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加齢臭が好きな主婦…夫のいない午後の歪んだ愉楽

シニア官能 全4章 約49分で読了(24,113字) 短編 2025年12月14日

あらすじ

夫・芳雄の出張で一人きりの昼下がり、小柳恵子は5歳の息子・護を保育園に送り出し、家事代行のパート先である小林隆の家へ向かう。スレンダーな体に張り付く薄手のタンクトップの下では、ブラもつけていない胸の先がこすれて少し疼いている。小林の目の前で床を拭く時、わざと腰を深く落とし、薄い綿パンティ越しに膨らんだ陰唇の形がスカートから見えそうになる姿勢を取る。小林が新聞を読むふりをしながらも、目線が自分のお尻に釘付けになっているのを感じ、股間がじんわりと熱を帯び、濡れ始める。帰宅後、護を寝かしつけ、芳雄からの「今日も帰りが遅い」というメールを確認すると、ベッドで極太のディルドーを握りしめる。「小林さんに……無理やり、されたい……」と呟き、レイプ妄想に耽りながら激しく自慰に耽る。(妄想:小林の加齢臭する汚いチンポを咥えさせられ、乱暴に膣を指でかき回される。枯れたペニスがむくむくと大きくなり、極太の老人チンポでなんどをアクメを味合う)

第1章 午後の密やかな疼き

第1章のシーン

第1章: 午後の密やかな疼き

午後の日差しが傾き始めた頃、小柳恵子は息子・護の手を引いて、保育園の門を後にする。護の小さな手は、彼女の指にしっかりとしがみつき、今日も楽しかったんだなという温かな充実感を伝えてくる。

「ママ、今日ね、おりがみでかえるつくったよ。先生、じょうずって言ってくれた!」

護が上を向いて話す声は、どこまでも澄んでいて、恵子の胸の奥をほんのりと締めつけた。彼女はその手を握り返しながら、できるだけ明るい声で答えた。

「そうなの。すごいね、護。帰ったら見せてね」

「うん! パパにも見せたいな」

護のその言葉に、恵子の顔から一瞬、柔らかな笑みが引いた。パパは今、遠くに出張中だ。昨日の朝、スーツケースを引きずりながら玄関を出て行った夫・芳雄の背中は、いつも通り、仕事に向かう男の、揺るぎない決意に満ちていた。彼と交わした最後の会話は何だったか。そうだ、「今週は金曜の夜に帰る。それまで護の面倒、よろしく」という、事務的な言葉だけだった。キスも抱擁もなく、ただ互いの役割を確認し合う、長年の夫婦の習慣のような別れ方。

家に戻り、護のおやつを用意し、明日の保育園の準備を済ませる間、恵子の頭の中は、もう次の目的地で占められていた。週に一度の家事代行のパート。依頼主は、一人暮らしの小林隆、七十五歳の元教師だ。

「ママ、もう行っちゃうの?」

リビングで積み木を広げ始めた護が、寂しそうに尋ねた。恵子はキッチンカウンターの上に置かれた自分のバッグを手に取り、中身をそっと確かめる。エプロン、雑巾、洗剤。そして、今日は特別に、薄手の綿のパンティー一枚を、バッグの内ポケットに忍ばせてきた。今、彼女の下着の引き出しには、わざとらしいほどにレースのあしらわれたものが幾つか眠っているが、それを穿いて行く勇気は、まだどこにもなかった。せめて、布地が薄く、色が淡いものを選んだ。それが、彼女に許された精一杯の、小さな冒険だった。

「うん、すぐ近所までだから、すぐ戻るからね。テレビ見ててね。絶対に玄関開けちゃだめだよ」

「はーい」

護は素直にうなずき、テレビのリモコンに手を伸ばした。その無邪気な後ろ姿を見送りながら、恵子は二階の寝室へと向かった。クローゼットの鏡の前で、彼女はゆっくりと、今着ているブラウスとブラジャーを脱ぎ捨てた。冷たい空気が、裸になった肌に触れた。肩までのかかった栗色の髪が、鎖骨のあたりをくすぐる。

鏡に映る自分の体を、彼女は冷静に見つめた。三十五歳。出産を経た腰には、ほのかに柔らかさが残り、スレンダーながら、胸は護を母乳で育てた名残か、ふっくらとした膨らみを保っていた。乳首は、冷えや少しの刺激ですぐに敏感に反応する、薄い桜色をしていた。芳雄が最後にその胸を愛でたのは、いったいいつだっただろう。記憶は曖昧で、護が生まれる前のことのように思えた。夫婦の営みは、いつの間にか「子づくりのための行為」から「義務的な儀式」へと変質し、そして護が生まれてからは、ほとんど途絶えていた。

彼女はタンスの引き出しから、一枚の薄手のグレーのタンクトップを取り出した。スポーツ用のようなシンプルなものだが、生地は驚くほどに薄く、伸縮性があった。これをブラジャーなしで着れば、胸の形はほぼそのまま、布地の上にくっきりと浮かび上がる。彼女は息を吸い込み、そのタンクトップを頭からかぶった。ぴったりと肌に張り付く感触。布地が乳首に直接触れ、こすれる。んっ……と、思わず喉の奥で音がした。ほのかな疼きが、胸の先からじんわりと広がる。

その上にさっとカーディガンを羽織り、ジーンズを履く。バッグの中の薄いパンティーに履き替えるのは、小林さんの家の浴室で済ませよう。すべての準備を整え、もう一度鏡を見る。外見はごく普通の、買い物に出かける主婦だ。しかし、カーディガンの下で、タンクトップが密着する肌の感覚、そしてこれから行う「行為」を思うと、心臓が高鳴り、下腹部がじんわりと熱を持ち始めるのを感じた。恥ずかしさと、罪悪感。それらを蹴り飛ばすように、彼女はバッグを抱え、階段を下りた。

「行ってきます」

「いってらっしゃーい!」

護の明るい声を背に、恵子は自転車に跨った。五月の風が、カーディガンの隙間から入り込み、タンクトップ越しに肌を撫でる。その度に、乳首がこすれて、疼きが増す。自転車を漕ぐ腿の動きが、ジーンズの布地を股間に擦りつける。ああ……もう、濡れ始めている。自分でも信じられないほどの早さで、体が反応している。

小林宅は、恵子の家から自転車で十分ほどの、閑静な住宅街の一角にあった。築数十年は経っているだろう古びた二階建ての家。庭の手入れも行き届かず、どこか寂れた雰囲気を漂わせている。彼女が自転車を止め、インターホンを押すと、いつも通り、しばらくしてから内側からゆっくりとドアが開いた。

「こんにちは、小林さん。お邪魔します」

小林隆は、芥子色の古びたセーターに、ゆったりとしたグレーのズボンという、いつもの姿で立っていた。白髪が薄く残る頭を、微かに下げただけだ。言葉は返さない。無口で表情の乏しい老人だった。かつて教師をしていたという経歴は、鋭く観察するような薄灰色の瞳から、うかがうことができた。彼はドアを大きく開け、恵子を通し、それから再び居間の椅子へと戻って行った。

恵子は玄関で靴を脱ぎ、いつも使うスリッパに履き替える。心臓の鼓動が早い。まずは、約束通り、浴室で下着を履き替えなければ。彼女は小声で「お手洗い、お借りします」と言い、小林のうなずきを待たずに浴室へと向かった。

狭い浴室の扉を閉め、ようやく一人になると、彼女は背中を扉に預け、深く息を吐いた。胸の高鳴りが収まらない。バッグから、あの淡いベージュ色の綿パンティーを取り出し、今穿いているものを脱ぐ。脱ぎ捨てたパンティーには、すでにほんのりと湿った跡がついている。彼女は新しいものを履き、その薄さを確かめた。一枚の布が、まるで何もないかのように、恥丘の膨らみを包む。透けているわけではないが、形は明らかだ。

準備は整った。彼女はエプロンを取り出し、身にまとう。カーディガンは脱ぎ、タンクトップとエプロン、そしてジーンズという姿になった。胸の先が、タンクトップとエプロンの布地の二重の層に挟まれて、より一層、敏感に疼いている。

居間に戻ると、小林は窓際の安楽椅に座り、新聞を広げていた。しかし、彼の視線は新聞の上にはなく、膝の上に固定されているように見えた。あるいは、彼女の方を向いているのか。鋭い観察眼が、エプロンの上から、タンクトップの薄い布地の下に透ける桜色の点を、あるいはジーンズに包まれた腰の動きを、捉えているのではないか。そんな妄想が、恵子の頬を火照らせる。

「それでは、掃除を始めますね」

声が少し上ずっている。小林は微かに顎を引いた。それだけだ。

彼女はまず、床掃除から始める。雑巾がけだ。バケツに水を張り、雑巾を絞り、四つん這いに近い姿勢で、床を拭いて行く。これが、彼女の「小さな冒険」の核心だった。腰を深く落とし、お尻を後方に突き出す。その姿勢を取る時、ジーンズの繊維が股間の割れ目に食い込み、薄いパンティー越しに陰唇が押し広げられるような感覚がある。くっ……と、吐息が漏れそうになるのを堪える。

雑巾を動かす手を進め、彼女の体は自然と、小林が座る椅子の方向へと向かって行く。視界の端で、新聞の端が揺らいだ。小林が、ほんの少し姿勢を変えたのか。彼の目線が、新聞の上から、床を拭く彼女の臀部へと、ゆっくりと移動する気配。無言の、重い視線。それを肌で感じると、恵子の股間がじわっと熱くなる。じんわりと、愛液が滲み出し、薄いパンティーの布地を内側から湿らせ始める。ぬるっとした感触が、もっと大きな滴となって、恥唇の皺を伝い落ちそうだ。

彼女は意識的により腰を高く上げ、ジーンズのテーパードされた部分が、臀部の形をくっきりと浮かび上がらせるようにした。雑巾を押し出す手を伸ばし、背筋を反らせる。その時、タンクトップの裾がほんの少しめくれ、エプロンの隙間から、ジーンズのウエストと下腹部の平坦な部分が、一瞬、小林の視界に晒されたかもしれない。ブラジャーをしていないので、脇腹から乳房の側面にかけての柔らかな曲線も、きっと見えている。

居間中を雑巾がけで一巡し、彼女の息はすでに上がり、額に汗がにじんでいた。体の芯から沸き上がる熱。股間は、まるで別の口のように、自らを潤し、開きを求めている。雑巾をバケツに戻し、体を起こす時、彼女は思い切って小林の方を向いた。老人は相変わらず新聞を持っていたが、その視線は完全に彼女に注がれていた。鋭く、そして深く。何かを看透すような、教師の目だ。その目が、彼女の汗ばんだ首筋、タンクトップの谷間、腰のくびれを、一つ一つ追っている。恥ずかしさで全身が火照る。しかし、それと同時に、激しい興奮が下腹部を蹴り上げた。んっ……股間が、ぴくんと痙攣するような疼きを走らせた。

「……窓拭きも、いたしましょうか」

声が震えている。小林はゆっくりと、新聞をたたみ、そっと傍らの小さなテーブルに置いた。そして、微かに、うなずいた。

その仕事を終え、恵子が小林宅を後にした時、外はすっかり夕暮れ時だった。自転車を漕ぐ腿の内側は、愛液でべとべとと濡れ、ジーンズの布地に不快に張り付いていた。帰宅途中、スーパーに寄り、護の夕食の材料を買い込む間も、彼女の頭の中は、あの無言の重い視線と、股間の疼きで一杯だった。レジ打ちをする若い店員の目が一瞬自分の胸元に止まった時、それさえも、なぜかむずむずとする刺激に感じられた。

家に戻ると、護が飛びついてきた。彼女はいつもの母親の顔を取り戻し、夕食の支度をし、風呂に入れ、絵本を読んで寝かしつけた。護がすやすやと眠りにつく寝顔は、天使のようで、一瞬、今日の午後の自分の行為が、汚らわしく醜いものに思えた。

ベッドからそっと離れ、リビングに戻ると、スマートフォンに一本のメッセージが届いていた。芳雄からだ。

「ゴルフの接待が入った。金曜の夜も帰れない。護、よろしく」

短い文章。謝罪も、労りの言葉もない。ただの報告。彼女はそのメッセージを何度も読み返した。胸の奥に、冷たい塊が転がり込むような感覚。そして、その冷たさが、午後のあの灼熱の興奮へと、急速に変質して行くのを感じた。空虚が、欲望で埋められようとしている。

彼女は二階の寝室へと静かに上がった。夫のいないベッドは、広く、冷たい。引き出しを開け、奥に仕舞い込んだ「それ」を取り出す。極太のディルドーだ。淡い肌色のシリコン製で、長さも太さも、芳雄のそれをはるかに超えていた。初めて手にした時は、その大きさに畏怖さえ覚えたが、今では、これでなければ満たされない渇きが体の奥底にある。

カーディガンもタンクトップもジーンズも、すべて脱ぎ捨てた。浴室で軽くシャワーを浴び、まだほてりの残る裸の体で、ベッドに横たわる。薄暗い寝室の天井を見つめながら、彼女はゆっくりとディルドーを握りしめた。シリコンの冷たさが、熱い掌になじむ。

「小林……さん……」

声にならない声で、彼女は呟いた。

目を閉じると、あの古びた居間の風景が浮かぶ。芥子色のセーター。鋭く観察する薄灰色の瞳。そして、無言の重い圧力のような視線。その視線の主が、今、自分の上に覆い被さってくる妄想が、鮮やかに広がる。

小林さんの手が、汚れた爪の老人の手が、いきなり彼女の胸を掴む。薄い皮膚の下に骨が感じられる、その力のない手が、無理やりタンクトップをめくり上げ、ブラジャーのない乳房を露にする。そして、枯れた唇が、加齢臭の混じった息を吐きながら、乳首に近づく――

「んっ……あ……」

実際のベッドの上で、恵子は自分の手で片方の乳房を捻り、指で乳首を強くつまんだ。疼きが快感に変わる。もう一方の手は、ディルドーを握ったまま、ゆっくりと自分の腿の間へと下ろして行く。股間は、もう完全に濡れている。指先が触れると、ぬるっとした愛液が糸を引く。陰唇は熱を帯び、腫れるように膨らんでいる。

妄想はさらに深く、恥ずかしい方へと堕ちて行く。

老人が、ズボンのファスナーを下ろす。むくりと、しかし完全には勃起しきらない、皺の寄った汚いペニスが現れる。その異臭を放つ先端を、無理やり彼女の顔に押しつけ、「舐めろ」と命令する――

「……ぁ、くう……ん……」

恵子は呻き声を押し殺し、ディルドーの先端を、自分の唇に、舌に、擦りつけた。シリコンの匂い。しかし、妄想の中では、それはむっとする老人の体臭と、生殖器の生臭い匂いだった。嫌悪が、快感に混ざり合う。唾を飲み込む咽喉が、ぎこちなく動く。

そして、その汚れたペニスを咥えさせられている間に、枯れ枝のような指が、いきなり彼女の股間へと突き込まれる。一突き目は、潤いで滑る膣口を易々と通り抜け、奥深くまで乱暴にかき回される。ぐちゅ、ぐちゅっと、恥ずかしい水音が響く――

「ひっ……! あ、んんっ……!」

現実の彼女の手は、ディルドーをその濡れ切った穴へと、ずぶりと埋め込んだ。極太の物体が、一気に膣の襞を押し広げる感覚。満たされる充実感と、引き裂かれるような痛みが混ざり合う。彼女は腰を浮かせ、ディルドーを握る手に力を込めて、激しく上下運動を始める。ずぶずぶ、じゅぷじゅぷ……。淫猥な音が、静かな寝室に響く。ベッドがきしむ。

妄想の中の小林さんのペニスは、いつの間にか、驚くほどに巨大に、硬く勃起している。老人の萎えた体からは想像もつかない、極太の男根。それで、彼女は何度も、乱暴に、情け容赦なく突かれる。抵抗する彼女の体を押さえつけ、ベッドの端に腰を打ちつけながら、ずんずんと奥をえぐる――

「あ、ああっ……! ダメ、いや……っ! 小林……さん……中、中に出さないで……あっ、あああんっ!!」

本心ではない拒絶の言葉を、喘ぎ交じりに吐き出しながら、腰は激しくディルドーへと迎え入れ、搦みつく。膣の奥深く、子宮の入口あたりが、痙攣するように疼き、快感の波が何層にも重なって押し寄せてくる。足の指が反り返り、背筋が弓なりになる。汗で髪が顔に張り付く。

絶頂が、波のように、一度、二度、三度と襲った。その度に、彼女は声を押し殺してうめき、涙をこぼした。虚空を掴む手。痙攣する腿。

ようやく動きが止まり、ディルドーがぬるりと抜け出ると、大量の愛液が後を追い、シーツをべっとりと湿らせた。彼女は崩れるようにベッドに倒れ込み、激しい呼吸を整えようとする。体中が熱く、魂が抜けたようにぐったりしている。しかし、心は依然として空虚だった。激しい快楽の余韻の中にさえ、満たされない渇きが、ぽっかりと穴を開けている。

目を開けると、暗い天井が見えた。芳雄の枕は、冷たいままだった。彼女はゆっくりと手を伸ばし、またあのディルドーを、べとつく自分の体液にまみれたそれを、握りしめた。

次の週。彼女はあの古びた家の前で、カーディガンの下に何も着ていない胸の疼きを感じながら、もう一つの決断を胸に秘めているのだろう。バッグの中には、今日穿いた薄いパンティーさえ入っていない。何も下に穿かず、ブラジャーもつけない。その一歩が、彼女をどこへ連れて行くのか、まだ彼女自身にもわからなかった。

第2章 理性を溶かす視線

第2章のシーン

第2章: 理性を溶かす視線

あの日の夜、ベッドの中で極太のディルドーを握りしめ、老人に犯される妄想に溺れて激しくイッた後の朝は、いつもより深い自己嫌悪で始まった。恵子は洗面所の鏡に映る自分の顔を見つめ、頬に残った微かな紅潮がまだ消えていないのを確認すると、そっと手で覆った。目尪に少し涙の痕が滲んでいる。何て醜い女なんだろう、と唇を噛みしめた。五歳の息子を育てる母親が、七十五歳の雇い主に自分の陰部を見せつけ、その夜には妄想で何度も絶頂に達するなんて。台所で護のお弁当を作りながら、包丁で野菜を刻むリズムが、なぜかあのディルドーが膣を掻き回す時のずぶずぶという淫らな音と重なって聞こえ、股間がちらりと疼いた。

「ママ、今日の卵焼き、お星さまの形にして」

リビングから護の声が飛んできた。

「えっ? 星形? 急にどうしたの?」

「きのう、ゆりちゃんが星の形の卵焼き持ってきたんだよ。かっこよかったから、僕も欲しい」

恵子はふと、包丁を置いた。手のひらがじんわり汗ばんでいる。星形なんて器用に作れる自信はなかったが、息子のそんなささやかなリクエストに、胸がぎゅっと締め付けられる思いがした。自分はこんな汚れた欲望に囚われているくせに、護は純粋に星形の卵焼きを欲しがっている。その対比が残酷に思えて、目頭が熱くなりかけた。

「わかった、やってみるね。でも、上手くいかなかったらごめんね」

「うん! ママが作るならなんでもおいしいよ」

その言葉に、恵子はまたしても涙が滲みそうになった。彼女は深呼吸して、卵を割り、だしを加え、フライパンに流し込んだ。形を整えるのは難しかったが、何とか五角形に近いものを作り上げ、それを小さな弁当箱に詰めた。ふと、今日は小林さんの家に行く日だと思い出した。水曜日。いつもと同じ午後一時からの二時間。そのことを思い浮かべただけで、下腹部に熱い塊が転がり落ちるような感覚が走り、腿の内側がゆるく痺れた。

前回は薄手の綿パンティだった。今回はもっと一歩、踏み込もう。彼女は洗濯物を干しているふりをして寝室の引き出しを開け、奥にしまい込んでいたパックを取り出した。一年前、なぜかわからない衝動でネットで買い、一度も着用したことのない漆黒のレースのパンティだった。腰周りは細いストリングで、股間部分は極薄のシースルー生地、その中心には小さなリボンがついている。実用的というより完全に装飾用、いや、男を誘うための下着だ。夫の芳雄に見せたことは一度もない。見せようと思ったこともない。こんなものを穿いて、七十五歳の老人の前で床を拭くなんて。考えただけで恥ずかしさで身悶えしそうになるが、同時に股間の奥がくぅっと熱く蠢くのを感じた。

「行ってきます」

保育園の門の前で、護が元気に手を振った。

「気をつけてね。おやつはバナナとヨーグルトだよ」

「はーい!」

息子の小さな背中が見えなくなるまで見送り、恵子はゆっくりと小林宅へと歩き出した。今日は上半身には薄いグレーのニットを着て、その下にはもちろんブラジャーはつけていない。乳首がウールの繊維に直接擦れ、歩くたびにぷりんと敏感に反応して立ち上がる。下半身は普段着のデニムスカート。その中には、あの真っ黒なレースのパンティが密やかに息づいている。歩く度にストリングが尻の割れ目に食い込み、極薄の生地が陰唇に直接触れる。もう家を出た時点で、股間はじんわりと湿り始めていた。

小林宅の玄関のベルを鳴らすと、いつもより少し遅れて扉が開いた。小林隆は相変わらず芥子色のセーターにグレーのズボン姿で、無言でうなずき、道を開けた。

「こんにちは、小林さん。お邪魔いたします」

声が少し上ずっていることに自分で気づき、恵子は慌ててうつむいた。玄関でスリッパに履き替える時、わざとゆっくりと腰を落とし、スカートの裾がずり上がるのを計算した。透けるような黒いレース越しに、膨らんだ大陰唇の輪郭が、はたして彼の目にどう映るだろうか。直視はできないが、視界の隅で、小林が立ったまま微かに動きを止めたような気がした。

掃除を始めても、彼は居間の椅子に座り、新聞を広げている。しかし今日は、新聞の頁をめくる音がほとんど聞こえない。代わりに、重くて静かな視線が、恵子の動く体全体を、じりじりと這い回っているように感じられた。雑巾がけをする時、彼女はますます大胆になった。膝をつくのではなく、腰を深く落として中腰になり、前後に体を動かす。その度にデニムのスカートは大きく開き、腿の内側の白い肌が露出し、その奥にある黒い影がちらりちらりと誘惑的にのぞく。レースの生地は汗か愛液かでほんのりと湿気を帯び、陰唇に張り付くようになり、動くたびにずるんと微妙にずれる感触が、恵子の理性を溶かしていった。

「……高いところのほこりも、少し取っておきましょうか」

ふと、食器棚の上に埃が積もっているのに気づき、恵子は声をかけた。計画していたわけではなかったが、この瞬間、あらすじにあった「高い棚に手を伸ばす」行為が、自然と導かれるようにして訪れた。

小林は黙ってうなずいただけだった。

恵子は踏み台を探そうとしたが、すぐ近くにはない。少し離れた台所にありそうだ。でも、わざわざ取りに行く必要はない。彼女はそっと息を吸い込み、背伸びをした。グレーのニットは体にぴったりとフィットする薄手の素材だ。両腕を高く上げることで、裾はみるみるめくれ上がっていった。

まずはへそのあたりが見え、そしてその下の平坦な下腹部。子育てで少し緩んだが、まだ締りのある白い肌。そして、へその真下からまばらに生える茶色がかった柔らかな産毛。それらが、ざらりとした空気に直接晒される。恵子はわざと動作を遅くした。指先が棚の端に届くか届かないかのぎりぎりの高さで、体をよじるように伸ばす。するとニットの裾はさらに上がり、ついに、下腹部の最も低い位置、恥骨の上のあたりまでが露出した。黒いレースのパンティの縁が、かすかに見えているはずだ。

その瞬間、居間からかすかに、しかし確実に「はっ」という短い息づかいが聞こえた。

鋭く、そして渇いたような、驚きと何か別の感情が混ざった息づかい。小林隆が新聞を握る手に力が入り、紙がくしゃりと音を立てた。恵子は背筋を這うその視線の熱さに、全身の毛穴が開くのを感じた。ぞくぞくと背中に快感の波が走り、股間がぐっしょりと濡れる。レースの生地を通り抜けて、愛液が腿の内側を伝い落ち始めたのを、はっきりと感じ取れる。彼は見ている。老人の混濁した灰色の瞳が、自分の恥毛の生え際や、下着の縁に張り付くように食い入っている。そう思っただけで、膣の奥がきゅんきゅんと痙攣し、子宮の入口がむずがゆくなるような疼きを覚えた。

「……とれました」

ようやく埃の塊を掴み取り、恵子はゆっくりと腕を下ろした。めくれたニットは元の位置に戻るが、肌に残った空気の冷たさと、あの視線の焼け付くような熱は、簡単には消えなかった。彼女は振り向かず、ただ雑巾を手に取り、再び床を拭き始めた。しかし今度は、膝が震えていた。股間はもうびしょ濡れで、レースパンティは愛液に完全に染まり、陰唇の形がくっきりと浮き出ているに違いない。拭く動作のたびに、ぬるっとした感触が腿の内側を広がり、スカートの内側にまでじんわりと染み渡っていく。

残りの一時間は、まるで夢の中のように過ぎた。小林は一言も発しなかった。しかし、彼の存在感は以前よりもはるかに濃厚に、部屋の空気を満たしていた。重苦しいまでの沈黙が、恵子のすべての動作を淫らなパフォーマンスに変えていく。コップを拭く自分の指が、あのディルドーを握る時のことを思い出させ、窓枠を拭く時の腰の動きが、妄想の中で老人に押し倒された時の体の反りを再現しているように錯覚した。

「では……これで失礼します」

時間になり、恵子はやっと言葉を絞り出した。声は完全に潤い、熱を帯びていた。

小林は新聞からゆっくりと顔を上げた。深く刻まれた皺の間から覗く薄灰色の瞳が、彼女の顔をじっと見つめる。それは評価するような、観察するような、そして何かを確かめるような眼差しだった。彼は微かにうなずいただけだった。

「お疲れ様でした」

ようやく口を開いたその声は、ささやくように低く、砂を擦るような乾いた音色だった。それがなぜか、恵子の耳元で「舐めろ」と囁かれた時の妄想と重なり、腰がぐらりと揺らいだ。

家路につく間、恵子の頭の中はあの一瞬の光景でいっぱいだった。めくれたニット。晒された下腹部。そしてあの「はっ」という息づかい。自転車を漕ぐ腿の動きのたびに、濡れた股間がズボン地に擦れ、もっと激しい刺激を求めて疼いた。あの老人は、確かに自分を見ていた。しかもただ見ているだけではなく、慾望を込めて見つめていた。その確信が、恵子の胸の中に甘くて苦い熱を滾らせた。

自宅に戻り、ドアを開けると、リビングからテレビの音が聞こえた。午後三時。まだ護は保育園から帰っていない。実母が迎えに行き、夕方まで預かってくれる日だった。家は静かで、空っぽだった。

その静寂が、一気に彼女の中の渇きを暴き立てた。玄関で靴を脱ぎながら、もう我慢できない。手がひとりでに動いた。ジャケットを脱ぎ捨て、そのままリビングのソファに倒れ込む。グレーのニットはまだ体に密着し、あの時の感触を生々しく蘇らせる。彼女はそっと手をスカートの裾から潜り込ませた。デニムの硬い生地を這う指先が、まずは腿の内側の汗ばんだ肌に触れる。そしてさらに奥へ。びしょびしょに濡れたレースの布地。その中心は、もう熱く腫れ上がり、ぷっくりと開いている。

「んっ……」

思わず声が漏れた。指先で黒いレースを押しのけ、直接、膨らんだ陰唇に触れた。ぬめっとした愛液がたちまち指を包み、熱気が伝わってくる。彼女は人差し指で、ぷりんと飛び出た陰核をそっと撫でた。背筋に電気が走る。

その時、テレビの画面で子供向けアニメの主題歌が賑やかに流れ出した。まるで護がここにいるかのような、日常の音。その音を背に、恵子はソファに深く沈み込み、目を閉じた。もうだめだ、ここで、護がいつも遊んでいるこのリビングで、自分はこんなことをしている。母親失格だ。淫乱な女だ。しかし、その自責の念は、指先から沸き上がる快感にはるかに及ばなかった。陰核をくるくると揉みほぐす動きは次第に激しくなり、もう一方の手はニットの上から自分の胸を掴んだ。ブラのない乳房は柔らかくたわみ、乳首は石のように硬く尖っている。それをぎゅっと摘まむ。

「あ……小林……さん……見て……た……んっ……」

彼女は喘ぎ声を押し殺しながら、あの時の視線を思い浮かべた。老人のあの混濁した、しかし慾望に凝縮された眼差し。それが自分の裸の下腹部を舐めるように見つめていた。そう思うと、膣の奥がぎゅううっと絞まり、さらなる愛液が溢れ出た。指はぬるぬると滑り、陰核を激しくこする。腰がひとりでに浮き上がり、ソファの生地に擦り付ける。

しかし、突然、携帯電話が鳴った。芳雄からのメールの着信音だ。現実が鋭い刃となって突き刺さり、恵子ははっと目を見開いた。指の動きが止まる。鼓動が早鐘を打つ。何てことをしているんだろう。夫から連絡が来ているというのに、息子の部屋とも言える場所で、雇い主の老人を妄想して自慰に耽っている。吐き気がこみ上げてきた。

彼女は慌てて手を引き抜き、スカートを整えた。指は光り、粘つく愛液の糸を引いている。その姿をもう一度見て、激しい嫌悪感が襲った。恵子は立ち上がり、ほとんど走るようにトイレに駆け込んだ。ドアを閉め、鍵をかける。洗面所の鏡には、髪を乱れ、目を潤ませ、頬を紅潮させた情慾にまみれた女が映っている。

「だめ……こんなの……やめなきゃ……」

しかし体は求めている。中断された快感が、かえって猛烈な飢餓感となって襲ってくる。股間は疼き、空虚に脈打っている。もう理性など吹き飛んだ。彼女はズボンとパンティを一気に脱ぎ捨て、便座に腰かけ、再び指を割れ目に当てた。今度は躊躇いがない。人差し指と中指をしっかりと立て、ぐいっと濡れ切った膣口に突き入れた。

「んぐっ……! あっ……!」

鈍い水音がトイレの狭い空間に響く。中は灼熱のように熱く、媚肉が蠢きながら侵入してきた指を締め付ける。彼女は激しく指を動かした。出入りするたびにぐちゅぐちゅと淫らな音を立て、愛液が飛び散る。もう一方の手は陰核を激しく弄び、痙攣するようにこする。

「見て……もっと……見て……っ! 私の……ここ……っ!」

妄想はさらに具体性を帯びた。小林隆がこのトイレに立っていて、冷淡な目で自分が指で膣をかき回す様子を見下ろしている。そして彼が近づき、枯れた手で自分の手首を掴み、もっと深く、もっと乱暴にやれ、と強制する。そう、あの老人に無理やりやらされているんだ、そう思えばこの罪悪感も少しはましになるかもしれない。被害者になればいい。

「あ、ああんっ! ダメ……そんなに……強く……っ!」

彼女は声を押し殺して泣き叫びながら、指の動きを加速させた。膣の壁が激しく収縮し、絶頂が目前に迫っている。子宮の奥がじんまりと熱を持ち、全身が火照る。腰ががくがくと震え、便座を叩きつけるように上下する。

「いっちゃう……小林さん……私……いっちゃうから……っ!!」

そして、ついに波が押し寄せた。視界が真っ白に染まり、膣中で爆発的な快楽が炸裂する。体が弓なりに反り、足指がぎゅっと丸まる。愛液がどくどくと溢れ出て、指や腿を伝い、便座や床に滴り落ちた。彼女は喉を詰まらせて絶叫し、何度も痙攣的な絶頂に突き上げられた。

やがて、すべてが静かになった。荒い息遣いだけが、白いタイルの壁に反響する。恵子はぐったりと便座にもたれかかり、開いた腿の間からはまだ微かに愛液がたらりと垂れている。虚脱感と、圧倒的な自己嫌悪。でも、その底を流れるのは、紛れもない満足感だった。そして、次への期待。

彼女はゆっくりと目を開け、カレンダーを見た。今日は水曜日。次に小林さんの家に行くのは、あと一週間後。七日間。百六十八時間。あまりに長い。彼女は濡れた指をそっと唇に運び、自分の愛液の塩気のある味を確かめた。そして、カレンダーの次の水曜日のマスを、指でそっとなぞった。

早く、早くその日にならないか。次はどんな服を着ていこう。あのレースパンティは、もう洗わなければ。でも、洗ってしまうのが何だか惜しい。あの時の濡れ跡が残っているのだから。彼女はトイレットペーパーで体を拭きながら、ふとそんなことを考え、そしてまたしても自分の卑しさに顔を上げられなくなった。しかし、心臓の鼓動は、期待に弾んでいた。

第3章 剥かれた羞恥心

第3章のシーン

第3章: 剥かれた羞恥心

次の水曜日まで百六十八時間。カレンダーを睨みつけながら数えたその時間は、恵子にとって、砂糖を溶かすようにゆっくりと、そして確実に彼女の理性を薄く溶かしていった日々だった。台所で包丁を持つ指が、なぜかあのトイレで濡れ切った膣を激しくかき回した時の感触を思い出し、スーパーのレジで並んでいる時でさえ、前の客の老人の後頭部の白髪を見て、小林隆のあの皺くちゃな後姿を想起させ、股間がちくりと疼いた。護を風呂に入れている最中でさえ、子供の柔らかな肌に触れる自分の手が、あの枯れた男性の肌に触れる妄想へとすり替わり、慌てて手を引くほどだった。自分の中に巣食う欲望が、もう日常のあらゆる隙間を埋め尽くし、呼吸するたびにその熱い吐息をまといながら生きていることを、彼女は痛いほど自覚していた。

そして、ついにその日が巡ってきた。金曜日の夜、芳雄はゴルフ合宿で一泊不在になるという連絡をよこした。土曜の朝、護を実母の家に預ける口実は簡単に見つかった。

「ママ、ちょっと歯が痛くてね……歯医者さんに行ってくる間に、おばあちゃんちで遊んでてくれる?」

リビングで積み木を並べていた護が、ぱちぱちと長い睫毛を動かして母親を見上げた。

「歯が痛いの? 大丈夫?」

その純粋な心配の眼差しが、恵子の胸をぎゅっと締め付けた。彼女は顔を曇らせ、頬に手を当てたふりをした。

「うん、きっと虫歯かもしれない……すぐに帰るから。それに、おばあちゃんがね、新しい絵本を買って待ってるって言ってたよ」

「え、本当!? じゃあ行く!」

罪悪感が胃の底で重い石のように転がった。しかし、その石の上を、もっと熱くてとろりとした欲望が這い回り、覆い尽くしていく。彼女は護の小さなリュックサックに着替えとおやつを詰め、母子で実家に向かった。道すがら、護の温かい小さな手を握りながら、彼女は今日自分がこれから向かおうとしている場所、そしてそこでしようとしていることを思い浮かべ、下腹部が熱く蠢くのを感じていた。息子を預け、母親から「ゆっくり治療を受けておいで」と声を掛けられて家を出るとき、彼女はもう別人だった。良い母親でも良き妻でもない、ただの、飢えた雌だった。

自宅に戻り、玄関のドアを閉めた瞬間から、空気が変わった。誰もいない静けさが、彼女の背中を押す。寝室の鏡の前で、彼女はゆっくりと服を脱いでいった。まずはブラジャーを外し、そのままベッドの上に放り投げた。次にパンティストッキング、そして最後に穿いていたパンティも、ずるりと腿を伝わせて床に落ちた。鏡に映るのは、三十五歳、一児の母の裸体だった。スレンダーではあるが、出産と授乳を経て、胸は確かにふっくらと膨らみ、乳首は濃いピンク色をして敏感に立っていた。下腹部には薄い妊娠線がかすかに残り、恥毛は手入れされ、柔らかくうっすらと生え揃っている。

今日は何も穿かない。下着という最後の鎧さえ捨てる。彼女は深呼吸し、クローゼットから一枚のドレスを引き出した。薄いベージュ色のニットでできた、体の線にぴったりと沿うワンピースだ。袖は七分丈で、胸元は少し深めのVネック。これを着ただけの状態で、小林隆の家に行く。考えただけで、膣の入口がぴくぴくと痙攣し、少しずつ湿気を帯び始める。彼女はそのドレスをかぶり、ゆっくりと下ろした。ニットの生地が、乳首に直接触れる。ざらりとした柔らかい感触が、敏感な先端をこすり、すぐにそれを硬く尖らせた。胸のふくらみが布地に押し付けられ、その輪郭がくっきりと浮かび上がる。ウエストは絞られ、ヒップは布地に包み込まれて形作られる。そして最も重要なのは、腿の付け根から股間にかけてだ。何も着けていないため、ニットの薄い生地が、恥丘の膨らみと、その間の割れ目を、ありのままに輪取りする。少し歩いてみる。胸がぷるんと揺れ、乳首が布地と擦れ合う微かな刺激が絶え間なく続く。風が窓から入り、ドレスの裾が撫でられる。すると、腿の間の布地がぺたっと肌に張り付き、割れ目の形状がより明確に浮かび上がった。

「っ……」

彼女は鏡の中の自分を見つめ、顔が火照るのを感じた。こんな姿で外を歩くなんて、正気の沙汰ではない。捕まったら痴漢冤罪以前に、変質者として通報されかねない。しかし、その危険性が、かえって背徳のスパイスとなり、股間の熱をさらに募らせた。もう後戻りはできない。彼女は小さなショルダーバッグを提げ、裸足にサンダルを履き、家を出た。

初夏の陽射しが肌に降り注ぐ。歩くたびに、胸の揺れが意識され、風が通れば腿の間がひんやりとし、同時に隠れた部分の形が布越しに強調される気がした。人通りの少ない路地を選びながらも、すれ違うたびに、相手が自分の姿をどう見ているか、乳首の突起に気づいているか、股間の膨らみを見透かしているか、という妄想が頭をよぎり、そのたびに恥部がじんわりと熱を持った。小林宅までの十分ほどの道のりで、彼女の股間は完全に湿潤の領域に達していた。愛液が少しずつ滲み出し、恥唇をぬらし、そのぬめりが腿の内側に伝わり、歩くたびにぬるっとした感触が密やかな歓びとして脳裡をかすめた。肛門の皺にまで微かに湿気が及び、全てが準備を整え、待ち焦がれているようだった。

小林宅の玄関に立った時、恵子の息はすでに浅くなり、頬は紅潮していた。ベルを鳴らす指先が震えている。いつもより長く感じられる数秒の後、ドアが開いた。小林隆は相変わらずの芥子色のセーターにグレーのズボン姿で、彼女の姿を一目見て、微かに――ごくわずかに――瞼を動かした。その視線が、彼女の全身を、Vネックから覗く鎖骨の窪み、布地に張り付くように浮かび上がる二つの乳房の頂点、そしてウエストから下の、何も阻むもののない股間のあたりまで、ゆっくりと下降していくのを、肌で感じた。

「こ、こんにちは……小林さん……」

声が上擦り、かすれている。彼女はうつむいて玄関に上がり、スリッパに履き替えようと腰をかがめた。その瞬間、ドレスの胸元が大きく開き、中身を包むもののない乳房の谷間が、小林の立ち位置からはっきりと見下ろせる角度になったはずだ。彼女はわざと動作を遅らせ、スリッパの踵をゆっくりと押し込んだ。振り返ると、小林はもう彼女から目を離しており、無言で居間へと歩き出していた。しかし、その沈黙が、先ほどの濃密な視線の余韻をさらに増幅させてしまう。

いつものように雑巾がけを始めたが、今日はすべてが違った。体の動きのすべてが、布地の下の裸の肌に直結している。床に膝をつくことも、中腰で前にかがむことも、すべてが刺激となって跳ね返ってくる。特に、床を拭くために腰を落とし、お尻を後ろに突き出した時、薄いニット生地が恥丘と肛門の間にぴったりと張り付き、割れ目の形が完全に浮き彫りになる。しかも、愛液でべとべとと湿っているため、生地が肌に密着し、陰唇の左右の膨らみさえもが、透けるほど薄いベージュ色の布越しに、その存在を主張しているように思えた。

小林は居間のいつもの椅子には座っていなかった。今日は、窓際に立ち、外を見ているように見えた。しかし、恵子にはわかる。彼の身体の向き、頭の角度からして、窓ガラスに映る彼女の姿を、静かに見つめているに違いない。その確信が、彼女の体内に甘い痺れを走らせた。拭き掃除の動作は次第に、単なる清掃ではなく、見せるための淫らなパフォーマンスへと変質していった。雑巾を押し出す手の動きに腰の動きを合わせ、お尻を左右にゆっくりと振る。そのたびに、ドレスの裾が少しずつ上がり、腿の後ろの白い肌が露出し、その上を伝うように愛液の光りさえ見えそうな気がした。

そして、彼女が食器棚の近くまで雑巾がけをしてきた時、事は起こった。小林が窓際から静かに歩み寄り、彼女のすぐ後ろ、触れられるか触れられないかの距離に立った。彼の存在感が、背中一面に重くのしかかる。古びたセーターから漂う、かすかな樟脳と老齢の体臭が混ざった匂いが、恵子の鼻腔を満たした。彼女の動作は止まり、雑巾を握った手が微かに震えた。

「……」

小林は何も言わなかった。しかし、彼の枯れた、血管が浮き上がった手が、ゆっくりと伸びてきた。目標は、彼女の腰だった。ドレスの薄い生地越しに、その手のひらが、彼女の左の腰骨のあたりに、静かに、しかし確実に触れた。

「あっ……」

息が詰まるような声が、恵子の唇から零れた。触れられた部位から、電流が走り、子宮の奥までがきゅんと痙攣した。彼の手のひらは乾いていて、ざらりとしていたが、触れられた自分の肌は、一気に火照り、汗ばんでいた。小林はそのまま、手を動かさなかった。ただ、触れているだけだ。しかし、その静止した圧迫が、かえってすべてを物語っていた。彼は許可を得た。いや、許可など最初から必要としていなかったのかもしれない。ただ、自分の所有物に触れるように。

そして、小林はその手を、わずかに動かした。腰を包み込むように、そして、彼女が雑巾を持っている右手の方へと、ゆっくりと導いていった。恵子は息を殺し、その動きに身を任せた。震える彼女の手の甲の上に、小林の冷たい手が覆い被さる。雑巾を持った指を、一本一本、ほぐすように、そして、彼女の手を完全に小林の手に従属させるように動かした。雑巾は床に落ちた。自由になった彼女の右手は、小林の意図するがままに、彼の体の方へと引き寄せられていった。

ズボンの上から、まずは大腿部に触れる。硬い筋肉ではなく、年齢とともに萎え、ゆるんだ感触。その上を、小林の手に導かれて、彼女の手はさらに上へ、前へと移動する。そして、ついに、小林のズボンのファスナーの部分、股間の膨らみの真上に、彼女の手のひらが置かれた。

「……」

小林はようやく、最初の言葉を、砂を擦り合わせるような低い声で発した。

「開けろ」

命令形だった。優しくもなんともない、乾いた指示。その言葉の響きが、恵子の耳の中で、これまで妄想で聞いていた「舐めろ」という淫らな囁きと重なり、腰がぐらりと崩れそうになった。彼女は俯いたまま、震える指先をファスナーの金具に掛けた。金属の冷たさが、熱く火照った彼女の指先に鋭く伝わる。チャックを下ろす。小さな歯車が噛み合う音が、静まり返った部屋に響く。彼女の呼吸はますます荒く、浅くなり、ドレスの胸元からは、激しい鼓動に合わせて乳房が波打っているのが自分でもわかった。

ファスナーが最下部まで下りた。その下には、グレーのズボン地と、おそらくは下着の生地が一枚あるだけだ。小林は彼女の手を放さなかった。彼女の手を、そのまま、ズボンと下着の隙間へと、ゆっくりと押し込んでいこうとしている。恵子は目をぎゅっと閉じた。もうだめだ。ここで、この汚れた老人の、萎えた男根に、自分の手を直接触れさせられる。それが現実になる。妄想は終わりを告げ、生々しい肉体の交わりが始まろうとしている。

彼女の指先が、ズボンの裾から内部へと入り、温かく、そしてゆるんだ肌の感触に触れかけたその瞬間――。

「恵子さん」

突然、小林が彼女の名前を呼んだ。普段は「小柳さん」か、何も呼びかけない。その呼び方の変化に、恵子ははっと目を見開いた。

彼はまだ彼女の手を握ったまま、その灰色の瞳を、彼女の潤んだ目にじっと据えていた。

「お前は、ずっと、これが欲しかんだろう」

それは疑問形でもなければ、確認でもない。事実の陳述だった。そして、その言葉は、恵子がこれまで自分自身にさえ言い聞かせてこなかった真実を、無慈悲に引き剥がした。そう、欲しかった。夫に蔑ろにされ、母親としての役割に押し潰されながら、ただ、女として弄ばれ、辱められ、欲望の渦に飲み込まれること。それを、この汚らわしい老人からされることを。

涙が、恵子の目尻から零れ落ちた。羞恥と悔しさと、そして圧倒的な解放感が入り混じった熱い涙だった。彼女はうなずくことも、首を振ることもできなかった。ただ、小林の手に導かれた自分の指先が、いよいよズボンの内部へと深く入り込み、そこにある柔らかく、しかし芯に少し硬さを感じる物体の先端に、かすかに触れた。

その感触が、彼女の最後の理性を、ぷつりと糸を断つようにして切り裂いた。

第4章 枯れ木に咲く狂い花

第4章のシーン

第4章: 枯れ木に咲く狂い花

触れた。

その感触は、彼女がこれまで想像で彩り、妄想で膨らませてきたどのようなものとも違っていた。温かい。しかし、その温かさの内側に、乾いた紙のような薄い皮膜を感じる。柔らかい。けれど、その柔らかさの芯に、年数を経た木の根のように、ひそやかながら確固とした硬さが潜んでいる。小林隆の男根は、彼女の震える指先に、生き物としての確かな存在感を伝えてきた。萎えている、という先入観は、直に触れた瞬間に粉々に砕かれた。それは確かに年老いた形状をしているかもしれないが、今、彼女の指に触れているその先端は、ゆっくりと、しかし確実に充血し、膨張し、彼女の掌のひらの大きさに収まりきらないほどの太さへと変容しつつあった。

「ふぁ……あ……」

息が詰まり、喉の奥で軋む音しか出せない。俯いたままの恵子の目尻から、熱い涙が一粒、ぽたりと小林のズボンの裾を伝う彼の腿に落ちた。羞恥ではない。恐怖でもない。長い長いトンネルの果てに、ようやく見えた光が、あまりにもまぶしすぎて、目が焼けつくような感覚。彼に導かれた自分の右手は、もう抵抗していなかった。指が自然にその形状を包み込み、ゆっくりと、根元へと滑っていく。皮膚はたるみ、皺がある。しかし、その下を流れる血管の脈動は、彼女の手首の内側で感じる自分の鼓動と、次第に同期していくように思えた。

小林は彼女の手を放した。代わりに、彼の両手が、恵子の肩に回った。薄いベージュのニットワンピースの布地越しに、その枯れ枝のような指が、彼女の鎖骨を伝い、首筋を撫で、そして、ゆっくりと背中のファスナーを探り当てた。

歯車が噛み合う、ちりちりという微かな音。一つ、また一つと、金具が外れていく。背中に走る冷たい空気の線。彼女は目をぎゅっと閉じた。もう、だめだ。ここで、この汚れた居間で、七十五歳の男に服を脱がされ、裸にされる。それが現実になる。ファスナーは腰のあたりまで下りた。小林の手はそこで止まらず、彼女の両腕に掛かった袖の部分を、無造作に、しかし力強く引きずり下ろした。

「……んっ」

布地が腕を離れる感覚。そして、突然、胸の前で支えを失った薄いニットが、重力に従って腰までずり落ちた。上半身は、一瞬、何にも覆われない状態になった。初夏の午後の、ほこりっぽい室内の空気が、乳首の先端を直接、そっと撫でる。彼女の呼吸が乱れ、ふくらみは激しく上下した。

小林は彼女の前に回り込み、その灰色の瞳を、彼女の裸の胸に注いだ。評価するような、観察するような、物珍しそうな視線ではない。それは、ようやく手に入れた獲物を、どこから味わおうかと熟考する、貪欲で冷静な眼差しだった。彼は一言も発せず、右手を上げ、人差し指の腹を、彼女の左の乳首の尖った先端に、そっと触れた。

「ひ……!」

電気が走る。恵子の体が跳ねた。彼はその反応を面白そうに見つめ、今度は指先で、こくんと、小さくそれを弾いた。痛みというより、突き抜けるような刺激が乳首から子宮までを一直線に貫き、股間がぐしょりとさらに濡れた。愛液が腿の内側を伝い、まだ腰に引っ掛かっているワンピースの裾をじんわりと染み込ませ始めている。

「か、かんべん……して……」

本心からではない言葉が、裂けたように零れる。彼女は顔を背けようとしたが、小林の左手が彼女の顎を掴み、無理やりこちらへと向け直した。彼の顔が近づく。深く刻まれた皺から漂う、古いタバコと、どこか薬臭い、そして紛れもない老齢の体臭が、彼女の鼻を満たした。その匂いが、なぜか、これまで彼女を悩ませてきたすべての日常――芳雄の無関心、護の純粋な甘え、自分自身の裏切れない役割――を一瞬で吹き飛ばす、強烈な現実として脳裏に焼き付いた。

小林は彼女の唇にはキスをせず、そのまま顎を伝い、首筋へと顔を埋めた。ざらついた頬の肌が、彼女の滑らかな首の皮膚を擦る。そして、彼は嚙んだ。優しくではなく、所有の印を刻むように、歯を立てた。

「あうっ!?」

痛みと快感が入り混じり、恵子の膝ががくんと折れそうになった。彼は彼女の体を支えながら、そのままワンピースの腰の部分に手を掛け、一気に引きずり下ろした。布は足首で絡まり、彼女はよろめいた。小林は彼女をそのまま、居間の埃っぽい絨毯の上に押し倒した。

背中に伝わるざらりとした感触。彼女は完全に裸で、仰向けに寝かされた。視界の上方には、天井の汚れたシミが広がり、その傍らに、小林の皺くちゃな顔が覗いている。彼は上から彼女を見下ろし、ゆっくりと自分自身のズボンと下着を腰まで下ろした。

そこに現れたのは、確かに年老いた男性の性器だった。皮膚は色褪せ、たるみ、陰毛は白く混じり、まばらになっている。しかし、先ほど彼女の手の中で感じたように、それは完全に勃起し、その先端は濃い紫がかった色をして、微かに脈打っていた。大きさは、彼女が密かに愛用していた極太のディルドーには及ばないかもしれないが、生身の肉が持つ不規則な膨らみと、根元にぶら下がる重たそうな陰嚢が、偽物では決して出せない生々しい威圧感を放っていた。

小林は彼女の腿の間に膝をつき、その枯れた手で、彼女の膝を無造作に左右に広げた。恵子は抵抗するふりをして腰を捻ったが、それはむしろ、彼女の濡れ切った恥丘と、ぷっくりと開き、うっすらとピンク色の内側を覗かせている膣口を、より鮮明に彼に見せつける結果になった。

「いや……だめ……そんなの……やめて……」

彼女は腕で顔を覆いながら、喘ぐように繰り返した。声は震え、涙で濡れている。しかし、腿の付け根は彼の方へと自然に開き、腰は微かに浮き上がり、受け入れる準備が整っていることを、自分自身が一番よく知っていた。

小林はそれに答えず、彼の膨らんだ亀頭を、彼女の陰唇の割れ目に、ずるりと当てた。ぬめっとした愛液ですぐに先端は濡れ、彼女の体温であたたかくなっていく。彼はゆっくりと、腰を押し出した。

入ってきた。

「おお……ううっ……!?」

これまで、どれだけ太いディルドーを自分に突き立て、妄想の中で何度貫かれたと想像しようとも、生身の男の肉体が自分の体内に侵入してくるこの感覚は、別物だった。硬い。しかし、硬さの中に、生きた肉の弾力がある。熱い。それは彼女の膣内の熱よりもさらに深く、内側から溶かしてくるような熱さだ。ゆっくりと、しかし容赦なく、彼の陰茎は彼女の膣の襞を押し広げ、ずぶずぶと重くて湿った音を立てながら奥へと進んでいく。長年使われず、飢えていた子宮口が、突然の侵入者に驚き、ぎゅっと締まりながらも、その先端を吸い寄せるようにして受け入れた。

「はぁ……はぁ……あ、ああ……っ」

恵子は顔を覆った腕の隙間から、喘ぎ声を漏らした。涙が止まらない。羞恥で、悔しさで、そして、底なしの快楽で。彼の動きは最初、ゆっくりとした探り入れだった。しかし、彼女の膣が驚くほど速く順応し、ぬめぬめと愛液を溢れさせて彼を締め付けると、小林の呼吸も荒くなり始めた。

彼は彼女の腕をぐいっと掴み、顔から引き剥がした。彼女の涙でぐしょぐしょになった顔を、彼は無表情に見つめた。

「声を、殺せ。外に、聞こえる」

そう呟くと、彼は突然、腰を引くことなく、深く埋めたままの状態から、激しく、荒々しく動き始めた。

「んぐっ!? あ、あっ……っ!?」

ずぶずぶ! ずっぽん! ずぶっ!

老人の腰骨が、彼女の恥骨にぶつかる鈍い音。愛液が押し出され、結合部から泡立ち、ぬちゃぬちゃと淫らな水音を立てる。彼の動きは決して若い男のそれのように速くはないが、一つ一つのストロークが重く、深く、すべての動きが彼女の子宮の入口を直接こするように計算されているかのようだった。長年の欲求不満が、堰を切ったように溢れ出る。恵子は唇を噛みしめ、声を殺そうとしたが、喉の奥からこぼれる嗚咽が、かえって状況を淫靡に彩った。

「いや……いやだ……もう……やめて……中で……動かないで……っ」

彼女は必死に否定の言葉を並べた。しかし、腰は彼の動きに合わせて、無意識に上下に揺れ、より深くを求めている。彼女の手は絨毯をつかみ、指先が白くなった。小林は彼女のその様子を俯瞰し、薄い唇を歪めて、どこか冷たい笑みを浮かべた。

「嘘を、言うな」

彼はそう言うと、突き上げる角度を変え、亀頭の膨らんだ部分が、彼女の膣の奥の特に敏感な一点を、こするようにして擦り上げた。

「ああああんっ!!?」

悲鳴にも似た嬌声が、恵子の唇を破った。視界が白く染まった。腰ががくがくと痙攣し、膣の内側が激しいリズムで締まり、彼の陰茎を絞り上げる。絶頂だった。妄想や指やディルドーでは決して味わったことのない、脳髄を揺さぶるような、全身の神経が一瞬で溶解するような快楽の波が、彼女を容赦なく襲った。愛液がどくどくと溢れ出し、彼らの結合部から滴り落ちた。

しかし、小林は動きを止めなかった。彼女が絶頂の余韻で体をびくつかせながらも、彼は淡々と、同じリズムで腰を動かし続けた。萎えることなく、むしろ彼女の収縮する膣に刺激され、さらに硬さを増しているように感じられた。

「待っ……て……まだ……敏感なのに……あ、あんっ……!」

二度目、三度目の絶頂が、最初の波の裾を捉え、重なるようにして襲ってきた。彼女はもう声を上げることすらできず、喉を詰まらせ、涙と鼻水で顔をぐしょぐしょにしながら、ただ腰をくねらせて受け入れていた。理性も羞恥心も、母親としての自覚も、すべてがこのずぶずぶという音と、膣の奥を抉られるような快感の中で、泡のようにはかなく消えていった。

彼女が幾度目かの絶頂で意識がとろけかけた時、小林は突然、深く突き入れたままの状態で動きを止めた。彼の息も荒く、額に老人の脂汗がにじんでいる。彼は彼女の耳元に口を寄せた。

「……もう一つの穴も、欲しいか」

砂を擦るような、低い囁き。その意味が、ゆっくりと、しかし確実に恵子のとろけた脳裡に浸透していく。もう一つの穴。肛門。彼女の体が、ぞくっとした。恐怖ではない。恐ろしいほどの期待感だった。

「いや……そ、それは……汚い……っ」

またしても、本心からかけ離れた拒否が口をついた。小林は彼女の腰をひっくり返すようにして、うつ伏せにした。彼女は恥ずかしさに顔を絨毯に埋めた。お尻が高く突き出された格好だ。先ほどまでの愛液と汗でべとべとになった恥丘と、そのすぐ下にある、小さく縮こまった茶色の穴が、無防備に晒されている。

彼は結合を解かず、膣からぬるりと陰茎を引き抜いた。それだけでもう、彼女の体内は空虚でたまらない喪失感に襲われた。しかし、すぐに、彼の指が彼女の股間を這い、愛液でびしょびしょになった会陰を伝い、肛門の皺に触れた。

「ひっ……!」

その指は、彼女のたっぷりの愛液を、ぬらぬらと潤滑剤として使い、その小さな入口を、ゆっくりと、じっくりとほぐし始めた。一度に侵入しようとはしない。入り口の皺を撫で、周囲の筋肉をマッサージするように揉み解し、ほんの少しずつ、指先を押し込んでいく。痛みはほとんどなかった。むしろ、禁断の領域を侵犯される、くすぐったいような、深いところで疼くような快感が、彼女の背骨を這い上がった。

「あ……んん……そこ……っ」

彼女はうつ伏せのまま、顔を絨毯に擦り付けながら、甘えた声を漏らした。もう何もかも、どうでもよかった。指一本が、ずぶりと、彼女の肛門に完全に飲み込まれた。内側は灼熱のように熱く、きつく締まっていたが、愛液のぬめりが驚くほど滑りを良くし、彼の指はゆっくりと出入りを始めた。

「もっと……堕ちろ」

小林が囁く。そして、二本目の指が、無理やりとは言わないが、確固たる意志をもって、一本目の隣に押し込まれようとしている。恵子はうめいた。拡張される感覚。身体の最も汚れたとされる部分が、弄ばれ、開かれ、悦楽のための穴として認識されていく。その過程そのものが、彼女に倒錯的な陶酔をもたらした。

二本の指が奥まで入り、ゆっくりと広げられる。彼女の肛門は柔軟に順応し、むしろ、そのきつい締まりが指を搾り、より強い刺激を求めているようだった。その状態で、小林の陰茎が、再び彼女の愛液で濡れた膣口に、ずぶりと埋め込まれた。

前と後ろ、同時に侵犯される。

「うあああ……っ!?」

唸り声が絨毯に吸い込まれた。膣内を埋める肉棒の動きと、肛門内で広げられる指の動きが、微妙にずれたリズムで彼女の体内をかき乱す。快感の波が二重、三重に重なり、もはやどこがどう気持ちいいのかわからない、混沌とした官能の渦に彼女は巻き込まれた。腰はひとりでに振られ、前後の穴により深い侵入を求めている。彼女は涎を垂らし、目を白黒させながら、ただ「あ……ああ……」と唸るしかなかった。

小林の動きは次第に荒くなり、呼吸も乱れていた。彼もまた、この異常な交わりに興奮していたのだ。彼は肛門内の指を引き抜き、その手で彼女の腰をがっしりと掴み、膣への突き上げを最後の激しさで繰り返した。

「イク……イク……中に……だめ……出さないで……っ」

彼女は意味のわからない言葉を叫んだ。彼はそれに答えず、ただ深く、最後の一撃を彼女の子宮口に叩き込むようにして、静止した。彼女の膣の奥深くで、彼の陰茎が脈打ち、熱い液体が迸るのを感じた。同時に、彼女自身もまた、圧倒的な絶頂に放り投げられた。意識が飛ぶかと思った。全身が痙攣し、肛門までもがきゅんきゅんと収縮し、空虚な快感に喘いだ。

長い時間、ただ荒い喘ぎ声だけが部屋に響いた。

やがて、小林は重い身体を彼女から引き離し、ズボンをゆっくりと上げ始めた。恵子はうつ伏せのまま、微動だにしなかった。腿の間からは、彼の精液と彼女の愛液が混ざり合った白濁した液体が、じわじわと絨毯に染み出していた。肛門はまだ微かに開いた感じがし、ひんやりとした空気が入り込んでくる。彼女の全身には、彼の汗と唾液と精液の、生臭くて甘ったるい匂いがこびりついていた。

「……着ろ」

小林が、床に脱ぎ捨てられた彼女のワンピースを、彼女の背中に投げた。布が汗ばんだ肌にひっつく。彼はもう、最初の無口で無表情な老人に戻っている。ただ、彼の灰色の瞳の奥に、ほんの一瞬、欲望が満たされた後の虚脱のようなものがよぎったように、恵子には思えた。

彼女は震える手でワンピースを拾い、体にまとった。布地が、あらゆる体液でべとべとになった肌に直接触れる感覚が、吐き気を催すほどに生々しかった。下着もなく、ただそれ一枚を羽織っただけの状態で、彼女はよろよろと立ち上がった。足元がふらつく。

小林は玄関まで送りもせず、居間の椅子に座り、再び新聞を広げていた。もう彼女には一瞥もくれない。まるで、用が済んだ品物を前に置き去りにするように。

「……失礼……します」

かすれた声でそう呟き、恵子は玄関へと歩いた。スリッパに履き替え、自分のサンダルを履く。外の光が眩しかった。歩き出すたびに、腿の間からぬるりとした液体がまた少しずつ滲み出てくるのを感じた。乳首は布地に擦れてヒリヒリし、肛門は違和感を覚えるほどに緩んでいた。

家に戻る道のりは、まるで夢遊病者のようだった。人の目が気になって仕方がなかった。誰もが、彼女のワンピースの下には何も穿いていないこと、体中に老人の体液が塗りたれていること、膣と肛門が犯されたばかりであることを見抜いているような気がして、うつむいて早足で歩いた。

自宅の玄関を開け、中に入った。静かだ。芳雄はまだゴルフから戻っていない。護は実母の家にいる。リビングの時計は午後四時を指していた。彼女はそのままリビングのソファに崩れ落ちた。身体中から、小林隆の匂いがたちのぼってくる。あの古びたセーターの匂い、老人の脂汗、タバコ、そして精液の生臭さ。それらが混ざり合い、彼女の鼻腔を刺す。吐き気がこみ上げた。しかし、同時に、その匂いを深く吸い込みたくなるような、倒錯した欲求もまた、胸の底をくすぶっていた。

彼女はソファに横たわったまま、手をまっすぐに伸ばし、リビングの棚の引き出しを開けた。中には、あの極太のディルドーが、冷たく、無機質に横たわっていた。彼女はそれを取り出し、自分の胸の上に載せた。ゴムの冷たさが、まだ熱を帯びた肌に気持ちよく感じた。

今日、あの老人にされたことのすべてが、現実だった。痛みも、快楽も、屈辱も、すべてが。しかし、今、この静かなリビングに一人きりで横たわり、夫の帰りを待っていると、まるで何事もなかったかのような日常が、不気味に彼女を取り囲んでくる。この後、護を迎えに行き、夕飯を作り、芳雄が帰ってきたら「おかえり」と声をかけなければならない。母親として、妻として。

その未来が、信じられないほど空虚に、軽く感じられた。彼女は胸の上のディルドーを握りしめた。ゴムの感触が、あの生身の硬さと熱さには遠く及ばない。今夜、また、この偽物を体に埋め、妄想に耽るのだろうか。でも、もう妄想で満たされることはないかもしれない。現実を味わってしまったから。

窓から差し込む夕陽が、リビングの床をオレンジ色に染めていた。彼女はその光の中に、自分がまたディルドーを握りしめ、何も感じられない絶頂を偽りながら、永遠に飢え続ける自分の姿を見た。

そして、静かに、目を閉じた。

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読み終えたあとの余韻に。

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登場人物
  • 小柳恵子
    小柳恵子 こやなぎ けいこ
    女性 ・ 35

    外見: 肩までのかけた栗色のストレート、薄茶色の瞳、スレンダーながらふっくらとしたバストが特徴的な体型、身長160cm。服装: 家では綿のパジャマやルームウェア、家事代行時は薄手のパーカーやニットにジーンズなど動きやすいカジュアル服。普段はおとなしく控えめな専業主婦だが、長年の欲求不満から内面に激しい情欲を秘めている。夫への不満を募らせながらも、自分が醜い欲望に囚われていることに罪悪感と羞恥を覚えている。

  • 小柳芳雄 こやなぎ よしお
    男性 ・ 40

    外見: 短めの黒髪に白髪が混じり始め、細目で鋭い茶色の瞳、がっしりとした肩幅の広い体格、身長175cm。服装: 仕事ではスーツ、休日はポロシャツにチノパンなどのゴルフウェアが多め。性格: 仕事一筋で出世欲が強く、家庭より職場での評価を気にする。妻とは子育てのパートナーとしての意識が強く、性生活にはほとんど関心を示さない。無意識に妻を「母親」として見ており、性的対象として見ていない。

  • 小柳護
    小柳護 こやなぎ まもる
    男性 ・ 5

    外見: 黒に近い茶色の髪を短く刈り上げ、ぱっちりとした丸い茶色の瞳、小さくてほっそりとした子供らしい体格。服装: 保育園の制服(半袖シャツと短パン)や、自宅ではキャラクターのTシャツにズボン。性格: 天真爛漫で好奇心旺盛。母親の恵子に非常に懐いており、「ママ、ママ」とついて回る甘えん坊。父親の芳雄とは少し距離がある。

  • 小林隆 こばやし たかし
    男性 ・ 75

    外見: 白髪が薄く残り、深く刻まれた皺、細くて物を見据えるような薄灰色の瞳、やせて背中が少し曲がった体型、身長165cmほど。服装: いつも同じような古びた芥子色のセーターに、ゆったりとしたグレーのズボン。性格: 一人暮らしで無口、表情の変化が少ない。かつては教師だったらしく、観察眼は鋭い。恵子の少しずつ大胆になる行為を、一言も発せずに静かに見つめ続けている。

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