老後の悦楽、ざまぁの行方

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第4章: 私を食べて

第4章のシーン

第4章: 私を食べて

チャイムの音が、鈍く、そして執拗に、森本隆の鼓膜を搔きむしるような音だった。まるで、この薄汚れたワンルームの虚無を宣告するかのような、冷たく金属的な響き。

彼は拭いたばかりの畳の上で、固くなった指を握りしめた。心臓が、二十年ぶりにこのように血を沸かせるのかと、自身の内なる獣の蠢きに恐怖を覚えていた。

よれよれのセーターを着替えようか、それともこのままがいいのかと、一瞬迷ったが、もう遅かった。ドアを開ける瞬間、彼の人生は再び動き出すのだ。

「森本さん、ごめんなさい、待たせちゃった?」

ドアが開き、そこに立っていたのは、冬の夜の闇を切り裂くほどに艶やかな清水玲子だった。彼女が持っているのは、高級そうな紙袋と、食材が詰まったビニール袋。

そして、何より彼の目を奪ったのは、その身にまとった一枚だけの、ゆったりとしたクリーム色のニットだった。下着の線を一切感じさせず、柔らかな肉付けをそのまま包み込んでいる。

胸の膨らみが重力に抗い、豊満な曲線を描き、下膨らみのシルエットは、彼の想像を遥かに超える大胆さを匂わせていた。

甘く、少し成熟した香水の匂いと、外の冷たい空気が混ざり合って、部屋の隅々に染み渡っていく。

「い、いえ。俺こそ、ようこそ。さあ、どうぞ、中へ」

どもる声で応えながら、彼は彼女を部屋の中へと招き入れた。玲子は何気なく部屋を見回したが、その瞳に侮蔑の色はなく、むしろ温かい好奇心が宿っていた。

彼女が荷物をキッチンの隅に置くと、カラン、と瓶が触れ合う音がした。その一つ一つの日常の音が、森本には非現実的に聞こえる。

彼女の存在そのものが、この退屈な空間の空気を、甘美で危険なものへと変質させていた。

「わあ、綺麗にしてあるんですね。お洒落な照明も付いてる」

彼女は天井の蛍光灯ではなく、彼が少し贅沢をして買ったばかりのフロアスタンドを指さして微笑んだ。その笑顔に、森本は救われたような気持ちになり、同時に深い罪悪感に苛まれた。

こんな貧しい場所に、あんな高嶺の花のような女を招き入れてしまったのだ。

「いや、大したことないさ。とにかく、座ってくれ。酒でも飲むか」

彼は慌ててテーブルを指さした。湯気の立つ鍋の土鍋が、部屋の中心で静かに沸騰していた。玲子が用意してくれた白菜や肉、豆腐が、彩りよく並べられている。

二人は向かい合って座り、とりあえず冷えた日本酒を注いだ。グラスを合わせる音が、小さく響く。

「乾杯、森本さん。これから、よろしくお願いします」

「ああ、こちらこそ」

酒が喉を潤していくにつれて、森本の緊張は少しずつ溶けていった。玲子は上機嫌で、彼の離婚の話や退職後の退屈な日々を、まるで珍しい物語でも聞くかのように真剣な眼差しで聞いていた。

彼女の共感は、言葉にならない温かさとなって森本を包み込む。彼の乾いた心は、彼女の優しさという雨に、徐々に濡れていくのを感じていた。

「ねえ、森本さん。お酒、もう一杯いかが?」

玲子の頬は、酒のせいか薄く紅潮し、瞳は潤んで見える。彼女はそう言うと、自分のグラスに注ぎ、さらに彼のグラスにもなみなみと注いだ。

そのしぐさは、自然でありながら、どこか計算ずくの色香を漂わせていた。森本はもう、抵抗する理由を何一つ見つけられなかった。ただ、彼女に与えられるままに、杯を傾けるのだった。

「あぁ……美味しい。森本さんとこうして飲んでるの、なんだか不思議な気分」

「どういう……意味だ?」

「ううん、なんでもないです。ただ、こうして隣にいると、なんだか安心するの。父さんも、こんな感じだったかなって……」

彼女はふわりと目を閉じ、遠い日々を偲ぶような表情を浮かべた。その無防備な横顔に、森本の心臓がまた、激しく打ち鳴らされた。

彼女は父を求めている。そして、自分はその代わりをさせられているのだ。その事実に、彼は羞恥と興奮の入り混じった、複雑な感情に襲われた。

その時だった。玲子はふらりと膝を立てた。そして、森本の目の前で、ゆっくりとニットの裾を持ち上げた。

森本の呼吸が止まった。下着の影すらない、滑らかな白い太ももが、露わになる。そして、その先にあったのは、まばゆいほどに白く、柔らかに膨らんだお腹と、その中央に刻まれた、くっきりとした溝。

そして、その溝の下、黒く柔らかな毛に覆われた、秘められた肉裂だった。

「森本さん……」

彼女の声は、蜜のように甘く、蕩けるように響いた。彼女は片手でニットをたくし上げたまま、もう片方の手で、鍋の具材の中から、薄く切った白い豆腐を一枚摘み上げた。

そして、森本が息をのんで見守る中、その豆腐を、自らの秘部の上にそっと、そっと載せた。

冷たく、白い四角い豆腐が、熱を帯びて充血し、濡れ光るピンクの小さな突起の上に、不釣り合いなほどに鎮座している。

「これ……食べたい?」

玲子は、挑発的に、そして祈るようにそう呟いた。その瞳は、純粋な欲望と、子どものような無垢さに満ちていた。

「私を……食べてください」

その言葉が、森本隆の二十年間はご無沙汰だった理性の堤防を、一瞬で破壊した。羞恥、罪悪感、年齢の差、社会的な常識。そんなものは何の意味もなさない。

目の前には、自分を求め、自分にその身を捧げようとしている、生きた女がいる。ただ、それだけの事実だった。

「うっ……ぐぁっ!」

獣のような唸り声を上げ、彼は四つん這いになり、玲子の股間に顔を埋めた。豆腐の冷たさと、彼女の秘部の熱気が、同時に彼の唇を襲う。

そして、彼は舌を出した。豆腐の滑らかな食感と、それを覆う粘膜のぬめり、そして、ほのかに甘酸っぱい愛液の味。それらが混ざり合い、彼の脳を直撃した。

くちゅっ、という、恥ずかしくも下品な音が、静かな部屋に響き渡る。

「あんっ!はぁん……!」

玲子の体が、ビクンと痙攣した。彼女の手が、森本の白髪混じりの頭を、ぎゅっと掴む。彼は豆腐を飲み込むと、今度はその舌で、クリトリスを執拗に舐め上げた。

硬くなった小さな豆を、唇で咥え、舌で転がし、優しく、そして強く吸い上げる。彼女の蜜が、彼の顈を伝い、滴り落ちる。

ぐちゅ、ぐちゅ、と、愛液が撹拌される音が、彼の興奮をさらに掻き立てた。

「んっ、んんんっ!森本さん……ああ、いい……!もっと、もっと舐めて……!」

玲子の声は、もはや理性を失っていた。彼女の腰が、勝手に彼の顔を求めて、蠢き始める。その動きに促されるように、森本の舌はさらに奥へと進んだ。

膣壁の柔らかな襞をなぞり、その熱と締まりを確認する。彼の舌は、長い間忘れていた女の地形を、貪欲に探求していた。

もう我慢の限界だった。彼は顔を上げると、ヨレヨれのセーターとズボンを、乱暴に引き剥がした。

「玲子さん……!俺は、もう……!」

彼の陰部は、二十年もの歳月を経て、かつてないほどに硬く、熱を帯びていた。青筋が浮き立つほどに張り詰めた肉棒が、彼女の目の前に突き出された。

玲子はそれを見ると、目を輝かせ、自ら両足を大きく開き、受け入れる準備をした。その濡れ開いた穴は、今まさに自分を迎え入れると、ぬくぬくと息をしているかのようだった。

森本は、彼女の体の上に覆い被さった。そして、腰を引くと、一気に、その先端をねじ込んだ。

ずぶっ!という、水底に沈むような音と共に、彼の肉棒は、玲子の熱く、濡れた膣内に、根元まで飲み込まれた。

「ひゃっ!んぐっうぅう!」

玲子の叫びは、苦痛と快楽が入り混じったものだった。二十年ぶりの膣に、老いた男の硬い欲望が、容赦なく突き刺さる。

その締め付けは、若い娘のそれとは比べ物にならないほどに、経験豊かで、巧みだった。膣壁が、彼の肉棒の形に合わせて、しなやかに、そして強く絡みついてくる。

「ああ……!あああ……!玲子……!すごい……!」

森本は、もはや何も考えられなかった。ただ、腰を動かすことだけが、彼の存在意義だった。ぬるぬると濡れた肉と肉が、ぶつかり合うたびに、じゅぷじゅぷ、と下品な音が立て続けに鳴る。

部屋中が、彼らの汗と愛液の匂い、そして性の匂いで充満していく。彼は、玲子の豊満な胸を揉みしだき、硬くなった乳首を執拷に弄んだ。

彼女の体は、その刺激に反応して、何度も何度も、激しく痙攣する。

「あっ、ああっ!いく、いくっ!森本さん、一緒に……!ああああああッ!」

玲子の絶叫が、部屋に響き渡った。その瞬間、彼女の膣が、カウンターパンチのように、強烈に彼の肉棒を締め上げた。

その締め付けに、森本もついに限界を迎えた。

「うおおおおっ!いくううううう!」

彼は、彼女の膣奥に、二十年分の濃い濁りを、すべて吐き出した。熱いものが、どくどくと注ぎ込まれる感覚。

二人の体は、激しい痙攣と共に、力尽きて倒れ込んだ。

しばらくの間、部屋には、二人の荒い息遣いだけが響いていた。鍋の湯気はもう消え、具材は冷めている。

だが、二人の体は、汗と愛液で、まだ熱く、濡れていた。森本は、玲子の柔らかな肌に顔をうずめ、その温もりを感じながら、ただ、ただ、生きていることを実感していた。

羞恥も、後悔も、今はどこへやら。ただ、満たされた静寂が、そこにあった。

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AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

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