその小さな窪みが、柔らかい陰影を落とす。
学はその腹に手を当てた。
温もりが、掌に伝わる。
ゆっくりと上へと撫で上げると、彼女の乳房が、スポーツブラのような簡素な下着の下に、豊かに膨らんでいる。
ためらいながら、その膨らみを包み込むように掴む。
柔らかく、重みがあり、手のひらに収まりきらない豊かさだった。
「くっ……」
綾音が歯を食いしばり、胸を学の手に押し付けてきた。
「触って……もっと、感じさせて」
彼女の願いに、学はブラの上から乳首を探った。
小さな突起が、布越しに硬くなっているのを感じる。
指でそっと摘み、捻るように弄んだ。
「ひぁん!」
綾音の体が跳ね上がり、喉の奥から高い声が漏れた。
彼女の脚がもつれ、スウェットパンツの布地がずれ、太腿の内側の白い肌が覗く。
学は彼女のパンツのウエストに手をかけ、ゆっくりと下ろそうとした。
綾音は腰を浮かせ、それを助ける。
スウェットパンツと下着がまとめて膝まで下り、彼女の股間が露わになった。
栗色の陰毛が豊かに生え茂り、その奥から微かに光る愛液が、ぬめりと輝いている。
学は息を呑んだ。
長い間、女性の肉体から遠ざかっていた彼の目には、これがあまりにも生々しく、美しく映った。
「見ないで……恥ずかしい」
綾音が腕で顔を覆った。
しかし腿は、大きく開いたままだった。
学はそっとその腿に手を当て、内側の柔らかな肌を撫でた。
肌は火照り、微かに汗ばんでいる。
ゆっくりと股間へと近づき、指先で陰唇をそっと触る。
ぬめりとした感触が指に伝わり、彼女の体が「んぐっ……」と震えた。
「綾音……」
学は初めて、彼女の名前を呼んだ。
彼女は腕の隙間から学を見つめ、涙が頬を伝っていた。
「入れて……あなたの指、中に入れて」
その甘えたような声に、学は無我夢中になった。
人差し指を彼女の膣口に当て、ゆっくりと押し込む。
熱く、締まり、ねっとりとした内壁が、指を包み込んだ。
「ぐちゅっ」
奥から湿った音が響き、学の指がさらに深く入っていく。
綾音の腰が跳ね上がり、彼女は学の腕を掴みしめた。
「あっ、あぁ……そこ、感じる……」
学は指を動かし、内壁の皺をなぞるように探索する。
彼女の愛液がじゅわっと溢れ、指先から手首へと伝わった。
甘酸っぱい匂いが部屋に立ち込め、学の頭をくらくらさせる。
もう一本の指を加え、ゆっくりと広げながら出入りさせる。
彼女の膣がそれに応えて締まり、ぬめる音が次第に速くなる。
「んぁ、んぁ……」
綾音は喘ぎ声を押し殺そうとするが、喉の奥から断続的な音が漏れる。
脚が学の背中に絡みつき、腰を激しく揺らした。
学は彼女の様子を見つめながら、指の動きを加速させた。
彼女の膣の奥に、ごくわずかにざらつく部分があるのを感じる。
そこを擦ると、綾音の体が弓なりに反り返った。
「いやっ! だめ、そこは……!」
泣き声に近い叫びが、部屋に響く。
彼女の膣が激しく痙攣し、学の指を強く締め付けた。
温かい液体がどっと溢れ出し、彼の手のひらをじっとりと濡らす。
綾音は全身を震わせながら絶頂に達し、やがてぐったりとソファに沈んだ。
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