初めての彼女をノーパンミニスカで躾、独り占めしたつもりが、音楽サークルのイケメン先輩に一晩で寝取られてしまった
あらすじ
大学生カップル、柴田環奈と小野充の日常を描く。充は初めての彼女である環奈に夢中で、性的な要求を次々とエスカレートさせる。パイパンにさせ、ノーパンミニスカートで居酒屋に行き、その後興奮してセックスに耽る。環奈は充のことが好きだから従うし、気持ちいいとは思う。しかし、彼女が知っている快感はこれだけ。充は友人たちに自慢しまくり、環奈を「オレの女」と呼び、有頂天になる。一方、環奈は大学のオーケストラサークルに入部。新歓コンパで先輩の木村祐馬と出会う。音楽の話で盛り上がり、環奈は彼氏とは話せない深い会話に心を動かされる。
第1章 彼氏の所有物、初めてのすべて
第1章: 彼氏の所有物、初めてのすべて
充の指が、わたしの股間をこすり上げる感触で目が覚めた。
まだ朝も早いというのに、隣で寝ていた彼はもう興奮しているらしく、パジャマの上から硬くなったものがわたしのお尻に押しつけられていた。
「ん……充くん、まだ寝たい……」
「早起きは三文の得だよ、環奈」
彼の声は眠そうではなく、むしろ高揚していた。
ベッドの中で体の向きを変え、わたしを仰向けにさせると、そのままパジャマのパンツをずり下ろそうとしてきた。
「ちょ、充くん……朝、シャワーも浴びてないし……」
「それがいいんだよ。環奈の朝の匂い、すごく好きなんだ」
抵抗する腕を軽く押さえられ、わたしは諦めて目を閉じた。
初めての彼氏、初めてのセックスパートナーである充の要求には、もう慣れていた。
彼がわたしのパジャマのボタンを外し、胸に手を這わせるとき、わたしはただその感触を待つだけだ。
「今日はさ、大学のあとみんなと飲みに行くんだ。環奈も来るよね?」
彼の指先が乳首をつまみ、少し強めに引っ張る。
「えっ……うん、行くよ。でも、その……」
「よし、じゃあ今日は特別な格好で行こう。新しいミニスカート買っただろ? あれを履いて、パンツはなしで」
彼の口調はもう決定事項を伝えるようなものだった。
「ノーパンで……居酒屋に?」
「うん。誰にもバレないようにすれば平気だよ。それに、環奈の腿、すごくきれいなんだから見せてあげなよ」
彼はそう言いながら、もう片方の手をわたしの股間に滑り込ませた。
パジャマの布地の上からでも、その指の動きは確実にクリトリスを探し当てる。
「あっ……」
「ほら、もう濡れてきてる。環奈も楽しみにしてるんだろ?」
そう言われると、わたしは否定できなかった。
確かに、恥ずかしいという気持ちと同時に、どこかでわくわくしている自分がいた。
彼の指の動きは決して丁寧ではなく、むしろ粗い。
でも、それでも十分に感じるものがあった。
彼が知る、わたしの快感はこれだけなのだから。
「おっけー、じゃあ一回しよっか。朝っぱらから元気出さなきゃ」
彼はわたしの脚を広げ、そのまま覆いかぶさってきた。
準備もそこそこに、彼のペニスが膣の中に押し込まれる。
いつものように、少し痛みを伴う突き上げだ。
「あ……んっ……」
「環奈のなか、朝は特に締まってるな。最高だよ」
彼は早いリズムで腰を振り始める。
ベッドがきしむ音と、彼の荒い息遣い、それにわたしの抑えきれない吐息が部屋に響く。
彼はわたしの顔を見つめながら、楽しそうに笑っている。
「オレ、環奈が一番だよ。超かわいいし、セックスも最高だし」
「ん……あっ……」
「友達にも自慢してるんだ。『オレの彼女、超美人でなんでも言うこと聞くんだぜ』って」
彼の言葉が耳に入るたび、わたしは複雑な気持ちになった。
嬉しいような、でもどこか間違っているような。
そんな気持ちを抱えながら、わたしは彼の動きに合わせて腰を浮かせた。
これが気持ちいいと思っていた。
これが恋愛だと思っていた。
だって、他を知らないのだから。
「あっ、いく、環奈……!」
「んんっ……!」
彼の射精はいつも早かった。
膣の奥で脈打つ熱い感触と、彼の重たい体重がのしかかる。
しばらく動かないまま、彼はわたしの首筋に顔を埋めて息を整えた。
「さあて、今日も一日頑張るか。環奈、夜楽しみにしてるからな」
彼はそう言ってベッドから起き上がり、シャワーに向かった。
シーツには彼の精液とわたしの愛液が混じった匂いが染みついていく。
***
その日の夕方、わたしは充の言う通り、膝上十五センチほどのミニスカートを履き、下には何もはいていなかった。
歩くたびに腿がこすれ、風が入り込む感覚に、いつも以上に神経が尖った。
「おっ、環奈! こっちこっち!」
居酒屋の入口で手を振る充の周りには、大学のサークルの友達が数人集まっていた。
みんなの視線が一斉にわたしに向けられる。
「やっぱり充の彼女、可愛いなあ」
「今日はミニスカートか。いい足してるよ」
男たちの声が飛び交う中、充は誇らしげにわたしの肩を抱いた。
「だろ? オレの女は最高なんだよ」
その言葉に、わたしは苦笑いするしかなかった。
店内に入り、ビールが注がれると、充の自慢話はさらに加速した。
「前の週末さ、環奈と多目的トイレでフェラしてもらったんだ」
「おいおい、マジかよ!」
「うん。環奈、そういうの得意なんだよね。オレのこと、すごく気持ちよくしてくれるし」
周りの男子たちの羨望の眼差しを浴びながら、充は嬉しそうにグラスを傾けた。
わたしは恥ずかしくただ下を向いて、お通しの枝豆をつまんでいた。
その話題が一段落した時、わたしはそっと充に訊いた。
「充くん、わたし……そろそろ帰ろうかな。ちょっと疲れちゃって」
「えー? まだ早いよ。もっとみんなと盛り上がろうよ」
「でも明日、大学のサークルがあるんだ。オーケストラ部の新歓コンパで……それに参加したいから」
「ああ、環奈が入ったやつか。まあいいよ、じゃあオレたちももう一時間くらいで切り上げるから」
充はそう言い、また友人たちとの話に戻っていった。
その時、わたしはなぜかほっとした。
新歓コンパ――。
高校の吹奏楽部で続けていたクラリネットを、大学でもやろうと思って入ったオーケストラサークル。
そこで会う先輩や同期たちとの会話は、充とのそれとは全く違うものだった。
音楽の話、作曲家のエピソード、楽器の奏法……。
充はそんな話には一切興味がなく、わたしが話しても「ふーん」で終わってしまう。
でも、サークルの人たちとは違った。
***
翌日、キャンパス内のサークル棟で行われた新歓コンパには、二十人近くの部員が集まっていた。
わたしは初めて会う先輩たちに挨拶をしながら、少し緊張していた。
「あ、君が柴田さん? クラリネット希望って聞いてたよ」
ふと横から声をかけられて振り向くと、背の高い先輩が立っていた。
栗色の髪が少し長めで、優しそうな目をした男性だ。
「はい、柴田環奈です。よろしくお願いします」
「木村祐馬です。二年です。よろしく」
彼はにっこり笑って手を差し出した。
握手をすると、その手は大きくて温かかった。
「高校まで吹奏楽だったんだよね? どのくらいやってたの?」
「はい、中学から六年間です」
「じゃあ基礎はばっちりだね。大学のオーケストラはまた雰囲気が違うから、最初は戸惑うかもしれないけど、すぐに慣れるよ」
彼の話し方は丁寧で、でも堅苦しくはなかった。
自然に会話が続き、気づけば他の新入生たちから少し離れた場所で、二人だけで話していた。
「柴田さん、マーラー好きなの? そういえばさっき、マーラーの交響曲の話してたよね」
「えっ、聞いてたんですか? はい……第五のアダージェットが特に好きで」
「ああ、あのトランペットのソロから始まるやつだね。すごく深い曲だよね。ブルックナーとよく比較されるけど、僕はマーラーの方が人間臭くて好きだな」
彼の言葉に、わたしは思わず目を輝かせた。
「そうですよね! わたしもそう思います。ブルックナーは確かに荘厳で好きなんですけど、マーラーの方が感情の振幅が大きくて……」
「そうそう。それに、マーラーって自分自身の内面とすごく向き合って作曲してる感じがするよね。交響曲のたびに、彼の人生の局面が反映されてるし」
充とは一度もできなかった、こんな会話。
音楽の話でこんなに盛り上がるなんて、久しぶりだった。
わたしは知らず知らずのうちに、木村先輩の顔をじっと見つめていた。
彼は時に身振り手振りを交えながら、熱心に語ってくれる。
その様子が、とても知的で……魅力的に映った。
「あ、ごめん。つい熱くなっちゃって。新入生にいきなりマーラー談義をふっちゃって」
「いえいえ! すごく楽しいです。彼氏とか周りにこんな話しても、ぜんぜん通じなくて……」
口に出してから、わたしは慌てて口を押さえた。
なんで彼氏の話なんかしてしまったんだろう。
「彼氏がいるんだ。よかったね」
木村先輩はそう言って、また優しい笑顔を見せた。
その笑顔に、わたしの胸が少し痛んだ。
充の自慢げな笑顔とは、全然違う。
温かくて、相手を尊重するような、そんな笑顔だった。
「そ、そうですね……。あの、木村先輩も、音楽の話ができる彼女とか……いるんですか?」
聞いてしまった。
なぜかそれが気になって、口をついて出てきた。
「僕? 今は誰もいないよ。音楽の話ができる相手がいたらいいんだけどね」
彼は少し照れたように頬を掻いた。
その仕草が、またとても自然で……。
「二次会でカラオケに行くんだけど、柴田さんも来ない? みんなでわいわいやるから、気軽に来てよ」
「はい! 行きます!」
答えはもう決まっていた。
充との約束なんて、頭の隅に追いやられて。
今、わたしがいたかったのは、この人の側だった。
彼の話す言葉の一つ一つが、わたしの知らない世界への扉のように感じられて。
それだけが、今のわたしには新鮮で、胸が高鳴るものだった。
――充くんとのセックスで感じるあの快感とは、また違う種類の興奮。
それに気づいたとき、わたしは少しだけ罪悪感を覚えた。
でも、その罪悪感さえも、どこか甘い感覚に包まれていた。
第2章 憧れの先輩と、アルコールが溶かす理性
第2章: 憧れの先輩と、アルコールが溶かす理性
カラオケボックスの明るい照明が、狭い室内を昼のように照らしていた。
環奈はソファの端に腰かけ、少し緊張しながら周りを見渡した。二次会に参加したのは十人ほど。先輩たちがマイクを握り、盛り上がっている。自分と同じ新入生も数人いるが、どこか距離を感じてしまう。
――気を張りすぎかも。
そう思った時、隣の席が沈んだ。
「場所、空いてたから座らせてもらうね」
木村が、にっこりと笑いながら横に座った。彼は紺色のニットを着て、スラックスを履いている。カラオケ特有の甘ったるい空気の中に、爽やかな洗剤の香りがほんのり混じる。
「はい。どうぞ」
環奈は小さくうなずき、また前を見た。
画面には知っている曲のMVが流れている。先輩たちが熱唱する声が、スピーカーから轟音のように響く。
「柴田さん、歌う? 何かリクエストしてみる?」
木村が、置いてあるタブレット端末を指さしながら聞いてきた。
「あ、わたし……人前で歌うの、すごく苦手で。聴いてるだけで充分です」
「そっか。じゃあ、ボクも遠慮しとくよ。実は、そんなに上手くないんだよね」
木村は照れくさそうに頭をかく。
その仕草が、何故かとても自然で、環奈の緊張が少しほぐれた。
「先輩もそうなんですか。安心しました」
「え? なにが?」
「いえ、なんでもありません」
環奈は思わず口元を緩める。充との会話では、こういう軽い冗談が通じないことが多かった。でも木村とは、空気が読めるというか、自然に笑い合える。
次の曲が始まる間、木村が小さく声をかけてきた。
「せっかくだから、何か飲んでみない? アルコールでも、ソフトドリンクでも」
「えっと……」
環奈は少し迷った。高校まで一切飲んだことがない。充も「環奈は飲めない方が可愛いから」と言って、勧めてこなかった。
でも、今ここで断るのは、せっかくの誘いを無駄にする気がした。
「じゃあ……少しだけ。おすすめ、ありますか?」
「んー、初めてなら、チューハイの甘い系がいいかな。アルコールもそんなに強くないし」
木村がメニューを見て、指をさす。
「じゃあ、それで」
注文したグラスが運ばれてきた。透明な液体に、レモンのスライスが浮かんでいる。泡がぷちぷちとはじける音が聞こえる。
環奈は慎重に一口含んだ。
――……あれ?
思ったよりもすっきりしていて、甘みがある。炭酸の刺激が舌をくすぐり、喉を通り抜けていく。
「どう?」
「おいしいです。飲みやすい」
「よかった。でも、ゆっくり飲んだ方がいいよ。初めてだと、すぐ酔っちゃうから」
木村は自分のビールジョッキを傾けながら、そう忠告した。
環奈はうなずき、また一口。確かに、身体が少し温かくなってくるような気がした。
時間が経つにつれ、室内の熱気はますます増していった。マイクを持つのが楽しそうな先輩、歌に合わせて手拍子する人、ひたすら食べ物をつまむ人……。
環奈は、いつの間にか何杯目かのグラスを空けていた。
頭がぼんやりとして、視界の端がゆらゆらと揺れる。
――あれ、なんだか……ふわふわする。
身体の力が抜けていく感覚。思考が少しずつ、ゆっくりと溶けていく。
「大丈夫? 顔、赤いよ」
木村の声が、どこか遠くから聞こえる。
環奈は首を振ろうとしたが、うまくいかない。
「だ、大丈夫……です。ちょっと……あたたかい、だけ……」
言葉が舌に引っかかる。思った以上にアルコールが回っていた。
周りの騒音が、まるで水の中にいるようにくぐもって聞こえる。でも、隣にいる木村の存在だけは、はっきりと感じられた。
彼の身体の温もり。洗剤の香り。優しい声。
――安心する……
無意識に、環奈は木村の方に体を傾けた。
肩が触れ合う。木村は少し身体を固くしたが、環奈はそれに気づかなかった。
「木村……先輩……」
「ん?」
「今日……楽しいです。先輩と……話せて」
「こっちこそ楽しいよ。環奈さん、音楽のことよく知ってるし」
木村は柔らかい口調で返した。
その言葉に、環奈の胸がじんわりと温かくなる。充からは、音楽の話をしても「へー、すごいね」で終わってしまうことが多かった。真剣に耳を傾けて、同じ目線で話してくれる人がいることが、どんなに嬉しいか。
もう一歩、体を預ける。
頬が木村の肩に触れる。ニットの生地の感触が、熱くなった肌に気持ちいい。
「環奈さん……? ちょっと、酔っちゃった?」
木村の声が、少し心配そうに響く。
「ううん……平気……」
環奈は目を閉じる。暗闇の中、木村の身体の温かさが、ますます心地よく感じられる。
――充くんと、一緒にいる時みたい……
ふと、そう思った。でも、充の身体はもっと細く、抱きしめても骨が当たる感じがあった。木村は、肩幅が広く、がっしりとしている。
無意識に、手を動かした。
指先が木村の太ももに触れる。スラックスの生地を通して、筋肉の厚みが伝わってくる。
「……環奈さん?」
木村の声に、わずかな戸惑いが混じる。
でも環奈は止められなかった。酔いが、理性を溶かし、本能をむき出しにしていた。
いつも充とするように、太ももをなぞる。上へ、上へ。
そして、腿の付け根あたりに、硬い膨らみを感じた。
――あ……
思考が停止する。
指先が、その膨らみの輪郭を探る。ズボンの上からとはいえ、明らかな大きさ。充のものとは、比較にならない。
口が勝手に動いた。
「でへへへ……木村先輩……大きい……ですね……」
自分の声が、べろんとした酔っぱらいのそれに聞こえる。
木村は息をのんだ。
「柴田さん……酔っぱらいすぎだよ。彼氏と間違えてるんじゃないか?」
彼は環奈の手を優しく、しかし確実に掴み、太ももから離した。
環奈はトロンとした目を上げ、木村の顔を見つめた。
先輩の表情には、困惑と心配が入り混じっている。でも、怒ってはいない。優しさが残っている。
――ごめん……な……
謝ろうとしたが、言葉にならない。
次に意識が戻った時、環奈は暗闇の中にいた。
身体が揺れる。誰かに支えられている。
「……ん……」
「あ、起きた? もうすぐ着くから、ちょっとだけ頑張って」
木村の声。彼が環奈の肩を抱き、歩いている。外の冷たい空気が頬を撫でる。
――どこ……?
環奈はうつむいたまま、足元を見る。コンクリートの歩道。街灯の光。
完全に記憶が飛んでいた。カラオケボックスから出たのも、ここまで来たのも、一切覚えていない。
「ごめん……先輩……重い……ですよね……」
「大丈夫。でも、家はどこ? ちゃんと教えてくれる?」
家。
環奈はゆっくりと頭を働かせようとする。でも、住所が思い出せない。番地も、マンションの名前も、ぼんやりとしか浮かばない。
「……わかん……ない……」
「え?」
「住所……思い出せない……」
木村は一瞬、歩みを止めた。ため息のような息が漏れる。
「困ったな……みんな、三次会に行っちゃったし……」
彼は少し考え込むように沈黙した。
環奈は、申し訳なさで胸が締め付けられる。でも、同時に、このまま木村に抱かれていたいという甘えた感情も湧き上がる。
――だめだ、そんなこと……
「しょうがない。とりあえず、ボクの家に来る? 一晩泊めてあげるから」
木村の提案に、環奈は目を見開いた。
「え……でも……」
「このままじゃ、環奈さん一人で帰らせるわけにもいかないし。朝になったら、しっかり思い出せるだろうし」
彼の声は、どこまでも誠実だった。
環奈はゆっくりとうなずく。他に選択肢が思いつかない。そして、内心では、木村の家に行けることに対して、小さな期待がふくらんでいた。
「……すみません。お願い……します」
「うん。じゃあ、もう少しだ」
木村は環奈の身体をしっかりと支え直し、歩き出した。
環奈はうつむいたまま、彼の腕の温もりを感じていた。充の腕とは、太さも力強さも違う。守られているような、不思議な安心感。
――わたし……どうしちゃったんだろう……
罪悪感が胸をよぎる。彼氏がいるのに、他の男性の家に行くなんて。
でも、酔いが残る頭は、そんな思考をすぐに霞ませてしまう。
やがて、新しいマンションの前で止まる。木村が鍵を差し込み、ドアを開けた。
中に入ると、清潔な玄関の匂いがした。
「上がって。ベッド、貸してあげるから」
「そ、そんな……わたし、ソファで充分です」
「病人じゃないんだから、ベッド使っていいよ。ボクはソファで寝るから」
木村は優しく笑いながら、環奈をリビングへ導いた。
広々としたLDK。整理整頓されていて、大きなスピーカーやレコードプレーヤーが見える。環奈はぼんやりとそれらを見つめながら、ベッドのある部屋へ案内された。
「じゃあ、お休み。トイレはあっちだよ。水も飲めるから、喉乾いたら自由にどうぞ」
「……ありがとう……ございます……」
環奈はベッドの縁に腰かけ、ゆっくりと横になった。
羽毛布団がふんわりと身体を受け止める。清潔な匂いがする。
ドアが静かに閉められる音。
暗闇の中、環奈は天井を見つめた。
――木村先輩……優しい……
彼のことを考えていると、また胸が熱くなる。そして、カラオケで触れた、あの大きな膨らみの記憶が、鮮明によみがえる。
顔が火照る。
――あんなこと……しちゃった……
恥ずかしさが全身を駆け巡る。同時に、どこかぞくぞくするような感覚も。
目を閉じると、すぐに意識が遠のいていった。
最後に聞こえたのは、リビングから漏れる、かすかな物音と、木村がそっとつぶやく声だった。
「……まったく、困った子だな」
第3章 見知らぬベッドの朝と、隠しきれない膨らみ
第3章: 見知らぬベッドの朝と、隠しきれない膨らみ
頭がガンガンと痛んだ。
まぶたの裏が赤く熱く、脈打つような痛みがこめかみを押しつぶす。喉はカラカラで、吐息がアルコールの匂いをふわりと運んでくる。わたしはゆっくりと目を開けた。
見知らぬ天井。
白く塗られた無機質な天井板が、朝の仄明るい光に浮かび上がっている。身体を動かそうとすると、ベッドのシーツがざらりと肌に触れた。自分が横たわっているのは、広いダブルベッドだった。
――ここは、どこ?
記憶がゆっくりと戻ってくる。コンパ。カラオケ。アルコール。木村先輩の隣に座っていた。そして……ああ。
顔が火照った。
手を伸ばして、ズボンの上から木村先輩の股間を触ったこと。でへへへ、と笑いながら大きいですね、と言ったこと。全部覚えている。恥ずかしさで胃が締め付けられるように痛む。
わたしはそっと起き上がった。部屋はシンプルなデザインで、大きな窓から柔らかな朝日が差し込んでいる。ベッドサイドにはミニマルなデスクとチェア。壁には無地の絵が一枚。高級そうなマンションの一室だ。
リビングの方から、かすかな寝息が聞こえる。
そっとベッドから降り、足音を殺してドアの外を覗いた。広いリビングダイニング。ソファの上で、毛布にくるまった人影が横たわっている。栗色の髪がクッションに埋もれ、肩がゆっくりと上下している。
木村先輩が、ソファで寝ていた。
――わたしをベッドに寝かせて、先輩はソファで……
胸がぎゅっと熱くなった。申し訳なさと、どこか甘いような感覚が混ざり合う。
その時、ソファの上の人影が少し動いた。
「ん……」
木村先輩が、まぶたをぱちぱちとさせながら起き上がった。毛布がずり落ち、Tシャツとボクサーパンツ姿が現れる。寝ぼけた顔でぼんやりと周りを見回し、わたしと目が合った。
「あ……柴田さん、起きたんだ」
優しい、少ししゃがれた朝の声だった。
「お、おはようございます」
わたしは思わずぺこりと頭を下げた。
「すみません、わたし……昨日は本当に迷惑かけちゃって。酔っぱらって、変なことして……それなのに、泊めてもらってまで……」
言葉が次々と溢れ出る。頬が熱い。きっと真っ赤になっているだろう。
木村先輩はゆっくりとソファから立ち上がった。身長の高さが改めて感じられる。彼は少し困ったように頭をかきながら、優しい笑顔を見せた。
「大丈夫だよ。心配しないで。酔っぱらって寝ちゃった子を、そのまま放置するわけにもいかないし」
「でも……先輩がソファで寝るなんて、申し訳なくて」
「こっちこそ、環奈さんを無理やり連れてきちゃったから。家がわからないって言うから、どうしようかと思ってさ」
彼はリビングのカーテンを少し開け、朝の光をより多く取り込んだ。その動きで、Tシャツの裾が少し上がり、ボクサーパンツのウエストラインが見えた。
そして、わたしの視線は自然と下へと向かう。
――あ。
ボクサーパンツの前部分が、明らかに盛り上がっていた。布地が張りつめるように、大きな瘤のような形を浮かび上がらせている。朝勃ちだ。しかも、その大きさが……充のものとは、明らかに違う。
息をのんだ。
思わず見つめてしまう。布の上からでもわかるその質量。長さも太さも、今まで知っていたものとは次元が違う。股間がじんわりと熱くなるのを感じた。
木村先輩が何か言おうと口を開けた瞬間、わたしの視線に気づいた。
彼の表情が一瞬で変わった。目が少し見開かれ、そして自分の股間を見下ろす。
「っ……」
慌てて毛布をつかみ、股間に覆い被せた。耳まで真っ赤になっている。
「ご、ごめん……女性の前で、油断してた。朝はどうしても……えっと……」
「い、いえ! こちらこそすみません!」
わたしも必死に頭を下げる。心臓がドキドキと暴れる。見ちゃいけないものを見てしまったという罪悪感。それ以上に、あの膨らみが脳裏に焼き付いて離れない。
――あれが……本当に……
「と、とりあえず……落ち着こうか」
木村先輩が咳払いをした。まだ少し赤い顔で、毛布をしっかりと腰に巻きつけている。
「ちょっと飲み物用意するよ。寝起きだから、コーヒーか紅茶でいいかな? ぼくはいつも朝はコーヒーが好きでさ」
「はい。わたしも……お手伝いします」
「うん。ありがとう」
彼はキッチンへ向かおうとしたが、毛布に足を取られてよろめきそうになった。苦笑いを浮かべながら、しっかりと結び直す。
その様子を見ながら、わたしは胸の高鳴りを抑えきれなかった。恥ずかしさと、どこかわくわくするような感覚。彼氏がいるのに、他の男性のそういう部分を見てしまったことへの後ろめたさ。でも、どうしてもあの光景が頭から離れない。
「それにしても」
わたしは声を絞り出すようにして言った。
「先輩のお家、素敵ですね。すごく広くて、きれいだなって」
キッチンカウンターに立った木村先輩が、振り返って微笑んだ。
「ありがとう。一人暮らしだと、どうしても自分好みにしちゃうからね。あ、これスピーカーなんだけど、大きいでしょ?」
彼が指さしたのは、リビングの壁際に設置された大きな二つのスピーカー。光沢のある黒いボディが、朝日にきらりと輝いている。
「わあ……本当に大きいです」
「音楽が好きでさ。クラシックはもちろん、いろんなジャンル聴くんだけど、オーディオに凝っちゃって。バイト代の大半が、これに消えてるよ」
彼は笑いながら、レコード棚を軽く叩いた。棚にはびっしりとアナログレコードが収められ、背表紙が色とりどりに並んでいる。
「レコード、こんなにたくさん……」
「ふふ。こだわりが出ちゃってね。この中には、カラヤンの名盤とか、ベルリンフィルのライブ録音とかもいっぱいあるんだ」
「えっ、本当ですか? わたし、聴いてみたいです!」
声が自然と弾んだ。昨夜の居酒屋で話した音楽の話が、一気に甦ってくる。
木村先輩の目が優しく細まった。
「じゃあ、聴いてみる? 今日は、夕方から家庭教師のバイトまで予定空いてるから。このまま、お昼ごはんピザでも頼んで、ちょっとした鑑賞会しようか?」
胸が躍った。
彼氏の充に連絡しなければいけない。でも、今この瞬間、この場所から離れたくない。木村先輩と音楽の話を続けたい。もっと、彼の声を聴いていたい。
「いいんですか……? わたし、今日はなんの予定もないんです。家に帰って洗濯するくらいで……」
「だったら、ぜひ。ボクも、環奈さんと音楽の話ができるの、すごく楽しいから」
彼の言葉に、胸が温かくなった。そうして、ふと気づく。自分がまだ昨日の服のままであること。身体がべたつき、髪も乱れている。
「あの……すみません、シャワーとか借りてもいいですか? 昨日のままなので、ちょっと……」
「あ、もちろん。先に使ってよ。ボクも後で浴びるから。タオルは洗面所の棚に新しいのがあるはず。あと、着替えなら……よかったら、ボクのスウェット貸すよ。ゆったりしてて、リラックスできるから」
「そ、そんな……お世話になりすぎです」
「大丈夫。泊めちゃった側の責任だし」
彼はニッコリ笑って、寝室の方へ歩いていった。毛布をしっかり巻いたまま、少し滑稽な姿だけど、その優しさに胸が締め付けられる。
――彼氏に嘘をつかなきゃ。
携帯を確認すると、充からのLINEが何件も届いていた。「どこ?」「無事?」「返事して」。ため息が出る。わたしは速攻で返信を打った。
『ごめん、昨日酔っちゃって。今、先輩(女性)の家にお世話になってる。今日はこのままそっちでゆっくりするから、会えないかも。心配かけちゃってごめん』
嘘をつくことの罪悪感。でも、本当のことを言ったら、間違いなく怒られる。充は嫉妬深くて、すぐに「オレのところに来い」と言うだろう。
「ほら、これ」
木村先輩が、グレーのスウェット上下を手渡してくれた。柔らかい綿の感触が、指先に伝わってくる。
「ありがとうございます。じゃあ……お借りします」
洗面所に入り、シャワーを浴びた。熱いお湯が身体を流れ、アルコールの匂いを少しずつ洗い落としていく。自分の肌を見つめながら、昨夜のことを思い出す。
木村先輩の太ももに触れた手の感覚。ズボンの上から感じた、あの確かな膨らみ。
股間がほんのり熱を持つ。
――だめ、考えちゃだめ。
わたしは顔を洗い、スウェットに着替えた。上下ともに少し大きめで、袖と裾が少しだぶつく。下着は昨日のものが汗でべたついていたので、思い切ってノーブラノーパンで過ごすことにした。
スウェットの生地が直接肌に触れる。胸が布に軽く擦れる感覚。腿の内側が、パンツの縫い目に触れる。何もはいてないという事実が、妙に意識される。
リビングに戻ると、木村先輩もシャワーを浴びた後らしく、同じようなスウェット姿だった。色は薄いブルー。わたしたち、お揃いみたい。そんなことを考えて、また頬が熱くなる。
「すっきりした?」
「はい。ありがとうございます」
「よかった。じゃあ、ピザ頼もうか。何がいい?」
彼と並んでソファに座り、スマホでメニューを見ながら話す。自然な会話。笑い合う。充と一緒にいるときとは、全然違う空気。
――このまま、ずっとここにいたい。
そんな思いが、心の奥から湧き上がってきた。
第4章 レコードが流れる密室、加速する鼓動
第4章: レコードが流れる密室、加速する鼓動
シャワーの湯気がゆらゆらと立ち込める浴室を出ると、環奈は洗面所の棚に置かれたスウェットの上下を手に取った。
――先輩の服……
胸の奥がぎゅっと締め付けられるような感覚が走る。下着は昨日のまま汚れていたので、思い切って何も着けずにスウェットを着込むことにした。
綿の生地が肌に直接触れる。少し大きめのサイズで、袖口が手の甲までかぶさる。ふわりと漂う柔軟剤の香りの中に、木村のほのかな体臭が混じっているような気がした。
リビングに戻ると、木村もシャワーを浴び終えたらしく、グレーのスウェットパンツと黒のTシャツというラフな姿でソファに座っていた。
「さっぱりした?」
顔を上げた木村の声は、朝よりもさらに柔らかく聞こえた。
「はい。すっきりしました」
環奈は自分でもわかるほど顔が熱いのを感じながら、そっとソファの端に腰を下ろした。
「それじゃ、せっかくだから聴いてみようか。環奈さんが好きって言ってたマーラーの……」
木村は立ち上がり、レコード棚の前へ歩いていく。背中のラインがスウェットの下にくっきりと浮かび上がる。
彼の指がレコードのジャケットを優しく撫でる様子を見つめながら、環奈は自分の鼓動が早まっているのを感じた。
「第五のアダージェット、良いよね。このカラヤン盤、実は二種類持っててさ。聴き比べるのが趣味なんだ」
「えっ、そうなんですか?」
思わず身を乗り出した。充とだったら、そんな話をしても「へー」で終わってしまうところだ。
木村はレコードをプレーヤーに載せ、針を落とした。パチパチというノイズの後、トランペットの深く切ない旋律が部屋に満ち始めた。
環奈は息をのんだ。
――すごい……。
自宅の安いスピーカーでは絶対に聴こえなかった、弦楽器の微かな震えまでが、ここでは皮膚に触れるように感じられる。
「どう?」
木村が振り返り、微笑んだ。
「言葉にならないです……。こんなに豊かな音で聴いたこと、初めてで……」
環奈は自分の声が震えているのに気づいた。感動で胸が熱くなっていた。
「よかった。それじゃ、ピザでも頼もうか。聴きながら食べよう」
木村がスマホを取り出すと、環奈はそっと自分のスマホにも目をやった。
画面には、充からの未読メッセージが五つも並んでいる。
『どこ?』
『無事?』
『返事して』
『オレのところに来い』
『ほら、これ』
最後のメッセージには、彼が環奈を抱きしめている写真が添付されていた。居酒屋でノーパンにさせて撮った、あの夜の写真だ。
――あ……
胃がきりっと縮む。罪悪感がじんわりと湧き上がってきた。
「環奈さん、マルゲリータでいい? それとも何か別のが?」
木村の声にはげて、環奈ははっと顔を上げた。
「あ、はい! それで充分です」
速攻で返事を返し、そっとスマホの画面を消した。
――あとで……あとで返事すればいい。
そう自分に言い聞かせながらも、指先が冷たくなっているのを感じた。
ピザが届くまでの間、二人はレコードを替えながら次々と音楽談義に花を咲かせた。
ベートーヴェンの後期弦楽四重奏の解釈。ブラームスの交響曲第一番の第四楽章、あのホルンの叫びのような旋律について。
「環奈さん、本当に音楽のことよく知ってるね。話が尽きないよ」
木村が嬉しそうに笑う。その瞳は、環奈をしっかりと見つめていた。
「いえ……先輩の方がずっと。わたし、ただ好きなだけで、深くは……」
「好きだって気持ちが一番大事だよ。知識なんて後からついてくるから」
木村の言葉に、環奈は胸がじんわりと温かくなるのを感じた。
充は決してこんな風に言わなかった。「オレの女は音楽通でさ」と自慢するばかりで、環奈の思いそのものを認めてくれることはなかった。
ピザが届き、二人はコーヒーを飲みながら食べ始めた。
トマトとモッツァレラの香り。レコードの音。木村の時折混じる低い笑い声。
――すごく……幸せ。
環奈はふと、そう思った。この瞬間が、彼氏と過ごすどんな時間よりも濃密に感じられる。
スマホが再び震えた。充からのメッセージだ。
『なんで返事しないの?』
『今どこ?』
環奈は息を深く吸い込んだ。
『ごめん、先輩の家に泊まらせてもらってる。女性の先輩ね』
『今日明日、ちょっと予定が狂っちゃって。会えないかも』
嘘をついている。自分の指が震えている。
『え? どこの先輩?』
『知ってる人?』
充の返信は速い。やきもちと心配がにじんでいる。
『サークルの先輩。初めてお宅にお邪魔してるから、すぐには帰れなくて』
『また連絡するね』
送信ボタンを押すと、まるで重い荷物を下ろしたような気分になった。
――ごめん、充くん。
でも、それ以上に、この場所から離れたくない。木村先輩の隣にいたい。
「バイトの時間なんだけど……」
木村が時計を見て、申し訳なさそうに口を開いた。
「あ……」
環奈の声には、思わず失望が滲んでいた。
「環奈さん、どうする? 家に帰る? それとも……」
木村が言葉を切る。その瞳には、はっきりとした期待が見て取れた。
「わたし……ここで待ってても、いいですか?」
環奈は自分の声が震えているのを抑えきれなかった。
「バイト終わったら、また音楽の話、したいんです」
付け加えた言葉は、半分本当で半分言い訳だった。
木村の顔がぱっと明るくなった。
「もちろん。鍵、置いていこうか? 自由に使ってよ。冷蔵庫にも何か入ってるはずだし」
「はい。ありがとうございます」
環奈はうなずきながら、胸の中で高鳴る鼓動を感じていた。
木村がさっと鞄をまとめ、ドアに向かう。
「それじゃ、行ってくるね。二時間くらいで戻れるから」
「気をつけて行ってらっしゃい」
ドアが閉まる音が響いた。
突然、部屋が静かになった。レコードはとっくに終わり、針が回り続ける微かな音だけが聞こえる。
環奈はゆっくりとソファに深く沈み込んだ。
――一人になった。
木村の匂いが、ソファのクッションから、自分の着ているスウェットから、漂ってくる。彼が今まで座っていた場所には、まだ温もりが残っているような気がした。
目を閉じると、朝の光景が鮮明によみがえった。
ボクサーパンツの布地の上から浮かび上がっていた、あの大きすぎるほどの盛り上がり。
――あれは……
股間がじんわりと熱くなった。充のものとは明らかに違う。あのサイズが、もし自分の体の中に……
思考がそこで止まった。顔が火照る。自分でも信じられないほど卑猥な想像が頭をよぎる。
スウェットパンツの下で、腿の内側がわずかに濡れ始めているのに気づいた。ノーパンだから、生地が直接肌に触れている。
――だめ、考えちゃだめ。
そう思えば思うほど、木村の大きな手が自分の腰を抱く想像が膨らんでいく。あの低い声が耳元で囁く様子。あの整った顔が欲望に歪む瞬間。
環奈はそっと自分の腿に手を置いた。スウェットの生地越しに、熱を持った肌を感じる。
呼吸が浅くなっている。胸の鼓動が耳の中で響く。
彼氏に嘘をついてまでここに残っている。もう、後戻りはできないかもしれない。
――でも……
窓から差し込む午後の光が、レコード棚のジャケットを優しく照らしていた。そこには、木村の思い入れの詰まった音楽たちが並んでいる。
環奈はふと、充とのセックスのことを思い出した。いつもあわただしく、充の欲望を満たすことが中心だった。彼が気持ちよくなるのが第一で、環奈自身の快感は二の次。
木村先輩だったら……どうだろう。
そんな想像をするだけで、股間の熱がさらに強くなった。
第5章 先輩の匂いを纏い、指が暴く未知の欲望
第5章: 先輩の匂いを纏い、指が暴く未知の欲望
ドアが閉まる音がして、木村先輩の足音が遠ざかっていく。
部屋の中が急に静かになった。
――ひとりだ。
わたしはそう思うと、なぜか胸が高鳴るのを感じた。リビングのソファに腰掛けたまま、周りを見回す。先輩が立てかけたレコードのジャケット、コーヒーカップが置かれたテーブル、大きくて立派なスピーカー。
全部が先輩の匂いで満ちている。
立ち上がると、ふわっと漂ってくるのは、さっき先輩が着ていたスウェットの、洗剤の香りとほのかな汗の気配が混ざったようなものだ。わたしは今、そのスウェットの上下を借りている。上着は少し大きすぎて、肩がずり落ちそうになる。
パンツもゆったりしていて、ノーパンで履いているのがばれそうでドキドキする。
先輩のベッドルームのドアが開いている。
あの朝、目覚めたベッドだ。
足が自然にそちらに向かう。入り口で一瞬躊躇い、それから中へ歩み入った。シンプルなデザインのベッド。シーツはグレーで、きちんと整えられている。
触ってみたい。
そう思って、べッドの端に腰を下ろした。手のひらでシーツをなぞると、さらりとした感触。でも、どこか温もりが残っているような気がして、それはきっとわたしの思い込みだろう。
横になると、天井が見えた。
このベッドで先輩は毎晩眠っているんだ。そう考えると、また鼓動が早くなる。体が熱くなるのを感じる。股間のあたりが、じんわりと温かくなってきて、むずむずし始めた。
――あの朝、見てしまった。
ボクサーパンツの上からでもわかる、あの盛り上がり。
大きくて、存在感があって……充くんのとは明らかに違う。充くんのは、握ると手のひらに収まるくらいで、いつも「環奈のオマンコ、ちょうどいいサイズだろ?」なんて言いながら、自己満足で挿れてくる。
でも、先輩のは……あれが入ってきたら、どうなるんだろう。
想像しただけで、息が詰まりそうになった。
太ももの内側が、じっとりと汗ばんでくる。ノーパンだから、スウェットの生地が直接肌に触れている。その布が、だんだんと湿り気を帯びていくのがわかる。
手が、自然に下腹部へと向かう。
まずはスウェットの上から、そっと触れてみた。
ぽってりとした柔らかさの奥に、固い骨がある。恥骨だ。その少し下、すでに熱を持っている場所を、指先で押す。
んっ……
思わず声が漏れた。
こんなの、初めてだ。充くんといる時だって、自分からこんな風に股間をいじることはなかった。彼が「触って」と言うから、仕方なく手を当てるくらいで。
でも今、わたしは自らすすんで、しかも彼氏以外の男性のことを考えながら、ここを触っている。
指を動かす。
スウェットの生地越しに、クリトリスを探る。少し膨らんだところに当たると、ぞわっと電流が走るような感覚があった。
――ああ……
もっと、直接に。
我慢できなくなって、パンツのウエストを下ろした。ゴムが太ももにかかり、股間が涼しい空気に触れる。恥ずかしさで顔が火照るが、もう止まらない。
人差し指で、じかに割れ目をなぞる。
びっくりするほど濡れていた。ぬめっとした愛液が、指先に纏わりつく。匂いをかぐと、甘酸っぱい、自分自身の匂いの中に、先輩のスウェットの繊維の匂いが混じっている。
指を少し中へ入れてみる。
あつい……
中は充くんのペニスが入るたびに感じる、なじんだ感じとは違う。もっと奥まで広がりたいような、空虚な感覚がある。指を動かすたびに、じゅぷじゅぷと音がする。
――先輩のを、ここに入れたら……
想像がどんどん膨らむ。
あの大きさが、ゆっくりと入ってくる。襞を押し広げて、ずっと奥まで。きっと痛いかもしれない。でも、その先にある快感が、怖いほどに気になる。
空いている手で、胸を押さえる。
ノーブラだから、木村先輩のスウェットの上からでも、乳首の形が浮き出ている。こすれるだけで、ぴんと尖ってきて、それがまた気持ちいい。
指の動きを早める。
クリトリスを集中してこする。今まで充くんにしてもらったことのない、強い刺激。自分でやると、どこがどう気持ちいいかが、手に取るようにわかる。
「ん……あっ……」
息が荒くなる。
ベッドのシーツを握りしめる。もう片方の手は、無意識に胸の上を揉んでいる。先輩のスウェットの生地が、乳首に擦れて、くすぐったいような痛いような。
膣の中が、ぐちゅぐちゅと音を立てて、愛液をたっぷりと分泌している。
――だめ、気持ちよすぎる……
充くんとのセックスでは、こんなに早く、こんなに激しく感じたことはなかった。彼はいつも早く挿れたがって、わたしが十分に濡れる前に「もう入るぞ」と突き進んでくる。だから、時々痛くて、でも「気持ちいい」って言わないと機嫌が悪くなるから、嘘をついていた。
本当は、これが気持ちいいんだ。
自分で自分の体を知って、自分で気持ちよくなって。
「木村……先輩……」
名前を口にすると、また一陣の快感が襲った。
腰が浮き上がりそうになる。股間からは、とめどなく愛液が溢れ出て、ベッドのシーツを濡らしているのがわかる。でも、もう気にしない。
指を二本に増やして、膣の中を掻き回す。
奥の壁に当たるたびに、腰が跳ねる。ああ、ここ、ここが気持ちいい。充くんのペニスは、こんなに奥まで届かなかった。いつも中途半端なところで、小突いているだけだった。
でも、先輩のはきっと……
「あ、ああ……! だめ……来る……!」
声が震える。
視界が白くぼやける。全身が一気に熱くなって、足の指先まで痺れるような感覚が走る。腰を激しく震わせながら、初めての激しいオーガズムに襲われた。
ううっ……!
声を押し殺すように、シーツに顔をうずめた。
体がびくびくと痙攣を続けている。股間はぐしょぐしょで、指を抜くと、とろりと白っぽい愛液が糸を引いた。
深呼吸をして、ようやく体が落ち着いてきた。
ゆっくりと目を開ける。
シーツには、明らかなシミができている。わたしの愛液だ。それに、スウェットのパンツもびっしょりに濡れていて、冷たさを感じ始めている。
――ああ、しまった……
先輩に借りている服を、こんなに汚してしまった。
恥ずかしさがこみ上げてくる。でも、それと同時に、またぞくっとした快感の余韻が背筋を伝う。もっと、またやりたい。そんな欲望が、恥ずかしさをすぐに押しのけた。
充くんのことを考えてみた。
ごめんね、って。
でも、心の中では嘘だと思った。今、感じたこの気持ちよさを、充くんに知られるわけにはいかない。彼には絶対にわからない。彼と一緒にいても、もうこんな風にはなれない。
トイレで軽く体を拭き、スウェットのパンツをまた履き直した。濡れた感触が気持ち悪いけど、仕方ない。
リビングに戻り、ソファに座って携帯を見ると、充くんからのLINEがさらに増えていた。
「環奈、無事?」
「どこにいるんだよ」
「オレ、今夜も環奈とやりたいんだけど」
「返事しろよ」
どれも、いつもの調子だ。わたしが従うのが当然だと思っている。読み飛ばして、返事は適当に「大丈夫だよ、明日か明後日会おうね」とだけ送った。
嘘をつくことにも、だんだん慣れてきていた。
時計を見ると、先輩がバイトから帰ってくるまで、あと一時間ほどある。
また股間がむずむずし始めた。
さっきの感触を思い出して、また熱くなる。今度は我慢しようかと思ったけど、だめだった。ソファの上で、またそっとパンツの上から触ってみる。
――先輩、早く帰ってこないかな。
そんなことを考えながら、ぼんやりと時を過ごしていると、ドアの鍵が開く音がした。
びくっとして、手を股間から離す。
顔が熱いのを感じる。きっと真っ赤になっているに違いない。
「ただいま」
木村先輩の声が聞こえる。
ドアが開いて、先輩が入ってきた。手提げ袋を下げていて、なんだか疲れた表情を一瞬見せたが、わたしを見ると優しく笑った。
「あ、お帰りなさい」
立ち上がろうとしたけど、股間の湿りが気になって、なかなかスムーズに動けない。
先輩が近づいてくる。
「環奈さん、ずっと待っててくれたんだ。ありがとう。あの、ちょっとワインとつまみ買ってきたんだけど、よかったらまた聴きながら……」
言葉を途中で止めて、先輩がわたしの顔をじっと見た。
「どうかした? 顔、すごく赤いけど」
「え……い、いえ! なんでもないです! ただ、ちょっと暑くて……」
嘘がすぐばれそうで、ドキドキが止まらない。
先輩の目が、一瞬わたしの体全体を見渡すような視線を走らせた。スウェットのパンツの、もしかしたら濡れている部分に気づいたかもしれない。
でも、先輩は何も言わず、また微笑んだ。
「そう。じゃあ、クーラーつけようか。それより、今日のバイト、結構大変でさ……」
そう言いながら、リビングの奥へ歩いていく先輩の後ろ姿を見て、わたしは胸を押さえた。
――だめだ、もう。
この人に抱かれたい。そう思う気持ちが、全身を満たしている。
充くんへの罪悪感なんて、もうどこにもなかった。
第6章 許されない結合、それでも止まらない腰
# 第6章:許されない結合、それでも止まらない腰
木村先輩は、手提げ袋をキッチンカウンターに置くと、軽く伸びをした。
「今日の生徒、なかなかやる気がなくてさ。こっちが必死になってるのに、あくびばかりで……」
彼はため息を吐きながら、袋の中からワインボトルと、小分けにされたいくつかの惣菜を取り出した。
「気分転換に、ちょっと飲もうか。白ワイン、冷やしてあるから」
わたしはソファの端で、まだ少し硬くなっていた体を少しずつほぐしながら、うなずいた。
「ありがとうございます。でも、先輩、疲れてるんですよね。わたしが邪魔じゃ……」
「とんでもない」
先輩が振り返って、とても穏やかな笑顔を見せた。
「環奈さんがいてくれたおかげで、帰り道からずっと楽しみだったよ。早く帰ろうって思えたんだ」
その言葉に、胸がぎゅっと締め付けられるような感覚があった。
――そんなこと、言わないで。
そう思うと同時に、もっと聞きたいという欲求もわき上がる。
先輩はグラスを二つ取り出し、淡い金色の液体を注いだ。
泡が細かく立ち、さわやかな柑橘系の香りがほのかに漂ってくる。
「南アフリカのものなんだけど、軽やかで、環奈さんに合うと思って」
差し出されたグラスを受け取り、そっと口をつけた。
ほんのり甘く、それでいて爽やかな酸味が舌の上で広がる。
「おいしい……」
「でしょ? 音楽聴きながら、ゆっくり飲もう」
先輩がレコードを選び、針を落とした。
流れてきたのは、ドビュッシーの『月の光』だった。
ゆったりとしたピアノの旋律が、部屋の中を優しく包み込む。
先輩はソファに座り、わたしとの間に、ほんの少しだけ隙間を残した。
その距離が、かえってもどかしかった。
何度かグラスを傾け、音楽についてあれこれ話すうちに、少しずつ体の力が抜けていった。
ワインのアルコールが、さっきまでの緊張を溶かしてくれる。
でも、股間の熱は冷めない。
むしろ、先輩の体温が伝わってくるような気がして、ますますむずむずとしてきた。
「……環奈さんのクラリネット、今度聴かせてほしいな」
「えっ、わたしの? そんな、まだまだ下手くそですよ」
「吹奏楽部だったんで、管弦楽みたいにソロパートが多くなくて…」
「ううん。環奈さんが音楽をどんな風に感じてるか、音に表れると思うんだ。技術以上に、そこに興味がある」
先輩がこっちを向いた。
その目が、真っ直ぐにわたしを見つめる。
息が詰まりそうになった。
気づいたら、わたしの肩が先輩の腕に触れていた。
スウェットの生地越しに、彼の温もりがじんわりと伝わってくる。
慌てて離そうとしたけど、体が動かない。
むしろ、もっと近づきたいという衝動に駆られた。
「先輩……」
声が震えているのが、自分でもわかる。
先輩の目が、わたしの唇に一瞬とどまった。
次の瞬間、彼の顔が近づいてきた。
――ああ、来る。
目を閉じる。
彼の唇が、わたしのそれにそっと重なった。
最初は優しい触れ方だった。
ほんのりワインの香りがする。
でもすぐに、その圧が強くなる。
先輩の手がわたしの頬に触れ、指が髪の毛の中へと梳き込まれてきた。
「んっ……」
抵抗する気なんて、微塵もなかった。
むしろ、わたしの方は先輩の首に手を回し、彼をもっと引き寄せた。
舌が入ってきて、絡み合う。
今まで充くんとしたキスとは、全然違う。
深くて、情熱的で、体の芯まで震えるような。
先輩が一度唇を離し、息を切らせて言った。
「……だめだ。環奈さん、君には彼氏がいるんだろ?」
その目は、真剣で、そしてどこか苦しそうだった。
「もう……どうでもいいんです」
わたしは自分でも驚くほどはっきりと言った。
「今、わたしが欲しいのは、先輩だけです」
その言葉が決め手になったようだ。
先輩の目つきが変わった。
優しさの中に、強い欲情の色が浮かぶ。
彼は立ち上がると、わたしの手を取った。
「……こっちへ」
ベッドルームに導かれる。
さっきまで一人でオナニーをしていた、あのベッドの前に立つ。
先輩がわたしの体を向き直させ、スウェットの上着のジッパーをゆっくりと下ろした。
「借りてた服、返してもらうね」
「はい……」
上着が脱がされると、中はノーブラだった。
冷たい空気が肌に触れ、乳首がぴんと尖るのがわかる。
先輩の息が深くなる。
「環奈さん……」
彼の手が、ゆっくりとわたしの胸に触れた。
掌で包み込むように揉まれ、指が乳首をこする。
「あっ……」
思わず声が漏れる。
充くんに触れられる時より、ずっと繊細で、確実に気持ちいい。
パンツも下ろされ、足元に落ちる。
完全に裸になったわたしは、先輩の視線に全身が火照るような感覚に襲われた。
先輩も自分の服を脱ぎ始めた。
シャツのボタンが一つ、また一つと外れ、鍛えられた胸板と腹筋が見える。
そして、ボクサーパンツが下りた時、わたしは息をのんだ。
――ああ、やっぱり。
朝に見た膨らみは、嘘じゃなかった。
先輩のペニスは、完全に勃起していて、充くんのとは比べ物にならないほど大きかった。
長さも太さも、まるで別の器官のようで、先端からは透明な先走り液がにじんでいる。
畏怖の念と、強い好奇心が同時に湧き上がる。
「で、おっきぃ……」
つぶやいてしまった。
先輩は少し照れたような笑みを浮かべた。
「怖い?」
「……怖いけど、でも……」
わたしは自ら進んで、その前に跪いた。
手を伸ばし、初めて彼のペニスに触れる。
熱くて、硬くて、血管の脈動が手に伝わってくる。
「温かい……」
そのままゆっくりと、先端を唇で包んだ。
塩っぱい味が広がる。
先輩が小さく呻く。
「環奈さん……」
舌で亀頭を舐め、溝をなぞり、茎を付け根まで咥えようとする。
でも、大きすぎて全部は入らない。
口の中でじゅぷじゅぷと音を立てながら、一生懸命にしゃぶる。
そんなわたしの様子を、先輩は優しく、そして熱い目で見下ろしている。
「もう……我慢できない」
先輩がそう言うと、わたしの体を抱き上げ、ベッドの上に横たえた。
彼がわたしの股間に膝をつき、割れ目を指でそっと開いた。
びっしょりと濡れているのが、指に伝わる。
「すごく……濡れてるね」
「先輩のことを……考えてたから……」
先輩は微笑み、その巨大な先端をわたしの入口に当てた。
圧迫感があった。
充くんの時とは、明らかに違う。
これが全部入るのか、という不安がよぎる。
「ゆっくりいくからね。痛かったら、言って」
「うん……」
先輩が腰を押し出した。
「ううっ……!」
裂けるような感覚が走った。
太すぎて、襞が無理やり押し広げられていく。
涙がにじむ。
「痛い……ちょっと、痛い……」
「大丈夫。環奈さん、すごく締まってる……すこし待って」
先輩も息を詰まらせているのがわかる。
彼は動きを止め、わたしの顔を覗き込んだ。
「深呼吸して。力を抜いて」
言われて、深く息を吸い、吐く。
すると、少しずつ体が慣れていった。
痛みが引くと、今度はとてつもない満腹感と、今まで感じたことのない刺激が広がる。
「あ……んっ……」
先輩がゆっくりと引き抜き、また押し込む。
今度は、痛みよりも先に、脳がしびれるような快感が襲ってきた。
「ああっ!?」
声が勝手に出る。
腰が跳ね上がる。
「すごい……これ、なに……?」
充くんとのセックスでは、ただ単に「気持ちいい」くらいの感覚だった。
でも今、わたしを貫くこの巨根は、子宮の入口を直接こすり、それまで眠っていたようなポイントを次々に刺激する。
「環奈さん、気持ちいい?」
先輩が喘ぎながら尋ねる。
「うん……ああ……気持ちいい、すごく……先輩、大きすぎて……奥まで……あっ!」
先輩の動きが少し速くなる。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、という水音が響く。
わたしの愛液が大量に溢れ出て、結合部から滴り落ちているのがわかる。
「環奈さん、すごい……めちゃくちゃ濡れてる……」
「だって……ああっ! そこ……そこっ!」
彼が一気に深く突き刺さってきた時、わたしは目を見開いた。
視界が白く染まる。
「いやっ! だめっ、もうイキそう…だめ…そんな…今すぐ…いっちゃうぅ……!」
「俺も……一緒に……」
先輩の腰の動きが荒くなる。
ベッドがきしむ。
わたしは先輩の背中に爪を立て、無我夢中で腰をくねらせた。
股間からは、ぐちょぐちょと卑猥な音が絶え間なく響く。
「あああっ! 先輩、先輩っ!」
全身が痙攣し、膣の中が猛烈に収縮する。
深く突き立てられるたびに、子宮の入口が押しつぶされるような感覚。
それが苦痛ではなく、脳髄を揺さぶる激しい快感に変わっていく。
「んぐっ……! あ、奥が……子宮が……押されてる……!」
「環奈さん、中で締まる……すごい……」
先輩の声も乱れている。
彼のペニスが、子宮口をゴリゴリと直接こすり上げる。
その刺激が、わたしの理性を吹き飛ばす。
「イク、イクっ……! もうダメ……イッちゃうから……!」
「一緒……俺も……!」
先輩の動きがさらに激しくなる。
ピストンが深く、速くなる。
ぐぷっ、ぐぷっ、と体液の音が濃厚に響く。
膣の奥で、熱いものが爆発した。
「はああっ……!」
同時に、わたしの体も痙攣的に跳ねた。
子宮の奥から熱いものが沸き上がり、大量の愛液が噴き出す感覚。
「ああっ……! 漏れちゃう……たくさん……!」
潮が吹いた。
布団がぐっしょりと濡れるのがわかる。
それでも先輩は止まらない。
まだ硬いままの巨根を、痙攣する膣の中に押し込み続ける。
「だめ……敏感すぎて……ああっ! また……また感じる……!」
一度イッたばかりの体が、すぐに次の快感へと巻き込まれていく。
先輩はわたしの脚をさらに広げ、より深く突き入れる角度を見つけた。
「環奈さん、もっと……もっと奥まで……」
「や……! そんな深く……入りすぎ……!」
子宮口が押し広げられる。
まるで、そこまで貫かれそうな感覚。
恐怖と快感が入り混じり、わたしは声も出せずに喘ぐだけだった。
「あ、ああ……んぐっ……!」
二度目は、最初よりも激しかった。
膣の奥が擦り切れるような刺激。
先輩の腰の動きはますます荒く、ベッドが激しくきしむ。
「環奈さん……中に出していい?」
「いいよ……先輩の、中に……お願い……」
許した瞬間、先輩の動きが頂点に達する。
深く、強く、最後の一突き。
「うぁあっ……!」
熱い奔流が子宮の奥に直接注ぎ込まれる。
大量すぎて、溢れ返ってくる感覚。
わたしもまた、潮を吹きながらイキ、意識が遠のいていく。
「はあ……はあ……」
二人とも激しく息を切らせ、汗だくになって重なり合った。
先輩の体重が気持ちよく、その温もりに包まれて、わたしはまた少し泣きそうになった。
――これが、本当のセックスなんだ。
充くんとの全てが、色あせて見える。
あの自己満足なピストン運動は、ただの子供の遊びに思えた。
先輩がゆっくりと抜くと、どろっとした白濁液がわたしの股間から溢れ出た。
シーツは、愛液と汗と精液でぐしょぐしょになっていた。
「……ごめん、中に出しちゃった」
先輩が申し訳なさそうに言う。
「いいの……」
わたしはまだぼんやりとした頭で、そう答えた。
「わたし、先輩の赤ちゃん……欲しいかも」
その言葉に、先輩は驚いたように目を丸くしたが、すぐに優しくわたしを抱きしめた。
「環奈さん……」
抱き合ったまま、しばらく静かにしていた。
すると、先輩のペニスがまた、わたしの太ももに硬さを感じさせる。
「えっ……また?」
「うん……環奈さんの体、やめられない」
彼はわたしの体をくるりとひっくり返し、後ろから抱き寄せた。
「今度は、こうして……」
また巨大な肉棒が、まだ閉じきっていない膣口に押し込まれてくる。
精液と愛液が混ざり、ぐちゅりと艶やかな音を立てる。
「あっ……んんっ……」
後背位は、より深く突き刺さる。
先輩の両手がわたしの腰を掴み、激しく引き寄せながら腰を打ち付ける。
「ああ……! また奥が……!」
子宮口が、直に叩かれるような刺激。
俯せの態勢で、わたしは枕に顔を埋めて嗚咽を漏らす。
「声、出しちゃだめ……?」
「ううん……好き……先輩の声、もっと聞きたい……」
「環奈さん……!」
彼の呼吸が耳元で荒く、熱い。
腰の動きが速くなる。
ぐっぷ、ぐっぷ、と濃厚な交わりの音。
わたしの乳房が揺れ、先端がシーツに擦れてひりひりと疼く。
「あ……だめ、また……イきそう……!」
一度イッた体は敏感すぎて、簡単に頂点へと導かれる。
「イけ……環奈さん、俺と一緒に……」
「ああっ……! イクっ……!」
二度目の絶頂が体を貫く。
膣が絞りあげるように収縮し、先輩のペニスを締め付ける。
「くっ……! すごい……また締まった……!」
先輩もたまらず、腰の動きをさらに激しくする。
彼はわたしの体をしっかりと固定し、とどまることなく突き続ける。
三度目、四度目。
わたしはイクたびに潮を吹き、シーツはますらずぶ濡れになっていく。
意識が朦朧としてくる。
でも、体は快感に飢え、より激しい刺激を求めて腰を振り返す。
「んあっ……! もう……何度目……?」
「わからない……環奈さんが、ずっとイってる……」
先輩の声も喘ぎにまみれている。
彼はわたしの体を仰向けに戻し、脚を大きく開かせた。
顔を真っ赤にしたわたしの股間を、じっと見下ろす。
腫れ上がった陰唇、溢れ出る愛液と精液の混ざり合った液体。
「めちゃくちゃになったね……環奈さんのここ」
指でそっと触れ、ぬるっとした液体を嘗める。
「……先輩!」
恥ずかしさで体が火照る。
「きれいだよ」
彼はまた、巨根をすでに弛んだ穴に押し込んできた。
「あ……! ゆるんでるのに……また入る……!」
「絞って……環奈さん、俺のものだから」
その言葉に、膣が反射的に締まる。
「あっ……! 自分で……締まっちゃう……」
「そう……その調子……」
先輩はゆっくりと、深くまで埋め込む。
子宮の奥まで、じっくりと擦り上げるように。
「ああ……! そこ……! 子宮、直接……!」
「感じてる? 俺が、環奈さんの一番奥まで……」
「感じる……! 先輩が、ずっと……ああっ!」
言葉が喘ぎに変わる。
先輩の腰の動きは、深く、確実に、子宮口を刺激し続ける。
わたしはもう、イクことしか考えられない。
痙攣するたびに潮を吹き、声を枯らして叫ぶ。
「もう……壊れそう……! お腹の中……ぐちゃぐちゃにされてる……!」
「壊していい……? 環奈さん、俺だけのものに……」
「いいよ……! 先輩に……全部、壊して……!」
許可を与えた瞬間、先輩の動きが狂ったように激しくなる。
最後の突きが、子宮の奥底まで届く。
「ああああっ……!」
わたしの体が弓なりに反り返る。
大量の潮が噴き出し、同時に膣の奥で熱い精液が爆発する。
何度も、何度も。
脈打つように注がれる。
「はあ……はあ……」
先輩が崩れるようにわたしの上に覆いかぶさる。
二人の汗と体液が混じり合い、ベッドはぐしょぐしょの水溜まりのようだ。
わたしの意識はぼんやりとしている。
体が軽く、全ての力が抜けている。
「環奈さん……?」
先輩の声が、遠くで聞こえる。
返事がしたいのに、声が出ない。
視界がゆらゆらと揺れ、暗くなっていく。
――ああ……気持ちよすぎて……
――気絶しちゃう……
最後に感じたのは、先輩が慌ててわたしの頬に触れた、その手の温もりだけだった。
第7章 壊れた初恋と、残される小さな男の絶叫
第7章: 壊れた初恋と、残される小さな男の絶叫
月曜の朝、窓から差し込む光がまぶしかった。
木村先輩の腕の中からゆっくりと抜け出し、ベッドの端に座った。体中が心地よいだるさに包まれていて、股間には昨夜の精液がまだじんわりと温もりを残していた。
――充くんに、会わなきゃ。
そう思うと、胸が少し締め付けられるような感覚があった。
でも、それはもう恋愛の痛みではなく、ただ面倒なことをしなければいけないという気怠さに近いものだった。
シャワーを浴び、昨日洗濯しておいた自分の服に着替えた。ミニスカートにニットトップ。充くんが好きだった格好だ。
リビングでは、木村先輩がコーヒーを淹れていた。
「もう帰るの?」
振り返った先輩の表情は、少し寂しそうに見えた。
「うん。ちゃんと終わらせてこないと」
「大丈夫? もし何かあったら、すぐに連絡して」
そう言って、先輩がそっとわたしの頭を撫でた。
その優しさに、また目頭が熱くなりそうになった。
――こっちが、本当の居場所なんだ。
マンションを出て、駅前の喫茶店に向かった。
充くんとは、そこで待ち合わせるとLINEで伝えておいた。
店内の一番奥の席に着くと、すぐにドアが開く音がした。
「環奈!」
充くんが嬉しそうな顔で駆け寄ってきた。
いつものように、いきなり抱きつこうとする。
「ちょっと待って」
わたしは冷静に、手のひらを突き出して制止した。
充くんの動きが止まり、困惑した表情を浮かべる。
「どうしたの? 週末ずっと会えなくてさ、オレめっちゃ寂しかったんだぞ。今日は一日中環奈と一緒にいようと思ってた」
彼はまだ何もわかっていない。にこにこと笑いながら、向かい側の席に腰を下ろした。
「充くん」
「ん?」
「わたし、話があるの」
少し間を置いた。喉が乾いていた。
「別れようと思う」
一瞬、時間が止まったように感じた。
充くんの笑顔がゆっくりと崩れていく。目がぱちぱちと瞬き、理解を拒否しているのがわかる。
「……え? なに、それ冗談だろ?」
「冗談じゃない」
「だって、なんで? なんで急に? 俺、環奈のことめっちゃ好きなのに。セックスも毎日してたじゃん。お前、オレのこと好きだって言ってたじゃないか」
彼の声がだんだん高くなる。
周りの客がちらりとこっちを見た。
「そうだった。好きだった。でも、もう違うの」
「なにが違うんだよ! 説明しろよ!」
充くんがテーブルを軽く叩いた。
コーヒーカップがかすかに揺れる。
「充くんとのセックス、全然気持ちよくなかった」
はっきりと言った。
自分の声が、驚くほど冷たく聞こえた。
「……は?」
充くんの顔が、一気に蒼白になる。
「嘘だろ……お前、いつも気持ちいいって言ってたじゃないか。声出して喘いでたじゃないか」
「あれは、あなたが喜ぶから、そうしてただけ。本当は……痛い時もあったし、ただ我慢してるだけの時も多かった」
「なに……言ってるんだよ……」
充くんの目が、虚ろになっていく。
「この前の週末、わたしは先輩の家にいた。サークルの男の先輩の」
「……え?」
「嘘をついてごめん。女性の先輩の家なんかじゃなくて、男の先輩のマンションで、ずっと一緒だった」
充くんの呼吸が荒くなる。
手が震え始めている。
「で、でも……なんで? なんで先輩の家に……」
「先輩に抱かれたの」
ぶちまけるように、言ってしまった。
「そしたら、初めて本当の気持ちよさがわかった。充くんのとは、全然違う。先輩のは大きくて、優しくて……わたしの体のどこが気持ちいいか、全部知っててくれた」
「うるせえ! うるせえよ!」
充くんが突然立ち上がり、叫んだ。
店中の視線が集まる。
「お前、俺のモノだろ! パイパンにしたんだぞ! あのオマンコ、オレ専用だって言ったじゃねえか!」
唾を飛ばしながら、充くんが怒鳴る。
「ノーパンで外を歩かせて、みんなに見せびらかして……オレの女だって、みんなに自慢してきたのに! なんで急に他の男なんて!」
「従順だっただけなの。わたし」
わたしも立ち上がった。
平静を保つのが、意外と難しくなかった。
「あの時のわたしは、初めての彼氏ができて、なんでも言うことを聞かなきゃいけないと思ってた。でも、違うんだって気づいた。本当に好きな人には、自然に従いたくなるし、本当に気持ちいいことは、嘘をつかなくてもいいんだよ」
「ふざけんな……ふざけんなよっ!」
充くんの拳が、テーブルを強く打ちつけた。
ガチャンと音がして、コーヒーカップが倒れ、液体がテーブルに広がる。
「お前……浮気したんだな? 木村ってやつと、寝たんだな?」
「うん」
「くそ……くそったれえええ!」
充くんが泣き叫んだ。
顔を歪ませ、涙と涎を垂らして。
「お前が……お前がそんなことするなんて……信じられない……オレ、環奈のことしか見てなかったのに……友達にも自慢して、ずっと幸せだって思ってたのに……」
彼はその場に崩れ落ち、膝をついた。
「ごめん。でも、もうわたし、充くんとは戻れない」
鞄を持ち、席を離れた。
「待って! 環奈! 待ってくれよ! オレが悪かった! 自分勝手でごめん! 勉強するから、もっとセックスも上手くなるから!」
後ろから腕を掴まれた。
ぎゅっと握られる力は、必死だった。
「だから、もうやめて」
振りほどいた。
「あなたのことは、もう好きじゃないから」
ドアを開け、外の光の中へ歩き出した。
「環奈あああああっ!」
充くんの絶叫が、背後で響いた。
泣き叫ぶ声、何かを壊すような音。
でも、振り返らなかった。
歩きながら、ふと気づいた。
――全然悲しくない。
むしろ、すっきりしている。
重い荷物を下ろしたような、そんな気分だった。
スマホを取り出すと、木村先輩からのLINEが届いていた。
『無事に着いた? 心配だよ』
その一文を見て、初めて涙がこぼれそうになった。
――こっちが、本当に居たい場所なんだ。
返事を打った。
『今から、そっちに行ってもいい?』
すぐに既読が付き、返信が来る。
『もちろん。いつでもおいで』
その言葉を読み、わたしは軽く跳ねるように歩き出した。
風が頬を撫でて、髪を揺らす。
すべてを失ったわけじゃない。
むしろ、本当に欲しいものを手に入れたんだ。
充くんの泣き叫ぶ声は、もう遠くにかすかにしか聞こえなかった。
あの路地の喫茶店に、彼がいつまで座り続けているのか、もうわたしには関係のないことだった。
――さようなら、わたしの初恋。
そう心の中で呟き、足取りを速めた。
新しい恋が、待っている場所へ。
登場人物
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柴田環奈 しばた かんな女性 ・ 19
外見: 長いストレートの黒髪、くっきりとした二重の茶色の瞳、色白の肌、スレンダーで均整の取れた体型、身長158cm。服装: 普段はカジュアルな服だが、彼氏の要求でミニスカートやホットパンツをよく着る。性格: 初めての彼氏に従順で純真、自分よりも相手を優先する傾向がある。吹奏楽経験者でクラシック音楽が好き。
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小野充 おの あたる男性 ・ 19
外見: 短めの茶髪、一重の細い目、やや華奢な体格、身長170cm。服装: 大学生らしいカジュアルな服装(ジーンズにTシャツなど)。性格: 初めての彼女ができたことに有頂天で、自慢気で横柄。友人に彼女のことを誇示する。セックスは自己中心的で相手の気持ちを考えない独りよがりな傾向。
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木村祐馬 きむら ゆうま男性 ・ 20
外見: 整った顔立ち、サラサラの栗色の髪(少し長め)、優しい印象の茶色の瞳、身長182cmのスリムだが肩幅の広い体型。服装: オシャレで清潔感のあるカジュアル服(ニットやチノパンなど)。性格: 物腰柔らかく知的、話し方が丁寧。音楽への造詣が深く、女性への気配りも自然にできる。





