加齢臭が好きな主婦…夫のいない午後の歪んだ愉楽

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第4章: 枯れ木に咲く狂い花

第4章のシーン

第4章: 枯れ木に咲く狂い花

触れた。

その感触は、彼女がこれまで想像で彩り、妄想で膨らませてきたどのようなものとも違っていた。温かい。しかし、その温かさの内側に、乾いた紙のような薄い皮膜を感じる。柔らかい。けれど、その柔らかさの芯に、年数を経た木の根のように、ひそやかながら確固とした硬さが潜んでいる。小林隆の男根は、彼女の震える指先に、生き物としての確かな存在感を伝えてきた。萎えている、という先入観は、直に触れた瞬間に粉々に砕かれた。それは確かに年老いた形状をしているかもしれないが、今、彼女の指に触れているその先端は、ゆっくりと、しかし確実に充血し、膨張し、彼女の掌のひらの大きさに収まりきらないほどの太さへと変容しつつあった。

「ふぁ……あ……」

息が詰まり、喉の奥で軋む音しか出せない。俯いたままの恵子の目尻から、熱い涙が一粒、ぽたりと小林のズボンの裾を伝う彼の腿に落ちた。羞恥ではない。恐怖でもない。長い長いトンネルの果てに、ようやく見えた光が、あまりにもまぶしすぎて、目が焼けつくような感覚。彼に導かれた自分の右手は、もう抵抗していなかった。指が自然にその形状を包み込み、ゆっくりと、根元へと滑っていく。皮膚はたるみ、皺がある。しかし、その下を流れる血管の脈動は、彼女の手首の内側で感じる自分の鼓動と、次第に同期していくように思えた。

小林は彼女の手を放した。代わりに、彼の両手が、恵子の肩に回った。薄いベージュのニットワンピースの布地越しに、その枯れ枝のような指が、彼女の鎖骨を伝い、首筋を撫で、そして、ゆっくりと背中のファスナーを探り当てた。

歯車が噛み合う、ちりちりという微かな音。一つ、また一つと、金具が外れていく。背中に走る冷たい空気の線。彼女は目をぎゅっと閉じた。もう、だめだ。ここで、この汚れた居間で、七十五歳の男に服を脱がされ、裸にされる。それが現実になる。ファスナーは腰のあたりまで下りた。小林の手はそこで止まらず、彼女の両腕に掛かった袖の部分を、無造作に、しかし力強く引きずり下ろした。

「……んっ」

布地が腕を離れる感覚。そして、突然、胸の前で支えを失った薄いニットが、重力に従って腰までずり落ちた。上半身は、一瞬、何にも覆われない状態になった。初夏の午後の、ほこりっぽい室内の空気が、乳首の先端を直接、そっと撫でる。彼女の呼吸が乱れ、ふくらみは激しく上下した。

小林は彼女の前に回り込み、その灰色の瞳を、彼女の裸の胸に注いだ。評価するような、観察するような、物珍しそうな視線ではない。それは、ようやく手に入れた獲物を、どこから味わおうかと熟考する、貪欲で冷静な眼差しだった。彼は一言も発せず、右手を上げ、人差し指の腹を、彼女の左の乳首の尖った先端に、そっと触れた。

「ひ……!」

電気が走る。恵子の体が跳ねた。彼はその反応を面白そうに見つめ、今度は指先で、こくんと、小さくそれを弾いた。痛みというより、突き抜けるような刺激が乳首から子宮までを一直線に貫き、股間がぐしょりとさらに濡れた。愛液が腿の内側を伝い、まだ腰に引っ掛かっているワンピースの裾をじんわりと染み込ませ始めている。

「か、かんべん……して……」

本心からではない言葉が、裂けたように零れる。彼女は顔を背けようとしたが、小林の左手が彼女の顎を掴み、無理やりこちらへと向け直した。彼の顔が近づく。深く刻まれた皺から漂う、古いタバコと、どこか薬臭い、そして紛れもない老齢の体臭が、彼女の鼻を満たした。その匂いが、なぜか、これまで彼女を悩ませてきたすべての日常――芳雄の無関心、護の純粋な甘え、自分自身の裏切れない役割――を一瞬で吹き飛ばす、強烈な現実として脳裏に焼き付いた。

小林は彼女の唇にはキスをせず、そのまま顎を伝い、首筋へと顔を埋めた。ざらついた頬の肌が、彼女の滑らかな首の皮膚を擦る。そして、彼は嚙んだ。優しくではなく、所有の印を刻むように、歯を立てた。

「あうっ!?」

痛みと快感が入り混じり、恵子の膝ががくんと折れそうになった。彼は彼女の体を支えながら、そのままワンピースの腰の部分に手を掛け、一気に引きずり下ろした。布は足首で絡まり、彼女はよろめいた。小林は彼女をそのまま、居間の埃っぽい絨毯の上に押し倒した。

背中に伝わるざらりとした感触。彼女は完全に裸で、仰向けに寝かされた。視界の上方には、天井の汚れたシミが広がり、その傍らに、小林の皺くちゃな顔が覗いている。彼は上から彼女を見下ろし、ゆっくりと自分自身のズボンと下着を腰まで下ろした。

そこに現れたのは、確かに年老いた男性の性器だった。皮膚は色褪せ、たるみ、陰毛は白く混じり、まばらになっている。しかし、先ほど彼女の手の中で感じたように、それは完全に勃起し、その先端は濃い紫がかった色をして、微かに脈打っていた。大きさは、彼女が密かに愛用していた極太のディルドーには及ばないかもしれないが、生身の肉が持つ不規則な膨らみと、根元にぶら下がる重たそうな陰嚢が、偽物では決して出せない生々しい威圧感を放っていた。

小林は彼女の腿の間に膝をつき、その枯れた手で、彼女の膝を無造作に左右に広げた。恵子は抵抗するふりをして腰を捻ったが、それはむしろ、彼女の濡れ切った恥丘と、ぷっくりと開き、うっすらとピンク色の内側を覗かせている膣口を、より鮮明に彼に見せつける結果になった。

「いや……だめ……そんなの……やめて……」

彼女は腕で顔を覆いながら、喘ぐように繰り返した。声は震え、涙で濡れている。しかし、腿の付け根は彼の方へと自然に開き、腰は微かに浮き上がり、受け入れる準備が整っていることを、自分自身が一番よく知っていた。

小林はそれに答えず、彼の膨らんだ亀頭を、彼女の陰唇の割れ目に、ずるりと当てた。ぬめっとした愛液ですぐに先端は濡れ、彼女の体温であたたかくなっていく。彼はゆっくりと、腰を押し出した。

入ってきた。

「おお……ううっ……!?」

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AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

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