加齢臭が好きな主婦…夫のいない午後の歪んだ愉楽

第1章: 午後の密やかな疼き(続き 2/3)

準備は整った。彼女はエプロンを取り出し、身にまとう。カーディガンは脱ぎ、タンクトップとエプロン、そしてジーンズという姿になった。胸の先が、タンクトップとエプロンの布地の二重の層に挟まれて、より一層、敏感に疼いている。

居間に戻ると、小林は窓際の安楽椅に座り、新聞を広げていた。しかし、彼の視線は新聞の上にはなく、膝の上に固定されているように見えた。あるいは、彼女の方を向いているのか。鋭い観察眼が、エプロンの上から、タンクトップの薄い布地の下に透ける桜色の点を、あるいはジーンズに包まれた腰の動きを、捉えているのではないか。そんな妄想が、恵子の頬を火照らせる。

「それでは、掃除を始めますね」

声が少し上ずっている。小林は微かに顎を引いた。それだけだ。

彼女はまず、床掃除から始める。雑巾がけだ。バケツに水を張り、雑巾を絞り、四つん這いに近い姿勢で、床を拭いて行く。これが、彼女の「小さな冒険」の核心だった。腰を深く落とし、お尻を後方に突き出す。その姿勢を取る時、ジーンズの繊維が股間の割れ目に食い込み、薄いパンティー越しに陰唇が押し広げられるような感覚がある。くっ……と、吐息が漏れそうになるのを堪える。

雑巾を動かす手を進め、彼女の体は自然と、小林が座る椅子の方向へと向かって行く。視界の端で、新聞の端が揺らいだ。小林が、ほんの少し姿勢を変えたのか。彼の目線が、新聞の上から、床を拭く彼女の臀部へと、ゆっくりと移動する気配。無言の、重い視線。それを肌で感じると、恵子の股間がじわっと熱くなる。じんわりと、愛液が滲み出し、薄いパンティーの布地を内側から湿らせ始める。ぬるっとした感触が、もっと大きな滴となって、恥唇の皺を伝い落ちそうだ。

彼女は意識的により腰を高く上げ、ジーンズのテーパードされた部分が、臀部の形をくっきりと浮かび上がらせるようにした。雑巾を押し出す手を伸ばし、背筋を反らせる。その時、タンクトップの裾がほんの少しめくれ、エプロンの隙間から、ジーンズのウエストと下腹部の平坦な部分が、一瞬、小林の視界に晒されたかもしれない。ブラジャーをしていないので、脇腹から乳房の側面にかけての柔らかな曲線も、きっと見えている。

居間中を雑巾がけで一巡し、彼女の息はすでに上がり、額に汗がにじんでいた。体の芯から沸き上がる熱。股間は、まるで別の口のように、自らを潤し、開きを求めている。雑巾をバケツに戻し、体を起こす時、彼女は思い切って小林の方を向いた。老人は相変わらず新聞を持っていたが、その視線は完全に彼女に注がれていた。鋭く、そして深く。何かを看透すような、教師の目だ。その目が、彼女の汗ばんだ首筋、タンクトップの谷間、腰のくびれを、一つ一つ追っている。恥ずかしさで全身が火照る。しかし、それと同時に、激しい興奮が下腹部を蹴り上げた。んっ……股間が、ぴくんと痙攣するような疼きを走らせた。

「……窓拭きも、いたしましょうか」

声が震えている。小林はゆっくりと、新聞をたたみ、そっと傍らの小さなテーブルに置いた。そして、微かに、うなずいた。

その仕事を終え、恵子が小林宅を後にした時、外はすっかり夕暮れ時だった。自転車を漕ぐ腿の内側は、愛液でべとべとと濡れ、ジーンズの布地に不快に張り付いていた。帰宅途中、スーパーに寄り、護の夕食の材料を買い込む間も、彼女の頭の中は、あの無言の重い視線と、股間の疼きで一杯だった。レジ打ちをする若い店員の目が一瞬自分の胸元に止まった時、それさえも、なぜかむずむずとする刺激に感じられた。

家に戻ると、護が飛びついてきた。彼女はいつもの母親の顔を取り戻し、夕食の支度をし、風呂に入れ、絵本を読んで寝かしつけた。護がすやすやと眠りにつく寝顔は、天使のようで、一瞬、今日の午後の自分の行為が、汚らわしく醜いものに思えた。

ベッドからそっと離れ、リビングに戻ると、スマートフォンに一本のメッセージが届いていた。芳雄からだ。

「ゴルフの接待が入った。金曜の夜も帰れない。護、よろしく」

短い文章。謝罪も、労りの言葉もない。ただの報告。彼女はそのメッセージを何度も読み返した。胸の奥に、冷たい塊が転がり込むような感覚。そして、その冷たさが、午後のあの灼熱の興奮へと、急速に変質して行くのを感じた。空虚が、欲望で埋められようとしている。

彼女は二階の寝室へと静かに上がった。夫のいないベッドは、広く、冷たい。引き出しを開け、奥に仕舞い込んだ「それ」を取り出す。極太のディルドーだ。淡い肌色のシリコン製で、長さも太さも、芳雄のそれをはるかに超えていた。初めて手にした時は、その大きさに畏怖さえ覚えたが、今では、これでなければ満たされない渇きが体の奥底にある。

カーディガンもタンクトップもジーンズも、すべて脱ぎ捨てた。浴室で軽くシャワーを浴び、まだほてりの残る裸の体で、ベッドに横たわる。薄暗い寝室の天井を見つめながら、彼女はゆっくりとディルドーを握りしめた。シリコンの冷たさが、熱い掌になじむ。

「小林……さん……」

声にならない声で、彼女は呟いた。

目を閉じると、あの古びた居間の風景が浮かぶ。芥子色のセーター。鋭く観察する薄灰色の瞳。そして、無言の重い圧力のような視線。その視線の主が、今、自分の上に覆い被さってくる妄想が、鮮やかに広がる。

小林さんの手が、汚れた爪の老人の手が、いきなり彼女の胸を掴む。薄い皮膚の下に骨が感じられる、その力のない手が、無理やりタンクトップをめくり上げ、ブラジャーのない乳房を露にする。そして、枯れた唇が、加齢臭の混じった息を吐きながら、乳首に近づく――

「んっ……あ……」

実際のベッドの上で、恵子は自分の手で片方の乳房を捻り、指で乳首を強くつまんだ。疼きが快感に変わる。もう一方の手は、ディルドーを握ったまま、ゆっくりと自分の腿の間へと下ろして行く。股間は、もう完全に濡れている。指先が触れると、ぬるっとした愛液が糸を引く。陰唇は熱を帯び、腫れるように膨らんでいる。

妄想はさらに深く、恥ずかしい方へと堕ちて行く。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

コメント

コメントする

目次