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◯学生カ◯オが親友の片思い相手かおりをノーパン自由研究で罠に嵌め指で堕とす昭和の昼下がり(パロディ)

学生/いけない / 誘惑 全11章 約205分で読了(102,017字) 2026年9月7日

あらすじ

薄明りが障子を白く染める早朝、磯野カツオは自分の布団の中で妹ワカメの小さな頭を掴んでいた。九歳の妹の口内で硬く膨らんだペニスを擦り付けながら、頭の奥では既に学校のことを考えている。教室ではクラスのマドンナかおりが、今日も数人の男子の視線を集めていた。カツオは隣の席の花沢花子と軽妙な冗談を交わしながら、チラリとかおりを見やる。休み時間、親友の中島が緊張した面持ちでかおりに近づき、週末の自由研究を二人で行う約束を取り付ける。その瞬間をカツオは廊下の窓辺から冷めた目で見つめていた。放課後、カツオは微笑みながら中島に「頑張れよ」と声をかけるが、心の中ではすでに別の計画が蠢き始めている。その夜、自室で天井を見つめながら、カツオは翌日の花沢との「自由研究」の算段を練り始めるのだった。

第1章 朝勃ちと宣戦布告 — ある金曜日の日常

第1章: 朝勃ちと宣戦布告 — ある金曜日の日常

金曜の朝は、いつもより少しだけ静かだった。

障子を透かす光はまだ薄く青みを帯びていて、庭先からは雀の声すら聞こえてこない。そんな早朝の薄闇の中で、磯野カツオは目を覚ました。正確には、下半身に感じる馴染み深い熱と湿り気が、彼の意識を夢の淵からゆっくりと引き揚げたのだった。

紺色のパジャマの股間は天井に向かって不自然に盛り上がり、布地を窮屈そうに押し上げている。十一歳の朝勃ちは、昨日の夕方に花沢花子のスカートからちらりと覗いた白い太腿を思い出したせいかもしれない。いや、あるいは単に尿が膀胱に溜まっているだけの生理現象だ。カツオはあくびをかみ殺しながら、隣の布団で丸まっている白い塊に目をやった。

「ワカメ」

声は低く、しかし有無を言わせぬ響きを持っていた。白いパジャマ姿の妹は、おかっぱ頭を僅かに動かして「ん……」と小さく応える。九歳の寝起きはまだぼんやりとしていて、大きな茶色の瞳は半分だけ開かれていた。それでも彼女は、兄が何を求めているのかを本能的に理解している。ワカメは両手を布団について、猫のように膝をにじらせながらカツオの寝床へと這い込んできた。

「お兄ちゃん……もう、起きたの……?」

カツオは答えず、代わりに自分のパジャマのズボンを膝までずり下げた。解放されたペニスは薄暗い部屋の中でもはっきりとその硬さを主張し、亀頭はうっすらと赤みを帯びて湿っている。ワカメはそれを目にすると、まだ眠たげだった瞳に従順な光を宿し、ゆっくりとその小さな顔を近づけていった。彼女の吐息がカツオの下腹部をくすぐり、次の瞬間、ぬるりと生温かい口腔が亀頭を包み込んだ。

「んっ……んむ……」

ワカメの口内はいつも驚くほど熱く、舌の表面は絹のように滑らかだった。彼女は兄に教え込まれた通り、まずは亀頭の縁に沿って舌先をくるくると這わせ、それからゆっくりと根元まで咥え込んでいく。頬の内側がぎゅうっと窄まり、カツオは思わず小さく息を吐いた。布団の中で、妹の唾液が自分の肌に伝う感触が妙に生々しい。くちゅ、くちゅ、という濡れた音が、静かな部屋に規則正しく響き始める。

「奥まで……ちゃんと舐めろよ」

カツオが低く命じると、ワカメは「ん……はい」と口を離さずに応じ、さらに深く頭を沈めた。喉の奥がきゅうっと窄まり、ペニスを締め付ける感覚が走る。ワカメの小さな両手がカツオの腰骨に添えられ、まるで壊れ物を扱うような慎重さで彼の身体を支えていた。

(今日はちょっと長引かせるか)

カツオは右手を伸ばして、妹のおかっぱ頭をゆっくりと撫でた。さらさらとした黒髪の感触が指の間に絡む。ワカメはその仕草を褒め言葉と受け取ったのか、上目遣いに兄を見上げながら、舌の動きをより丹念にしていく。ちゅるっ、れろぉ……亀頭の裏筋をなぞり、尿道口を舌先でちろちろと刺激する動きは、九歳の少女とは思えない淫靡さを漂わせていた。

カツオは天井を見つめながら、頭の片隅で今日の時間割をぼんやりと考え始めていた。一限は国語、二限は算数。三限の理科の時間には、先週から続けている朝顔の観察日記を提出しなければならない。面倒なことはさっさと片付けて、昼休みには中島と校庭で野球でもするか――そんな日常の断片が、下半身から伝わる快感と奇妙に混ざり合って脳裏を流れていく。

「お兄ちゃん……もう、出そう……?」

ワカメが口を離し、唾液で濡れた唇の端から細い糸を引きながら尋ねた。その声は微かに震えていて、彼女自身もこの行為に慣れてはいても、やはりどこか緊張しているのだと分かる。カツオは一瞬だけ彼女の顔をじっと見下ろし、それから無言でうなずいた。

ワカメは再びペニスを咥え込み、今度は頭を前後に動かす速度を速めた。じゅぷっ、じゅぷじゅぷっ――口の端から溢れた唾液が泡立ち、白いパジャマの襟元に小さな染みを作っていく。喉の奥から漏れる息苦しそうな吐息が、朝の静けさを震わせた。カツオは腰のあたりにじわりと湧き上がる快感の熱を感じながら、意識を再び学校のことに戻した。

(今日、かおりちゃんはどんな服を着てくるかな)

その瞬間、脳裏に浮かんだのはクラスのマドンナの横顔だった。色白で華奢な身体を小花柄のブラウスに包み、いつも控えめに俯き加減で微笑む少女。休み時間に彼女がノートを開いている姿を、カツオは何度も席から盗み見ていた。ワカメと花沢花子とのセックスで性の知識は十分に身につけている彼にとって、かおりは単なる憧れの対象ではなく、いずれ手に入れるべき獲物として意識の中に組み込まれていた。

「んんっ……!」

ワカメの喉がひときわ強く収縮し、カツオは思考を中断された。背筋に電流のような刺激が走り、睾丸がきゅっと持ち上がる感覚。どくん、どくん、と脈打つペニスから、熱い精液が一気に妹の口内へと放出された。ワカメは目をぎゅっと瞑り、懸命にそれを飲み下そうとするが、量が多かったのか、口の端から白濁した液体が一筋こぼれ落ちる。

「……全部飲めって言っただろ」

「ご、ごめんなさい、お兄ちゃん……」

ワカメは慌てて指で口元を拭い、こぼれた分も舌で舐め取った。口内に残った精液の匂いと味に少し眉をひそめながらも、彼女は決して嫌がろうとはしない。それどころか、兄に怒られたことの方がよほど心に堪えているようで、大きな瞳をうるうると潤ませてカツオを見上げている。

「もういいよ。布団、戻っていいぞ」

カツオは起き上がりながらパジャマのズボンを履き直した。ワカメはほっとしたように小さく息をつき、自分の布団へと這い戻っていく。白いパジャマの後ろ姿が障子の淡い光に透けて、まだ幼い肢体の線を浮かび上がらせていた。彼女が布団に潜り込むのを確認してから、カツオは畳の上に立ち上がり、大きく伸びをする。

朝の儀式はこれで終わりだ。

――◆――

かもめ第三小学校の校門をくぐる頃には、カツオの頭の中はすっかり学校モードに切り替わっていた。

下駄箱で履き替えた上履きの感触、廊下に響く同級生たちのざわめき、黒板に書かれた今日の日直の名前。それらのすべてが、磯野カツオという一人の小学五年生の日常を形作っている。彼は軽やかな足取りで五組の教室へと向かいながら、廊下の窓から差し込む朝日に目を細めた。

「おはよう、磯野くん」

教室の入り口で声をかけてきたのは、かおりだった。彼女は小花柄のブラウスに紺色のプリーツスカートという、カツオが想像していた通りの服装で、両手に数冊のノートを抱えている。

「おはよう、かおりちゃん。今日も早いんだね」

カツオは自然な笑みを浮かべて答えた。その声色には、大人に対するような紳士的な響きがあり、クラスメイトの男子たちがかおりに話しかける時に見せる緊張感は微塵も感じられない。

「週末に自由研究のまとめをしようと思って、資料を集めてたんです」

かおりはそう言って、抱えた本の表紙を見せた。『夏の植物観察入門』とある。どうやら彼女も理科の自由研究を進めているらしい。

「へえ、かおりちゃんは真面目だなあ。僕なんてまだ何も手をつけてないよ」

「まあ、磯野くんは要領ががいいから、すぐにできるんじゃないですか?」

かおりの声は柔らかく、少し恥ずかしそうにうつむき加減だった。その仕草を見つめながら、カツオは心の中で舌舐めずりをする。色白の首筋、かすかに紅潮した頬、伏せた睫毛の影。すべてが彼の征服欲を静かに刺激してやまない。

「カツオくん、おはよう!」

今度は背後から明るい声が飛んできた。振り返ると、二つ結びの黒髪を揺らしながら花沢花子が小走りに近づいてくる。白いブラウスに薄茶色のスカートという出で立ちで、手には紙袋を提げていた。

「花沢さんもおはよう。今日は一段と元気だね」

「ふふん、今日の給食はカツオくんの好きな揚げパンだって聞いたからね。私が一番に教えてあげようと思って」

花沢は得意げに胸を張り、かおりにも「カオリさん、おはよう」と声をかけた。かおりは「花沢さん、おはようございます」と丁寧に返し、三人はそのまま教室の中へと入っていく。

朝のホームルームが始まるまでの間、カツオは自分の席に腰を下ろし、隣の花沢と軽妙な冗談を交わしていた。といっても、話題の主導権はカツオが握っている。彼が何気なく振った話に花沢が笑い、それにかおりが遠くから微笑む。そんな構図が、教室の中にさりげなく出来上がっていた。

「ねえ、カツオくん。週末って暇?」

花沢がノートの端に落書きをしながら、声を潜めて尋ねてくる。

「暇っていうか、自由研究をやらなきゃいけないんだよな。まだ何もしてなくてさ」

「私もなんだ。じゃあさ、一緒にやらない?」

花沢の提案は、まるで偶然のように自然だった。しかしカツオは気づいている。この少女は、自分が何を言えばカツオの望む答えを引き出せるかを、すでに学習しているのだ。

「いいね。花沢さんが一緒なら楽しそうだ」

「やった! じゃあ、明日の午後、うちの不動産事務所においでよ。土曜日は誰もいないから、広い机が使えるの」

花沢の父親が経営する花沢不動産の事務所は、このあさひが丘の商店街から少し外れた場所にある。普段は誰もいないその空間で、彼女と二人きりになることを想像して、カツオは半ズボンの下のペニスがむず痒くなるのを感じた。

――◆――

二限と三限の間の休み時間、事件は起きた。

カツオが廊下の窓辺で外の景色をぼんやりと眺めていると、教室の中から親友の中島が緊張した面持ちで出てきた。その後ろを、かおりが小走りに追いかけている。

「か、かおりちゃん、ちょっといいかな」

中島の声は上ずっていて、額にはうっすらと汗が浮かんでいる。

「はい、何でしょう?」

中島は一瞬息を整え、それから一気にまくしたてるように言った。

「今度の自由研究のことなんだけど、もし、まだ誰かと一緒にやる予定がなかったら……その、僕と一緒にやらないかなって!」

その言葉を聞いた瞬間、カツオの指先がわずかにぴくりと動いた。窓辺に寄りかかったまま、彼は表情を変えない。ただ、茶色の瞳が僅かに細められ、かおりの唇が動くのをじっと見つめている。

「自由研究……ですか」

かおりは少し驚いたように目を見開き、それからちらりとカツオの方を見やった。その視線の意味を、カツオは正確に理解する。かおりは自分に気がある。しかし花沢という存在があるために、それを表に出せないでいるのだ。だから今も、カツオがどう反応するかを探っている。

「うん。僕、今回のテーマを植物の観察にしようと思ってて、かおりちゃんも前に植物に興味があるって言ってたから……どうかな?」

中島の言葉は真剣そのものだった。いつもは気さくで冗談好きなこの親友が、今はまるで別人のように緊張している。その純情さがカツオには少し滑稽に映ったが、もちろんそんな感情は顔に出さない。

「……わかりました。私もまだ誰かと組む予定はなかったので」

かおりの返事は少し間を置いてからだった。彼女はもう一度カツオの方を見たが、カツオはわざと窓の外へ視線を戻した。校庭では低学年の児童たちが朝顔に水をやっている。その光景を眺めながら、カツオの心臓は静かに、しかし確かな熱を帯びて鼓動を速めていた。

(中島がかおりちゃんを……)

指先に力が入るのを感じながらも、カツオはゆっくりと窓辺から離れた。そして何事もなかったかのように、二人のそばを通り過ぎようとする。

「カツオ!」

中島が背後から声をかけてきた。振り返ると、親友の顔は喜びで紅潮している。

「聞いてたか、今の! 俺、かおりちゃんと自由研究を一緒にやることになったんだ!」

「おめでとう。頑張れよ」

カツオは微笑みながら、軽く手を上げてみせた。その微笑みは完璧で、中島は何の疑いもなく破顔する。

「ありがとう! カツオは花沢さんとやるんだってな。お互い頑張ろうぜ」

中島が無邪気にカツオの肩を叩き、教室へと戻っていく。その後ろ姿を見送りながら、カツオはゆっくりと手を下ろした。廊下の突き当たりで、かおりが少しだけ立ち止まり、何かを言いたげに口を開きかけて、それでも結局何も言わずに教室へ消えていった。

その一瞬の沈黙が、カツオの胸の奥で黒い炎を燃え上がらせる。

――◆――

放課後、カツオはランドセルを背負って校門を出たところで、再び中島に声をかけられた。中島はまだ浮かれているらしく、歩きながら今週末の打ち合わせの予定を熱心に語っている。

「かおりちゃんがさ、植物の標本を持ってるんだって。それを見せてもらいながら、観察のポイントをまとめようと思ってるんだ。日曜日、僕の家でやる予定なんだよ」

「それはいいね。中島の家なら広いし、図鑑もあるしな」

「そうなんだ! おじいちゃんの書斎に古い植物図鑑があってさ、それも使えるかも」

楽しそうに話す中島の横顔を見つめながら、カツオは頭の中で別の計画を組み立て始めていた。花沢との土曜日の密会。そこで彼女に命じるべきことは何か。そして中島がかおりと同じ机に向かっている時、自分はどこで何をしているべきか。

「カツオも、花沢さんと頑張れよ。お互いいい自由研究にしようぜ」

「ああ。もちろんだよ」

分かれ道で中島と別れた後、カツオは一人であさひが丘の坂道を下り始めた。夕暮れが近づき、空は茜色に染まり始めている。遠くの家々からは夕食の支度をする音と匂いが漂い、どこかで飼い犬が吠える声が聞こえた。

磯野家の門をくぐると、玄関からはサザエの明るい声が聞こえてくる。

「あら、カツオ、おかえりなさい。今日は早かったのね」

「ただいま、姉さん」

カツオがランドセルを下ろしながら居間を覗くと、タラオが積み木で遊んでいて、フネが台所で煮物の鍋をかき混ぜている。テレビからは夕方のニュース番組が流れ、ちゃぶ台の上には夕刊が広げられたままだった。磯野家の日常は、いつもこうだ。温かく、穏やかで、何の澱みもない。

「ワカメは?」

「お隣のお軽さんのところにお使いに行ってるよ。すぐ戻ると思うけど」

「そっか」

カツオは二階へ上がり、自分の部屋の襖を開けた。ランドセルを机の横に放り投げ、畳の上に寝転がる。天井の木目をぼんやりと見つめながら、彼の口元には自然と笑みが浮かんでいた。

(中島には悪いけど、これはちょっとしたゲームなんだ。誰が一番多く、誰が一番上手くやれるかっていう、な)

親友を出し抜くことへの罪悪感は欠片もなかった。むしろ、中島という純情な障壁があるからこそ、かおりを手に入れる価値が増すというものだ。花沢花子はすでに自分の手中にある。あの肉付きの良い身体も、従順な心も、すべてカツオの支配下にある。そして次はかおりだ。クラスのマドンナを、花沢との共同戦線で追い詰め、中島の目の前で堕とす。

(明日はまず、花沢さんとじっくり打ち合わせだな。事務所で、誰にも邪魔されずにね)

カツオは右手を持ち上げ、自分の指先をじっと見つめた。この指が明日、花沢の肉厚な割れ目を探り、彼女に命令を下す。かおりを四人での自由研究に誘い込むための指示を。そして明後日には、かおりのまだ誰も知らない柔らかな襞に触れる権利を得るのだ。

階段を上がってくる足音が聞こえた。軽くて早いそのリズムはワカメのものだ。

「お兄ちゃん、あたし、ただいま戻ったよ」

「ああ、おかえり」

襖の向こうから聞こえる妹の声に、カツオは適当に返事をした。ワカメも今夜はまた、彼の布団に呼ばれることになるだろう。だがそれはあくまで日常のルーティンに過ぎない。彼の本当の狩りは、これから始まるのだ。

カツオは静かに目を閉じ、土曜日の算段を練り始めた。障子の外では、茜色の空がゆっくりと紺色に変わり始めていた。

第2章 不動産事務所の密命 — 土曜日の策謀

# 第2章: 不動産事務所の密命 — 土曜日の策謀

土曜日の午後、空は薄く刷いたような雲に覆われ、日差しは乳白色ににじんであさひが丘の坂道をやわらかく包み込んでいた。商店街から一本外れた通りは休日独特の沈黙に満たされ、時折どこかの家から漏れるラジオの音だけが、遠い潮騒のように聞こえてくる。花沢不動産の看板は、そんな静寂の中にひっそりと溶け込むように掲げられ、木造二階建ての古びた建物は午後の光を浴びて、その壁の節穴や柱の傷までもが歴史の年輪のように見えた。一階部分を事務所に仕立てたその空間は、白いレースのカーテン越しに差し込む光が、空気中の微細な埃を金色の粒子に変えて、ゆるやかに舞わせている。

カツオは花沢花子の後ろ姿を、まるでこれから開かれる幕を待つ観客のような心持ちで見つめていた。花沢は手提げ袋から鍵束を取り出し、その金属同士がふれあう、がちゃがちゃという乾いた音が、しんと静まりかえった通りに妙に大きく響く。彼女はいつもの二つ結びで、真っ黒な髪が肩の下まで流れ、動くたびに絹糸のような光沢を放っては左右に揺れた。白いブラウスはまだ糊がきいていて、背中の小さなプリーツが少女の丸みを帯びた肩甲骨の動きをうつし出している。薄茶色のスカートは膝下までの控えめな丈で、そこから伸びるふくらはぎには白い靴下と黒い運動靴という取り合わせが、かえって幼さと無垢さを際立たせていた。カツオはそのスカートの布地が、風もないのにふわりと揺れるたび、このあと自分の指がその内側へと分け入っていくのだという事実に、指の腹がじんじんと熱をおび、鼓動が少しだけ早まるのを自覚していた。

「どうぞ、誰もいないから遠慮しなくていいわ」

花沢は引き戸を半分開けた姿勢のまま、くるりと首だけで振り返り、肩越しにカツオを見上げた。その茶色の大きな瞳は、どこか期待と悪戯心が混ざり合ったような、とろりとした光をたたえていて、上目遣いに見つめられると、カツオの胸の奥がくすぐったくなるような、それでいて息がつまるような感覚を覚える。彼女の唇はほんの少しだけ開かれ、前歯がのぞいていて、それが妙に艶めかしく見えたのは、きっとこれから起こることへの予感のせいだろう。

「おじゃまします、っと」

カツオは靴を脱ぐとき、かかとを踏んで無造作に脱ぎ捨てる自分の仕草が、やけに子供っぽく感じられて、少し気取って手で揃え直した。事務所の中は、外の明るさとは打って変わって、ひんやりとした薄暗さが満ちている。正面に置かれた応接用の革張りソファは二脚、向かい合わせに据えられ、長年の使用で座面にはうっすらと皺が刻まれ、その黒ずんだ光沢が重厚な時間の積み重ねを感じさせた。壁際のスチール製書類棚には、古いファイルや登記簿が整然と並び、最上段の観葉植物は水をやる者もいないのか、葉の先が茶色く枯れかけている。奥の社長机は応接スペースを見下ろすように配置され、黒い電話機の横に置かれた灰皿には、昨日のものであろう吸い殻が二本、白い粉をふいたまま放置されていた。窓から差し込む午後の光は、レースのカーテンに細かく砕かれて部屋のあちこちに淡い影を落とし、空気中を漂う埃が、まるで万華鏡の中の金粉のようにきらきらと輝いている。建物全体が、どこか時間の止まったような、それでいて人の気配がかすかに残る、不思議な静けさに包まれていた。

「父も母も、今日は千葉の方に物件を見に行っててね。夕方まで戻らないの」

「そっか。じゃあ、静かで自由研究にはもってこいだな」

カツオは革張りのソファに腰を下ろしながら、ポケットから自由研究のテーマを書いたメモを取り出してみせた。実際には「人体の不思議」とだけ殴り書きされた、ほとんど白紙同然の紙切れだったが、花沢はそれを一目見ると、くすりと笑って隣に腰かける。ソファは二人分の重みを受けて、ぎしりと小さく軋みながら沈み込み、革のひやりとした感触がカツオの太腿の裏側に吸いつくように伝わってきた。花沢との距離は、肩がかすかに触れ合うほど近く、彼女が身じろぎするたびに腕のやわらかさがカツオの二の腕をかすめては離れる。彼女の髪からは、朝シャンプーしたばかりの石鹸の香りがほのかに漂い、それは安物の化粧石鹸の素朴な匂いなのに、今のカツオにはどんな高級な香水よりも胸を騒がせる芳香だった。

「カツオくん、ほんとに自由研究、やるつもりある?」

花沢が横目でカツオを盗み見ながら、声をひそめて尋ねた。その口調には、すでに答えを知っている者の余裕と、これから始まることへの期待が、かすかな震えとなって混ざっている。彼女の右手の人差し指が、所在なさげにソファの革をとんとんと叩いていたが、その指先の動きが次第に遅くなり、やがてぴたりと止まった。

「もちろん、やるさ。でも、その前に」

カツオはゆっくりと、まるで壊れやすい宝物に触れるかのように右手を伸ばし、花沢のスカートの裾にそっと指をかけた。薄茶色の布地は綿とテトロンの混紡で、指の腹に触れると、さらりとしているのにどこかしっとりと吸いつくような不思議な感触がする。花沢は小さく息をのみ、膝の上で両手をぎゅっと握りしめた。彼女の喉仏がこくりと上下し、首筋から頬へと、うっすらとした朱の色が、染み入るように広がっていく。それでも彼女は、逃げようとはしなかった。いや、むしろほんの少しだけ腰を浮かせ、カツオの手が入りやすいように角度を調節しているようでさえあった。

「……カツオくん、今日は優しくしてくれる?」

「それは、花沢さん次第だよ」

カツオは口元に紳士的な笑みを浮かべたまま、かすかに震える指先でスカートの裾を少しずつたくし上げていく。まず膝頭が露わになり、白くまるい骨の形がかわいらしい。それから太腿の内側の、ほとんど日に焼けたことのない白い肌が、まるで貝の内側を開いていくかのように、徐々に明らかになっていく。花沢の脚は、同年代の少女に比べてふっくらとしていて、触れればきっと羽根布団のような弾力を感じるにちがいない。太腿の付け根にまでスカートがたくし上げられたとき、カツオの手のひらはすっかり汗ばみ、その湿り気で布地が指にまとわりついた。

「花沢さん、下着は白なんだ。清楚でいいね」

「やだ、そんなこと言わないで……」

花沢は両手で顔を覆い、恥ずかしそうに身をよじった。指の隙間から、真っ赤になった耳たぶがのぞいている。純白の綿のパンツは、彼女の肉付きの良い腰回りをやさしく包み込み、その布地の下で、まだうぶ毛の残る肌がかすかに呼吸しているのが見てとれた。股の部分には、すでに布地がほんの少しだけ湿りを帯び、細い縦の線がくっきりと浮かび上がっている。それはまるで、折りたたまれた花びらの輪郭が、外側から透けて見えているかのような、あやうい美しさだった。カツオはそのスジにそっと指を這わせ、布地越しに伝わってくる熱と湿り気に、自分の身体の奥底がずきりと疼くのを感じた。

「もう濡れてる」

「だって……カツオくんの手が、すごく熱くて……」

花沢は声を震わせながら、それでも恥ずかしさに負けて腰を引くことはなく、むしろほんの少しだけカツオの指の動きに合わせて、腰をゆらゆらと揺らめかせ始めていた。カツオは彼女のパンツのゴムに指をかけ、ゆっくりと、まるで贈り物の包装を解くようにして膝まで引き下ろしていく。露わになった恥丘のあたりには、まだ薄く、やわらかな産毛が生えそろっているばかりで、その奥の割れ目は、熟れた桃の果肉を思わせる淡い紅色に染まり、窓からの光を反射しててらてらと濡れ光っていた。花沢の身体からたちのぼる、かすかに酸っぱく、それでいて甘ったるいような、少女の性の匂いがカツオの鼻腔をくすぐり、頭の芯がぼうっと熱くなる。

カツオは自分の半ズボンと下着を膝まで一気に下ろし、すでに硬く膨らみきったペニスを外気にさらした。亀頭は赤みがかり、包皮が半分ほど剥けて、先端のくびれからは透明な粘液がにじみ出て、それが午後の光にきらりと反射する。花沢はその様子を、顔を両手で覆った指の隙間からじっと見つめ、喉をごくりと鳴らした。彼女の視線は、恐れと期待が入り混じった、とろりとした熱を帯びていて、それを受けたカツオのペニスは、さらに硬さを増してピクピクと小刻みに震えた。

「花沢さん、今日は後ろからしようか」

「うん……どうぞ、好きにして……」

花沢はソファの座面に両手をつき、カツオに背を向けて腰を高く持ち上げた。その姿勢は、飼いならされた雌の動物が主人に身を委ねるときの、従順さと無防備さを同時に感じさせる。スカートは腰のあたりでくしゃくしゃに丸まり、白い太腿とふっくらとした臀部が、まるで絵画のようにカツオの目の前に差し出された。割れ目は彼女の腿の付け根に挟まれ、大陰唇がほんの少しだけ開いて、その内側の小陰唇が、濡れた桜貝のようにひくついている。熟れた桃が自然に裂けて、その果肉と果汁を惜しげもなく見せつけている、そんな光景が広がっていた。カツオは右手でペニスを支えながら、左手で花沢の腰骨をしっかりと掴み、亀頭を割れ目の入り口にあてがう。ぬるりとした愛液が亀頭の先端にまとわりつき、まだ触れてもいないのに、膣口が物欲しそうにひくついて、亀頭を迎え入れようとしているかのようだ。

「入れるよ」

「きて……あっ……!」

ぬちゃり、という濡れた音とともに、カツオのペニスは花沢の膣内にゆっくりと沈み込んでいった。まず亀頭のくびれが膣口の輪を押し広げ、続いて幹の部分が、熱くうごめく襞をかき分けるようにして奥へ奥へと進んでいく。花沢の内壁は熱く、何層にも重なった肉襞が、侵入者を拒むどころか、まるで飢えた生き物のようにペニスに吸いつき、根元まで一気に飲み込もうと蠢いた。肉厚な膣口が亀頭の根元まで到達し、カツオの下腹部と花沢の臀部がぴたりと密着すると、花沢は小さく背筋を震わせ、押し殺したような吐息を漏らした。彼女の背中のブラウスに、うっすらと汗がにじみ始める。

「はあっ……カツオくん、今日はすごく硬い……」

「かおりちゃんのことを考えてたからな。中島と二人きりで何するんだろうって思うと、悔しくてさ」

カツオは腰をゆっくりと前後に動かしながら、前かがみになって花沢の耳元にささやくように言った。彼の吐息が花沢の耳の産毛をふるふると震わせ、彼女はくすぐったさと快感で、首をすくめる。ずりゅ、ぐちゅ、という水音が、静かな事務所の空気を震わせ、応接ソファは二人の動きにあわせて、ぎしぎしとリズミカルに軋み始めた。カツオは引き抜くときに、亀頭のくびれで膣口の入り口を引っかくようにこすり、突き入れるときには、子宮口めがけて深く押し込む。その一定のリズムが、やがて少しずつ速度を増していく。

「あっ、うん、そうなんだ……や、ああっ、カツオくん、はげしい……!」

「花沢さんさ、明日……花沢さんからかおりちゃんに電話してくれないかな。自由研究、せっかくだから四人でやろうって」

花沢は快楽に震える声で、それでも必死にカツオの言葉を理解しようとしていた。彼女の膣は、カツオが言葉を発するたびにきゅうっと収縮し、まるで「はい」と返事をしているかのようにうごめく。その反応が愛おしくて、カツオは言葉を続けながら腰の動きをさらに深く、さらに激しくしていく。

「よ、四人で……んんっ、あっ! ああ、そこ、だめ……!」

「中島の家で打ち合わせがあるんだろ。そこに、僕と花沢さんも混ぜてもらうんだ。花沢さんならうまく誘えるだろ?」

カツオは腰を打ちつける速度を速め、花沢の子宮口を亀頭でこつこつとノックする。そのたびに花沢の身体はびくんと跳ね、ソファの背もたれにしがみつく指が白くなるほど力を込める。彼女の膣内は熱くうごめき、無数の襞がカツオのペニスに複雑に絡みつき、根元まできつく締め付けながらも、その奥からは新しい愛液がとめどなく溢れてきて、二人の結合部からぐちゅぐちゅと下品な水音を立て続けている。

「ああっ、いく、イッちゃう、カツオくん……!」

「まだだよ。ちゃんと返事を聞くまでは、イかせない」

カツオは動きをぴたりと止め、花沢の腰をがっしりと掴んだまま、彼女のうなじに唇を寄せた。汗ばんだ産毛の感触がくすぐったく、肌からは甘酸っぱい少女の匂いが立ちのぼっている。花沢は中途半端に断ち切られた快楽に、泣きそうな声をあげ、膣をひくひくと痙攣させながら、必死に快楽の続きを求めて腰をくねらせた。しかしカツオの両手は彼女の腰をしっかりと固定していて、身動き一つ許さない。

「わ、私が……かおりちゃんを、誘う……四人で、自由研究やろうって……!」

「いい子だ」

カツオは満足げに口元をゆがめ、再び腰を動かし始めた。今度は先ほどよりもさらに深く、容赦のない速度で花沢の膣を突き上げる。ぐちゅっ、ぬちゃっ、ぐぽっ……粘液の音はもはや音楽のように連続し、花沢の太腿を伝って流れ落ちた透明な愛液が、ソファの黒い革に小さな染みをいくつも作っては広げていく。彼女の喘ぎ声は、もはや押し殺すこともできず、事務所の天井に吸い込まれては反響した。花沢の耳の中では、自分の心臓の鼓動と、結合部から響く水音と、カツオの荒い息遣いだけが、巨大な音となって渦巻いている。

「あああっ、もうだめっ、いくっ、イくぅ……!」

花沢の声がひときわ高く、鋭くなり、彼女の全身は弓なりに反り返った。首がのけぞり、背筋が震え、ソファについた両手の指が、革を掻きむしるようにして硬直する。彼女の膣内は激しく波打ち、最奥の子宮口がきゅうきゅうと痙攣しながら、カツオのペニスを搾り取るように収縮を繰り返した。その強烈な圧迫感と、膣壁のうねりが亀頭のくびれを絶え間なく刺激し、カツオもまた、こらえきれずに低くうめき声をあげる。背筋を電流のような快感が駆け抜け、睾丸がぎゅっと持ち上がる感覚の直後、花沢の膣の奥深く、子宮口めがけて、熱くどろりとした精液を一気に放出した。どくどく、どくどくと、脈打つたびに精液が迸り、その熱を花沢の内壁が貪欲に吸収していく。カツオはしばらく花沢の背中に覆いかぶさったまま、互いの汗ばんだ肌を密着させ、荒い息を吐いていた。彼の胸に、花沢の心臓の早鐘が伝わってくる。

「……入っちゃった。また、私の中に……」

花沢はぐったりとソファに身を預けながら、それでも満足げな、とろけるような微笑みを浮かべていた。その声には、諦めとも安堵ともつかない、複雑な感情が滲んでいる。二人はしばらくそのままの姿勢で、互いの体温と、結合部から伝わってくる精液と愛液が混ざり合ったぬるりとした感触に浸っていた。やがてカツオは、ゆっくりとペニスを引き抜き、空気にさらされた亀頭の感覚に身震いしながら、自分の半ズボンを履き直した。花沢の膣口からは、白濁した精液がとろりと溢れ出し、ソファの革へと一筋の川を作って流れ落ちていく。

「さて、と。じゃあ、花沢さん、今からかおりちゃんに電話してくれる? あそこの机に電話があるだろ」

「うん……わかった」

花沢はよろめきながら立ち上がり、スカートの裾をばさりと下ろした。下着を履き直す間もなく、太腿の内側を白い精液が冷たく伝っているのを感じながら、それでも彼女の足取りには、自分の役割を果たすのだという誇りのようなものさえ感じられた。社長机へと向かう後ろ姿の、ふくらはぎの線が妙に色っぽくて、カツオはソファに深く腰掛けながら、その光景を目に焼き付けるように見つめていた。

花沢がダイヤルを回す音が、静かな事務所にカチカチと小気味よく響く。彼女の指はまだかすかに震えていて、一度だけ間違えてダイヤルを戻し、もう一度慎重に回し直した。受話器からは、呼び出し音が一定の間隔で聞こえてくる。二回、三回……その音が繰り返されるあいだ、カツオは次なる策を頭の中で組み立て始めていた。中島の家でのかおりの様子、どのタイミングでどう仕掛けるか、花沢にはどんな役割をさせるか。思考は熱を帯び、先ほどまで膣内に包まれていたペニスが、半ズボンの中で再びむくむくと頭をもたげはじめる。

「もしもし、かおりちゃん? 私、花沢です」

花沢の声が、不意に静寂を破った。その声は先ほどまでの甘く溶けるような喘ぎ声とは打って変わり、普段通りの、クラス委員を務めるときのはきはきとした調子に戻っている。カツオはその切り替えの鮮やかさに内心舌を巻きながら、息を潜めて耳を澄ませた。

「ええ、そうなの。急にごめんね。あのね、明日の自由研究のことなんだけど……中島くんと二人でやる予定なんだって?」

花沢は受話器を肩と耳ではさみながら、振り返ってカツオの方を見ると、小さくうなずいてみせた。彼女の左手は、無意識にスカートの裾をいじっている。その指先は、ついさっきまでカツオのペニスが出入りしていた場所のすぐ近くにあるのだと思うと、カツオの胸は妙な優越感で満たされた。

「うん、実は私もカツオくんと自由研究をやることになっててさ。せっかくだから、四人で一緒にやらない? 中島くんにも私から話してみるから」

花沢の声には、断られるはずがないという絶対の確信が込められている。彼女はかおりの性格をよく知っていた。おっとりとしていて、押しに弱く、人の頼みを断れない。ましてや、クラスの中心的存在である花沢からの誘いなら、断れるはずがないという計算がある。

「……うん、うん。そう言ってもらえると嬉しいわ。じゃあ、明日、中島くんの家で待ち合わせね。時間は十時でいいかしら。ええ、了解。それじゃ、また明日ね」

花沢が受話器を置くかすかな音が、部屋に響いた。カツオはソファから立ち上がり、彼女の肩にそっと手を置く。花沢のブラウスはまだ背中が汗で少し湿っていて、その熱がカツオの手のひらに吸いつくように伝わってきた。

「上手くいったみたいだな」

「かおりちゃん、ちょっと戸惑ってたけど、最後は了承してくれた。中島くんには私から連絡しておくね」

「頼むよ。さすが花沢さんだ」

カツオが耳元で褒めるようにささやくと、花沢は嬉しそうに目を細め、その大きな茶色の瞳を潤ませながら、カツオの腕に自分の身体をするりとすり寄せた。彼女の体温が、カツオの二の腕から胸へと伝わり、そのやわらかな乳房のふくらみが、ブラウス越しにかすかに押し当てられる。つい先ほどまで激しく交わったばかりだというのに、彼女の身体からは再び、むっとするような甘い匂いが立ちのぼり始めていた。

「でもね、カツオくん。ひとつだけ、私から提案があるの」

花沢はそう言うと、カツオの腕に巻きつけていた自分の身体を少しだけ離し、いたずらっぽい光を目に宿して、じっとカツオを見上げた。その視線には、単なる共犯者という以上の、何か独自の意志のようなものが感じられて、カツオはわずかに眉を動かす。

「なんだい?」

「明日、かおりちゃんと一緒に、カツオくんをちょっとだけ困らせてみようと思うの」

カツオは眉をひそめ、次の言葉を待った。花沢はもったいぶるように一拍置き、その沈黙のあいだに、カツオの胸に指先でとん、と軽く触れてから、声を潜めて続けた。その指先の感触は、まるで秘密の合図のように熱く、くすぐったい。

「かおりちゃんにはまだ内緒なんだけど、明日、私はある作戦を考えてるんだ。打ち合わせの前に、かおりちゃんと二人でちょっと公園で話をしようと思ってるの。そこで、カツオくんを驚かせるようなことを相談してみるつもり」

「驚かせるって?」

「それは、今はまだ秘密。でも、きっとカツオくんも気に入ると思うな」

花沢はそれだけ言うと、スカートの裾がふわりと膨らむほどの素早さでくるりと回れ右をした。そして、そのまま下着を履くためにか、あるいは照れ隠しにか、事務所の奥へと続く小部屋へと消えていく。その小さな背中を見送りながら、カツオは奇妙な胸騒ぎを覚えていた。花沢は確かに自分の共犯者であり、忠実な僕だ。だが、彼女は時にカツオの予想を軽々と飛び越えた行動を取ることがある。今回の「作戦」も、おそらく自分の想像の斜め上を行くものに違いない。その予感は、不安よりもむしろ、未知の快楽への期待として、カツオの胸の中でどくどくと脈打っていた。

——◆——

そのまま一人、応接ソファに取り残された形になったカツオは、革のひんやりとした感触を背中に感じながら、大きく息を吐いた。鼻の奥には、まだ花沢の汗と愛液が混ざった甘酸っぱい残り香がこびりついている。ふと視線を落とすと、ソファの座面には、二人分の体重でできたくぼみと、いくつかの湿った染みが、まるで先ほどの情事の証拠写真のように生々しく残っていた。

そこへ、奥の小部屋のドアがきしりと開き、花沢が戻ってくる気配がした。しかし、その様子がどうもおかしい。彼女はさっき脱ぎ捨てたはずの白い綿のパンツを、まだ手に持ったままで、それを背後に隠すようにしながら、もじもじと太腿をすり合わせている。

「どうした、花沢さん。下着、履かなかったのか?」

「……だって、どうせまた、カツオくんが脱がせるんでしょ?」

花沢は上目遣いにカツオを見ると、わざとらしく唇をとがらせてみせた。しかし、その目は潤んでいて、頬はさっきよりもさらに赤く火照っている。彼女の右手は、スカートの裾をぎゅっと握りしめ、左手は背後に隠したパンツをくしゃくしゃに丸めていた。その姿は、図々しさと恥じらいが奇妙に混ざり合っていて、カツオの胸の奥をかきむしるような、どうしようもない愛おしさを呼び起こす。

「それもそうだな。で、花沢さんは、もう一度したいのか?」

カツオがわざと意地悪く、低い声で尋ねると、花沢はこくりと小さくうなずき、一歩、二歩とカツオに歩み寄った。彼女の素足が、冷たいフローリングの床をぺたぺたと鳴らす。そして、カツオの正面に立つと、まるでご褒美をねだる仔猫のように、両手をカツオの肩に置き、顔を近づけてきた。その吐息は熱く、かすかに甘い匂いがする。

「さっきのは、私がお願いされたから、言う通りにしただけ。今度は……カツオくん、私のこと、ちゃんと抱いて……」

花沢の声は、甘えるような、それでいてどこか切実な響きを帯びていた。カツオは一瞬虚をつかれたような顔をしたが、すぐに口元をゆるめ、彼女の腰に両手を回した。スカートの布地越しに、花沢の腰骨の張りと、その下の臀部のやわらかな丸みが手のひらに伝わってくる。下着がないせいで、布地一枚隔てただけのそこには、先ほど自分が注ぎ込んだ精液が、まだわずかに湿り気を残しているのがわかった。

「いいよ。でも今度は、花沢さんの方からきて」

カツオはそう言って、自らはソファの背もたれに深くもたれかかり、両腕をソファの背にだらりと回した。花沢は少し戸惑ったようにまばたきをしたが、やがて決心したように唇を引き結び、スカートの裾を自分でたくし上げると、そっとカツオの膝の上にまたがった。彼女の太腿の内側が、カツオの半ズボンの粗い布地越しに、じかに圧し当てられる。そのひやりとした感触と、奥のしっとりとした熱が、カツオの太腿にありありと伝わってきた。

「こう……?」

花沢はおそるおそる、自分の割れ目を、半ズボンの上からでも硬く隆起しているのがわかるカツオのペニスに押し当てる。布地越しなのに、その熱と鼓動が、花沢の敏感な肉芽をぞくぞくと震わせた。彼女は小さく「んっ……」と鼻にかかった声をもらし、腰をくねらせながら、より密着する場所を探る。カツオはそれを、ただ黙って見つめていたが、その目つきは次第に飢えた獣のものへと変わっていく。

「花沢さん、ちゃんと僕のペニスを出して」

カツオの声は低く、命令とも懇願ともつかない響きを持っていた。花沢は両手を震わせながら、カツオの半ズボンのゴムに指をかけ、下着ごとゆっくりと膝まで引き下ろす。再び外気にさらされたペニスは、すでに完全に勃起し、亀頭は赤黒く充血して、先端からはとろりとした透明な我慢汁が溢れ出し、それがゆっくりと幹を伝って落ちていく。花沢はその様子を、まるで崇拝するような目で見つめ、そっと右手の指先で亀頭の先端に触れた。ぬるりとした粘液が、彼女の指に糸を引く。

「すごく熱い……さっきより、もっと大きくなってる……」

「それは、花沢さんがそんなにエッチな顔で見てるからだよ。さあ、自分で入れてごらん」

カツオのその言葉に、花沢は息をのみ、それでも腰を浮かせると、左手でカツオのペニスをそっと支え、自分の膣口にあてがう。なんどか亀頭がクリトリスをかすめて、そのたびに彼女の腰がびくんと跳ね、あてがう位置がずれてしまう。そのもどかしさと焦りが、花沢の目にうっすらと涙の膜を作った。

「あ……うまく、はいらない……カツオくん、手伝って……」

「ここだよ」

カツオは右手を伸ばし、花沢の腰を支えながら、自分の左手でペニスを固定し、亀頭を膣口のくぼみにぴたりと合わせた。そして、花沢の腰をゆっくりと下ろしていく。ぬぷっ……くちゅんっ……と、先ほどよりもさらに濡れた、いやらしい音を立てて、カツオのペニスは花沢の膣内へと吸い込まれていった。花沢はその挿入の感覚に、背筋をのけぞらせ、カツオの肩にしがみつく。彼女の爪が、カツオのブラウス越しの肩に食い込んだ。

「あああっ……はいってくる……カツオくんのが、お腹の奥まで……!」

花沢は自分から腰を動かし始めた。最初はぎこちなく、おぼつかない動きだったが、徐々に自分の気持ちいい場所、亀頭のくびれが膣壁のざらざらした部分をこする角度を覚え、動きが大胆になっていく。ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぬちゃぬちゃ……結合部からは、愛液と先ほどの精液が混ざり合ってできた白濁した泡がにじみ出し、それが二人の恥毛をべったりと濡らしていた。花沢のスカートは腰のあたりで完全に丸まり、白い太腿が上下に揺れるたびに、腿の内側の筋肉がぴくぴくと痙攣するのが、カツオの目にまざまざと映る。

「はあっ……はあっ……カツオくん、気持ちいい……私、自分で動くの、好きかも……」

「いいよ、花沢さん、その調子だ。もっと、僕のペニスを奥まで感じて」

カツオは両手で花沢の臀部をわしづかみにし、彼女の動きに合わせて、さらに深く、さらに強く突き上げるように腰を打ちつけた。花沢の小さな身体が、そのたびにソファの上で跳ね上がり、彼女の二つ結びの髪が激しく乱れて、汗で額に張りつく。事務所の中は、二人の荒い息遣いと、ソファの軋む音と、結合部から絶え間なく響く粘液音だけが充満し、外の世界の存在は完全に遠のいていた。

「あっ、あっ、やああっ、そこ、すごい、あたまがおかしくなりそう……!」

花沢は半ばパニックになったように首を振り乱し、カツオの首に両腕をぎゅうっと巻きつけた。彼女の瞳からは、快楽のあまり、ついに涙が一筋こぼれ落ち、それがカツオの頬にぽたりと落ちる。その温かい涙の感触が、カツオの興奮をさらに極限まで高めた。

「イきそうか、花沢さん?」

「うん……イく……イっちゃう……! カツオくん、一緒に、一緒にイって……!」

「ああ、僕もだ……花沢さん……!」

カツオは花沢の腰を下から何度か力強く突き上げたあと、最奥で亀頭をぐりぐりと押し付けるようにして、精を放った。どくんっ、どくどくっ……熱い奔流が、花沢の子宮口を直撃し、その熱と圧力に刺激されて、花沢もまた、短く鋭い悲鳴をあげて絶頂に達する。彼女の膣は、まるで生き物のように激しく痙攣し、カツオのペニスを締め付けながら、最後の一滴まで精液を搾り取ろうとした。二人はしばしのあいだ、互いの身体をきつく抱きしめ合い、全身の震えがおさまるのを待った。花沢の心臓の鼓動が、カツオの胸にダイレクトに伝わってくる。それは小刻みに震えながらも、とても力強く、生命のリズムそのものだった。

「……はあ……カツオくん、私、幸せ……」

ぐったりとカツオの胸に顔をうずめたまま、花沢がかすれた声でささやいた。結合はまだ解けておらず、カツオのペニスは射精後も硬さを保ったまま、花沢の温かい膣内に包まれている。二人はそのまましばらくのあいだ、まるで一つの生き物のように身を寄せ合い、訪れた静寂の中で、互いの息がゆっくりと落ち着いていくのを感じていた。

——◆——

一時間後、花沢とかおりはあさひが丘の小さな公園の、ペンキの剥げかけた木製ベンチに並んで腰かけていた。日はすでに傾きはじめ、西の空がうっすらと茜色に染まり始めている。公園には他に人影はなく、遊具のない砂場の砂を、時折吹く午後の風がさらさらと巻き上げては、二人の足元に細かい粒子となって降り積もった。空気は少しずつ冷たさを増し、遠くで鳴くヒグラシの声が、夏の終わりを告げているようだった。

かおりは今日も、肩のあたりに小さな小花が散りばめられたワンピースを着ていて、膝の上にきちんと両手を揃えて座っている。肩で切りそろえられたおかっぱの黒髪は、風にそよぐたびに、さらさらと揺れては、彼女の白いうなじをかくした。彼女は時々、何かを言いたそうに花沢の横顔を盗み見ては、うつむいてしまう。その大きな黒目がちの瞳は不安そうに潤み、長いまつげがかすかに震えていた。

「花沢さん、さっきの電話の話、もっと詳しく聞かせてもらえますか」

「いいわよ。でも、その前にかおりちゃんに正直に言っておきたいことがあるの」

花沢はベンチに両手をついて、身体を少し後ろに傾け、まるでブランコに乗っているかのように足をぶらぶらと揺らしながら、言葉を続けた。そのスカートの裾が、風もないのにふわりと揺れて、太腿の白さがちらりとのぞく。かおりはその様子に、なぜかドキリとして視線をそらした。

「実はね、私、もうカツオくんと……その、大人の関係なんだ」

かおりの白い頬が、みるみるうちに染まっていく。最初はうっすらと桜色だったものが、耳たぶにまで広がり、やがて首筋まで真っ赤に染め上げた。彼女は何かを言おうと口を開きかけ、唇を震わせたが、声にならない。その小さな唇が、まるで水中の金魚のようにぱくぱくと動くばかりだった。花沢はそんなかおりの反応を予想していたかのように、優しく、それでいてどこか得意げな微笑みを浮かべる。

「驚くのも無理ないわ。でも、かおりちゃんも薄々気づいてたんじゃない? カツオくんは他の男子とは違うって」

「……はい。磯野くんは、なんだか大人びていて、話し方も落ち着いてて……私、他の男子と話すのとは全然違う感じがしてました」

かおりはうつむき、自分の膝の上で両手の指をもじもじと絡めながら、蚊のなくような声で答えた。その指先は、かすかに震えている。彼女の頭の中では、これまでカツオと交わした数少ない会話の一つ一つが、まるで幻灯のように次々と再生されては消えていった。

「それでね、私から提案があるの」

花沢は急に声をひそめ、かおりの耳元に口をぐっと近づけた。彼女の吐息がかかり、かおりはびくっと肩を震わせ、くすぐったさに首をすくめる。花沢の唇は、かおりの耳たぶに触れるか触れないかの距離にあった。

「明日、中島くんの家で打ち合わせをするでしょ。その時に、二人でカツオくんに迫ってみない?」

「え……迫るって……?」

かおりはますます顔を赤くし、うつむいたまま、まるで自分の膝小僧に話しかけるようにしてつぶやいた。彼女の心臓は、胸が張り裂けそうなほどにどきどきと高鳴っている。花沢は構わずに、さらに言葉を続けた。その声は、悪戯を企む子供のように弾んでいる。

「だってかおりちゃんも、本当はカツオくんと仲良くなりたいんじゃないの? 私はそれでいいと思ってるんだ。カツオくんは一人の女の子だけじゃ足りないくらい、すごく……大人なんだもの」

「でも、私はまだ……そういうことをしたことがなくて……」

かおりの声は、ほとんど風の音にかき消されてしまいそうなほどか細く、その語尾は震えていて、今にも泣き出しそうな響きを帯びていた。花沢はそんな彼女の肩に、ぽんと自分の手のひらを置き、励ますように軽く叩く。その手のひらの熱が、かおりの肩からじんわりと染み込んでくる。

「大丈夫、いきなり全部しようなんて言わないよ。ただね、カツオくんは普段は紳士的だけど、本当はけっこうエッチなんだ。だからさ、私たちも小学生なりに、ちょっとドキドキさせるようなことをしてみない?」

「ドキドキさせるって、具体的には……?」

花沢は周囲をぐるりと見回し、公園に誰もいないことを確認してから、さらに声を潜めた。その目は、きらきらと危険な光を宿している。

「たとえばさ、スカートをちょっと短めにしてみるとか。あ、でもかおりちゃんのワンピースはかわいいからそのままでいいか。それから、わざとパンチラを見せちゃうとか……かおりちゃん、そういうのやったことある?」

かおりはぶんぶんと、壊れたおもちゃのように激しく首を横に振った。耳まで真っ赤を通り越して、火がついたように熱くなっている。目にはうっすらと涙の膜が張り、今にも決壊しそうだ。彼女は胸の前でぎゅっと両手を握りしめ、小さく震えながら花沢の言葉を聞いている。

「じゃあさ、明日はもっと思い切ったことをしてみる? 私はね、もう決めてることがあるの」

花沢の目が、挑戦的で、それでいてどこか狂おしい光を宿して輝いた。彼女は一呼吸置き、自分の決意が揺るがないことを確認するかのように、かおりの目をじっと見つめる。

「私は明日、下着をはかずに中島くんの家に行くつもり」

「ええっ!?」

かおりはついに、それまでの沈黙が嘘だったかのような大きな声をあげてしまい、慌てて両手で自分の口を覆った。その目は大きく見開かれ、今まさに天と地がひっくり返ったかのような衝撃を受けている。花沢はケラケラと甲高い笑い声をあげ、ベンチの背もたれにだらりともたれかかった。その笑い声は、静かな公園の空気をふるふると震わせ、遠くの林に消えていく。

「驚いた? でもね、これくらいしないと、カツオくんの気を引けないと思うんだ。私、カツオくんにかおりちゃんを取られちゃうのはちょっと悔しいけど、でも、かおりちゃんならいいかなって思ってるの。だから一緒に、カツオくんをびっくりさせようよ」

「で、でも、花沢さん、下着をはかないなんて……そんなの、私には……」

かおりは声を震わせ、スカートの裾を握りしめた両手の指が、骨が見えるほど白くなっている。彼女の脳裏には、スカートの中が空っぽの状態で人前に立つ自分が想像され、そのあまりの恥ずかしさに、座っていられなくなりそうだった。

「かおりちゃん、怖がらなくても大丈夫。どうせカツオくんにしか分からないようにするんだから。中島くんは自由研究のことで頭がいっぱいだろうし、私たちがチラチラ見せつけても、きっと気づきもしないわよ」

花沢はそう言うと、かおりの、汗ばんで冷たくなった手をぎゅっと握った。彼女の手のひらは驚くほど熱く、その熱はまるで強力な麻酔薬のように、かおりの躊躇と理性をじわじわと溶かしていく。かおりはその熱に当てられたように、自分でも驚くほどあっさりと、こくりと小さくうなずいてしまった。

「……わかりました。私も、花沢さんと同じようにします」

「ほんと!? やったあ!」

花沢は嬉しそうに飛び跳ね、ベンチから立ち上がった。その拍子にスカートの裾がふわりと舞い上がり、かおりの目の前で、一瞬、履いていないはずの下着の代わりに、太腿の白さが露わになる。かおりははっとして目をそらしたが、自分も明日は同じ状態になるのだと思うと、胸の奥がきゅうっと切なく締め付けられるようだった。彼女はぎゅっと、自分のワンピースの裾を握りしめ、明日のことを想像して胸がドキドキと高鳴るのを、まるで他人事のように感じていた。

二人の少女はそれから三十分あまり、公園のベンチでひそひそと、時にはくすくすと笑い声を混ぜながら話し込んだ。打ち合わせのときにどんな体勢で座るか、パンチラを見せる絶妙なタイミング、脚の組み方、カツオにだけ見えるようにするための身体の角度、それから中島に決して悟られないための注意事項。時には笑い声が大きくなりすぎて、慌てて口を押さえ合い、時にはあまりに生々しい想像に、二人して真っ赤になりながら沈黙する。そんな小学生なりの拙くも真剣な作戦会議が、やがて日が傾き、影が長く伸びていく公園で、いつまでも続けられた。

「じゃあ、明日、約束だよ」

花沢は最後に、厳かにそう念を押し、まるで秘密結社の儀式のように、右手の小指を差し出した。かおりは一瞬ためらったが、やがて決心したようにうなずき、自分の小指をそっと絡める。二本の細い指が、夕日に照らされて金色に輝き、やがてゆっくりとほどけていった。

二人は公園の出口で別れ、それぞれの家へと帰っていく。花沢はあさひが丘の坂を下り、かおりは坂を上る。二つの小さな背中は、伸びきった影を引きずりながら、次第に遠ざかっていった。もしカツオがこの場にいて、二人の密談を立ち聞きしていたなら、自分が想像していた以上の策略が、すでに静かに、しかし確実に動き出していることに、心の中でほくそ笑んだかもしれない。

——◆——

磯野家に戻ると、勝手口からはサザエとマスオの楽しげな笑い声が漏れ聞こえていた。今日はマスオが珍しく早く帰宅したらしく、居間のちゃぶ台を囲んで、タラちゃんを交えた一家団らんの真っ最中である。カツオは「ただいま」とだけ低くつぶやき、誰かが返事をするよりも早く、足音を忍ばせて階段を駆け上がった。

自室の襖をぴしゃりと閉めると、ランドセルを机の脇に無造作に放り投げ、そのまま畳の上に大の字になって寝転がる。天井の古びた木目が、ぼんやりと視界に広がり、その模様が時には人の顔に見えたり、時には地図のように見えたりするのを、彼はただ虚ろに眺めていた。身体はぐったりと疲れているのに、頭だけが異様に冴えていて、今日一日の出来事が万華鏡のようにくるくると回り続ける。

花沢の、熱く濡れた膣の感触。彼女が自分から腰を動かしたときの、あの健気で、それでいて淫らな姿。そして、花沢が最後に言った「秘密の作戦」という言葉。それから、明日顔を合わせるかおりのこと。まだ見ぬ彼女のスカートの中。中島の、何も知らない無邪気な笑顔。

(花沢さんが言ってた作戦って、一体なんだろうな。でも、どうせ僕を喜ばせるためのなにかだろう。あいつは、僕が考えもしないようなことを、いつも思いつくからな……)

まぶたを閉じると、花沢の、あのつやつやと濡れた割れ目の感触が、まるで幻肢のようにまだ指先に生々しく残っている気がした。人差し指と中指のあいだに、彼女の肉襞のひだひだとした感触がこびりついている。そして明日は、かおりのスカートの中を、ついにこの目で見ることができる。中島には本当に悪いと思うが、これはもう勝負がついたも同然だと、カツオは半ば無意識に口元をゆがめていた。

カツオはやがて、抗いがたい睡魔に引きずり込まれるようにして、ゆっくりと深い眠りへと落ちていった。障子の向こうからは、階下にいるサザエが「もう、カツオったら、またランドセル放りっぱなしで。ワカメちゃん、ちょっとお兄ちゃんの部屋、見てきて」と言っている声が聞こえたが、それもすぐに遠く、どこか別の世界の音のようにかすんでいく。

夢の中でカツオは、かおりと花沢が二人してスカートの裾をひらひらと蝶のように揺らしながら、こちらに向かって笑いかけている光景を見ていた。二人とも、スカートの中には何も身に着けておらず、その秘密の裂け目は、まるで咲き誇る花のように、カツオだけに向けて開かれていた。

第3章 ノーパンの罠 — 日曜日の背徳

第3章のシーン

障子越しに差し込む朝のひかりは、夏のそれとは違ってどこか遠慮がちだった。目を覚ましたカツオは、枕もとの目覚まし時計へと視線を這わせる。長針は七時十五分を指していた。昨夜遅くまで考えあぐねていた花沢花子の「作戦」が、寝起きの頭の芯でまだくすぶっている。彼女は結局、詳しい中身を何ひとつ明かさなかった。ただ、かおりと一緒に自分を驚かせるのだと言った。その時の彼女の瞳に宿っていたのは、まるで捕食者が獲物を弄ぶような、ねっとりとした愉悦だった。

(まあ、いいさ。どうせ僕にとって悪い話じゃないはずだ)

そう自分に言い聞かせながら、カツオは薄い掛け布団を蹴飛ばすようにして起き上がった。紺色のパジャマは寝汗で背中に張り付き、股間のあたりは相変わらず天を衝くように盛り上がっている。この生理現象に対しても、もはや特別な感慨は湧かなくなっていた。ただ朝の支度のひとつとして、妹の手を借りて処理するのが日課になっている。面倒と言えば面倒だが、悪い気分ではない。

隣の布団で丸まっていたワカメが、かすかに身じろぎした気配がした。彼女はもう起きていて、大きな茶色の瞳をぱちりぱちりと瞬かせながら、カツオの一挙一動を熱心にうかがっている。その視線は、早くも彼の股間のふくらみに釘付けだった。彼女は布団の端をにじるようにして這い寄り、白いパジャマの袖で口もとを隠しながら、小さく息を呑んだ。

「お兄ちゃん……おはよう。その、今日も、いい……?」

「ああ、頼む」

ぶっきらぼうに答えて、カツオはあぐらをかく。パジャマのズボンを膝までくつろげると、むっとした若い雄の匂いが立ちのぼった。硬く反り返ったペニスは朝の空気に晒され、亀頭はまだ寝起きの熱を孕んで薄赤く充血している。先端のくぼみからは、透明な雫がにじみかけていた。ワカメは壊れものを扱うような慎重さで両手をのばし、ペニスの根本をそっと包みこむ。指先はわずかに震えていたが、それは恐怖からではなく、この行為に慣れきれない初々しさの名残だった。

「今日は、なんだか、いつもより熱くて硬い……」

「そうか。早くしてくれ、出かけるんだ」

素っ気ない兄の言葉に、ワカメは「ん」と短くうなずき、そっと唇を近づけた。ぬるり、と生温かいぬめりが亀頭を包みこむ。彼女の舌は、まず尿道のくぼみをちろちろと探り、それから傘の縁を丹念になぞりあげた。ちゅる、ちゅるちゅる……という控えめな水音が、静かな部屋にひそやかに響く。ワカメの小さな両手はカツオの太腿の内側に添えられ、その爪の先がほんの少しだけ肌に食いこんでいた。れろ、れろ……舌が裏筋を辿り、根元まで下りると、今度は唇全体で幹をきつく吸いあげる。じゅぷ、じゅぷり……口の端からあふれた唾液が、カツオの太腿を伝ってパジャマの膝に小さな染みをつくった。

カツオは天井の木目をぼんやりと眺めながら、きょうの打ち合わせの段取りを反芻する。待ち合わせは十時、中島の家までは自転車で十分。花沢はどうせもっと早く来て、かおりに何か入れ知恵をしているに違いない。中島という男は、純情で真面目で、かおりにほのかな想いを寄せている。先週の放課後、あいつは確かにこう自慢していた。

「今度の自由研究、かおりちゃんと二人だけでやるんだ。ほかのやつには内緒にしてくれよ」

あの時の得意げな顔。耳まで赤く染めて、声をひそめながら打ち明けた中島の純粋な期待が、今となっては哀れで滑稽だった。なぜなら、その計画をぶち壊したのは花沢花子という名の狡猾な演出家であり、結果としてあの打ち合わせにはカツオと花沢も加わる四人体制になっている。しかも花沢は、かおりを使ってカツオを誘惑するつもりらしい。つまり、中島が憧れる少女は、今日この場でノーパンで現れ、親友の前にその秘密を晒すことになるわけだ。

(悪いとは思うが……これも全部、花沢さんの策略だ。俺は乗せられてるだけさ)

自分にそう言い訳しながら、カツオは薄く笑う。ちょうどその時、ワカメの口淫が激しさを増し、彼女の頭は規則正しく前後に動きはじめていた。ペニスが喉の奥を突くたび、ぐ、ぐ、というくぐもった音が漏れる。ちゅぱ、じゅぽ……口の端から溢れる唾液が細い糸を引き、白い喉がひくひくと蠕動した。

「お兄ちゃん……そろそろ、出る……?」

一旦くわえ込むのをやめ、唾液の橋を渡しながらワカメが上目遣いに訊く。唇はてらてらと濡れ、頬は紅潮し、その幼い顔に似合わぬ官能が浮かんでいた。カツオは無言のまま彼女の後頭部を掴み、ぐいと顔を押し付ける。それが合図だった。

ワカメはぎゅっと目をつむり、喉の奥までペニスを受け入れながら、舌全体で幹を搾りあげるように動かした。ぬちゅ、ぐちゅ、にゅるるる……口腔の粘膜がきつくすぼまり、カツオの腰に電撃のような疼きが走る。彼は小さく息をのんで、低く命じた。

「出すぞ、ワカメ」

「んむ……っ」

どくん、どくん、と脈打つペニスから熱い精液が放たれ、ワカメの喉の奥へと直接流れこんでいく。彼女はむせないように懸命に喉を鳴らしたが、量がやや多かったのか、口の端から白濁した雫が一筋こぼれ落ちた。カツオはそれを指先ですくい、ワカメの舌先にのせる。

「ほら、ちゃんと舐めとけ」

「は、はい……」

ワカメは素直に指に舌を這わせ、こぼれた精液を一滴残らず舐めとった。それから自分の口もとをパジャマの袖でぬぐい、困ったような微笑みを浮かべて兄を見あげる。

「お兄ちゃん、今日はどこへ行くの?」

「中島の家。自由研究の打ち合わせだ」

「そうなんだ。じゃあお昼はお母さんがカレー作るって言ってたから、早く帰ってきてね」

それだけ言うと、ワカメは再び自分の布団に潜りこみ、掛け布団を頭からかぶって丸くなってしまった。九歳の妹の朝は、こうして静かに日常を取り戻す。カツオはパジャマを脱ぎ捨て、たんすから取り出した白い半袖シャツに腕を通した。半ズボンを穿き、鏡の前で寝ぐせを手櫛で直しながら、窓の外にちらりと目をやる。庭の柿の木には数羽の雀がとまって、けたたましく鳴き交わしていた。秋晴れの空は青く澄みわたり、金木犀の甘い匂いが微風に乗って流れてくる。打ち合わせ日和としては申し分ない。

階段を駆け下りると、居間からはサザエとフネの声がにぎやかに聞こえてきた。鮭の塩焼きと味噌汁の香ばしい匂いが家中にたちこめ、カツオの空腹を刺激する。ちゃぶ台の前にはタラオが座りこみ、積み木を倒しては「あーあー」と残念そうな声をあげていた。

「あら、カツオ、今朝は早起きじゃない。珍しいわね」

サザエが皿を並べながら、目を丸くして振り返る。

「自由研究の打ち合わせだよ。中島の家で十時から」

「まあ、真面目に勉強するなんて感心だわ。お母さーん、カツオが自由研究やるんだって!」

台所で鍋をかき混ぜていたフネが、のんびりした口調で「まあまあ」と応じる。カツオは少しばつの悪い顔で頭をかき、ちゃぶ台の前に腰を下ろした。味噌汁の椀から立ちのぼるほのかな湯気が、鼻孔をくすぐる。箸をとりながら、彼は脳裡に中島の困ったような苦笑いを思い浮かべた。あいつは今ごろ、どんな顔で俺たちを待っているんだろう。

朝食をかきこむように済ませ、玄関で運動靴の紐をきつく結びなおす。サザエの「気をつけてね」という声を背に門を出ると、秋の日差しが肩にやわらかく降りそそいだ。肌を撫でる風はどこか冷たく、けれどもそれがかえって心地よい。あさひが丘の坂道を下りながら、カツオは昨日の学校での出来事を思い出していた。

放課後、中島はひときわ機嫌がよかった。教室を出るなり、カツオの袖を引っぱって廊下の隅へ連れて行き、声をひそめて打ち明けたのだ。

「なあカツオ、聞いてくれよ。今度の自由研究、かおりちゃんと二人でやるんだ。先生に相談したら、男女二人でも構わないって言われたんだ。かおりちゃんも『一緒にやりたい』って言ってくれてさ……」

その時の彼の顔――耳の先まで赤く染め、まるで世界のすべてを手に入れたかのような無邪気な笑み。カツオは適当に相槌を打ちながら、「そりゃよかったな」とそっけなく返した。内心では、まさかその計画が花沢の介入でひっくり返るとは露知らず、ただ中島の純情ぶりを微笑ましく感じていたのだ。

ところが、その日の夕方、花沢不動産の事務所で花沢花子と会った時、彼女は冷めた口調でこう告げた。

「中島くんが張り切ってるけど、あのままだとかおりちゃんと二人きりになっちゃうでしょ。それじゃつまらないから、私が口を出して、四人でやることにさせたわ。かおりちゃんにはちゃんと話を通してある。だから日曜日、あなたも来なさい」

花沢はまるでボードゲームの駒を動かすように、やすやすと中島の夢を打ち砕いた。そして今、中島は自分の計画が崩れたことをどう思っているのか。おそらく、花沢にうまく丸め込まれてしまった自分を悔やみつつも、四人ならそれなりに楽しいだろうと無理に納得させているに違いない。あるいは、まだ諦めきれず、今日の打ち合わせでかおりと二人きりになる機会を狙っているのかもしれない。

(だが、それも無駄な足掻きだ。今日、かおりは俺に全部を見せるために来るんだからな)

そんなことを考えながら、カツオは自転車をこぐ足に力をこめた。商店街の角を右に曲がり、三本目の路地を入ると、中島家の門が見えてくる。庭の柘榴の木は今年もたわわに実をつけ、いくつかは熟しきってはじけ、ルビーのような粒が赤い口を開いていた。門はすでに開け放たれ、玄関先には見慣れた自転車が二台、無造作に立てかけてある。

敷石を踏みしめる足音をわざと大きく響かせると、すぐに玄関の引き戸ががらりと開き、中島が顔をのぞかせた。彼は真新しい白い半袖シャツにグレーの半ズボンという真面目な出で立ちで、寝ぐせの名残が髪の先にはねている。

「カツオ! ちょうどよかった、花沢さんたちも今来たところなんだ。さ、上がってくれ」

中島の声は明るかったが、その瞳はどこか落ち着かない。彼はカツオを居間へ案内しながら、ちらりと奥の部屋に目をやり、ほんのわずかに唇を噛んだ。どうやら彼は、花沢とかおりが並んで座っているのを見て、自分のかおりの隣を取れなかったことに小さな悔しさを感じているらしい。いつもなら彼が真っ先に隣を確保するのに、今日は花沢がさりげなく先回りして、かおりのすぐ隣に座っているのだ。

(花沢さん、やっぱり隅々まで仕組んでるな)

カツオは内心でほくそ笑みながら、平然とした顔で居間へ足を踏み入れた。

ちゃぶ台を挟んで、花沢花子とかおりが座っている。花沢は明るい水色のブラウスに薄茶色のスカートを穿き、今日は髪を二つ結びではなく、左肩にゆるくまとめて垂らしていた。彼女の座る位置は、ちゃぶ台の向かって右側、入口から見て奥の隅。カツオが入室するなり、花沢はちらりと視線を投げ、口もとにだけ小さく秘密めいた笑みを刻む。その笑顔には、獲物を前にした猫のような余裕があった。

かおりの方は、白地に小さな赤い花の散ったワンピース姿で、肩にかかる黒髪はいつものおかっぱのままだ。彼女はちゃぶ台の向かい側、花沢の隣に座っていて、カツオの姿を認めるやいなや、あからさまにうつむいてしまった。耳のあたりがほんのりと朱に染まっている。それはただの恥ずかしさだけではなかった。何か特別な役割を言い含められた者の、甘い緊張が全身から滲みでている。

「おはよう、花沢さん、かおりちゃん。二人とも早いね」

「おはよう、カツオくん。私もつい今しがた着いたところよ」

花沢ははきはきと答え、自分の隣の座布団をぽんぽんと叩いた。

「ほら、カツオくんはここに座って。向かい側は中島くんの席だからね」

「そうか。じゃ、お言葉に甘えて」

カツオは花沢のすぐ左隣、ちゃぶ台の手前側に腰を下ろした。これで彼の正面にはかおりが位置し、右隣には花沢がぴったりと寄り添う形になる。中島はというと、かおりの隣――ちゃぶ台の奥側――に座ろうとしたが、すでに花沢が場所を詰めているため、少しためらいを見せてから仕方なく向かいへとまわった。

全員が席に着くと、中島は胸の前でノートと筆箱をぎゅっと握りしめ、勢いこんで口を開いた。

「えーと、今日はまず自由研究の計画を立てようと思ってる。テーマは『夏から秋にかけての植物の変化』で、僕は主に観察とスケッチを担当するつもりなんだ。それで、かおりちゃんが標本作りを手伝ってくれるって話だったんだけど……」

その瞬間、かおりは俯いたままこくりと小さくうなずいたが、花沢がすかさず割って入る。

「あ、それなんだけど、標本作りは私も一緒にやった方が効率いいと思うの。それに観察場所の下見も必要だから、できれば四人で手分けした方がいいわ」

「え? でも、標本作りは細かい作業だから、二人の方が集中できるんじゃないかな……」

中島はわずかに食い下がった。彼の目は明らかに「かおりちゃんと二人きりになりたい」と訴えている。だが、花沢は涼しげな笑顔を崩さない。

「そう? 私は三人でやった方が早く終わると思うけど。かおりちゃんもそう思うでしょ?」

花沢が水を向けると、かおりは「は、はい……三人の方が、その、いいと思います」と、蚊の鳴くような声で同意した。中島の顔に一瞬、失望の色が走る。彼はノートをぱらぱらとめくりながら、「そ、そうか……じゃあそれでいいよ」とひきつった笑みを浮かべた。彼の計画は、こうしてまたひとつ花沢の手で塗り替えられていく。

(中島のやつ、まだ諦めてないな。だが、残念だったな)

カツオは心のなかでつぶやきながら、表面は真面目な顔で三人のやり取りを聞き流した。やがて中島は気を取り直したように、ノートに観察予定地の図解を描きはじめる。彼の頭のなかは自由研究モードに切り替わり、しばらくは机の下の気配に気づく余裕がないらしい。

その隙に、花沢はさりげなく脚を組み替えた。薄茶色のスカートの裾がほんの少し膝の上にずり上がり、太腿の内側の白い肌がちらりと覗く。カツオは視線だけを動かして、その一瞬をとらえた。しかし、まだ肝心のものは見えない。花沢はあくまでも自然な仕草で、ゆっくりと脚を閉じる。焦らすつもりらしい。

今度は正面のかおりが、俯いたまま膝をわずかに開いた。白地に赤い花のワンピースの裾は、まだ膝を隠している。だが、開かれた太腿の奥のやわらかな闇が、ほんの一瞬だけ見えた気がした。いや、まだ幻かもしれない。かおりはカツオの視線に気づいたのか、慌てて膝を閉じ、うつむいたまま顔を真っ赤に染める。彼女の呼吸は浅く、肩が小刻みに震えていた。

「それでさ、観察場所はやっぱり、学校の裏山がいいかな。カツオはどう思う?」

中島が顔をあげて尋ねると、花沢がこともなげに口を挟む。

「あ、それならうちの事務所の近くに誰も来ない空き地があるわ。色んな草が生えてるし、静かだから観察にぴったり。かおりちゃん、先週一緒に見に行ったよね?」

「う、うん……あそこなら、いいと思う……」

かおりの声は細く、明らかに上の空だった。中島はそれでも嬉しそうに「じゃあそこに決まりだな!」とノートに書きこむ。彼の無邪気な笑顔を見ていると、カツオはほんの少しだけ胸の奥がちくりと痛むのを感じた。だが、それもほんの一瞬のことだ。

花沢が再び脚を組み替えた。今度はより大胆で、片方の膝の上にもう片方の膝を重ねるようにし、身体全体をカツオの方へわずかに傾ける。スカートの裾は重力にまかせて太腿の半ばまで落ち、内股のやわらかな曲線が惜しげもなく晒された。そして、その奥――カツオはごくりと唾を飲みこんだ。白い肌の奥深く、本来ならば布地が覆っているはずの場所に、綿の感触がまったく存在しない。薄く茂った陰毛がかすかに覗き、その下の割れ目はすでにほのかな湿り気を帯びているのか、光の加減でぬらりと輝いた。

(花沢さん、本当にノーパンだ……)

カツオの心臓がどくんと跳ね、半ズボンの下でペニスがむくむくと頭をもたげはじめる。必死に膝の上で拳を握りしめ、平静を装った。今度はかおりの方へ視線を移す。彼女は俯いたまま両手を膝の上でぎゅっと握りしめ、明らかに呼吸が浅くなっている。その太腿が、ほんの少しだけ開かれた。

ワンピースの裾のつくる闇の奥。細い太腿の白い内側の線が伸び、その終点に――かおりのそこには、恥毛ひとつない、慎ましやかな幼い割れ目が確かに存在していた。無毛のふっくらとした丘がかすかに盛り上がり、頂にあるはずの桜色の蕾はまだ隠されている。けれども小陰唇の先端がほんのわずかに顔を覗かせ、桜貝のような淡い色を光にきらめかせていた。

(見えた……今、確かに)

カツオは膝の上の拳をさらにきつく握りしめた。半ズボンの布地では、もはやペニスの膨らみを隠しきれない。中島がもし今、机の下を覗けばすべてが露見するだろう。だが、幸いなことに彼はノートに夢中で、周囲の異変に気づく気配すらない。

花沢はカツオの動揺を楽しむように、さらに身じろいで脚を組み替える。スカートの裾が深くまくれ、太腿の付け根にある裂け目がちらりと姿をのぞかせた。ぬめる花弁はまるで熟れた無花果のように開きかけ、透明な蜜がとろりと糸を引いている。

「カツオ、どうした? さっきから黙ってるけど、なんか意見ある?」

中島がふと顔をあげて尋ねた。カツオは慌てて目線を正面に戻し、何でもないふうに肩をすくめる。

「いや、別に。空き地ならよさそうだなって考えてただけだ」

「だよな。じゃあ、来週の土曜日にみんなで集まって……」

中島が再びノートに視線を落とした隙に、花沢がカツオの耳もとに唇を寄せた。彼女の吐息が耳の穴をくすぐり、ひそやかな声が鼓膜を震わせる。

「どう? 私とかおりちゃんからのプレゼント。気に入ったかしら」

「……最高だよ、花沢さん」

カツオが声を潜めて答え、そっと花沢の膝の上に手を置くと、彼女は一瞬息を呑み、それから自分の手を重ねてカツオの指を太腿の内側へと導いた。指先が触れた素肌は、しっとりと汗ばみ、驚くほど滑らかだ。ほんの少し動かしただけで、花沢の蜜が指にぬらりと絡みついてくる。

「でも、まだかおりちゃんの方はちゃんと見せてもらってないな」

カツオがそう囁くと、花沢は悪戯っぽい目つきでうなずき、かおりに声をかけた。

「ねえ、かおりちゃん。ちょっとそこで、脚を組んでみてくれない? 右を上にして」

「え……あ、はい……」

かおりは困惑しながらも、花沢に言われるままに右の膝を左の膝の上に重ねて脚を組んだ。ワンピースの裾は彼女の意思に反して太腿の半ばまでずり上がり、閉じられた腿の隙間の闇が、正面のカツオに対してまるで秘密の花園のように口を開く。

その瞬間を、カツオは見逃さなかった。

組み合わされた太腿の狭間。白地に赤い花のワンピースの奥には、薄く色素の淡い、慎ましやかな縦スジがくっきりと自己主張していた。まだ誰にも触れられたことのない、無垢な秘所が、秋の日差しのなかでかすかに湿り、ぎゅっと閉じながらもほのかに口を開いている。そのあまりに鮮烈な光景に、カツオのペニスは半ズボンの布を内側から不自然に押しあげ、先端からは我慢汁が滲んで下着を濡らしていた。

汗がこめかみを伝い落ちる。膝の上で拳を握りしめるが、それでも震えが止まらない。

「あの、ちょっとトイレ行ってくるね。すぐ戻るから」

突然、中島が立ち上がり、居間の隣の廊下へと消えていった。彼の足音が遠ざかるのを待たず、カツオはすばやく動いた。立ち上がるなり、かおりの手首を掴んで彼女を立たせる。

「かおりちゃん、ちょっと……あっちの部屋で話があるんだ」

「え、磯野くん……私、あの……」

かおりの声は震え、身体はかすかに抵抗の色を見せた。だが、それは本気の拒絶ではなかった。むしろ、何かを強く期待しているかのような甘い緊張が、彼女の全身を包みこんでいる。

花沢はその様子を頬杖をついて眺め、やわらかな微笑みを浮かべた。まるで舞台の演出家のように二人の動きを目で追いながら、低くささやく。

「カツオくん、中島くんが戻るまであまり時間はないわよ」

「わかってる」

カツオはかおりの手を引き、居間の障子を開けて隣の部屋へと足を踏み入れた。そこは普段は中島の祖父の書斎として使われているらしく、壁際には古い本棚が並び、窓際には小さな文机が置かれている。部屋のなかはほんのりと墨と古紙の匂いが漂い、障子越しのやわらかな光が畳に静かな影を落としていた。耳を澄ませば、廊下の向こうから中島が水道で手を洗う音がかすかに聞こえてくる。

カツオはかおりを部屋の奥の壁際まで連れて行き、彼女の両肩をそっと掴んで壁に押し付けた。かおりは観念したように顔をあげ、潤んだ大きな瞳でカツオを見つめる。唇はかすかに震え、何かを言いたげに開きかけては、また閉じた。

「かおりちゃん、スカートの中、見せてくれる?」

カツオの声は低く、しかし驚くほど優しい響きを持っていた。かおりの肩がびくりと震え、彼女の指は自分のワンピースの裾をぎゅっと握りしめる。

「磯野くん……私、こういうこと、初めてで……花沢さんに言われて、その、勇気を出して……」

「わかってるよ。だから、少しだけでいい。見せてほしいんだ」

かおりは深く息を吸い込み、それからまるで祈るように目を閉じた。彼女の両手はゆっくりと自分のワンピースの裾をたくしあげていく。白い膝頭、細い太腿、そしてその奥の、誰にも見せたことのない秘密の場所が、障子越しのやわらかな秋の日差しのなかに晒されようとしていた。

次の瞬間、廊下の向こうから中島の足音が近づいてくるのが聞こえた。カツオは素早く振り返り、部屋の障子を半分だけ閉める。

(今はまだ、ここまでだ。でも、次はもっと……)

彼の指先はかすかに震えていた。それは恐怖ではなく、紛れもない征服の予感による高揚だった。

障子の向こうで、中島の明るい声が響く。

「おーい、カツオ? どこ行ったんだ?」

無邪気な親友の声は、秋の静かな空気に吸い込まれていった。中島はまだ気づいていない。自分の想い人と親友が、すぐ隣でどんな秘密を共有しつつあるのかを。そしてこの日を境に、すべてが音を立てて崩れていくことを。

(悪く思うなよ、中島。これは……そういう風にできてるんだ)

カツオは胸のうちでそう呟き、かおりの潤んだ瞳をもう一度だけ見つめた。彼女のワンピースの裾はまだ途中までたくしあげられたまま、細い指がかすかに震えている。時間切れだったが、すべてはこれからだ。花沢花子という名の演出家が描く狂詩曲は、まだその序章を奏ではじめたばかりにすぎないのだから。

第4章 隣室の割れ目 — 征服の指先

第4章のシーン

第4章: 隣室の割れ目 — 征服の指先

障子を半分だけ閉めた書斎に、中島の声がまた響いた。

「おーい、カツオ? 返事してくれよ。どこ行ったんだ?」

廊下をうろうろする足音が、畳の上をぎしぎしと鳴らしながら近づいたり遠ざかったりしている。カツオは半身だけ振り返った姿勢のまま、唇の前で人差し指を立てた。かおりは壁に背中をぴったりと張りつかせて、声もなく何度もうなずく。その潤んだ目は、もはやカツオ以外の何物も映していなかった。

「トイレ、か。僕も後で行こうかな。まあ、いいや。先にノートまとめておくか」

中島のそんな独り言が聞こえ、彼の足音が居間の方へと戻っていく。ちゃぶ台のそばで、花沢が「あら、中島くん、カツオくんは見つかった?」などととぼけた声をかけた。

「まだ戻ってないみたいなんだ。まあそのうち来るだろ」

花沢が何か軽口を返す気配があったが、カツオはもうそちらに気を取られなかった。彼は改めてかおりの方へ身体を向け直し、右手のひらをそっと彼女の左の頬に当てる。かおりの肌は熱く、まるで熱に浮かされたようにほてっていた。

「かおりちゃん、さっきの続き。見せてくれるね」

カツオの声はあくまでもやさしく、それでいてどこか抗いがたい響きを含んでいた。かおりは一瞬息を詰め、それからまるで祈るように両手を胸の前で組み合わせた。

「磯野くん……やっぱり、私……」

「怖がらなくていいから。誰にも邪魔されないよ。中島はああ言ってたし、花沢さんがうまくやってくれてる」

カツオはそう言うと、かおりの手をとって、彼女の指先を自分の手のひらで包み込んだ。かおりの指はほっそりとしていて、骨の感触がかすかに伝わってくる。彼女は一瞬だけためらったが、やがて自分からワンピースの裾に手をかけた。白地に小さな赤い花の散ったその布地が、ゆっくりとたくし上げられていく。

まず白い太腿が露わになり、窓から差し込むやわらかな日差しを受けて、うぶ毛が淡く輝いた。太腿の内側は驚くほどなめらかで、運動靴とソックスに覆われた膝下との境界が妙にいやらしい。そして、布地がさらに持ち上げられたとき、カツオは思わず息を呑んだ。

そこには、恥毛ひとつない滑らかな丘が、まるで誰にも踏み荒らされたことのない新雪のように慎ましく盛り上がっていた。腰骨のあたりがかすかに震え、その中央に、縦に閉じた細い割れ目がぴったりと口を閉ざしている。割れ目の色素はまだ薄く、ほんのりと桜色に染まっていて、周囲の肌は陶器のように白く透き通っていた。大陰唇のふくらみは控えめで、まるで熟れる前の小さな果実のように愛らしく、その頂からは桜の蕾を思わせるクリトリスがほんの少しだけ顔を覗かせている。

「きれいだよ、かおりちゃん」

カツオの口から自然と言葉がこぼれた。かおりはぶるぶると首を振り、泣き笑いのような表情を浮かべる。

「見ないで……ください……」

「見ないでって言われても、もう見ちゃったよ。それに、かおりちゃんの方から見せてくれたんだ」

カツオはそうささやきながら、右手の人差し指をゆっくりと伸ばした。指先がかおりの太腿の内側に触れると、彼女の身体がびくんと跳ねる。その反応を楽しむように、カツオは指を少しずつ、少しずつ上へと滑らせていった。太腿のつけ根、湿り気を帯びた空気がこもるその場所で、指先はついに割れ目の入り口へと到達する。

ぬるり、とした感触が指の腹に伝わった。

「濡れてる……」

カツオがぽつりとつぶやくと、かおりはもう何も言えずに、唇をかみしめて横を向いた。彼女のこめかみには汗が浮かび、耳たぶは熟れたあけびのように真っ赤に染まっている。

「これ、さっき居間で脚を開いたときから、ずっとこうだったんだ。中島の前で、ノーパンのまま濡らしてたんだね、かおりちゃんは」

「ちが、違います……あれは、花沢さんに言われて……それに、磯野くんが……」

「僕が見てたから?」

かおりは答えない。代わりに彼女の割れ目が、ひくり、と小さく蠢いた。それを指先で感じたカツオは、もう一度「濡れてるよ」とだけ言って、人差し指の腹で閉じた縦スジをゆっくりとなぞりはじめた。

くちゅ……

小さな水音が静かな部屋に響いた。空気の動きも少ない書斎で、その音は驚くほど明瞭にカツオの耳へ届く。指の腹が粘り気のある愛液にすべり、閉じていた割れ目の表面が徐々にほどけていくのが手に取るようにわかった。かおりは両手で自分の口を覆い、必死に声を押し殺している。彼女の肩は細かく震え、閉じたまつげの先に涙の粒が光っていた。

「かおりちゃんのここ、すごくやわらかい。それに、あたたかい」

カツオはうっとりとした口調でつぶやきながら、指の腹で割れ目をなぞり続ける。まだ中には入れず、外側から優しく、しかし執拗に何度も何度もなぞった。上から下へ、下から上へ。そのたびに、くちゅ……ぬちゃ……という粘液の音がし、割れ目の奥からは新たな愛液がにじみ出て、カツオの指を濡らしていく。

「は……ぅ、んんっ……」

かおりの口の隙間から、かすかな吐息が漏れた。彼女はもう自分の身体を支えきれずに、壁にもたれかかりながら腰をかくかくと震わせている。ワンピースの裾は彼女の手からこぼれ落ち、再び太腿を隠そうとしたが、カツオの左手がそれを押しとどめた。

「まだ隠しちゃだめだよ。ちゃんと見せて」

カツオの声には有無を言わせぬ響きがあって、かおりは観念したように手を離した。彼女の小さな乳房が、ブラウスの胸元で浅い呼吸にあわせて上下している。

カツオはようやく人差し指の先を、割れ目の入り口にあてがった。ぬるりと濡れた膣口は、指先に吸いつくようにしてわずかに開く。その熱さとやわらかさに、カツオの息もまた荒くなった。彼は左手でかおりの腰を支え、ゆっくりと、本当にゆっくりと、第一関節まで指を沈めていった。

「ひ、ぁ……っ!」

かおりが小さく悲鳴をあげる。膣内は驚くほど狭く、熱く、そして幾重もの襞が指にまとわりついてきた。まだ誰にも触られたことのないその内壁は、異物を拒むかのようにきゅうきゅうと締めつけながらも、同時にもっと奥へと誘うようなうごめきを見せている。カツオはごくりと唾を飲み込み、指をさらに深く進めた。第二関節までが膣内に飲み込まれ、ぐちゅり、という音が立つ。

「あ……あぁ……は、はいってる……」

かおりはもはや自分の口を覆うこともできず、両手をだらりと下げて、壁に後頭部をこすりつけた。涙が一筋、頬を伝って顎の先から落ちる。だがその涙は苦痛だけのものではないことを、カツオは経験から知っていた。膣内の襞は、先ほどよりもさらに強く、そして規則的に、カツオの指を締めつけてきている。

「かおりちゃん、指、動かすよ」

カツオがそう宣言すると、かおりはほとんど反射的に首を振った。けれど口では「やめて」と言わない。カツオはその沈黙を同意と受け取り、膣内に沈めた人差し指を、ゆっくりと前後に動かしはじめた。

ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ……

節をつけるようにして指を抜き差しすると、愛液がかき混ぜられて、先ほどよりずっと大きな水音が発生する。親指の腹が、自然とかおりのクリトリスに触れた。まだ完全には剥き出しになっていないその蕾は、触れただけでかおりの腰を引きつらせるほど敏感で、カツオはわざと親指の腹でそこを押し潰すように回した。

「あっ! あ、そこ……だめ、おかしく、なっちゃ……!」

かおりは初めてはっきりと言葉を発した。その声はかすれ、裏返っている。膣内はさっきよりもずっと熱く、襞は指に吸いつくようにからみつく。カツオはその反応を逃さず、親指の動きをさらに速めた。クリトリスの上で小さな円を描くように、時には押しつぶし、時にははじくように。

「おかしくなっていいんだよ、かおりちゃん。だって、もうこんなに濡れてるし、僕の指、きゅうきゅう締めつけてる。かおりちゃんのここは、僕の指が欲しいって言ってるみたいだ」

「そ、そんなこと……あ、ああっ!」

ぐちゅっ、ぐちゅぐちゅっ! ぬちゃ、ぬちゅ……

指の動きに呼応するように、かおりの膣内からはあふれ出る愛液が止まらなかった。太腿の内側を伝い、白いソックスにまで染みが広がっている。部屋の中は、墨と古紙の匂いに混じって、潮にも似た甘ずっぱいかおりの匂いが立ちこめ始めていた。

不意に、廊下の向こうから中島の声が聞こえた。

「花沢さん、悪いんだけど、ちょっと庭見てきてくれないかな。カツオ、もしかしたら外に出てるかもしれないし」

「ええ、いいわよ。柘榴の木、見てみたかったのよね」

障子の向こうで、花沢が立ち上がる気配がする。彼女はわざとゆっくりと、足音を大きくさせながら玄関の方へ歩いていった。カツオはその気遣いに感謝しながらも、かおりから指を抜くことはしなかった。

「中島がいつ覗きに来るかわからないよ。でも、かおりちゃんはこのままイッちゃいそうだね」

「や……やめて……今は、ほんとに、だめ……っ」

かおりはほとんど泣き声で訴えたが、腰はすでにカツオの指の動きに合わせて小刻みに揺れている。カツオは人差し指に中指を添え、二本まとめて彼女の膣内に沈めた。ぬちゃあ、という濡れた音がひときわ大きく響き、かおりの身体が弓なりにのけぞる。

「あ、ああっ! ふか、い……おくまで、きてる……!」

「そうだよ。かおりちゃんの一番奥まで、僕の指が届いてる。ここが子宮の入り口かな。すごくやわらかい」

カツオは中指の先で、膣奥のくぼみをこつこつとノックしながら、手のひら全体でクリトリスを包み込むように圧迫した。内側と外側、二か所からの同時刺激に、かおりはもう首を左右に激しく振ることしかできない。彼女の膣内は熱くうごめき、カツオの二本の指を根元まできつく締めつけていた。

「磯野くん……私、なんか、へんなの……おなかの、おくが、きゅうって、なって……」

「いいんだよ。そのまま、力を抜いて。僕にまかせて」

カツオは耳元でそうささやき、指の動きをいっそう激しくした。ぐぽっ、ぐちゅぐちゅぐちゅっ! 二本の指がかき回すたびに、かおりの愛液があふれ出て、カツオの手のひらをびしょびしょに濡らしていく。かおりのクリトリスはすっかり充血して、桜色の蕾が硬く尖っていた。カツオは親指の腹でそこをぐりぐりと押しつぶし、同時に膣内の指を思い切り奥まで突きこむ。

その瞬間、かおりの身体が大きく跳ねた。

「ひ、ぁ……あああっ……!」

彼女の喉から、押し殺したようでいて、それでも決定的な嬌声がほとばしる。膣内が今までにない強さで波打ち、カツオの指を締めつけながら、まるで何かを搾り取るような収縮を繰り返した。かおりの両手は宙を掻き、それからカツオのシャツの背中にしがみつく。彼女の腰は何度も浮き、震え、そして全身が硬直した。

長い、長い絶頂だった。かおりは声もなく口を開け、涙と唾液で顔をぐしゃぐしゃにしながら、カツオの腕の中ですべてを吐き出すように達したのだ。カツオは指を膣内に埋めたまま、右手でそっと彼女の頭を抱き寄せる。自分の胸に彼女の額が当たり、かおりが嗚咽を漏らしはじめた。

「……たっちゃった……」

ようやく絞り出したその言葉は、かそけき息のようだった。カツオはそっと指を引き抜く。ぬぽっ、という音とともに、二本の指はかおりの愛液でてらてらと銀色に光り、透明な糸が割れ目との間に橋を渡した。カツオはそれを自分の口元へ持っていき、ちろりと舌先で舐める。微かに潮の香りがした。

「かおりちゃんの味だ。しょっぱくて、でも甘い」

「み、見ないで……そんなの……恥ずかしい……」

かおりは真っ赤になってうつむき、あわててワンピースの裾を直した。太腿の内側はまだ濡れていて、ソックスに染みができている。カツオはハンカチを取り出して手を拭きながら、彼女の乱れたおかっぱ頭をそっと撫でた。

「だいじょうぶ。かおりちゃんは、すごく可愛かったよ。誰にも言わないから」

「ほんと……ですか?」

「本当だよ。約束する。そのかわり、今度はもっとゆっくり、二人だけで会おうね」

かおりはしばらくためらっていたが、やがてぎこちなくうなずいた。その耳はまだ赤い。心臓の音が、カツオの胸にも伝わってくるようだった。

書斎の外では、花沢がわざとらしい声で「あら、カツオくん、こんなところにいたの? 中島くんが探してたわよ」と言いながら廊下を戻ってくる。芸の細かい共犯者に、カツオは心の中で感謝した。

「さ、戻ろうか。花沢さんも中島も待ってる」

カツオはかおりの手を引き、半開きの障子を開けて居間へと戻った。かおりはまだ足元がおぼつかないようで、何度か畳のへりに足を取られそうになりながら、必死に平静を装っている。ちゃぶ台に戻ると、中島が顔を上げた。

「おっ、カツオ、今までどこにいたんだよ」

「ごめんごめん。ちょっと、トイレが長くなっちゃって」

カツオはこともなげに答え、元の座布団に腰を下ろす。花沢はそんな彼を見て、口元だけでほほえんだ。彼女の視線は、一瞬だけかおりの乱れたワンピースの裾と、泣きはらした目元をかすめて、それから何事もなかったかのように外される。

「それでね、中島くん。観察場所のことなんだけど……」

花沢はそう言って、さも今考えたかのように話を再開する。かおりは黙ってうつむき、両手を膝の上でぎゅっと握りしめていたが、時折ちらりとカツオを見上げては、また慌てて視線を落とす。その仕草のひとつひとつに、カツオは先ほどまでの彼女の乱れた姿を重ね合わせ、半ズボンの下でまだ熱を持っているペニスを静かに押さえつけた。

第5章 日常の帰還と優越 — 月曜日の朝

第5章のシーン

第5章: 日常の帰還と優越 — 月曜日の朝

打ち合わせが終わったのは、正午を少し回った頃だった。

中島はちゃぶ台の上のノートを几帳面にまとめながら、満足げに息を吐いた。

「よし、これで観察の計画はばっちりだな。来週の土曜日、花沢さんの事務所の近くの空き地で九時に集合ってことで」

中島の声は弾んでいて、額にはうっすらと汗が浮かんでいる。彼は今日の打ち合わせがよほど上手くいったと思っているのだろう。実際、自由研究の計画そのものは確かに順調だった。観察項目の割り振りも決まったし、必要な道具のリストもできあがった。中島が満足するのも無理はない。

カツオは座布団の上で膝を組み替えながら、その無邪気な親友の横顔を盗み見た。中島の頭の中は、まだ来週の野草観察のことでいっぱいなのだろう。自分がトイレに行っている間に隣の書斎で何が起きていたのか、想像する余地すらないらしい。半ズボンの下のペニスはまだ熱を帯びていて、布地がむず痒いほど張りつめているというのに。

「カツオ、今日は本当にありがとうな」

玄関先で中島がそう言って、カツオの肩をぽんと叩いた。外はすっかり昼前の日差しに変わっていて、庭の柘榴の木が赤い実の影をコンクリートの上に落としている。

「お前と花沢さんが来てくれたおかげで、なんかすごく形になったと思うんだ。来週もよろしく頼むよ」

中島はそう続けて、少し照れたような笑みを浮かべた。カツオはそれに対して、ただ口元に穏やかな弧を描くだけだった。何か言えば、声の調子で勘のいい中島に違和感を抱かれるかもしれない。ここは微笑みだけで十分だ。

「じゃあな、気をつけて帰れよ」

「ああ、中島もな」

ドアが閉まり、三人は中島家の門をくぐって表通りへ出た。途端に、それまで張りつめていた空気が、ふっと緩むのをカツオは肌で感じた。まるで幕が下りた後の舞台袖のような、そんな静けさと開放感が同時に訪れる。石畳の歩道には、秋のやわらかな日差しが降り注ぎ、遠くの商店街からは買い物客のざわめきが風に乗って聞こえてきた。

「……ふう」

最初に口を開いたのは花沢だった。彼女は大きく息を吐き、それからくすくすと笑い声を漏らす。

「もう、心臓が口から飛び出しそうだったわ。特にかおりちゃん、途中から顔が真っ赤で、どうなることかと思ったのよ」

花沢はそう言いながら、自分の水色のブラウスの襟元を指先でひらひらと扇いでみせた。彼女の薄茶色のスカートは、さきほどまで何も穿いていなかったとは思えないほど、きちんと膝丈に落ち着いている。だが、その布地の下にまだ何も身につけていないという事実をカツオは知っている。そう思うだけで、乾ききっていない彼女の茂みと濡れた襞の感触が指先に蘇ってきそうだった。

「花沢さん……もう、そんなこと言わないでください……」

かおりは蚊の鳴くような声で抗議した。彼女の白いワンピースは少し皺が寄っていて、太腿のあたりに小さな染みができているのをカツオは見逃さなかった。それは書斎で愛液が乾いた痕に違いない。かおりは自分のスカートの染みを隠すように、そっと両手で裾を押さえている。その仕草があまりにいじらしくて、カツオは少し意地の悪い気分になった。

「かおりちゃん、さっきはごめんね。ちょっと急だったかな」

カツオがそう声をかけると、かおりはぶるぶると首を横に振った。おかっぱの黒髪が揺れて、白い耳たぶがほんのりと朱に染まっている。

「い、いえ……あの、私の方こそ、変な声を出したりして……磯野くんに、その、迷惑を……」

「迷惑なんかじゃないよ」

カツオは彼女の言葉を遮って、あえてささやくような小声で続けた。

「でも、今度はもっと、誰にも邪魔されない場所でゆっくり会いたいな。かおりちゃんさえよければ、だけど」

かおりは俯いたまま、しばらく沈黙していた。指先がワンピースの裾をぎゅっと握りしめ、離し、また握る。それから、まるで決心したかのように顔を上げた。

「……はい。私も、磯野くんともっと……お話ししたいです」

「話すだけ?」

カツオがいたずらっぽく尋ねると、かおりはまたしても耳まで真っ赤にして、口をぱくぱくと開閉させた。何か言おうとして、言葉が出てこないのだ。隣で花沢が噴き出すように笑った。

「もう、カツオくん。かおりちゃんをいじめちゃだめよ。でも、かおりちゃん。よかったじゃない、素直になれて」

花沢はそう言って、かおりの手をそっと握った。かおりは一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに小さくうなずき返す。少女たちの間で、何か言葉にできない通じ合いがあったのだろう。カツオはその様子を斜め後ろから眺めながら、心の中で舌なめずりをした。

花沢は完全に信用できる共犯者だ。嫉妬するそぶりも見せず、むしろかおりをカツオに引き寄せる役回りを楽しんでいるふしさえある。その従順さと計算高さが、今のカツオにとっては何よりも頼もしかった。

三人はあさひが丘の緩やかな坂道を、ゆっくりとした足取りで下り始めた。日曜日の昼下がり、あさひが丘の住宅街は静かで、あちこちの家からは昼食の支度をする匂いが漂ってくる。どこかの台所で味噌汁の鍋がことことと煮えているのだろう、ほのかに香る出汁の匂いが、カツオの鼻先をかすめた。

カツオはふと、両脇を歩く花沢とかおりを交互に見やった。花沢は相変わらずはきはきとした口調で、来週の自由研究の話をしている。

「来週は朝早いから、お弁当でも作っていこうかしら。かおりちゃん、何か好きなものある?」

「えっと……私は玉子焼きが好きですけど……花沢さんはお料理、得意なんですか?」

「うーん、まだ練習中だけどね。でもカツオくんにも食べてもらいたいから、がんばるわ」

花沢がちらりとカツオの方を見て、悪戯っぽく片目をつぶった。その表情には、『あなたのためにやるのよ』という無言のメッセージが込められている。かおりもつられてカツオを見上げたが、目が合うと慌てて視線を落とした。その恥じらい方が、書斎で見せたあの乱れた姿と重なって、カツオの胸の奥をざわつかせる。

坂道の途中で、風が少し強くなった。かおりのワンピースの裾がふわりと揺れて、彼女は慌てて手で押さえる。花沢もまた、自分のスカートをちょっと気にする仕草を見せた。そういえば、二人ともまだ下着を穿いていないのだ。カツオはその事実を思い出し、半ズボンの下で再びペニスがむくむくと頭をもたげるのを感じた。だが、ここは往来の真ん中だ。通りかかる近所の人の目もある。彼は平静を装いながら、そっと自分の股間のあたりをシャツの裾で隠すようにした。

「風がちょっと冷たくなってきたね。もうすぐ冬が来るのかな」

何気ない調子でカツオが言うと、花沢がうなずいた。

「そうね。でも来週までは、まだ昼間は暖かいと思うわ。観察にはちょうどいい気候よ」

やがて坂を下りきり、三人は分かれ道に差しかかった。ここを左に行けば花沢不動産の事務所、まっすぐ行けばかおりの家、右に折れて少し行けば磯野家だ。花沢は立ち止まり、スカートの裾をちょっと摘まんで軽く膝を曲げるお辞儀をした。

「じゃあ、私はここで。カツオくん、かおりちゃん、また明日、学校で会いましょう」

「花沢さん、今日は本当にありがとう。おかげで……その、勇気が出せたというか……」

かおりがそう言うと、花沢はにっこりと微笑んだ。

「いいのよ。私はただ、かおりちゃんの背中をちょっと押しただけ。それに、私も楽しかったわ」

花沢はそう言い残すと、振り返りもせずに自分の家の方へと歩いていった。薄茶色のスカートが歩調に合わせてひらひらと揺れ、彼女の後ろ姿はすぐに街路樹の陰に隠れて見えなくなる。カツオとかおりは、しばらくその背中を見送っていたが、やがてかおりがおずおずと口を開いた。

「あの、磯野くん……さっきの、お話、ほんとですか?」

「さっきの話って?」

「……その、今度、二人で会いたいって、言ってくれたこと……」

かおりの声は、坂道を吹き抜ける風にかき消されそうなほどか細い。彼女はうつむき加減で、自分の運動靴のつま先をじっと見つめている。白いソックスにはまだ、さきほどの書斎でついたらしい小さな染みが点々と残っていた。

カツオは一歩、かおりに近づいた。右手を伸ばして、そっと彼女の華奢な肩を抱き寄せる。かおりの身体は一瞬びくっと震えたが、逃げようとはしなかった。むしろ、わずかにカツオの方へ体重を預けてくるのを感じる。

「もちろん本当だよ。明日、学校で詳しく話そう。どこか、いい場所を考えておくから」

「……はい」

かおりの返事は、吐息のようにあたたかく、そして甘い響きを含んでいた。彼女の肩越しに、遠くの空にうっすらと月が昇り始めているのが見える。まだ日は高いが、白い半月の輪郭がくっきりと浮かび上がっていて、夕方にはもっと輝きを増すだろう。

「それじゃあ、ここで。僕はこっちだから」

「は、はい。また明日……磯野くん」

かおりは名残惜しそうにカツオの腕から離れ、自分の家の方へと小走りに去っていった。花柄のワンピースがふわりと風をはらみ、細い足首がちらちらと覗く。カツオは彼女の姿が角を曲がって消えるまで、じっとその場に立ち尽くしていた。胸の奥に、ずっしりとした満足感が沈殿していく。それはまるで、獲物を仕留めた狩人が味わう静かな昂揚だった。

磯野家の門をくぐると、まず飛び込んできたのはサザエの明るい声だった。

「カツオ! おかえり、ちょうどお昼よ。今日はね、お母さんがカレーを作ってくれたのよ」

「ただいま、姉ちゃん」

居間ではちゃぶ台の上に大皿のカレーライスが湯気を立てていて、タラオがスプーンを握りしめて目を輝かせている。フネが台所からお玉を持って顔を出し、波平は縁側で新聞を読んでいる。どこにでもある、磯野家の日曜の昼下がり。

「お兄ちゃん、おかえり!」

ワカメが廊下からぱたぱたと駆け寄ってきて、カツオの顔を見上げた。彼女は今日は白地に青い花のワンピースを着ていて、おかっぱ頭がぴょんぴょん跳ねている。

「ただいま、ワカメ。どうした、なんか嬉しそうだな」

「うん! お母さんのカレー、今日はお肉がいっぱい入ってるんだよ。早く食べよう!」

ワカメはそう言うと、カツオの手を引っ張って居間へ連れて行こうとした。その小さな手のひらはあたたかく、そして今朝方まで兄のペニスを握りしめていたことを思うと、カツオは奇妙な感慨を覚えずにはいられなかった。ワカメはもう、あの朝の奉仕を日常の一部として何の疑問も抱いていないのだ。

カツオはちゃぶ台の前に座り、スプーンを手に取った。カレーの辛さとスパイスの香りが口いっぱいに広がり、空腹だったことをあらためて自覚する。隣ではワカメが「おいしいね!」と無邪気に笑い、向かいではタラオが口の周りを黄色くしながらスプーンを握っている。

「カツオ、自由研究はどうだったの?」

サザエがそう尋ねながら、食後の麦茶をついでくれた。

「まあまあかな。来週、みんなで観察に行く予定なんだ」

「あら、みんなでって、誰と誰?」

「花沢さんと、かおりちゃんと、中島」

「へえ、四人もいるの。楽しそうでいいじゃない」

サザエは何の気なしにそう言って、茶碗を片付け始めた。彼女の頭の中には、まさか弟が同級生の女の子とノーパンで打ち合わせをしていたなどという想像は欠片もない。そういう純粋な日常の灯が、カツオの背負っている秘密をいっそう濃い闇に染め上げるようだった。

夕方、風呂から上がったカツオは紺色のパジャマに着替え、自分の部屋の布団に潜り込んだ。窓の外からは虫の声が聞こえ、時折かすかに通る風が障子を揺らす。今日一日の記憶が、まるで幻灯のように瞼の裏を過ぎっていった。

花沢が脚を組み替えるたびに見えた、あの露わな割れ目。かおりが恥ずかしそうに自分からワンピースの裾を上げた瞬間。書斎で指を沈めた時の、熱くてやわらかい粘膜の感触。かおりが泣きそうな顔で絶頂に達した時の、あのくぐもった嬌声。そして帰り道、自分の腕にしがみついてきた彼女の肩の細さと、あたたかさ。

カツオは天井を見つめながら、口元をゆるめた。中島には悪いが、これが勝負の結果だ。親友はまだ何も知らず、来週の自由研究を楽しみにしている。しかし、その自由研究の主役はもはや中島ではない。カツオがかおりの心と身体をどこまで掌握しているか、中島が知る由もないのだ。

そして明日の朝、目が覚めれば、またワカメが布団に這い込んでくる。月曜日はいつも通り学校があり、教室には花沢がいて、かおりがいる。花沢はきっといつも通り明るく振る舞いながら、目配せで秘密の合図を送ってくるだろう。かおりはおそらく、恥ずかしさと期待の入り混じった表情で、席からこちらをちらちらと見つめてくるに違いない。

「次はどこでしようかな」

カツオは声に出さずにつぶやいた。花沢不動産の事務所は確かに安全だが、あそこばかりでは芸がない。かおりの家は彼女の両親がいるから難しい。ならば放課後の空き教室か、それとも――。

考えは尽きない。その先には、さらに別の獲物の影もちらついている。クラスにはまだ、かおりや花沢以外にもかわいい女子はいるのだ。早川、それから隣のクラスのスズコ。彼女たちもいずれは、この布団の中で自分の指に泣く日が来るかもしれない。

布団の隣から、すうすうという寝息が聞こえ始めた。ワカメだ。彼女はもう夢の中にいる。あどけないその寝顔は、九歳の少女そのもので、数時間後にこの口がまたペニスを咥えるとは、誰が想像できるだろう。

カツオはそっと目を閉じた。明日もまた、朝の儀式から一日が始まる。花沢がいて、かおりがいて、ワカメがいる。すべては自分の手の中にある。この優越感こそが、何よりの愉悦だった。

まぶたの裏に、夕暮れの坂道でかおりの肩を抱いた情景がよみがえる。彼女の髪からは、石鹸と、ほんの少し潮の香りがした。あの香りをまた嗅ぐために、明日はどんな言葉をかけようか。そんな甘い算段をめぐらせながら、カツオはゆっくりと深い眠りへと沈んでいった。

第6章 貸切アパートの密約 — 月曜から土曜へ

第6章のシーン

第6章: 貸切アパートの密約 — 月曜から土曜へ

月曜日の朝は、いつもより少しだけ空気が軽かった。

カツオが自室の布団から身体を起こしたのは、台所の方からフネが朝餉の支度をする音が聞こえ始めた頃合いだ。隣の布団ではワカメがまだ小さな寝息を立てていて、白いパジャマの袖がだらりと畳の上に投げ出されている。昨夜は結局、日曜の疲れが出たのか、カツオが目を閉じる前にワカメはもう夢の中だった。だから今朝はまだ、いつもの儀式を済ませていない。

カツオはしばらく天井の木目を眺めてから、そっと掛け布団をめくった。パジャマの前をはだけさせると、既に朝勃ちのペニスがこんもりと盛り上がっていて、亀頭の先からはうっすらと透明な雫が滲み出ている。彼は少し迷ったが、結局ワカメの肩を軽く揺すった。

「ワカメ、起きろ。舐めろ」

「……ん、お兄ちゃん……?」

寝ぼけまなこのワカメは、それでもカツオの声を聞くと反射的に布団から這い出してきた。彼女はカツオの腰のあたりに顔を寄せ、まだ目の焦点が合わないまま、小さな口を開けて亀頭に吸いつく。じゅる、という湿った音が静かな部屋に響き、ワカメの舌が尿道のくぼみをちろちろと舐め上げる。

「そう……上手だよ、ワカメ。そのまま、奥まで咥えろ」

「ん……はぁい……」

ワカメは素直にうなずくと、喉の奥までペニスを受け入れ、唾液で濡れた唇のあいだからくぐもった吐息を漏らした。カツオは妹のおかっぱ頭を両手で掴み、腰をゆるゆると上下に動かし始める。ぬちゃ、ぐちゅ、という水音が次第に早まり、ワカメの小さな喉仏がこくこくと上下するたびに、カツオの下腹部に甘い痺れが広がっていった。

やがてカツオは低くうめき、ワカメの口の中で熱い精を吐き出した。ワカメはそれをこぼさないように、何度も喉を鳴らして飲み下し、最後にぺろりと亀頭の先を舐めてから顔を上げる。

「お兄ちゃん、今日もいっぱい出たね」

「ああ。ご苦労さん。さ、顔洗ってこい」

ワカメが洗面所へ駆けていく後ろ姿を見送りながら、カツオはパジャマの前を直した。今日は月曜日。学校に行けば、花沢とかおりが待っている。

登校してすぐ、カツオは教室の空気がいつもと少し違うことに気づいた。

教壇の前で数人の女子がかおりを取り囲み、何やらひそひそ話をしている。かおりはうつむき加減で微笑みながらも、時折ちらりと教室の後ろの方へ視線を走らせていた。その視線の先にいるのは、もちろんカツオだ。カツオは気づかないふりをして自分の席に着き、鞄から教科書を取り出す。

すぐに花沢が隣の席から身を乗り出してきた。

「おはよう、カツオくん。昨日はよく眠れた?」

「まあな。花沢さんは?」

「私はちょっと寝不足よ。だって、いろいろ考えちゃって」

花沢はそう言うと、ほんの少しだけスカートの裾を摘まんで持ち上げる仕草を見せた。薄茶色の布地の下には、今日はちゃんと白い下着が見え隠れしている。けれど、その仕草そのものが彼女なりの秘密の合図であることを、カツオはよく知っていた。

「そりゃ、お疲れさま。でも、花沢さんにはまだまだ頑張ってもらわないと」

「ええ、わかってるわ」

花沢はいたずらっぽく片目をつぶると、すっと姿勢を戻して自分のノートを開いた。その横顔には、カツオへの忠誠と、どこか誇らしげな表情が浮かんでいる。

一時間目の授業が始まる前、中島が慌ただしく教室に飛び込んできた。彼はかおりの席の前で立ち止まり、少し息を切らせながら声をかける。

「かおりちゃん、おはよう! 昨日は本当にありがとう。自由研究、すごくいい感じに進んだと思うんだ」

「中島くん……おはようございます。こちらこそ、ありがとうございました」

かおりは丁寧にお辞儀を返したが、その声には昨日のようなぎこちなさはない。むしろ、どこか落ち着いた響きさえ感じられる。中島はそんなかおりの様子に気づかず、嬉しそうに自分の席へ戻っていった。

カツオはそのやりとりを横目で追いながら、口元に薄い笑みを浮かべる。中島はまだ何も知らない。かおりの身体があの書斎で自分の指を受け入れ、声を押し殺して達したことなど、欠片も想像していないのだ。

一時間目と二時間目のあいだの十分休み、カツオは廊下の窓辺で花沢を手招きした。

花沢は弾かれたように席を立ち、スカートの裾をふわりと揺らしながらカツオのもとへ歩いてくる。廊下には他にも数人の生徒がいたが、二人の話に気を留める者はいない。

「花沢さん、ちょっと相談があるんだ」

「なあに、改まって」

「実はさ、今度かおりちゃんと二人で会える場所を探してるんだよ。誰にも邪魔されない、落ち着いたところがいい。花沢さんの家の事務所も考えたんだけど、あそこは土曜もお父さんが使うかもしれないだろ」

花沢は一瞬息を呑み、それから真剣な表情でうなずいた。

「そうね……事務所はちょっと難しいかも。でも、うちの父が管理してるアパートで、まだ入居者が決まってないお部屋があるのよ。駅からは少し歩くけど、静かで、誰も来ないわ」

「アパートの空き部屋?」

「ええ。水道も電気も通ってるし、簡単な家具も置いてあるの。掃除も行き届いてるから、そんなに汚くはないと思うわ」

カツオは花沢の肩に手を置き、耳元に顔を近づけた。

「それ、すごく助かるよ。花沢さんは本当に頼りになるな。そうだ、お礼に今度、花沢さんの好きなバックから、思いっきり突いてやるよ。お尻も叩きながら、たくさん言葉責めもしてな」

花沢の身体がびくんと震えた。彼女の頬は一瞬で赤く染まり、視線がうつろに宙を泳ぐ。

「……ほんとに? 約束よ、カツオくん」

「ああ、約束だ。それで、その部屋の鍵は借りられるか?」

「大丈夫。父に『友達と勉強会をしたい』って言えば、きっと貸してくれるわ。今週の土曜までには用意できると思う」

花沢は膝をもじもじと擦り合わせながら、それでもはっきりとした口調で答えた。彼女のスカートの奥では、すでに白い下着がじんわりと湿り始めているのかもしれない。カツオはそんな花沢の様子を楽しみながら、そっと彼女の肩から手を離した。

「じゃあ、土曜の午後、鍵を借りたら教えてくれ。場所もそのときに」

「わかったわ。楽しみにしてる」

花沢は熱に浮かされたような笑みを浮かべて、自分の教室へと戻っていった。彼女の後ろ姿を見送りながら、カツオは心の中で舌なめずりをする。これで場所の心配はなくなった。あとは、かおりを誘うだけだ。

放課後、カツオはかおりが下駄箱へ向かうタイミングを見計らって声をかけた。

「かおりちゃん、ちょっと待って」

「あ……磯野くん。どうしたの?」

かおりは足を止め、振り返りざまにそう言った。彼女の手には白い運動靴が握られていて、下駄箱の前には他に誰もいない。遠くの校庭からは、野球の練習をする少年たちの声が風に乗って聞こえてくる。

「今度の土曜、空いてるかな」

カツオはわざと声を潜めて尋ねた。かおりの大きな黒目が、一瞬で期待と不安の色を交互に映し出す。

「土曜日……ですか?」

「うん。花沢さんが、静かな場所を見つけてくれたんだ。誰も邪魔しないし、気兼ねなく話せるよ。それに、この前の続きも、ちゃんとしたいしね」

「……続き」

かおりは小さくつぶやくと、うつむいて自分の靴の先を見つめた。彼女の耳たぶは、あの日曜の書斎で見せたのと同じように、熟れたあけびの色に染まっていく。

「どうかな。来てくれる?」

カツオがもう一歩近づくと、かおりは顔を上げずに、ただこくりとうなずいた。

「……はい。でも、その……」

「その?」

「花沢さんも、一緒なんですか……?」

かおりの声はか細く、ほとんど吐息のようだった。その問いの裏にあるのは、わずかな嫉妬か、それともカツオと二人きりになることへの期待か。カツオはどちらでもいいと思いながら、そっと彼女の耳元に唇を寄せた。

「今回は、かおりちゃんと二人だけだよ。それと、ひとつだけお願いがあるんだ」

「お願い……?」

「土曜は、ノーパンで来てほしい」

かおりは弾かれたように顔を上げ、まんまるに見開いた瞳でカツオを凝視した。口がぱくぱくと開閉し、何か言おうとして言葉が出てこない。真っ赤になった頬からは、湯気が立ち上りそうなほどだ。

「な、なんで……そんな……っ」

「理由はわかるだろ。この前、かおりちゃんが見せてくれたあれ、もう一度ちゃんと見たいんだ。明るいところで、じっくりと」

「で、でも……そんなの、恥ずかしい……」

「恥ずかしくていいんだよ。誰にも見られないし、僕しかいない。それに、かおりちゃんだって少しは期待してくれてるんだろ」

カツオの声はあくまでもやさしく、それでいてどこか逃げ道を塞ぐような強さがあった。かおりはしばらくもじもじと自分のスカートの裾をいじっていたが、やがて小さく息を吐き、ゆっくりと首を縦に振った。

「……わかりました。でも、ほんとに、恥ずかしいから……あんまり、じろじろ見ないでくださいね」

「善処するよ」

カツオは笑みを浮かべてうなずき、かおりの肩をぽんと叩いた。かおりはまだ耳を赤くしたまま、小さな声で「それじゃあ、また明日……」と言い残し、小走りに下駄箱を抜けていった。彼女の紺色のプリーツスカートがふわりと揺れ、その奥に隠された秘密をカツオの脳裏に鮮やかに蘇らせる。

土曜の朝は、すっきりと晴れ上がった。

窓の外のあさひが丘の空は高く澄み渡り、庭の柿の木がわずかに色づき始めた葉を風に揺らしている。カツオはいつもより念入りに顔を洗い、真新しい白い半袖シャツに袖を通した。半ズボンの紐をぎゅっと結び、ポケットには花沢から昨日のうちに受け取った銀色の鍵が入っている。

居間ではサザエがタラオに朝食を食べさせていて、フネは縁側で洗濯物を干している。波平はすでに新聞を片手に縁台で煙草をふかしていた。

「カツオ、今日はどこへ行くの?」

サザエが茶碗を片付けながら尋ねた。

「友達と勉強会。花沢さんと、かおりちゃんと」

「あら、まあ。カツオが勉強会だなんて、珍しいこともあるもんだね」

「たまにはな」

カツオは適当に受け流し、玄関で運動靴を履いた。背後でサザエが「お昼はどうするの?」と声をかけてきたが、適当に手を振ってドアを閉める。

約束の場所は、駅から北へ十分ほど歩いた先の、こぢんまりとした木造アパートだった。築年数は経っているが、外壁はきれいに塗り直されていて、小さな庭には手入れの行き届いた柘榴の木が植わっている。かおりは既にアパートの前で待っていて、水色のワンピースの裾を風にふくらませながら、落ち着かない様子で左右を見回していた。

「かおりちゃん、お待たせ」

「あ、磯野くん……!」

かおりはぱっと顔を輝かせたが、すぐに思い出したようにうつむき、両手でスカートの前をぎゅっと押さえる。その仕草だけで、彼女が約束通りにノーパンで来ていることがカツオにははっきりとわかった。

「それじゃ、入ろうか」

カツオはポケットから鍵を取り出し、一階の隅にある一室のドアを開けた。ぎぃ、と軽い音を立てて開いた室内には、薄いカーテン越しのやわらかな日差しが差し込んでいる。六畳ほどの和室に、小さなソファと座卓、それから本棚がひとつ。床の間には、色あせた掛け軸がかけられていた。

かおりはおそるおそる部屋に足を踏み入れ、畳の上をきょろきょろと見回した。

「わあ……意外と、ちゃんとしてるんですね」

「花沢さんの家が管理してるみたいで、きれいに掃除してあるんだ。さ、ソファに座って」

カツオが後ろ手にドアを閉め、鍵をかけるかすかな金属音が響いた。その瞬間、かおりの肩がびくんと跳ねる。彼女は何か言いたげに口を開きかけたが、それよりも早く、カツオの右手が彼女の細い手首を掴んでいた。

「かおりちゃん、こっちを向いて」

「は、はい……」

かおりが戸惑いながら顔を上げると、カツオの顔はすぐ目の前にあった。彼女が息を呑む暇もなく、カツオは自分の唇を彼女の小さな口に押しつける。

最初はただ触れるだけの、羽根のようにやわらかな口づけだった。だが、かおりが驚いて身を引こうとした瞬間、カツオの左手が彼女の後頭部を支え、逃げ道をふさいだ。同時に、舌先がそっと彼女の唇のあいだを割って入る。

「んっ……ふ、ぁ……」

かおりの口から、くぐもった吐息が漏れた。カツオの舌は彼女の上の歯茎をなぞり、それから閉じた歯列のすきまをこじ開けるようにして奥へと侵入する。ぬるりとした舌先が、かおりの小さな舌に触れた瞬間、彼女の身体がかあっと熱くなった。

「んむ……ちゅ、は……ぅん……」

かおりは最初こそ硬直していたが、カツオが彼女の舌をそっと吸い上げ、上顎の敏感な場所をくすぐるように舐め回すと、次第に全身の力が抜けていった。彼女の膝ががくがくと震え、ソファの背もたれに手をついてなんとか身体を支える。

カツオは唇を重ねたまま、右手をかおりのワンピースの背中に回し、ファスナーをゆっくりと下ろした。水色の布地が肩から滑り落ちそうになるのを、かおりが慌てて押さえる。

「あ……ま、待って……服は……!」

「だめ?」

「だめ、じゃなくて……その、ゆっくり、してほしいです……」

「わかった。じゃあ、こっちに座ろうか」

カツオはかおりの手を引き、ソファに腰を下ろした。かおりはおそるおそる彼の隣に座り、落ち着かない様子でスカートの裾を撫でている。ワンピースのファスナーはまだ半分ほど開いたままで、白い肩甲骨がちらりとのぞいていた。

「かおりちゃん、覚えてる? この前、書斎でしたこと」

「……覚えてます」

「今日はその続きをしよう。でもその前に、ちゃんとかおりちゃんのことを見せてほしいんだ」

カツオがそう言うと、かおりは俯いたまま、両手をぎゅっと膝の上で握りしめた。しばらくの沈黙のあと、彼女はゆっくりとソファの上で身体の向きを変え、カツオと正面から向き合う姿勢をとる。

「……見て、ください。私の……」

かおりの細い指が、水色のワンピースの裾を掴んだ。彼女は一瞬息を止め、それから意を決したように、布地をたくし上げていく。

膝頭が露わになり、太腿の白い内側が日に照らされる。布地がさらに持ち上がると、そこにはあの日と同じ、滑らかで無毛の慎ましい丘が、窓からの光を浴びてあらわになった。腰骨のあたりがかすかに震え、中心にはまだ色素の薄い、桜色の縦スジが恥ずかしげに閉じている。

「きれいだ……前より、もっと大きく見える」

カツオはうっとりとつぶやき、そっと右手を伸ばして、かおりの太腿のつけ根に指先を触れた。彼女の肌は驚くほどなめらかで、体温がじんわりと伝わってくる。

「ひ、ぁ……磯野くんの手、あったかい……」

「かおりちゃんのここも、すごくあったかいよ」

カツオは人差し指と中指の二本で、閉じた割れ目の表面を上下にそっとなぞった。まだ膣口には触れず、外側の大陰唇をやわやわと撫でるだけの刺激。それでも、かおりはびくんびくんと腰を跳ねさせ、両手で自分の口を覆って必死に声をこらえる。ぬるりとした感触が指の腹に伝わり始め、割れ目の頂からは、桜色のクリトリスがほんの少しだけ顔を覗かせていた。

「もう濡れてきてるね。ここ、赤くなって、ぷっくりしてる」

「や……言わないで……恥ずかしい……」

「恥ずかしいけど、気持ちいいんだろ? 正直に言ってごらん」

「そ、それは……っ」

かおりは答えに詰まり、ただ首を横に振る。彼女のアキレス腱はピンと張りつめ、太腿の内側がひくひくとけいれんしていた。

カツオはその様子をじっくり観察しながら、ゆっくりとソファから身を乗り出し、かおりの膝をやさしく左右に押し開いた。

「あ……や、なに……?」

「もっと近くで見せて。それから、舐めさせて」

「な、舐めるって……そんな、磯野くん、だめ……!」

かおりは必死に両膝を閉じようとしたが、カツオの両手がそれを押しとどめる。彼はソファの前に膝立ちになり、かおりの股ぐらに顔を近づけた。鼻先をかすめるのは、石鹸の残り香と、それから潮にも似たほのかな甘ずっぱさ。大陰唇の表面にはうっすらと汗が浮かび、それが窓からの光を受けて銀色にきらめいている。

「すごくきれいだ。かおりちゃんのは、全部がつるつるで、ぴんくで……」

「い、言わないで……見ないでぇ……」

「見ないで、じゃないよ。こんなにキレイなのに」

カツオはそうささやくと、かおりの割れ目に顔を埋め、まずは閉じた縦スジのてっぺんに、そっと舌先を触れさせた。

かおりの身体が、電撃を受けたかのように跳ね上がる。

「ひあっ……! な、なに……今の……っ」

「舐めただけだよ。こんな感じで」

カツオはもう一度、今度は舌全体を押しつけるようにして、割れ目の表面を下から上へと舐め上げた。ざらついた舌の表面が、敏感な大陰唇とクリトリスの包皮をこすり、ぬめった唾液と愛液が混ざり合っててらてらと光る。

「あ、ああ……! だめ、だめぇ……舌が、あつい……っ」

「だめじゃないよ。ちゃんと気持ちいいんだから。ここ、割れ目の上の方、つまんでみるね」

カツオは親指と人差し指で、かおりのクリトリスの包皮をそっとつまみ、ゆっくりと上に引っ張った。隠れていた小さな蕾がぬるりと顔を出し、空気にさらされたその先端は、熟れすぎた木苺のように真っ赤に充血している。

カツオは迷わず、その剥き出しのクリトリスに舌先を押し当てた。

「ひ、ぅ……あああっ……!」

かおりの口から、今までにないほど大きな嬌声がほとばしる。彼女はソファの背もたれに頭をもたげ、両手でカツオの髪の毛をぎゅっと掴んだ。腰が浮き、太腿ががくがくと震える。カツオはその反応を楽しみながら、クリトリスを舌の腹でぐりぐりと押しつぶしたり、尖らせた舌先でちろちろと弾いたりを繰り返した。

部屋の中に、ぬちゃ、ちゅる、じゅる……という水音が満ちる。

かおりの割れ目からは、もう止めどなく愛液があふれ出ていて、それがカツオの顎を濡らし、ソファの布地にまで染みを作り始めていた。割れ目の奥の膣口はひくひくと収縮し、何かを求めるように口をぱくぱくと開閉させている。

「かおりちゃん、こっちの中も、舐めていい?」

「え……な、中って……?」

「膣の中だよ。ここ」

カツオは人差し指の先で、ぬめる膣口をとんとんと叩いた。かおりは言葉にならない悲鳴をあげ、ただ首を激しく上下に振る。

「や、やだ……そんなとこ、きたな……っ」

「汚くなんかないよ。かおりちゃんのここは、すごくいい匂いだし、味も甘い。ちょっと舌、入れてみるからね」

カツオはそう宣言すると、舌を筒状に丸め、かおりの膣口に押し当てた。ぬめった襞が舌先に吸いつき、熱い膣内の肉がひくひくと痙攣しているのがはっきりと伝わってくる。彼はゆっくりと舌を差し込み、膣の内壁を舐め回しながら、浅いところで抜き差しを繰り返した。

ぐちゅ、ぬちゅ、じゅぽ……

舌と粘膜が擦れ合う淫らな音が、静かな部屋に反響する。

「あ、あ、あ……し、舌が……なかで、うごいて……っ!」

「気持ちいい? かおりちゃん」

「わかんな……わかんないけど、へん、へんなの……おなか、また、きゅうって……」

かおりはもう、自分の声を抑えることができずにいた。彼女は涙と唾液でぐしゃぐしゃの顔を左右に振り、両足でカツオの背中をぎゅうぎゅうと締めつける。

カツオはそのまま、親指の腹でクリトリスをこすりながら、舌を膣の奥へ奥へと進めていった。舌先が子宮口のくぼみに触れた瞬間、かおりの全身が弓なりにしなる。

「ひ、あ……あああっ……!」

絶叫にも似た声が部屋中に鳴り響き、かおりの膣内が激しい波を打った。熱い愛液がカツオの口の中にどくどくと流れ込み、彼女の細い腰は何度も痙攣し、やがてぐったりとソファに沈み込む。

カツオはゆっくりと顔を上げ、指で口元をぬぐった。顎からは透明な愛液が糸を引いて垂れている。かおりはぐったりとソファにもたれかかり、肩で息をしながら、ぼんやりと天井を見つめていた。彼女のワンピースはぐしゃぐしゃに乱れ、白い太腿はびっしょりと濡れている。

「……はぁ……はぁ……わたし、また、いっちゃった……」

「うん、すごく感じてたね。かおりちゃんのここ、舌でもちゃんとイけるんだね」

「も、もう……言わないで……死んじゃいそう……」

かおりは真っ赤になった顔を両手で覆い、消え入りそうな声でつぶやいた。けれどその指のあいだからは、隠しきれない甘やかな吐息が漏れ続けている。

カツオはそんな彼女の頭をそっと撫で、それから自分の半ズボンの前をちらりと見下ろした。布地はもう張り裂けそうなほど盛り上がっていて、先端のあたりには我慢汁の染みが広がっている。

「かおりちゃん、休憩できたら、今度は僕の番だよ」

その言葉に、かおりは両手のあいだからそっとカツオを見上げ、小さくうなずいた。

第7章 空き部屋の割れ目 — 処女喪失

第7章のシーン

第7章: 空き部屋の割れ目 — 処女喪失

かおりの返事は、言葉というよりも吐息に近かった。

「……はい」

彼女はそう答えたきり、ソファの背もたれに両手を預けて、ただ肩で息をしている。その姿勢のまま、ちらりとカツオの方へ視線を寄越した。その瞳は、まだ絶頂の余韻に濡れていて、同時にこれから起きることへの怖れが、薄い膜のように表面を覆っている。自分から何かを求めるには幼すぎ、かといって逃げ出すにはもう遅すぎる――そんな迷いが、かおりの全身から立ちのぼっていた。

カツオはゆっくりと立ち上がると、半ズボンのベルトに指をかけた。布地の下では、さきほどからペニスが痛いほどに脹れあがっていて、先端のあたりは我慢汁でじっとりと湿っている。ベルトが外れる金属の乾いた音が、沈黙した部屋に妙に大きく響いた。

「かおりちゃん、見てて」

カツオがそう言うと、かおりは一瞬息を詰め、それからこわごわと顔を上げた。カツオの手が半ズボンを膝まで下ろし、ついで白いブリーフの前をくつろげる。途端に、閉じ込められていたペニスが勢いよく飛び出して、空気に晒された亀頭がびくん、と脈打った。それは十一歳の少年のものとは思えぬほどの硬度と熱を帯びていて、表面には青白い血管がいくすじも浮き出ている。

かおりは息を呑み、とっさに両手で自分の口を覆った。彼女の目がまんまるに見開かれ、まつげが細かく震えている。

「磯野くんの……おっきい……」

声にならない声が、指の隙間から漏れた。かおりの頬は熟れた柿のように朱に染まり、覆った手の甲にまで熱が広がっている。

「触ってみる?」

カツオは一歩、ソファに近づいた。かおりは黙って首を横に振ったが、その視線はもうカツオのペニスに釘づけになっている。怖い。でも目が離せない。そう語っている。

「大丈夫だよ。かおりちゃんの手で、ちゃんと握ってほしいんだ」

「……こんなの、初めてで……どうすれば」

「そっと握るだけでいい。それから、上下に動かしてみて」

カツオはかおりの右手をとると、おそるおそるというふうに彼女の指をペニスの竿の部分へ導いた。かおりの細い指先が触れた瞬間、カツオの腰にびりっとした快感が走る。かおりの指はひんやりとしているのに、触れた部分だけが異常に熱い。

「あ……あつい……それに、すごく硬いです……」

かおりはほとんど泣きそうな声でつぶやきながら、指をぎこちなく動かし始めた。彼女の小さな手のひらはペニスを握りきれず、ただ包みこむような形になる。その掌のやわらかさと、おずおずとした動きが、かえってカツオの興奮を煽った。

「そう……上手だよ、かおりちゃん。そのまま、そっと動かして」

「こ、こう……ですか……?」

かおりの手が、ゆっくりと竿を上下する。まだ不器用で、時折つめが亀頭に触れてしまうが、そんなぎこちなささえ初々しい刺激となってカツオの下腹部に溜まっていく。我慢汁がとろりと尿道口から滲み出し、かおりの指のあいだでぬらぬらと光った。

「あ、なんか、濡れてきた……これ、磯野くんの……?」

「気持ちいいと、そうなるんだよ。かおりちゃんがちゃんと触ってくれてるからだ」

カツオがそう答えながら、自分の右手は自然とかおりのワンピースの裾に伸びていた。水色の布地をそっとたくし上げると、そこにはさきほどクンニで散々舐め回した場所がまだ濡れそぼっている。愛液は太腿の内側を伝ってソファの布地にまで染みを作り、割れ目はしっとりと湿ったまま、ひくひくと小さく痙攣を繰り返していた。

「もう、そろそろいいかな」

カツオはそっと、かおりの手をペニスから離させた。彼女の指には透明な糸がからみつき、名残惜しげに切れていく。かおりは困惑した表情でカツオを見上げたが、彼がソファの上で体勢を変え、彼女の両脚のあいだに膝をつくのを見て、はっと息を呑んだ。

「かおりちゃん、ソファに横になって。脚は、こっちに広げて」

「え……でも……」

「怖がらなくていいから。ちゃんと、ゆっくりするよ」

カツオの声はあくまでもやさしく、けれど有無を言わせぬ響きを持っていた。かおりはしばらくためらっていたが、やがて観念したように小さくうなずき、ソファの背もたれに上半身を預ける形で横たわった。膝を立て、そっと左右に開く。彼女の無毛の割れ目が、窓からの光に照らされて、まるで秘密の果実のように露わになる。桜色の小さなクリトリスはまだ充血したままで、膣口はひくひくと物欲しげに口を開閉していた。

カツオは自分のペニスを根本から握り、亀頭をそのぬめる入り口にあてがった。触れただけで、かおりの腰がびくんと跳ねる。

「ひ、ぁ……! あついのが、あたって……」

「今から、ここに入れるよ。かおりちゃんと一つになるんだ」

「ひとつ……?」

「そう。痛いかもしれないけど、すぐに慣れるから。力を抜いて」

カツオはそう囁くと、腰をほんの少しだけ前に進めた。ぬるり、と亀頭の先端が膣口にめり込む。かおりの膣内はさきほどクンニをした時よりもさらに熱く、狭く、異物を拒むようにしてきつく締まってきた。

「あ、ああ……はいって、くる……っ!」

かおりの声が上ずる。彼女の両手はソファの布地をぎゅうと握りしめ、つま先がぴんと伸びた。その華奢な身体全体が、押し寄せる異物感と戦っている。

カツオは一旦動きを止め、かおりの様子をうかがった。彼女の額にはうっすらと汗の粒が浮かび、閉じたまつげが細かく震えている。それでも「やめて」とは言わなかった。だから彼は、さらに少しだけ腰を沈める。

ぐちゅ……という濡れた音がして、亀頭が完全に膣内に飲み込まれた。かおりの内壁が幾重もの襞となってペニスにからみつき、ぎゅうぎゅうと締めつけてくる。それは指の比ではなかった。熱く、やわらかく、そして恐ろしいほど狭い。

「う、ぁ……いたい……おなか、張る……っ」

「かおりちゃん、痛い?」

「は、はい……でも、なんか、へんな……あたたかくて……」

かおりは息も絶え絶えに、それでも必死に言葉を紡いだ。涙が一筋、こめかみを伝ってソファに落ちる。カツオは右手でそっと彼女の涙をぬぐい、左手をかおりの腰に添えた。

「もう少しだけ、奥まで入れるね。そしたら、楽になるから」

「……う、ん……がんば、る……」

かおりはぎゅっと目を閉じ、自分の両手を胸の前で握りしめる。その健気な姿に、カツオの胸の奥が熱くなった。彼は腰をゆっくりと、しかし確実に前に進めていく。

ぬぷ……ぬちゅ、ぐちゅ……

狭い膣道をペニスが押し広げていく感触が、手に取るように伝わってくる。かおりの内壁は異物を拒みながらも、その先にあるものを求めるように、ひくひくと痙攣しながら亀頭を奥へ奥へと誘った。カツオのペニスがまだ誰にも触れられたことのない襞をこすり上げるたびに、かおりの口からは押し殺した悲鳴が漏れる。

そして、亀頭の先端が何かやわらかな膜のようなものに触れた。

「あ……っ、今、なんか……!」

「もうすぐだよ、かおりちゃん。これで全部、つながる」

カツオはそう囁くと、かおりの腰を両手でしっかりと支え、一気に腰を突き入れた。

ぶちゅっ!

鈍い手応えとともに、処女膜が破れる。かおりの身体が弓なりにのけぞり、小さな悲鳴が空き部屋に響き渡った。

「い、た……い……っ! あ、ああ……っ!」

かおりの目から大粒の涙がぼろぼろとこぼれ落ちる。彼女は声をあげて泣いた。膣内は先ほどよりもさらに強く、カツオのペニスを締めつけて離さない。温かい液体が亀頭を濡らし、それが愛液と血が混ざり合ったものだと、カツオはすぐに理解した。

二人は完全に繋がった。ペニスは根元までかおりの膣内に埋まり、下腹部と下腹部がぴったりと密着している。かおりの割れ目は悲鳴をあげながらも、侵入者をしっかりと咥えこんでいた。

「かおりちゃん、全部、入ったよ」

「……は、はい……わか、る……ぬくぬくして……おくまで、きてる……」

かおりは泣きじゃくりながら、それでも必死にカツオの言葉に応えた。その声には痛みだけでなく、不思議な充足感も混ざっているように聞こえる。実際、彼女の膣内は苦しげに締まりながらも、ペニスの形を覚え込もうとするかのように、襞全体がうねうねと動いていた。

「動くよ。ゆっくりするから」

カツオはかおりの腰を抱え直し、ゆっくりとペニスを引き抜き始めた。ぬぽ……ぬちゅ、という粘着質な水音が部屋にこだまする。亀頭のふちが膣口に引っかかるたび、かおりの身体がびくんびくんと跳ねた。

「あ……あ、で、でてく……へんな、かんじ……」

「出ていくんじゃないよ。またすぐに、奥に戻すから」

そう言ってカツオは、今度は先ほどよりも少しだけ速く、腰を前に突き出した。ぐちゅっ! と濡れた音がして、亀頭が子宮口のくぼみをとんとんと叩く。

「ひあっ……!」

かおりの口から、さきほどまでの苦痛の悲鳴とは違う、鋭い嬌声がほとばしった。彼女は慌てて自分の口を両手で覆い、信じられないといいたげな目でカツオを見上げる。

「かおりちゃん、今、気持ちよかった?」

「ち、違……あ、う……でも、なんか、いま、びりって……」

「それが気持ちいいってことだよ。もっと、動かしていい?」

かおりは答えられず、ただ首を激しく左右に振った。否定なのか、それとも混乱しているのか、自分でもわからないようだった。だが彼女の膣内はもう、先ほどよりもずっと柔らかくカツオのペニスを受け入れている。抜き差しのたびに愛液が白く泡立ち、その中にはうっすらと紅色の筋が混じって、二人の結合部から太腿を伝い落ちていった。

カツオは抽送の速度を少しずつ上げていった。ぐちゅ、ぬちゅ、じゅぽ……リズミカルな水音が部屋に反響し、それに合わせてかおりの小さな乳房がブラウスの下でゆさゆさと揺れる。彼女のワンピースの肩紐はずり落ち、白い鎖骨が汗でしっとりと輝いていた。

「あ、あ、あ……! し、磯野くん、なんか、また……おなか、きゅうって……」

「いいよ、かおりちゃん。イッていい。僕のちんぽでイッて」

「で、でも……あ、ああ……っ!」

カツオが思い切り腰を打ちつけると、かおりの身体が大きく跳ねた。膣内が激しい波を打ち、今までにない強さでカツオのペニスを締めつける。かおりは声にならない叫びをあげ、背中を弓なりにして、初めての膣内での絶頂に達した。熱い奔流が亀頭をどくどくと濡らし、彼女の全身は何かに取り憑かれたように痙攣している。

その尋常でない締めつけに、カツオもまた限界を迎えていた。下腹部に煮えたぎるような熱が溜まり、それが今にも爆発しそうになる。

「かおりちゃん、僕も……出すよ。中に、出すからね」

「え……なか、って……あ、あ、ああ……!」

カツオはかおりの腰をぎゅうっと引き寄せると、最奥までペニスを突き込み、そこで一気に精を放った。どくん、どくん、と脈打つたびに、熱い精液がかおりの子宮口に直接叩きつけられる。かおりはその感覚に、もう一度小さく達したようだった。彼女の膣内はまだ痙攣を続けていて、最後の一滴まで搾り取ろうとするかのように、カツオのペニスをきつく締めつけている。

カツオはしばらくそのままの姿勢で、荒い息を繰り返した。ペニスはまだかおりの体内に埋まったままだ。ぬくもりと湿り気に包まれて、少しずつ柔らかくなっていく。

「……はぁ……はぁ……おわった……?」

「うん。でも、まだ抜かないでおく。かおりちゃんのここ、すごく気持ちいいから」

「……えへへ……そう、なんだ……」

かおりは力なく微笑んだ。その顔は涙と汗と唾液でぐしゃぐしゃで、髪は乱れ放題だったが、それでも不思議なほど輝いて見える。彼女は自分の下腹部にそっと手を当て、まだ繋がったままの部分を確かめるように、そこを撫でた。

「お腹の中、まだドキドキしてる……磯野くんの、はいってる……」

「うん。かおりちゃんの一番奥に、ちゃんと出したからね」

「……これで、私、磯野くんと……ほんとに、つながったんだ……」

かおりはそうつぶやくと、安心したように大きく息を吐き、ソファの上でぐったりと身体の力を抜いた。窓の外からは、遠くの商店街の賑わいと、子供たちの遊ぶ声がかすかに聞こえている。アパートの一室は、甘やかな汗と性の匂いに満たされていた。

第8章 放課後の尻叩き — 約束の報酬

# 第8章: 放課後の尻叩き — 約束の報酬

月曜日の朝、かもめ第三小学校の廊下には、まだ始業前のざわめきが満ちていた。窓から差し込む秋の日差しはどこか白っぽく、廊下を歩く生徒たちの背中を淡く縁取っている。カツオは教室の引き戸を開けるなり、真っ直ぐに花沢の席へと目を走らせた。

花沢はもう登校していて、机の上に教科書を広げながら、隣の席の早川と何やら楽しげに話し込んでいる。二つ結びにした黒髪が、彼女の笑い声に合わせてふるふると震え、白いブラウスの胸元には、まだあどけないふくらみの兆しが、朝の光を受けて淡く浮かび上がっていた。薄茶色のスカートから伸びるふくらはぎの白さが、窓辺の日だまりの中できらりと光る。

「花沢さん、ちょっと廊下、いい?」

カツオが声をかけると、花沢はぴくんと肩を震わせ、それから慌てたように立ち上がった。薄茶色のスカートの裾がふわりと揺れ、白いブラウスの胸元が朝日に光る。二つ結びにした黒髪が、彼女の動きに合わせて左右に跳ねた。

「おはよう、カツオくん。どうしたの、改まって」

廊下の窓辺まで来ると、花沢は少しだけ上目遣いにカツオを見上げた。その瞳にはもう、これから何を言われるのか察しているような、期待と緊張の色がゆらゆらと揺れている。朝の光が彼女の睫毛の一本一本を金色に染め、頬の産毛までもが淡く輝いて見えた。

「先週の土曜、ほんとに助かったよ。花沢さんのおかげで、かおりちゃんとゆっくり話ができた」

「……そう。よかったわ。かおりちゃん、どうだった?」

「すごく素直で、可愛かった。全部、花沢さんが場所を用意してくれたおかげだな」

花沢はにっこりと笑ったが、その笑みの奥に、ほんの少しだけ複雑な影がよぎるのをカツオは見逃さなかった。彼女の唇の端がかすかに引き攣り、視線が一瞬だけ床に落ちる。かおりに対する嫉妬を必死に押し隠しているのだろう。ブラウスの胸元で組まれた両手の指が、ぎゅっと互いを握りしめている。それでも、こうしてカツオの役に立てたという誇りが、かろうじて彼女の心を支えているようだった。

「それでね、今日は約束の報酬をあげようと思って」

カツオが一歩近づき、声を潜めてそう囁くと、花沢の頬がぱっと赤らんだ。彼女は思わず両手を胸の前で組み、もじもじと膝を擦り合わせる。太腿がかすかにこすれ合う衣擦れの音が、静かな廊下に微かに響いた。花沢の耳たぶは熟れたように真っ赤で、声はどんどん小さくなっていく。

「ほ、ほんと? あの、バックから……?」

「もちろん。言葉責めも、お尻ぺんぺんも、約束通りたっぷりやってあげる。放課後、空いてる?」

「空いてる……空いてるけど、でも、あの、私……」

花沢は急に口ごもり、うつむいて自分のスカートの裾をぎゅっと握りしめた。彼女の小さな拳の中で、薄茶色の布地がくしゃりと皺になる。耳たぶは熟れたように真っ赤で、頬の火照りは首筋にまで広がっていた。

「どうしたの」

「……今日、私、あんまり綺麗な下着、つけてないの。朝、洗濯が間に合わなくて、お母さんのお古で……すごく、ださいやつで……」

花沢の声はほとんど蚊の鳴くようだった。十一歳の少女にとって、好きな男子の前でださい下着を見せることは、何よりも恥ずかしい乙女心の問題なのだ。そのいじらしさに、カツオの胸の奥で何かがきゅうっと疼く。口元をほころばせ、それからもっと悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「なんだ、そんなことか。じゃあ、いっそ脱いじゃえばいいじゃないか」

「……え?」

花沢の目がまんまるに見開かれ、長い睫毛がふるりと震える。唇がかすかに開き、そこから漏れた吐息が、朝の空気に白くは溶けずとも、彼女の動揺をありありと伝えていた。

「今からトイレでパンツを脱いで、そのまま一日、ノーパンで過ごすんだよ。そしたら放課後、何も気にせずそのまま一緒に行ける。どう?」

花沢はまんまるに見開いた目でカツオを凝視し、口をぱくぱくと開閉させた。彼女の頭の中では、今まさに常識と欲望がせめぎ合っている。一日中、学校でパンツを穿かずに過ごすなど、そんなこと絶対に駄目だという声と、でもそれをすればカツオくんが喜んでくれるかもしれないという声が、ぐるぐると渦を巻いているのだ。花沢の白いブラウスの胸元が、浅くなった呼吸に合わせて上下している。

「で、でも……そんなことしたら、もし誰かに見られちゃったら……」

「見られなきゃいいだけだろ。スカートはちゃんと膝まであるし、誰も花沢さんのスカートの中なんか覗かないよ。それに、放課後すぐに一緒に行けるし、わざわざ家に帰って着替える手間も省ける」

「……うん……そうだけど……」

「嫌なら無理にとは言わないよ。でも、それくらい大胆なことしてくれたら、僕ももっと興奮するし、花沢さんにももっと気持ちいいこと、たくさんしてあげられるけどな」

カツオが最後の一言を、耳元でそっとささやくように落とすと、花沢の身体はびくんと震えた。彼女の肩が跳ね、二つ結びの黒髪がふわりと揺れる。花沢はぎゅっと目を閉じ、それから決心したように顔を上げた。その瞳には、不安の色をかき消すほどの強い煌めきが宿っている。

「……わかった。私、脱ぐ。一日、ノーパンで過ごすから。でも、絶対に、誰にも秘密にしてね」

「もちろん。じゃあ今すぐ、トイレに行っておいで。僕は教室で待ってる」

花沢はこくりとうなずき、小走りに廊下を去っていった。彼女のスカートの裾が翻り、一瞬だけ覗いたふくらはぎの白さが、朝の光にきらめいている。カツオはその背中を見送りながら、今日一日の期待に胸を膨らませた。教室に戻ると、花沢の席はまだ空だった。かおりが遠くからカツオに気づいて小さく会釈し、それから恥ずかしそうに目を伏せる。その仕草にはもう、土曜日の記憶が染みついている。あのアパートの空き部屋で初めて結ばれた瞬間の、鋭い痛みと灼けるような熱。そしてゆっくりと訪れた甘やかな充足感。かおりの伏せた目の奥で、そのすべてがまだ生々しく渦巻いているのだろう。

やがて花沢が、少しぎこちない足取りで教室に戻ってきた。彼女は席に着くなり、カツオの方へちらりと視線を寄越し、それからほとんど目に見えないほどわずかにうなずいた。やったのだ。花沢は今、薄茶色のスカートの下に何も穿いていない。その事実だけで、カツオのペニスは半ズボンの下でむくむくと頭をもたげ始める。布地が窮屈に突っ張り、亀頭の先が下着の内側に押し付けられる感触が、じれったい快感を呼び起こした。

一時間目、二時間目、三時間目と、授業は淡々と過ぎていった。国語の時間、花沢が教科書を朗読するために立ち上がったとき、カツオは彼女の膝裏から太腿へと続くすらりとした線をまじまじと眺めた。ひざ裏の小さなくぼみから、ふっくらとしたふくらはぎへとなだらかに続く線。スカートの裾から覗く膝小僧の、つるりとした丸み。花沢の声はいつもより少しだけ上ずっていて、時折つっかえそうになりながらも、それでも懸命に読み続ける。彼女の頬はほんのりと上気し、ブラウスの襟元から覗く首筋に、うっすらと汗が浮かんでいるのが見えた。汗の一粒が、陽の光を反射してきらりと光り、鎖骨のくぼみへとゆっくり伝い落ちていく。

きっと今、花沢は自分の置かれた状況に、耐えがたい羞恥と興奮を感じているに違いない。スカート一枚隔てただけの場所には誰の目もなく、風も通らないのに、そこは妙に熱く、湿り始めているのだろう。太腿の内側がかすかに擦れるたび、素肌どうしの感触が直接伝わってくる。下着の布地一枚がないだけで、これほどまでに感覚が鋭敏になるものなのかと、花沢自身が戸惑っている様子が手に取るように分かった。机の下で何度も膝を擦り合わせる仕草。椅子に座り直すたびにぴくんと跳ねる肩。そのすべてが、彼女の内側で荒れ狂う羞恥と興奮の証だった。

四時間目が終わり、給食の時間になると、花沢は給食当番の仕事をしながらも、何度もスカートの裾を気にする仕草を見せた。立ち上がるとき、かがむとき、そのすべての動作が、普段とは違う慎重さを帯びている。自分の身体の中心が無防備にさらされているという意識が、彼女の動きをぎこちなくさせているのだ。カレーの入った大きな鍋を運ぶとき、花沢は普段なら何気なくしゃがみ込むはずの姿勢を、背筋を伸ばしたまま不自然に腰だけ落とすやり方でこなした。太腿のあいだに風が通り抜ける感覚に、彼女の耳たぶがまた真っ赤に染まる。

昼休み、校庭の隅にある鉄棒に、花沢は一人でもたれかかっていた。秋の風が彼女の前髪をふわりと持ち上げ、スカートの裾をゆらゆらと揺らす。そのたびに花沢は手で裾を押さえつけ、誰も見ていないか周囲を見回した。雲が流れ、太陽が翳り、また顔を出すたびに、地面の影が伸びたり縮んだりしている。カツオが近づくと、花沢はほっとしたような顔を見せた。その表情の移り変わりが、あまりにもあからさまで、カツオは思わず口元をほころばせる。

「どう? ノーパンの気分は」

「……もう、心臓がばくばく言ってる。さっき、給食の食器を配るとき、しゃがんだら、スカートがちょっとまくれちゃって。誰も見てなかったと思うけど……」

花沢は顔を真っ赤にして、両手で頬を挟んだ。その瞳は潤み、口元は恥ずかしさと興奮で小さく震えている。手のひらに触れた頬の熱さは、きっと彼女自身の体温をはるかに超えているのだろう。鉄棒の冷たい金属が、火照った手のひらにひんやりと心地よい。

「あと半日だよ。放課後まで、頑張れる?」

「……頑張る。カツオくんがちゃんと、ご褒美くれるなら」

「あげるよ、たっぷりと。それで、今日もあのアパートに行こう。鍵は持ってるね」

「うん。ちゃんと、ポケットに」

花沢はスカートのポケットをそっと叩き、悪戯っぽく微笑んだ。その笑顔はもう、さきほどのようなぎこちなさを脱ぎ捨て、これから待っている密会への期待に満ちている。風が吹き、鉄棒のそばに積もった落ち葉がかさかさと音を立てた。花沢の二つ結びの髪が、またふわりと揺れる。

午後の授業は、カツオにとっても長く感じられた。算数の時間、理科の時間、すべてが遠くの出来事のように過ぎ去っていく。頭の中はもう、放課後の空き部屋の光景でいっぱいだった。花沢が四つん這いになり、あの肉付きの良い尻を高く突き出す姿。そこに思い切りペニスを突き入れ、手のひらで尻たぶを叩きながら、淫らな言葉を浴びせかける自分の姿。そんな想像だけで、半ズボンの布地は張り裂けそうになる。亀頭の先がじわりと濡れ、下着の中はもう我慢汁でぐっしょりと湿り始めていた。理科の教師が黒板に何かを書きながら話す声が、ひどく遠いところから聞こえてくるようだ。

日直の号令で全員が立ち上がり、帰りの会が終わると、教室には解放感が満ちた。生徒たちは思い思いにランドセルを背負い、友達と連れ立って廊下へ出ていく。中島がカツオの席にやってきて、自由研究の資料について何か話しかけてきたが、カツオは適当に相槌を打ってやり過ごした。中島の声は頭の表面を滑っていくだけだった。

かおりがちらりとこちらを見て、何か言いたげに口を開きかけたが、花沢の姿を認めると、小さく会釈だけして教室を出ていった。彼女は今、カツオと花沢のあいだに流れる特別な空気を敏感に感じ取ったのだろう。かおりの背中には、土曜日の甘い記憶と、それから少しの寂しさが入り混じっているようだった。ランドセルを背負ったその姿が教室のドアをくぐる瞬間、ほんの一瞬だけ振り返った瞳の奥に、言いようのない翳りを見た気がした。

「待たせたわ、カツオくん」

やがて花沢が、ランドセルを背負ってカツオの席にやってきた。彼女はもう、いつものはきはきとした調子を取り戻している。けれどその瞳の奥には、期待にきらめく光がちらちらと揺れていた。スカートの裾を何度も気にする癖は、やはりまだ抜けきっていない。

「じゃあ、行こうか」

二人が校門を出たのは、午後三時半を少し回った頃だった。秋の日はもう傾き始めていて、あさひが丘の坂道を長い影が這っている。商店街の魚屋の前では、威勢のいい声が飛び交い、その隣の肉屋からはコロッケの揚がる匂いが漂ってきた。油の焦げる香ばしい匂いと、魚の生臭い匂いが、秋の空気の中で奇妙に混ざり合っている。豆腐屋のラッパの音が、どこか遠くで鳴り響いた。

花沢は歩きながら、何度も自分のスカートの裾を気にした。風が吹くたび、薄茶色の布地がふわりと膨らみ、彼女は慌てて手で押さえる。その仕草の一つ一つが、ノーパンであることの緊張を物語っていた。太腿の内側に感じる素肌どうしの擦れ合いが、彼女の歩き方をほんのわずかだけ内股にしている。商店街の人々の視線が、いつもよりずっと気になるのか、花沢はカツオのすぐ後ろを歩き、彼の背中を盾にするようにして進んだ。

「誰かに見られてるかも、って思うと、すごくどきどきする」

「大丈夫だよ。誰も気にしてない。それより、もうすぐ部屋に着くから、そしたら思い切り、恥ずかしいことしようね」

カツオがそう言うと、花沢は小さく笑い、それからこくりとうなずいた。その笑顔が夕日に照らされて、まるで熟れた果実のように赤く染まる。

アパートの前に着くと、先週と同じように、小さな柘榴の木が赤い実を風に揺らしている。実のいくつかはもう熟れすぎて、ぱっくりと割れ、なかからルビーのような種が覗いていた。周囲は静まり返っていて、他の住人の気配はない。郵便受けには新聞が挟まったままで、階段の手すりには薄く埃が積もっている。二人は足早に階段を上がり、あの部屋の前で立ち止まった。

花沢がポケットから銀色の鍵を取り出す。鍵が錠前に差し込まれ、かちりと小気味いい音が響いた。ドアが開くと、室内はかすかに埃っぽく、それでいてどこか甘やかな匂いが残っている。前回、ここでかおりと交わったときの、汗と性の匂いがまだ微かに染みついているのだ。あのむせかえるような牝の匂い。鼻腔の奥をくすぐる、甘ずっぱくて、それでいて生々しい残り香。

「さ、入って」

カツオが花沢の背中をそっと押し、後ろ手にドアを閉めた。鍵をかけ、カーテンの隙間から差し込む午後の光だけが、部屋の中をぼんやりと照らしている。花沢はランドセルをソファの脇に置き、おもむろに振り返った。彼女の目はもう、期待に潤みきっていた。瞳の表面に薄く浮かんだ涙の膜が、窓からの光を乱反射させて、きらきらと揺らめいている。

「靴、脱いで、こっちにおいで」

花沢は素直にうなずき、運動靴を脱いで畳の上に上がった。白い靴下を脱ぎ去った素足が、古びた畳の上をぺたぺたと歩く。カツオは彼女の手を取り、部屋の中央へと導く。花沢の手のひらは汗でしっとりと湿り、指先はかすかに震えていた。窓からの光が、花沢の黒髪を照らし、白いブラウスに淡い影を落としている。畳の目の細かい凹凸が、花沢の素足の裏にくすぐったい感触を伝えているのだろう。彼女の足の指が、時折ぎゅっと縮こまるのが見えた。

「まずは、そのノーパンのスカートの中、見せてくれる?」

カツオがそう言うと、花沢は一瞬息を呑み、それからゆっくりと、自分のスカートの裾を両手で摘まんだ。薄茶色の布地が、少しずつ、少しずつ持ち上がっていく。まず膝小僧の丸みが露わになり、それから太腿のふっくらとした内側が、そして鍛えられていない少年の目にはまぶしすぎるほど白い、太腿のつけ根の柔らかな肌が、順に姿を現した。

「私、こんなこと、初めてで……すごく恥ずかしい……」

「恥ずかしいからいいんだよ。花沢さんが恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、僕は興奮する」

花沢の声は震え、喉の奥から絞り出すようなか細いものだった。彼女は唇を噛みしめながら、ついにスカートを腰のあたりまでたくし上げた。露わになった太腿はふっくらと白く、内側の皮膚は驚くほどなめらかで、夕暮れの光を受けてほんのりと輝いている。血管の一本一本が透けて見えるほど薄く柔らかなその肌は、まるで湯葉のようにきめ細かく、触れればとろりと溶けてしまいそうだ。そして、そのつけ根には、先週までは白い下着に覆われていた場所が、今は何の遮蔽もなく晒されていた。

陰毛はまだ薄く、黒い産毛が恥丘の上にほんのりと影を落としている程度だ。つややかな薄い毛のあいだから覗く肌は、太腿よりもさらに白く、まるで月光を固めたかのように透き通っている。割れ目の入り口はまだ完全に閉ざされてはおらず、大陰唇のふっくらとした膨らみのあいだから、桜色の小さな襞がほんの少しだけ顔を覗かせていた。午後の授業中からずっと熱を持ち続けていたそこは、すでにうっすらと湿り気を帯び、透明な蜜が割れ目の線に沿って細く光っている。かすかに甘ずっぱい匂いが立ちのぼり、カツオの鼻腔をくすぐった――熟し始めた果実のような、それでいてどこか潮の香りにも似た、少女の秘部特有の匂い。

「すごくいやらしいよ、花沢さん。一日中、学校でこんな風になってたんだ」

「……だって、カツオくんが脱げって言うから……それに、ずっと、こんなこと考えてたら、自然にこんな風になっちゃって……」

花沢は顔を真っ赤にして、スカートの裾をぎゅっと握りしめたまま動かない。両脚が細かく震え、太腿の内側の筋肉がひくひくと痙攣している。カツオの視線が自分の最も恥ずかしい場所に注がれているという事実が、彼女の全身を熱く火照らせているのだ。俯いた顔が逆光を受けて、長い睫毛が影を落とす。その影までもが震えている。

「よし、じゃあ次は、服を全部脱いで、四つん這いになって。花沢さんの好きなバックから、たっぷりしてあげる」

「……うん。待って、いますぐ脱ぐから」

花沢はそう言うと、震える指でブラウスのボタンを一つ一つ外し始めた。細い指先が、貝殻のような白いボタンをもたもたといじる。ブラウスが肩から滑り落ち、ついでスカートが足元に崩れ落ちた。スカートの内側には、一日中ノーパンで過ごした証である、かすかな湿り痕が点々と染みている。下着はもちろん身につけていないから、彼女はすぐに一糸まとわぬ姿になった。

十一歳の少女の裸体は、まだあどけなさを残しながらも、胸のふくらみはほんのりと丸く、桜色の乳首はつんと上向きに尖っている。窓からの光が、彼女の細い鎖骨や肋骨のうっすらとした起伏を浮かび上がらせた。腰のくびれはかすかながらも女性らしい曲線を描き、太腿はふっくらと張りがある。肉付きの良い下半身は、これから行われる行為を予感してか、細かく震えていた。尻たぶは白くまろやかで、左右に割れたそのあいだの谷間には、小さな蕾のような肛門がほんのりと桜色に染まっている。

花沢は言われた通り、畳の上に四つん這いになった。両手を肩幅に開き、膝を少しだけ広げて、尻を高く突き出す。先週もこうした姿勢をとったが、今日はそれ以上に彼女の動きは滑らかで、まるで身体がすっかりこの屈辱的な姿勢を覚え込んでしまったかのようだった。その姿勢によって、彼女の割れ目はよりいっそう露わになり、閉じた大陰唇のあいだからは、透明な愛液がとろりと滲み出ている。その露が畳の上にぽたりと落ち、小さな染みを作った。

「花子の、いやらしいオマンコに、カツオくんのぶっといちんぽ、ください……」

花沢が自分からそう懇願した。彼女の声はかすれ、震えていて、それでいて隠しきれない欲望がにじみ出ている。喉の奥から搾り出されたその言葉は、唾液で濡れた唇のあいだから、熱っぽい吐息とともに漏れた。その言葉を聞いた瞬間、カツオのペニスは今までにないほど硬くそそり立った。半ズボンの前をくつろげ、下着を押し下げるだけで、もう亀頭はぬらぬらと光る我慢汁に濡れている。先走りの露が亀頭の先端に玉のように溜まり、切れかかった陽の光にきらきらと輝いた。

「よく言えたね、花沢さん。それじゃあ、ご褒美に、このいやらしいメス子豚のオマンコに、たっぷりちんぽをぶち込んでやるよ」

「ああ……メス子豚……! それ、もっと言って……!」

花沢の腰が、期待にぶるんと震えた。彼女はもう完全に、マゾヒスティックな快楽に身を委ね切っている。自らをメス子豚と呼ばれることの悦びが、彼女の瞳をとろんと蕩けさせていた。カツオは彼女の背後に膝立ちになり、右手でペニスの根元を握ると、ぬめる亀頭を花沢の膣口にあてがった。熱く脈打つ亀頭の先端が、しっとりと濡れた割れ目の入り口に触れ、花沢の身体がびくんと跳ねる。

「まずは、お仕置きだ。こんなにいやらしいメス子豚は、お尻を叩いてしつけないと」

カツオはそう言って、左手を高く振り上げ、花沢の白い尻たぶに思い切り打ち下ろした。

ぱぁん! という鋭い音が部屋に響き渡り、花沢の尻に真っ赤な手形がくっきりと浮かび上がる。白かった肌がみるみるうちに紅潮し、指の痕が花びらのように咲いた。

「ひぁっ……! いたい、でも、きもちいい……!」

花沢の背筋が弓なりにのけぞり、突き出した尻がさらに高く持ち上がる。痛みと快感が混ざり合ったその声は、部屋の壁に跳ね返って、自分自身の耳にまで届いた。それがまた彼女の羞恥心を煽り、膣口から新たな愛液がとろりと滲み出す。

「まだまだ、こんなもんじゃないよ。もっと、もっと、真っ赤にしてやる」

ぱぁん! ぱしっ! ぱぁん! 次々と平手打ちが花沢の尻を打ち据える。そのたびに彼女の身体は跳ね、膣口からは愛液が飛び散り、畳の上に小さな染みを作っていった。左右の尻たぶはみるみるうちに紅潮し、ひりひりとした痛みと、それとは別の甘い痺れが、花沢の全身を駆け巡っている。打たれるたびに肛門がひくっと窄まり、そのすぐ下の膣口もまた、きゅうきゅうと収縮を繰り返した。

「あ、あ、ああっ……! おしり、しびれる……もう、いたいのに、おまんこが、きゅんきゅんする……!」

花沢の声はもう涙声に変わっていた。目の縁からは涙が溢れ、畳の上にぽたりぽたりと落ちてゆく。けれど彼女は決して「やめて」とは言わず、むしろ自ら尻をより高く突き出し、さらに叩かれることを求めているかのようだった。尻たぶの灼けるような痛みと、膣の奥から込み上げてくる甘い疼きが絡み合い、彼女の理性をどろどろに溶かしてゆく。

「このメス子豚は、お尻を叩かれるだけで濡れちゃうんだ。どんないやらしい身体なんだよ」

カツオは尻を叩き続けながら、ようやくペニスの先端を花沢の膣内に押し込んだ。ぬちゅ……ぐぽっ、という粘着質な音がして、亀頭が熱い襞のなかに飲み込まれていく。花沢の膣はもうとろとろに蕩けきっていて、異物を拒むどころか、自ら吸い寄せるようにしてペニスを奥へ奥へと招き入れた。襞の一枚一枚が亀頭にまとわりつき、熱く濡れた肉壁がうねうねと蠢いて、カツオのペニスをきつく締めつける。

「あ、ああ……はいってきた……! カツオくんの、おちんぽ……ぶっといのが、ずぶずぶって……!」

花沢の膣内は驚くほど熱く、その熱がペニスの先端から根本までじわりじわりと伝わってくる。彼女の内壁はひだひだしい襞で覆われていて、その一つ一つが意志を持った触手のように、カツオのペニスに絡みつき、吸いすがり、決して離すまいと締めつけ続けるのだった。

「そうだよ。今から、このいやらしいメス子豚のオマンコを、ぐちゃぐちゃにかき回してやるからな」

カツオは花沢の両方の尻たぶを鷲掴みにし、思い切り腰を前に突き出した。ぐぽっ! ぐちゅぐちゅぐちゅっ! 一気に奥まで突き入れられたペニスが、子宮口のくぼみをこつんと叩く。花沢の身体が弓なりにのけぞり、口からは悲鳴とも嬌声ともつかない声がほとばしった。彼女の背中にうっすらと浮かんだ汗が、窓からの光を反射してきらきらと輝く。肩甲骨のあいだのくぼみに溜まった汗が、ぽたりと畳の上に落ちた。

「ひ、あああっ……! おく、おくに、あたってる……! すごい、きもちいい、きもちいいよぉ……!」

花沢の膣はさらに熱く、きつく締まり、カツオのペニスを根元までずっぽりと飲み込んでいる。子宮口の硬いしこりに亀頭が触れるたび、彼女の身体はバネ仕掛けの人形のように跳ね上がった。指の先まで電流が走るような快感が、彼女の小さな身体を貫いている。

「まだ始まったばかりだよ。今からもっと、言葉責めもしてやるから、ちゃんと感じろ」

カツオはペニスを抜き差ししながら、耳元で次々と淫らな言葉を囁き続ける。ぬちゃぬちゃという結合部の音と、荒い息遣いが部屋の中に満ちている。

「このメス子豚。お前のオマンコは、僕のちんぽ専用なんだからな。他のやつになんか、絶対にやらせない」

「うん、うん……! 花子のは、カツオくんだけのもの……! 誰にもあげない……!」

花沢は涙をぼろぼろとこぼしながら、必死に首を縦に振った。自分がカツオの専有物であるという言葉が、彼女の心の奥深くにまで染み込んでいく。それは屈辱でありながら、何にも代え難い至福の宣言でもあった。

「それに、かおりちゃんを誘ってくれたのはお前だ。おかげでかおりちゃんも、僕のものになった。お前は本当に、できたメス子豚だよ」

その言葉を聞いた瞬間、花沢の瞳からぽろりと涙がこぼれ落ちた。それは痛みの涙ではなく、カツオに認められた歓びと、そしてかおりへの嫉妬が混ざり合った、複雑な感情の涙だった。彼女の胸の奥で、喜びと苦しさがぐるぐると渦を巻き、涙となって溢れ出す。花沢は泣きながら、必死に腰を前後に動かし、カツオのペニスをより深くまで受け入れようとする。自ら腰を振るたびに、ぐちゅっ、ぐちゅっという粘着質な音が部屋に響いた。

「……うん、私、頑張った……! だから、ちゃんと、ご褒美ちょうだい……!」

花沢の声はもう嗚咽そのものだった。鼻水が垂れ、涙が頬を濡らし、それでも彼女は腰を振り続ける。その姿はまさに、快楽に狂ったメスそのものだ。

「ああ、たっぷりやるよ。このメス子豚のオマンコが、壊れるくらいに」

カツオは花沢の腰をぎゅうっと掴み、今までにない激しさで腰を打ちつけ始めた。ぐぽっ! ぬちゃぬちゃぬちゃっ! バックからの激しい抽送に、花沢の身体は前後に大きく揺さぶられ、支えきれずに両肘を畳の上につく。そのたびに尻がより高く突き出され、結合部がより深くまで露出した。ペニスが抜けるたびに、花沢の愛液が糸を引いて、窓からの光を受けて銀色に光る。

「あ、あ、ああ……! しぬ、しんじゃう……! おまんこ、めちゃくちゃにされるの、きもちよすぎて……!」

花沢の叫び声はもう悲鳴に近かった。畳を掻きむしる指先が真っ白になり、爪が畳の目をひっかく乾いた音が、抽送の激しい水音に混じって聞こえる。彼女の全身が、巨大な快楽の波に飲み込まれようとしていた。

「もっとイケ。このメス子豚。お前のいやらしいオマンコで、僕のちんぽをぎゅうぎゅう締めつけろ」

カツオがさらにテンポを速め、亀頭で子宮口をこつこつとノックすると、花沢の身体が大きく跳ねた。彼女の膣内が激しい痙攣を起こし、熱い愛液がどくどくとペニスに降りかかる。花沢は声にならない叫びをあげ、全身を硬直させて、強烈な絶頂に達した。彼女の膣壁がペニスにぎゅううっと巻きつき、その痙攣がカツオの亀頭を締めつける。

「あ、あああ……! イッ、た……! いま、いっぱい、いっちゃった……!」

花沢の身体ががくがくと大きく震え、膝ががくんと折れて畳の上に崩れ落ちそうになる。それでもカツオは腰を緩めず、さらにペニスを奥まで突き込み続けた。

「まだだよ。まだ、僕も出すから、もっと締めつけろ」

「う、うん……出す、出して……! カツオくんの、おちんぽミルク、花子のおまんこの、おくにちょうだい……!」

花沢は肩で息をしながら、必死に膣を締めつけ続ける。絶頂の余韻で痙攣する肉壁が、カツオのペニスをさらに強く搾り上げてくる。カツオは最後の力を振り絞り、ペニスを根元まで突き込んだまま、どくん、どくんと熱い精を注ぎ始めた。子宮口に直接叩きつけられる精液の熱さに、花沢はもう一度小さく達し、全身を震わせながら嗚咽を漏らす。ペニスの先端から迸る熱い飛沫が、彼女の胎内の奥深くまで降り注ぎ、その熱さに花沢の子宮口がきゅうっと痙攣した。

「あ……あたたかい……カツオくんのが、なかでどくどくしてる……」

花沢の声はもう夢の中の寝言のように、かすかで、とろとろに溶けていた。彼女の膣の中では、まだ脈打つペニスからとめどなく注がれる精液が、愛液と混ざり合ってぐちょぐちょとした音を立てている。

「……まだ、終わってないよ」

カツオはゆっくりとペニスを引き抜いた。ぬぽっ……という間の抜けた音とともに、赤く充血した亀頭が露わになる。引き抜かれた瞬間、花沢の膣口からはどろりと白濁した精液が溢れ出し、太腿の内側をつたって畳の上にぽたぽたと落ちた。カツオのペニスはまだ硬さを保っていて、表面には花沢の愛液と自分の精液が混ざり合った白く濁った粘液がべっとりと絡みついている。亀頭の縁には白い輪ができ、尿道の先端からはまだとろりと液が滲み出ていた。

花沢はぐったりと畳の上に崩れ落ち、肩でぜいぜいと息をしている。汗に濡れた髪が頬に張りつき、尻は真っ赤に腫れ上がっていた。太腿の内側は精液と愛液と汗でぐしょぐしょに濡れ、窓からの光に銀色にきらめいている。彼女の身体からは、むっとするような性の匂いが立ちのぼっていた。

「花沢さん、まだご褒美は終わってないよ。こっちにおいで」

カツオはそう言って、畳の上に胡座をかいた。彼の股間では、まだ硬さを失っていないペニスが、どろどろに汚れたままそそり立っている。花沢はぼんやりとした目でカツオを見上げ、それからゆっくりと起き上がった。彼女の動きはまだどこかふらふらとしていて、膝が笑っているのが見て取れる。それでも彼女は四つん這いのまま、カツオの方へにじり寄った。

「……なに、するの?」

「決まってるだろ。メス子豚は、自分の汚したちんぽを、ちゃんと綺麗にお掃除しなきゃ」

花沢は一瞬、驚いたように目を見開き、それからじわりと頬を赤らめた。カツオのペニスにべったりと付着した白濁の汚れ――それは紛れもなく、さっきまで自分が注がれていた精液と、自分自身の愛液が混ざり合ったものだ。それを舐めろと言われているのだ。

「……わかった」

花沢はかすれた声でそう答え、カツオの股のあいだに顔を近づけた。彼女の吐息が、精液で濡れた亀頭にふわりとかかる。むっとするような生臭い匂いが、彼女の鼻腔をいっぱいに満たした。それは自分とカツオの体液が混ざり合った、なんとも淫らな匂いだ。花沢はごくりと唾を飲み込み、それから意を決して小さな舌を差し出した。

ちゅるっ……

最初は恐る恐るだった。亀頭の先端を、猫がミルクを舐めるように、ぺちゃぺちゃと小さな舌で撫でる。その舌のざらざらした感触と生暖かさが、カツオの敏感な亀頭に心地よく伝わってくる。花沢の唾液が、乾きかけた精液を溶かし、ねっとりとした粘液を再び蘇らせた。

「そう、上手だよ。もっとちゃんと、全部舐めて」

カツオが頭を撫でてやると、花沢はこくりとうなずき、もっと大胆に舌を動かし始めた。彼女は目を閉じ、ただひたすらにカツオのペニスを舐め清めることに集中している。その表情は真剣そのもので、まるで神聖な儀式にでも臨むかのような敬虔さが感じられた。

れろーり……ちゅるちゅるちゅる……

花沢の舌が亀頭の裏側の筋をたどり、カリ首の縁を丁寧になぞる。絡みついた白濁の汚れを丁寧に舐め取り、時折「んっ」と小さく鼻にかかった声を漏らしながら、尿道のくぼみに溜まった精液までも吸い出すようにちゅるちゅると啜った。舌の先端が敏感な亀頭の裏筋を這うたび、カツオのペニスはひくんひくんと小さく跳ねる。

「うん……ちゃんと綺麗になってるよ。でも、まだ竿のほうにもいっぱい汚れがついてる。ちゃんと全部、舐めて」

「……は、はい……」

花沢は口元を精液でてらてらに光らせながら、今度はペニスの竿の部分に舌を這わせた。根元から亀頭まで、長くゆっくりと舐め上げる。その動きはまるで、大好きなアイスキャンディーを大事に味わうかのようだ。

ちゅるるるっ……れろっ、れろっ……

花沢は無心になって舐め続けた。陰茎の裏側の筋、表面の血管の浮き出た部分、亀頭の縁、そして尿道の先端まで、彼女の舌はカツオのペニスの隅々までを這い回る。そのたびに「くちゅっ」「ちゅぱっ」という湿った音が小さく響き、花沢の鼻腔からは「んっ……んんっ……」という熱い吐息が漏れた。

「そう、上手だよ花沢さん。それから、こっちの袋の方も、ちゃんと舐めて」

花沢はさらに顔を近づけ、今度はカツオの陰嚢にそっと舌を這わせた。ちゅるっ、ぬるっ……皺の寄った薄い皮を舌先で丁寧になぞり、睾丸の一つ一つを包み込むように舐め清める。玉袋に溜まった汗と、性交の激しさで飛び散った愛液の残りまで、花沢の舌は残さず拭い取っていく。陰嚢の生暖かくて少し汗ばんだ質感が、花沢の舌の上で複雑な味わいを広げているのだろう。彼女が息を吸うたび、鼻の頭が陰嚢にこすれてくすぐったい。

「……ん……こんなで、いい……?」

顔を上げた花沢の唇は、唾液と精液の混ざった白濁の液でてらてらと光っていた。口の端からはほんの少し零れた液が顎にまで伝っている。その姿はあまりにも淫らで、それでいて神々しくさえあった。彼女の瞳はまだ潤んでいて、睫毛の先には涙の名残が数粒、宝石のように輝いている。

「ああ、ちゃんと綺麗になった。これでようやく、全部おしまいだよ。花沢さん、よく頑張ったね」

「……全部、出したよ。花沢さん、よく頑張ったね」

カツオがそう言うと、花沢はふにゃりと微笑み、くたりと畳の上に崩れ落ちた。彼女の口の中には、まだかすかに精液の味が残っている。生臭くて、少し苦くて、けれどそれがカツオの味だと思うと、なぜかとてもいとおしく感じられた。花沢はぐったりと横たわりながら、それでも右手を伸ばしてカツオの膝に触れる。彼女のお尻は真っ赤に腫れ上がり、愛液と精液と汗でぐしょぐしょに濡れた太腿が、窓からの光に銀色にきらめいていた。

「……約束、守ってくれてありがとう。すごく、すごく恥ずかしかったけど……ほんとに、死んじゃうかと思ったくらい、きもちよかった」

花沢の声ははかなくかすれ、まるで遠くから響いてくる微風のようだ。彼女の口元はまだ精液の名残でてらてらと光っていて、唾液の糸が唇と唇のあいだで細く切れかかっている。喉の奥で精液の残り香がこみ上げ、彼女は小さく咳き込んだが、それさえも幸福そうな微笑みに包まれていた。

「それはよかった。これからも、こうやってご褒美をあげるから、そのかわり、ちゃんと僕の言うことを聞くんだよ」

「……うん。もちろん。花子は、ずっとカツオくんの、いやらしいメス子豚だから」

花沢は汗で額に張りついた髪をかきあげながら、うっとりと微笑んだ。その笑顔にはもう、さきほどのような嫉妬の翳りはなく、ただ純粋な献身と隷属の喜びだけが浮かんでいる。彼女は完全に、カツオの支配を受け入れたのだ。彼女の目はとろんと潤み、焦点が合わないほどの深い陶酔が、その全身を包み込んでいる。尻のひりひりとした痛みも、精液の生臭い後味も、すべてがカツオへの愛の証のように思えた。

「そういえば、かおりちゃんは、これからどうするの?」

かすかに掠れた声で、花沢が再び口を開く。その声はもう、嫉妬や不安というより、純粋な好奇心に彩られていた。彼女は横になったまま、畳の上に頬杖をついてカツオを見上げる。

「かおりちゃんも、ちゃんと僕が面倒を見るよ。もちろん、花沢さんのことも大事にするから、安心して」

カツオは花沢の頭をそっと撫でながら、心の中で舌なめずりをした。手のひらに触れる花沢の髪は汗でしっとりと湿り、その熱がカツオの指先にじんわりと伝わってくる。これで花沢の忠誠はより強固になり、かおりもまた自分に夢中になっている。中島がせっせと自由研究の準備を進めているあいだに、彼の憧れの女子は二人とも、こうしてカツオの手のひらの上で蕩けきっているのだ。あの小心者の中島が、もしこの光景を見たらどんな顔をするだろうか――そう考えるだけで、カツオの口元には自然とほくそ笑みが浮かんだ。

窓の外では、夕日がいつの間にか沈みかけて、空があかね色に染まりつつある。カーテンの隙間から差し込む光が、部屋の中の埃を金色に踊らせた。遠くでカラスが一声鳴き、あさひが丘の長い坂道に街灯がぽつりぽつりと灯り始める頃だった。やがて二人は身支度を整え、何事もなかったかのようにアパートを後にした。花沢の太腿の内側には、まだ乾ききっていない精液が少しだけこびりついていて、歩くたびにひんやりとした感触が彼女にさっきまでの行為を思い出させた。

帰り道、花沢はまだ耳を赤くしたまま、それでも嬉しそうにカツオの隣を歩いている。一歩歩くたびに、まだひりひりと疼く尻の痛みが走るのだろう、彼女は時折小さく息を呑んだ。けれどその表情はひどく満たされていて、まるで宝物を手に入れた子どものような輝きを帯びている。坂の途中で振り返ると、あのアパートはもう夕闇の中に溶け込んで、ただ小さな柘榴の木だけが、赤い実を風に揺らしていた。

「明日、また学校で会おうね。そしたら、かおりちゃんとも三人で、自由研究の続きを話そう」

カツオがそう言うと、花沢はこくりとうなずいた。自由研究の続き――それはもちろん、表向きの理科の宿題だけを指す言葉ではなかった。かおりと花沢とカツオの三人で紡ぐ、秘密の研究。その続きはもう、明日の放課後にはまた始まるのだ。花沢の胸の奥で、期待とほんの少しの嫉妬が、再び静かに頭をもたげる。けれどもう、その嫉妬さえも彼女にとっては甘美なスパイスだった。

「ええ、楽しみにしてるわ」

別れ道で花沢が手を振り、カツオは一人、磯野家への坂道を上っていった。秋の夜風がカツオの火照った頬を冷まし、服のあいだに残った花沢の甘ずっぱい匂いをそっと散らしてゆく。門をくぐると、居間からはサザエの笑い声とタラオの奇声が聞こえ、台所からは今日もフネの煮物の匂いが漂っている。醤油と砂糖の焦げるようないい匂いが、カツオの鼻腔をくすぐり、一気に日常へと引き戻した。

「おかえり、お兄ちゃん!」

ワカメが玄関まで走ってきて、カツオの顔を見上げながら嬉しそうに声をかける。彼女の大きな瞳が無邪気に輝いていて、その純粋な笑顔が、ついさっきまでの出来事の淫らさと強烈なコントラストを描く。カツオは妹の頭を軽くぽんぽんと叩き、ただいまと短く返事をした。ワカメはにこにこと笑いながら、今日学校であった出来事を矢継ぎ早に話し始める。その声を聞きながら、カツオは靴を脱ぎ、畳の上に上がった。

夕餉の支度が整った居間からは、家族の楽しげな声が響いている。カツオは食卓に着きながら、心の奥でそっとつぶやいた――明日の放課後が、もう待ちきれない、と。

第9章 放課後の背徳研究 — 机の下の口唇奉仕

第9章: 放課後の背徳研究 — 机の下の口唇奉仕

火曜日の放課後、かもめ第三小学校の校門を四人が連れ立って出たとき、空はまだ白っぽい明るさを残していた。秋の日脚は日ごとに短くなっているけれど、放課後すぐのこの時刻なら、まだ路地の隅々まで光が行き届いている。中島は手提げ鞄から取り出したメモ用紙を何度も見返しながら、早足で先頭を歩いていた。

「このあいだ話した発表の順番、おおかた決まったんだ。最初に僕が気象の説明をして、それから花沢さんに植物のことを話してもらって——」

中島の声は弾んでいて、時折うわずる。自分の立てた計画を誰かに話せるのが楽しくてたまらないといった様子で、振り返りながら早口にまくしたてた。カツオは半歩後ろを歩きながら、適当に相槌を打つ。その両隣には花沢とかおりがぴったりと寄り添っていて、三人の影がアスファルトの上で長く伸びては、ときどき重なり合った。

花沢は薄紫色のカーディガンを羽織っていて、その下から覗く白いブラウスの襟元には、小さなリボンが揺れている。紺色のスカートの裾は膝丈で、白いソックスからのぞくふくらはぎが、昨日よりも心なしかつやつやと輝いて見えた。月曜の放課後にあれだけ激しく抱かれたあとだというのに、彼女の歩き方はどこか誇らしげですらある。時折カツオの方を見上げては、意味ありげな微笑みを浮かべるその瞳には、秘密を共有する者の余裕があった。

かおりは今日も小花柄のブラウスに紺色のプリーツスカートという出で立ちで、肩にかかるおかっぱ頭の黒髪が、歩くたびにさらさらと揺れる。彼女はときおり花沢の横顔を盗み見ては、すぐにうつむく。土曜日に初めて身体を重ねてからというもの、カツオの顔をまともに見られなくなっているようだった。それでいて、離れがたい引力に引き寄せられるように、こうして一緒に歩いている。

中島の家は、あさひが丘の坂道を少し上ったところにある木造二階建てで、門をくぐると小さな庭に百日紅の木が枝を伸ばしていた。もう花期は過ぎて、こげ茶色の実がぽつぽつと枝先に残っている。玄関を開けると、廊下の奥からおばあさんの声がして、中島は「ただいま、友達連れてきたよ」と大声で応じた。

「お邪魔します」

花沢がはきはきとした声で言い、かおりもそれに続いて小さく頭を下げる。カツオはもう何度も来ている家だから、勝手知ったる様子で靴を脱ぎ、廊下を進んだ。

四人が通されたのは、前回と同じくちゃぶ台のある居間だった。窓からは西日が差し込んで、畳の上にオレンジ色の光の筋を幾本も落としている。部屋の隅には中島のおじいちゃんの書棚があって、古い農学書やら気象の便覧やらがぎっしりと詰まっていた。畳の上に座ると、イグサの匂いと古紙の匂いが混ざり合って、なんともいえない懐かしい空気が鼻をくすぐる。

中島は早速、大きな模造紙をちゃぶ台の上に広げた。端がくるくると巻いてしまわないように、四隅を文鎮と筆箱で押さえる。

「よし、今日は発表用のポスターを完成させるぞ。このあいだ、カツオの意見で植物の絵を入れることになっただろ。それで、花沢さんに図鑑を見ながら絵を描いてもらおうと思って」

中島はそう言いながら、書棚から分厚い植物図鑑を持ち出し、花沢の前にどさりと置いた。花沢はにっこりと笑ってページをめくり始める。細い指先が、色褪せた紙の上を踊るように動いた。

「どの植物を描けばいいかしら。気象と関係あるものだと、やっぱり稲とか麦とかかしらねえ」

「そうだね、それから、風に強い植物とか、日照りに強い植物とか、分けて描いてくれるとありがたいな」

二人が真面目な顔で打ち合わせを始めるのを横目に、カツオはちゃぶ台の下に視線を落とした。花沢の膝はきちんと揃えられていて、紺色のスカートの裾が白いソックスの上にぴたりと落ちている。それだけならなんの変哲もない、真面目な女子生徒の座り姿だ。けれど花沢は、中島が図鑑の索引をめくっているほんの一瞬の隙に、膝をそっと開いた。スカートの裾がふわりと広がり、太腿の内側の白い肌がちらりと覗く。かおりの方は、ちゃぶ台を挟んだ向かい側で、両手を膝の上に重ねてちょこんと座っていた。彼女の視線は時折カツオに向けられ、そしてすぐに逸らされる。その瞳の奥には、土曜日の記憶と、昨日からずっと燻っている何か——おそらくは花沢への嫉妬と、自分ももっと何かをしたいというあやふやな願望が、薄い膜のように揺れていた。

模造紙に最初の稲穂の絵を描き始めた花沢は、絵の具の筆を動かしながら、中島に声をかけた。

「中島くん、ここの葉っぱの色、もう少し濃いほうがいいかしら」

そう言いながら彼女の左手は、するりとちゃぶ台の下に潜り込んだ。中島は花沢の手元を覗き込み、絵の具のチューブを探して鞄をあさり始める。その一瞬の隙に、花沢の細い指先がカツオの半ズボンのベルトのあたりをかすめた。

カツオは内心でにやりと笑いながら、さりげなく自分の膝を開き、花沢が動きやすいように姿勢をずらす。彼女の指は迷うことなくベルトのバックルに触れ、小さな金具を外す乾いた音が、畳の上に落ちた。半ズボンの前が寛げられ、次いで下着のゴムのあたりをくつろげられる。そのすべてが、中島が鞄の中をごそごそと探っている数十秒のあいだに行われた。

花沢の指が、カツオのペニスをそっと取り出す。既に半ば硬く膨らんでいたそれは、畳の埃と西日が混ざり合ったむっとする空気のなかで、亀頭をてらてらと光らせていた。花沢は一瞬だけチラリとそれを目にし、それから何事もなかったかのように、絵筆を再び握る。

「あった。これ、深緑の絵の具。これで葉っぱの色を濃くできるよ」

「ありがとう、中島くん。助かるわ」

花沢がそう言いながら、ちゃぶ台の下では、彼女の右手がカツオのペニスの根元をそっと包み込んだ。指の腹で竿の血管をなぞるように、ゆっくりと上下に動かし始める。花沢の手のひらはひんやりとしているのに、ペニスの熱がその冷たさをものの数秒で溶かし、指のあいだからはとろりとした我慢汁が滲み出し始めた。

花沢はなおも真面目な顔で稲穂の絵を描き続けている。筆先が模造紙の上をすべるたびに、彼女の二つ結びの髪がふるりと揺れた。中島はその隣で、ポスターのレイアウトを鉛筆で下書きしていて、時折「そこ、もうちょっと右に描いて」などと指示を出している。その無邪気な声を聞きながら、花沢の指はさらに大胆に動き始めた。根元から亀頭までを、まるでミルクを絞るようにしてしごき上げ、亀頭の縁を指の腹でくるくると円を描く。ねっとりとした我慢汁が彼女の指に絡みつき、くちゅくちゅと小さな水音を立て始めた。

カツオは息を詰めた。ちゃぶ台の下の微かな音が、中島の耳に届くことはおそらくない。それでも、この背徳的なスリルが彼の興奮を何倍にも膨らませていく。

「花沢さん、今度はこっちの麦の絵もお願いしていいかな」

「ええ、もちろん」

花沢がさらりと答え、図鑑のページをめくる。その瞬間、彼女は上半身をちゃぶ台の上に預けるようにして、顔をカツオの方へほんの少しだけ傾けた。彼女の左手はまだペニスを握り続け、右手は絵筆を置いて、代わりにカツオの膝にそっと手を置く。それから彼女は、まるで消しゴムを拾うために身をかがめるような自然な動きで、自分の顔をちゃぶ台の下へと沈めた。

彼女の熱い吐息が、まず亀頭にふわりとかかった。かすかに甘い匂いが混ざった息が、敏感な亀頭の表面をくすぐる。次の瞬間、花沢の舌がそっと亀頭の先端に触れた。ちゅるっ……という小さな音。舌先で尿道口をくすぐり、そこに滲み出た透明な蜜をそっと舐め取る。それから舌全体を使って、亀頭の裏側の筋をゆっくりとなぞっていく。れろーり……と長く這う舌のざらつきとぬめりが、カツオの背筋をぞくぞくと駆け上がらせた。

「中島くん、麦の穂はどのへんに描いたらいいかしら」

花沢が顔を上げ、何事もなかったかのように尋ねる。彼女の唇は唾液でほんのりと濡れていて、窓からの西日を反射してきらりと光った。

「そうだなあ、ここらへんに、稲と並べて描くとバランスがいいと思うよ」

中島が模造紙の右上のあたりを指さす。花沢はこくりとうなずき、再び絵筆を取った。それと同時に、彼女の顔はもう一度ちゃぶ台の下に消える。

今度は彼女の動きはもっと大胆で、そして執拗だった。舌全体で亀頭を包み込み、ちゅるちゅると音を立てながら、唾液と我慢汁を混ぜ合わせてどろどろの粘液を作り出す。竿の部分は左手でしごきながら、亀頭の縁を唇でくわえ込み、カリ首のいちばん敏感な場所を舌先でくりくりと転がす。ぬるっ……ちゅるるっ……くちゅっ……小さな水音が、中島が図鑑の説明を読み上げる声と奇妙に重なって、カツオの鼓膜を震わせた。

「……この麦の穂は風に強いんだって。だから、風の強い地方でもよく育つらしいよ」

「へえ、それはいい話だね。ポスターに書こうよ」

カツオがそう相槌を打つ声は、自分でも驚くほど落ち着いていた。下腹部では今、花沢の口がペニスをすっぽりと咥え込み、喉の奥まで亀頭を飲み込もうとしている。彼女の舌が裏筋を這い、頬の内側のやわらかい粘膜が竿全体をぎゅうっと締めつける。それを必死にこらえながら、カツオは平然と会話を続けるのだ。その演技力こそが、彼をただの小学生から一線を画す存在にしているのだった。

向かい側からこの光景を見つめているかおりの顔は、西日を受けて真っ赤に染まっていた。彼女は両手を膝の上でぎゅうと握りしめ、時折唇を噛む。花沢が顔を上げるたびに、彼女の口元が唾液と我慢汁で濡れているのを目にして、かおりの胸の奥でちりちりと何かが燃える。それは嫉妬であり、同時に憧れでもあった。自分もあんなふうにカツオに触れたい。あんなふうに彼の一部を自分の口で受け入れたい。そんな感情が、彼女の小さな胸の中でぐるぐると渦を巻いている。

かおりの膝が、無意識のうちに左右に開こうとして、彼女自身が慌てて閉じる。プリーツスカートの裾がそれにあわせて揺れ、一瞬だけちらりと覗いた太腿の内側が、部屋の中の埃っぽい空気に晒される。彼女はスカートの下に何も穿いていないことを思い出し、耳まで真っ赤になった。そう——花沢に言われるまま、今日も彼女はノーパンなのだ。

やがて中島が、絵の具の水を替えるために台所へ立った。

「ちょっと待ってて、すぐ戻るから」

その足音が廊下の向こうに消えるのを待って、花沢はゆっくりと顔を上げた。彼女の口元は唾液とカツオの我慢汁でてらてらと濡れていて、口の端からはとろりと一筋の銀色の糸が引いている。それを手の甲でぬぐいながら、花沢は悪戯っぽい目でかおりを見た。

「かおりちゃん、さっきからじーっと見てるけど、もしかして羨ましいんじゃない?」

かおりははっとしたように両手で顔を覆い、うつむいてしまった。けれど指の隙間から覗く耳たぶは熟れた柿のように真っ赤で、言葉よりも雄弁に彼女の動揺を物語っている。

花沢はカツオのペニスから手を離さず、ゆっくりとしごき続けながら、優しく声をかける。彼女の声は、まるで妹に秘密の遊びを教える姉のように、なだめすかす響きを持っていた。

「無理しなくていいのよ。でも、もし本当にしたいなら、今日がチャンスかもしれないわよ。今は中島くんもいないし、私もちゃんと教えてあげるから」

かおりは長い沈黙ののち、震える声で呟いた。

「私も……磯野くんに、お口であげたい」

その声はかすかで、まるで蚊の羽音のようだった。けれど花沢はそれを聞き逃さなかった。彼女はにっこりと微笑み、それからカツオの方をちらりと見上げる。カツオが無言でうなずくのを確認すると、花沢はかおりに手を差し伸べた。

「じゃあ、今度はかおりちゃんの番ね。こっちにいらっしゃい」

かおりは立ち上がり、ふらふらと覚束ない足取りでちゃぶ台のこちら側へ回り込んだ。プリーツスカートの裾が揺れて、彼女の太腿の白さがちらちらと覗く。花沢の隣に座ったかおりは、改めてカツオのペニスをまじまじと見つめ、息を呑んだ。それは土曜日に一度、手で触れたものと同じなのに、今日はなんだかもっと大きく、もっと熱く、もっと恐ろしい生き物のように思えた。

「まずは、そっと手で握ってみるのよ」

花沢が自分の右手をかおりの手に重ね、優しく導く。かおりの細い指が、おずおずとペニスの根元に触れた。その熱さにびくんと肩を震わせながらも、彼女は花沢の手の動きをなぞるようにして、そっと握り始める。竿の表面に浮き出た血管が、彼女の掌のなかでどくどくと脈打っていた。

「そう、上手よ。それから、舌をちっちゃく出して、てっぺんのところを舐めてみて」

花沢が耳元で実演するようにささやく。かおりはこくりとうなずき、顔をカツオの股間に近づけた。彼女の小さな舌が、まるで熱いものを食べるときのように、恐る恐る差し出される。その舌の先端が、亀頭のぬめる表面にちょん、と触れた。かおりは瞬間、びくっと顔を離したが、花沢が背中をそっと撫でてやると、再び顔を近づける。今度は舌全体で亀頭の表面をそっと舐め上げた。れろっ……ぬる……と、彼女の唾液が我慢汁と混ざり合い、亀頭の先端で銀色に光る。

「にが……しょっぱい……でも、あったかい」

かおりが小さく感想を漏らし、花沢がくすりと笑う。

「そのまま、口をすぼめて先っぽをくわえてみて。そう、かるーく吸いながら、舌で裏側をツンツンするの」

かおりは教えられた通り、唇をすぼめて亀頭をくわえ込んだ。ちゅぷっ……という小さな音がして、亀頭が彼女のやわらかい口内に包まれる。その瞬間、カツオの腰にびりっとした快感が走った。かおりの舌が亀頭の裏筋をさぐりあて、遠慮がちにツンツンと突つく。その拙い動きが、かえってカツオの興奮を煽った。

「んっ……ちゅ、ちゅる……」

かおりの鼻から抜けるような吐息が、カツオの下腹部にかかる。彼女は花沢に言われた通り、少しずつペニスを深く咥え込もうとするが、まだ口を大きく開けることに慣れておらず、歯がうっかり竿に当たってしまう。

「歯を立てちゃだめよ。唇で覆うようにして、舌を上手に使うの」

花沢が横から手を伸ばして、かおりの顎をそっと支えた。かおりはこくりとうなずき、今度はもっと慎重に口を動かす。ぬるっ……じゅる……と、唾液が溢れてペニス全体を濡らし、それがかおりの細い指を伝って畳の上にぽたりと落ちた。

花沢は横からその様子を眺めながら、自分の指でそっとかおりの髪をかきあげてやった。そして彼女はかおりの耳元に口を寄せ、中島に聞こえないようなかすかな声で囁く。

「私、ここをずっと舐めててあげるから、かおりちゃんはそのまま咥えてて。二人で一緒にカツオくんを気持ちよくしてあげましょう」

そう言うと花沢は身をかがめ、今度はカツオの陰嚢に舌を這わせ始めた。ちゅるっ……ぬるる……と、皺の寄った袋の表面を丁寧に舐め上げ、時折睾丸をそっと口に含んで、舌の上で転がす。かおりはカツオのペニスをくわえたまま、懸命に顔を上下に動かし始めた。時折むせそうになりながらも、花沢に教えられた通り、亀頭が喉の奥に触れるぎりぎりまで咥え込んでは、唇で絞り上げるようにして引き抜く。じゅぽっ……ずちゅっ……ぬるるっ……

二人の少女の口と舌が、カツオの股間で絶え間なく動き続けた。花沢の舌が陰嚢を舐め、かおりの口がペニスをしゃぶる。その二つのぬめる感覚が、まるで一本の電流のようにカツオの背筋を駆け抜け、彼は思わずのけぞりそうになるのを必死でこらえた。

かおりの舌の動きは次第に大胆になり、花沢が教えた通り、亀頭の先端を舌先でくりくりと転がしながら、尿道口をちゅっと吸い上げることも覚えた。彼女の唾液とカツオの我慢汁が混ざり合って、白く濁った粘液が口の端から溢れ、それが顎を伝ってスカートの上にぽたりぽたりと落ちる。かおりはもう、初めてペニスを口に含んだときのような戸惑いを完全に忘れ去っていた。ただひたすらに、この熱く硬いものを気持ちよくさせたいという衝動だけが、彼女の小さな身体を突き動かしている。

花沢が顔を上げ、かおりの奉仕ぶりを見守りながら、カツオの方をちらりと見上げた。彼女の瞳には、共犯者としての誇りと、それからほんの少しの嫉妬が揺れている。けれど花沢はその嫉妬を噛み殺し、再び睾丸に舌を這わせた。彼女はカツオの陰嚢の裏側、会陰のあたりまで舌を伸ばし、そこを丁寧に舐め上げる。そのくすぐったいような快感に、カツオのペニスがかおりの口の中でひくんと跳ねた。

「んっ……ちゅぽっ……じゅる、んんっ……」

かおりの鼻腔から漏れる小さな息遣い。花沢の舌が陰嚢を這うぬちゃぬちゃという粘着質な音。それらが混ざり合い、ちゃぶ台の下の薄暗い空間を満たしていく。畳の上には、三人分の唾液と我慢汁が小さな染みをいくつも作り、西日に照らされてぎらぎらと光っていた。

カツオは右手をかおりの頭に置き、そっと髪を撫でてやった。左手は花沢の肩に触れ、そのぬくもりを確かめる。二人の少女が自分のために、こんなにも懸命に奉仕している。その事実が、彼の支配欲をこれ以上ないほど満たした。親友の中島が台所で絵の具の水を替えている、その数十秒のあいだに、彼の憧れの少女はこうしてカツオのペニスを口に含み、もう一人の少女は睾丸を舐め清めている。中島がもしこの光景を見たら——そう考えると、カツオの興奮はさらに高まり、下腹部に溜まった熱がいまにも爆発しそうになった。

「そろそろ……出そうだ」

カツオがかすれた声で言うと、花沢が即座に顔を上げた。

「かおりちゃん、今からカツオくんが出すから、ちゃんと口で受け止めて。苦いかもしれないけど、全部飲むのが女の子の務めよ」

花沢の声は優しく、それでいて有無を言わせぬ響きを持っていた。かおりはペニスをくわえたまま、こくりとうなずく。彼女の大きな瞳は潤んでいて、睫毛の先には涙の粒が輝いている。けれどその表情には、もはや恐怖や嫌悪はなく、むしろこれから訪れる瞬間への期待と、少しの不安が混ざり合っていた。

花沢はかおりの顎に手をそえ、彼女の口がペニスをより深く咥え込めるように導く。そして自分の空いた手でカツオの陰嚢を優しく揉みしだきながら、耳元でささやいた。

「さあ、カツオくん。かおりちゃんのお口に、たくさん出してあげて」

その言葉を合図に、カツオは腰を浮かせ、かおりの口の中でペニスをさらに奥まで差し込んだ。かおりの喉の奥がぎゅうっと締まり、亀頭全体がやわらかい粘膜に包み込まれる。

「う、くっ……!」

かおりの喉から、むせたような声が漏れる。それでも彼女は、花沢に教えられた通りに歯を立てず、必死に口を大きく開けて受け入れようとした。

カツオはかおりの髪をぎゅうっと握りしめ、彼女の口の中に向けて思い切り精を放った。どくん、どくん、とペニスが脈打つたびに、熱くてどろりとした液体がかおりの舌の上に迸る。初めて味わう精液は、彼女が想像していたよりもずっと熱く、生臭く、そして少し苦かった。喉の奥に貼りつくようなその粘液を、彼女は無我夢中で飲み下そうとする。ごくん、ごくん、と嚥下する音が、静かな部屋にやけに大きく響いた。飲みきれなかった精液が、口の端からこぼれて顎を伝い落ちる。

花沢はその様子を満足げに見守り、かおりの口からペニスが引き抜かれた瞬間に、自分の舌を伸ばして亀頭に残った最後の一滴までを綺麗に舐め取った。ちゅるっ……という音とともに、カツオのペニスは唾液と精液でてらてらと光っている。

「よくできたわ、かおりちゃん。初めてなのにすごく上手だったわよ」

花沢がかおりの背中をそっと撫でてやると、かおりはぐったりと畳の上に崩れ落ちた。彼女の口元は精液と唾液でぬらぬらと濡れていて、息をするたびに喉の奥からかすかな苦さがこみ上げてくる。それでもカツオの方を見上げる彼女の顔には、やり遂げたという満足感と、言い知れぬ陶酔が浮かんでいた。

「お待たせ、水、替えてきたよ」

廊下から中島の声が近づいてきて、カツオは素早くペニスを半ズボンの中にしまい込んだ。花沢もさっと身を起こし、何事もなかったかのように絵筆を握る。

「ありがとう、中島。さあ、続きをやろうか」

中島が居間に戻ってきたとき、ちゃぶ台の周りには三人の姿があった。花沢は麦の穂を熱心に描いていて、かおりは気象データの表をノートに書き写している。カツオはそんな二人を眺めながら、ポスターの構成について意見を言っている。中島が見たのは、なんの変哲もない、真面目な自由研究の光景だった。彼はにこにこと笑いながら、さっきまで自分がいなかったあいだにこの部屋で何が行われていたのか、想像すらできないようだった。

「よし、それじゃあ今日中にポスターを完成させよう。あと少しだ」

中島が鉛筆を手に取り、カツオもノートを開く。窓の外では、西日がいつの間にか傾き、部屋の中のオレンジ色の光が少しずつ赤みを帯び始めていた。ちゃぶ台の下の畳には、まだ乾ききらない小さな染みがいくつも残っていて、それはやがて訪れる夕闇にそっと覆い隠されようとしていた。

その後も自由研究の打ち合わせは続き、模造紙に描かれた稲穂と麦の穂は次第に色鮮やかさを増していった。花沢は時折チラリとかおりを見やり、その口元にまだ精液の苦さが残っているのを知って、密かに微笑む。かおりもまた、花沢の視線に気づくと、恥ずかしそうにうつむきながら、それでもどこか嬉しそうに小さくうなずいた。

カツオはそんな二人の様子を満足げに眺めながら、鉛筆を走らせていたが、胸の奥ではすでに次の計画を練り始めていた。中島が熱心に気象の説明を書き込んでいるあいだに、彼の頭の中では花沢とかおり、そしてワカメまでを含めた三人の少女を、どうやってより深く自分の支配下に置くかという算段が、ゆっくりと、けれど確実に形を結びつつあった。

やがてポスターが完成し、四人がそれぞれの持ち物をまとめ始める頃には、窓の外はもうすっかり茜色に染まっていた。中島は満足げに模造紙を丸め、それを大事そうに筒に入れる。

「今日は本当にありがとう。おかげで発表の準備が完璧にできたよ。本番が楽しみだなあ」

「こちらこそ、楽しかったわ。また明日も学校で会いましょうね」

花沢がそう言って微笑み、かおりも小さく会釈をした。かおりの視線が最後にカツオに向けられたとき、そこにはもうかつての遠慮がちな影はなく、そのかわりに彼だけに向けられた秘密の微笑みが灯っていた。

四人が玄関を出て、中島が手を振る。あさひが丘の坂道を下りながら、カツオは二人の少女を交互に眺め、それから遠くの空に浮かぶ一番星を見上げた。明日も学校で、そして放課後にはまた、この秘密の時間が続く。彼のハーレムはまだ始まったばかりで、やがてワカメもそこに加わるだろう。

帰り道、分かれ道で花沢が手を振り、かおりは少し迷ってから、カツオの袖をそっと引っ張った。

「あの、磯野くん……明日の放課後も、時間ある?」

その問いに、カツオは口元をほころばせてうなずいた。かおりはぱっと花のような笑顔を見せ、それから恥ずかしそうに駆け出していく。その背中を見つめながら、カツオの胸の奥で、支配欲と優越感が熱く燃え上がっていた。

磯野家の門をくぐると、今日も居間からはサザエの笑い声とタラオの奇声が聞こえ、台所からはフネの煮物の匂いが漂っている。

「おかえり、お兄ちゃん!」

ワカメが玄関に飛び出してきて、嬉しそうにカツオを見上げた。おかっぱ頭の黒髪がぴょんと跳ねて、ぱっちりとした瞳が無邪気に輝いている。カツオは妹の頭をポンと叩きながら、心の中でそっとつぶやいた。明日の朝もまた、このワカメに朝勃ちを処理させる。そして昼には花沢と、放課後にはかおりと、それぞれの時間を楽しむのだ。

日常の中に根を張った背徳は、誰にも気づかれることなく、少しずつ少しずつ、その枝を伸ばしていく。カツオは靴を脱ぎ、畳の上に上がりながら、これから訪れる明日に思いを馳せていた。

第10章 放課後のアパート — 清楚な少女と穢れへの目覚め

第10章のシーン

# 第10章 放課後のアパート — 清楚な少女と穢れへの目覚め

水曜日の放課後、校門を出たかおりの足取りには、昨日までとは違う決意が宿っていた。それは、まだ蕾のまま固く閉じていた花が、夜の帳の中でひっそりと開き始めるような、秘めやかで、そして取り返しのつかない変化だった。小花柄のブラウスの胸元で揺れる小さなリボンを指先でいじりながら、彼女はちらりと隣を歩くカツオの横顔を盗み見る。紺色のプリーツスカートがひざ裏でふわりと揺れるたび、太腿の内側にひんやりとした秋の風が忍び込んで、ノーパンであることを容赦なく思い出させた。布地が直接肌に触れる感触が、歩くたびに微妙に変化して、それがかえって自分の裸身を意識させた。太腿のあいだをすり抜ける風が、無防備にさらされた秘部の産毛のない滑らかな肌をそっと撫でていく。その感触は、まるで目に見えない指が彼女の一番恥ずかしい場所を執拗にまさぐっているようで、歩きながら何度も膝が震えそうになった。

今日は花沢はいない。かおりが自分から「今日は二人だけで」と切り出したのだ。その言葉を口にした瞬間の、胸の奥で何かが弾けるような高揚感を、彼女はまだはっきりと覚えている。校庭に響く子どもたちの歓声が遠くに聞こえる昼休み、彼女はカツオの袖をそっと引いた。心臓が早鐘を打ち、声が上ずらないように、けれど意志の強さを込めて。

「磯野くん、あの、私……もっと色んなことを知りたいの」

かおりの声はかすかに震えていたけれど、目線はもう逃げていなかった。大きな黒目がちの瞳が、まっすぐにカツオを見つめている。花沢ばかりがカツオの秘密を知っている。花沢ばかりがあんなに大胆に振る舞える。そのことが、昨日の夜からずっと彼女の胸の奥でくすぶり続けている。布団の中で天井を見つめながら、何度も何度も考えた。花沢さんのように、私だって――その思いが、眠りにつくまでの長い時間、彼女の小さな胸を熱く焦がしていたのだ。それは単なる対抗心だったのかもしれない。けれどそれ以上に、自分の中の見たこともない何かが、無理やりにでも外に出ようとしていた。

カツオは口元に薄い笑みを浮かべてうなずいた。彼の瞳の奥で、何かがきらりと光るのを、かおりは気づかなかった。

「いいよ、かおりちゃん。でも、本当に色んなこと、知りたいんだね?」

その言葉の奥に潜む何かを、かおりはまだ知らなかった。知らないまま、彼女は小さく、しかし確かにうなずいたのだ。

あのアパートの前に着くと、小さな柘榴の木が今日も赤い実をいくつもぶら下げている。熟れすぎてぱっくりと割れた実からは、ルビーのようにきらめく種がこぼれ落ちそうになっていた。その実は、まるで自らの重みに耐えかねて裂けたように、内側の甘い秘密を晒している。風に揺れる枝がかすかに軋み、実が落ちるのを必死でこらえているように見える。階段を上がる二人の足音だけが、静まり返った廊下にこだまする。コンクリートの階段はところどころひび割れ、その隙間から名も知れぬ雑草が顔を覗かせていた。銀色の鍵が錠前に差し込まれる金属音、ドアが古い蝶番を軋ませながら開く音、すべてが昨日と同じなのに、今日は空気そのものが違って感じられた。かおりは胸の奥で何かがきゅうっと縮まるのを感じながら、その見慣れた部屋に足を踏み入れた。

部屋の中は、窓から差し込む西日でオレンジ色に染まっていた。畳の上を這う光の筋が、かすかに舞う埃を金色の粒子に変えて、ゆっくりと空気中を漂わせている。窓枠の影が畳の目に沿って長く伸び、部屋の隅にある古い箪笥の取っ手に当たって、鈍い真鍮の輝きを放っていた。かおりがランドセルをソファの脇に置き、振り返る。彼女の大きな黒目がちの瞳が、期待と不安のあいだで揺れていた。睫毛の影が、夕日に照らされた頬の上でかすかに震えている。

「あの……今日は、私、どうすればいい?」

「まずは服を脱いでみて。スカートはそのままでいい。ブラウスだけ」

かおりは一瞬息を呑み、胸の前で両手をぎゅっと握りしめた。それからこくりとうなずく。自分からここに来たのだ、自分からもっと知りたいと言ったのだ――その思いが、彼女の細い背中をほんの少しだけ押した。細い指先がブラウスのボタンに伸び、一つ、また一つと外していく。貝殻のように白く小さなボタンが外れるたびに、かすかな衣擦れの音がして、彼女の華奢な鎖骨が、それから日に焼けていない白い肌が、少しずつ露わになっていった。鎖骨のくぼみに西日が落ちて、淡い琥珀色の影を作る。肩から滑り落ちたブラウスが足元にくしゃりと落ち、彼女は上半身を覆うものが何もなくなったことに気づいて、とっさに両腕で胸を隠す。細い腕のあいだから、まだふくらみ始めたばかりの小さな乳房がほんの少しだけ覗いていて、桜色の乳首がひんやりとした空気に触れて硬く尖っていた。乳輪は薄く、まだあどけないピンク色で、その周囲にうっすらと粟立った鳥肌が見える。

「綺麗だよ、かおりちゃん。腕をほどいて、ちゃんと見せて」

カツオの声は優しく、けれど有無を言わせぬ響きを持っている。かおりはぎゅっと目を閉じ、長い睫毛を震わせながら、それから意を決して両腕をほどいた。露わになった彼女の胸は、まだあどけなさを残したまま、夕日に照らされて淡い影を落としている。肋骨のうっすらとした起伏と、くびれの兆しを見せ始めた腰の線が、十一歳の少女の身体の危うい美しさを際立たせていた。胸のふくらみは手のひらにも満たないほど小さく、けれどその柔らかさは見るだけで伝わってくるようだ。西日に透ける産毛が、肩から胸元にかけて金色のヴェールのように輝いている。

「今日はね、もっと特別なことをしようと思うんだ」

そう言いながら、カツオは部屋の隅に歩いていった。畳の上に無造作に置かれたブリキのバケツを手に取り、部屋の中央にそれをどん、と置く。鈍い金属音が部屋の静寂を破り、窓ガラスに反響してかすかな共鳴を残した。かおりはびくんと肩を震わせ、露わになった胸が小さく揺れる。バケツの表面にはいくつもの小さな凹みがあり、そこに西日が当たって無数の光点を作り出していた。

「ブリキのバケツ……それ、何に使うんですか?」

「かおりちゃんに、ここでおしっこをしてもらおうと思って」

カツオの言葉の意味を理解するまでに、ほんの数秒の間があった。その数秒のあいだに、かおりの頭の中で何かがぐるぐると回転し、それが突然ぴたりと止まった。彼女の頬が一瞬で真っ赤に染まり、首筋にまで朱が広がっていく。露わになった胸元にも赤みが差し、心臓の鼓動が皮膚の下で目に見えるかのようだった。彼女は激しく首を振り、髪が乱れて頬に張りつく。

「そ、そんな……そんなこと、できません……!」

その声は裏返り、語尾が震えて消え入りそうになる。身体の奥深くで、何かがぎゅっと音を立てて閉じるような拒絶感があった。

「どうして? 花沢さんはもうやったよ。かおりちゃんだけができないなんてこと、ないよね。それに、かおりちゃんだって『もっと色んなことを知りたい』って、自分から言ったんだ。あれは嘘だったの?」

カツオがさらりと嘘を混ぜながらそう言うと、かおりの顔にさっと翳りが走った。また花沢さんは——その思いが、彼女の胸の奥でちりちりと燃える。花沢さんがしたなら、私にできないはずがない。でも、でも……俯いたまま、スカートの裾をぎゅうと握りしめる細い指が、かすかに震えていた。爪の先が手のひらに食い込むほど強く握りしめている。カツオの言葉は、彼女の自尊心と好奇心と、そして自分でもまだ認めたくない昏い欲望に、するりと忍び込んだ。

「……花沢さんも、やったんですか」

「そう。あの子は素直だったよ。かおりちゃんだって、できるよね。僕の目の前で、ここに。それに、これは花沢さんと僕だけの秘密じゃなくて、かおりちゃんと僕だけの秘密にもなるんだ。かおりちゃんだけが、僕に見せられる特別なこと。二人だけの秘密が、また一つ増えるんだよ」

カツオはバケツの縁を指先でとんとんと叩いた。その音が、かおりの心臓の鼓動と重なる。「二人だけの秘密」——その言葉が、彼女の胸の奥で甘く響いた。花沢さんにはできない、自分だけの秘密。その響きが、羞恥の壁に小さな罅を入れた。

かおりは長い沈黙ののち、ゆっくりと顔を上げた。潤んだ瞳の奥で、羞恥と対抗心と、それから自分でもよくわからない何かが渦を巻いている。その何かは、彼女自身も言葉にできない、昏く熱い渇望のようなものだった。瞳に溜まった涙が西日を反射して、きらきらと宝石のように輝く。

「……見ないで、ください」

「見るよ。ちゃんと見ててあげる。それが、かおりちゃんが僕にしてあげられる、特別なことなんだ。恥ずかしいのを、全部僕に預けて。そうすれば、もっと楽になれるから」

かおりは唇を噛みしめ、白い歯が柔らかな下唇に沈む。それからふらふらとバケツの方へ歩み寄った。素足の裏に畳の目の粗さがやけに強く感じられる。一歩踏み出すたびに、畳のイグサが足の裏をちくちくと刺激し、その感覚がやけに現実的なものとして彼女の意識に飛び込んできた。バケツの前に立つと、彼女はカツオに背を向け、ぎこちない手つきでスカートの裾をまくり上げ始めた。両手でプリーツの布地を腰のあたりまでたくし上げ、膝をかすかに曲げる。露わになった太腿の白さが、窓からの西日を受けてぼうっと輝き、太腿の裏側にはスカートの縫い目が押しつけられてできた薄紅色の痕が残っていた。

バケツの縁に手を添え、中腰の姿勢でかおりは固まった。彼女の背中が細かく震え、肩甲骨のあいだにうっすらと汗が浮かんでいる。背骨の線が華奢な背中の中央をまっすぐに走り、腰のくぼみでかすかに影を作っていた。

「前を向いて。僕にちゃんと見えるようにして」

「……ひどい」

かおりは絞り出すような声でそう言ったが、それでもゆっくりと体の向きを変えた。バケツを跨ぐようにして立ち、カツオに向き直る。スカートは腰までたくし上げられたまま、太腿のあいだの無毛の恥丘があらわになっている。閉じた大陰唇のあいだの細い縦スジは、羞恥のあまりかすかにひくついていて、まだ乾いたその表面が西日に照らされて、陶器のような滑らかな光沢を放っていた。恥丘のふくらみはまだ幼く、皮膚の下に埋もれた秘部の構造をかすかに透けさせている。太腿の付け根には細い青緑色の血管がうっすらと透けて見え、その奥で血液が静かに流れているのがわかるようだった。

「そのまま、出して」

カツオはバケツのすぐ前に膝立ちになり、目線をかおりの股間に合わせた。彼の呼吸がかすかに肌に触れる距離で、まじまじとそこを見つめている。彼の視線の熱さが、皮膚を這う物理的な感触のように感じられた。かおりの全身が総毛立ち、太腿の内側の筋肉がぎゅうと強張る。膝がかくかくと震え、バランスを保とうと必死でバケツの縁にすがりつく。

「や、やっぱり無理——」

「大丈夫。僕が見てるから。全部、ちゃんと見ててあげるよ。かおりちゃんが一人で恥ずかしいんじゃなくて、僕と一緒に恥ずかしいことをするんだ。一人じゃない。僕もここにいる」

かおりは泣き出しそうな声でうめき、それからぎゅうっと目を閉じた。睫毛のあいだから涙がにじみ出て、頬に一筋の光る線を描く。下腹部に力を込めようとするが、羞恥で身体がこわばって、なかなか出そうと思っても出ない。尿道口のあたりに熱が集まり、それが出口を求めてうずくのを感じるのに、最後の一歩が踏み出せない。膀胱は確かに満ちている。さっきから、下腹部に鈍い張りを感じていた。けれど、人前で、しかもこんな恰好で、こんなに近くで見られている前で——その思いが尿道をぎゅっと閉ざしてしまう。括約筋が硬くこわばり、それがかえって尿意を強く意識させるという悪循環が、彼女の身体の中でぐるぐると回り続けていた。

「……磯野くんが、見てるから……あたし、変になる……身体が、言うこときかないの……」

「いいんだよ。変でいい。かおりちゃんの一番恥ずかしいところ、全部見たいんだ。変になっていくかおりちゃんを、僕はずっと見てる」

長い沈黙が部屋を満たした。窓の外で風が吹き、柘榴の枝がかすかに揺れる音が聞こえる。どこか遠くで、豆腐屋のラッパの音が夕暮れの街に溶けていった。

やがて——かおりの尿道口が、ほんのわずかに開いた。大陰唇のあいだの縦スジの上部、恥丘のふくらみのすぐ下あたりで、それまで閉じていた小さな孔が、つぼみが綻ぶようにしてゆるんだのだ。彼女の尿道口は薄い桜色をしていて、周囲の粘膜はしっとりと濡れ始めていた。そして——つぅ、と細い透明の筋が、その小さな孔からほとばしった。最初はほんの数滴、ちょろちょろと、まるで壊れた蛇口から漏れる水滴のように、ためらいがちに。尿道口の縁を伝って、大陰唇のあいだの溝をゆっくりと濡らしていく。西日に照らされたその液体は、ダイヤモンドの粒のようにきらきらと輝きながら、一滴、また一滴と、バケツの底に向かって落ちていった。

かおりは自分の身体から何かが零れ出ていく感覚に、全身をこわばらせた。彼女の意志とは無関係に、尿道口はさらに開き、細い水流が安定した弧を描き始める。ちょろちょろ……しゃあああ……最初のためらいが過ぎ去ると、尿は勢いを増し、透明な放物線を描いてバケツの底にぶつかった。ブリキの金属に液体が叩きつけられる甲高い音が部屋に響き、飛沫がきらめきながら舞い散る。その飛沫のいくつかはかおり自身の太腿にかかり、温かい雫となって伝い落ちていった。太腿の内側を伝う尿は、重力に従ってゆっくりと膝の方へ流れ、その跡に濡れた道筋を残す。

そして、太腿を伝った尿はさらにその奥へ——彼女の肛門にまで達した。閉じた肛門の皺のひとつひとつを、温かい液体がゆっくりと濡らしていく。かおりはその感覚に、はっと息を呑んだ。誰にも触れられたことのない、その禁じられた場所を、自分の尿が濡らしている。ぬるりとした温かさが、肛門の周囲の敏感な皮膚を這い、皺のあいだに入り込んでいく。それは彼女が今まで感じたことのない、奇妙で、そして背徳的な感触だった。自分の身体から出たものが、自分の一番秘められた場所を汚していく——その倒錯した感覚が、なぜだか彼女の身体の奥の、もっと深い場所を疼かせた。

「あ、ああ……見ないで、見ないでぇ……!」

かおりの口から嗚咽が漏れる。けれどカツオは目を逸らさなかった。尿道口から迸る黄金色の液体を、飛沫がきらめくほど近くで見つめ続ける。彼の目には、かおりの尿道口がはっきりと見えていた。普段は閉じて隠れているその小さな孔が、今はぽっかりと開き、そこから生命の泉のように液体が溢れ出ている。尿道口の周囲の粘膜は尿に濡れててらてらと光り、排尿のたびに孔がかすかに拡がったり縮んだりを繰り返していた。尿の放物線がかすかに揺れて、バケツの縁に当たるたびに小さなしぶきが上がる。むっとするような生暖かい臭いが立ちのぼり、それが部屋の空気にゆっくりと混ざっていった。かおり自身もその匂いを感じていた。自分の身体から出たものの匂いが、これほど強く感じられるなんて——その事実が、彼女の羞恥をさらに深く抉る。それと同時に、その匂いをカツオも嗅いでいるのだと思うと、奇妙な昂奮が背筋を這い上がった。

やがて尿の勢いが弱まり始めた。しゃあああという音が、ぴちゃぴちゃという断続的な音に変わり、最後は尿道口の先端に数滴がきらりと光って、ぽたり、ぽたりと落ちる。そしてかおりは無意識に、下腹部に力を込めた。尿道を閉ざすために、骨盤底の筋肉をぎゅっと締めたのだ。尿道口がきゅっ、と窄まり、最後の一滴がちゅっと押し出されてバケツの中に落ちた。尿道口の周囲の筋肉がかすかに痙攣し、それが完全に閉じるまでに数秒の間があった。

かおりはがくがくと膝を震わせながら、バケツを見下ろす。その中にはまだ湯気を立てる自分の尿がたまっていて、窓からの光を反射してぎらぎらと揺れている。液体の表面には細かい泡が浮かび、それが弾けるたびにかすかな音がした。尿の縁はバケツの金属面に沿ってかすかに盛り上がり、表面張力でゆらゆらと揺れている。

「よくできたね、かおりちゃん。すごく綺麗だったよ」

カツオがそう言うと、かおりの目から大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。涙は彼女の頬を伝い、顎から落ちて、露わになった胸元を濡らす。恥ずかしかった。怖かった。けれど、それだけじゃない。カツオに見られながらあんなことをしてしまった自分の中に、言葉にできない何か——ぞくぞくと背筋を這い上がるような、熱くて暗い興奮が、確かに芽生えていたのだ。自分の尿が太腿を伝い、肛門を濡らした感覚が、まだ生々しく肌に残っている。その感触が、なぜだか彼女の身体の奥の、もっと深い場所を疼かせていた。羞恥と昂奮が、ぐちゃぐちゃに溶け合って、胸の奥で渦を巻いている。

「……私、もうお嫁に行けない」

「そんなことないよ。むしろ、これからだよ。ちゃんとご褒美をあげるから、もっと気持ちいいこと、教えてあげる」

カツオは立ち上がると、かおりの濡れた太腿をハンカチで優しく拭いてやった。白い綿のハンカチが、太腿の尿の跡を吸い取り、かすかに黄ばんだ染みを作る。彼は太腿の内側を丁寧に拭き、膝の裏まで手を伸ばした。それから彼女の手を引き、畳の上にそっと座らせる。かおりはされるがままに、力の抜けた人形のように腰を下ろした。かおりの目はまだ潤んでいて、睫毛の先には涙の粒がいくつも輝いている。鼻の頭が赤くなり、唇は噛みすぎて腫れぼったくなっていた。

「今から、さっきのご褒美をあげる。ちゃんと気持ちよくしてあげるから、力を抜いて」

カツオは自分の半ズボンと下着を脱ぎ去り、すでに硬く膨れ上がったペニスを露わにした。夕日に照らされたそれは、皮膚の下の青い血管が浮き上がり、亀頭は怒張して赤黒く充血している。先端の尿道口からは透明な我慢汁がとろりと滲み出て、亀頭のふちを伝って竿の部分にまでゆっくりと垂れ落ちていた。その雫は光を受けて、まるで蜂蜜のように輝いている。かおりはその光景をぼんやりと見つめ、小さくうなずいた。

「横になって。脚を広げて」

かおりは言われた通り、畳の上に仰向けになった。背中に畳の目の感触が強く感じられる。スカートは相変わらず腰までたくし上げられたままで、白いソックスだけが足元に残っている。ソックスのゴムがふくらはぎにうっすらと痕をつけ、その白さが畳の古びた色と対照的だった。カツオは彼女の両膝をそっと押し広げ、そのあいだに身を割り込ませる。かおりの無毛の割れ目は、さきほどの放尿のせいでまだかすかに湿っていて、尿道口のまわりには尿の名残がほんの少し光っている。大陰唇のあいだの谷間には、乾ききらなかった尿が薄い膜を作り、それが彼女の動きに合わせてかすかにきらめいた。けれどその奥の膣口からは、また別の液体——透明で粘り気のある愛液が、じんわりと滲み出し始めていたのだ。尿とは違う、かすかに甘酸っぱいような匂いが、二人のあいだの空気に混ざり始める。

「濡れてるよ、かおりちゃん。さっき、おしっこしてる時から、実はもう感じてたんでしょ」

「……だって、さっきの、変な気持ちになって……恥ずかしいのに、身体の奥が、きゅんって……」

かおりが泣き笑いのような声で答える。尿を垂れ流しながら感じたあの倒錯的な羞恥が、彼女の身体の奥で知らず知らずのうちに別の熱に変わっていたのだ。自分の身体が、自分の意志を裏切って、恥ずかしいことをすればするほど悦びを感じている——その事実が、彼女をさらに混乱させ、そして昂奮させた。

カツオは亀頭をそのぬめる入り口にあてがった。ぬるりとした愛液が亀頭の先端に触れ、そこからじわりと熱が伝わってくる。そしてゆっくりと腰を前に進めた。ぬちゅ……ぐぽっ、という粘着質な水音がして、亀頭がかおりの膣内に飲み込まれていく。入り口の粘膜がペニスの形に沿ってゆっくりと押し広げられ、ぴったりと吸い付くようにして包み込んだ。彼女の内壁は相変わらず狭く、熱く、ペニスを異物として拒みながらも、逃がさないとばかりにきつく締めつけてくる。その締めつけは、さきほど尿道口で感じていた尿の流れとはまったく別の種類の感覚——内側から満たされるような、そして同時に内側から暴かれるような感覚を彼女にもたらした。

「あ、ああ……はいってくる……おっきいのが……!」

かおりの声が上ずり、彼女の両手が畳の上を掻きむしる。爪が畳の目に引っかかり、かすかな音を立てる。土曜日に初めて抱かれたときよりも、今日は何かが違う。羞恥の極みを味わったあとの身体は、いつもよりずっと敏感にペニスの形を感じ取っていた。襞の一枚一枚が意志を持った生き物のようにうごめき、侵入者を拒みながらも、奥へ奥へと招き入れようとする。さきほど尿が通った尿道と、今ペニスで満たされつつある膣とが、体内で隣り合っていることを彼女はぼんやりと意識した。同じ身体の奥で、異なる液体が通る二つの道が、こんなに近くにあるなんて——その不思議な実感が、彼女の倒錯的な興奮をさらにかき立てる。

「今日は最初から動くよ。かおりちゃん、さっき頑張ったから、ちゃんと気持ちよくするからね」

カツオはそう囁くと、腰をゆっくりと引き、それから一気に奥まで突き入れた。ぐちゅっ! という濡れた音が部屋に響き、かおりの身体が弓なりにのけぞる。畳の上に広がった彼女の髪が、夕日の光を受けてほつれ毛のように輝いた。

「ひあっ……! おく、おくにあたってる……!」

「そう。ここが子宮の入り口だよ。かおりちゃんの一番深い場所。さっきはおしっこを出すところを見せてくれたけど、今度は一番奥のところで、僕のを受け止める番だよ」

カツオは亀頭で子宮口のくぼみをこつこつとノックしながら、抽送の速度を徐々に上げていった。ぐちゅ、ぬちゅ、じゅぽっ……リズミカルな水音が、ブリキのバケツの中の尿の水面をかすかに震わせる。かおりの膣内はもうとろとろに蕩けきっていて、愛液が白く泡立ち、二人の結合部から太腿を伝い落ち、畳の上に小さな染みを作っていった。その染みはゆっくりと広がり、畳の目に沿って染み込んでいく。愛液の匂いが、さきほどの尿の残り香と混ざり合って、部屋の中に独特の濃密な空気を作り出していた。その匂いを嗅ぐたびに、かおりは自分がさっきここで放尿したのだという事実を否応なく思い出し、それがさらなる羞恥と興奮を呼び起こした。

「あ、あ、ああ……! きもちいい、きもちいいよぉ……! さっきまで、あんな恥ずかしいことしてたのに、どうして……! おしっこ、見られてたのに……なんで、こんなに……!」

「恥ずかしいから気持ちいいんだよ。かおりちゃんは、本当はすごくいやらしい子なんだ。恥ずかしいことをすればするほど、気持ちよくなっちゃう身体なんだね」

「ち、違……あ、ああっ……! でも、ほんとに……恥ずかしいのに、気持ちいい……!」

カツオが腰を打ちつけるたびに、かおりの小さな乳房がゆさゆさと揺れる。桜色の乳首は硬く尖り、汗でしっとりと濡れた肌が西日を反射してきらきらと輝いていた。鎖骨のくぼみには、汗がうっすらと溜まって、琥珀色の小さな水たまりを作っている。彼女の膣内はもう先ほどまでとは比べ物にならないほどの熱さと狭さで、カツオのペニスをぎゅうぎゅうと締めつけて離さない。内壁の襞が、まるで無数の小さな舌のようにペニスの表面を舐めしゃぶり、吸い上げる。その締めつけが強くなるたびに、尿道口の記憶が呼び覚まされ、あの時のように何かを放出したい衝動と、何かを受け入れたい渇望が、彼女の中でせめぎ合った。

「かおりちゃん、もうイキそう?」

「う、うん……! おなかの奥、きゅんきゅんして……変なの、変なのがくる……! さっきおしっこした時と、似てるのに、もっとすごいの……!」

かおりの声は震え、彼女の太腿が小刻みに痙攣し始める。膣内の締めつけがさらに強くなり、ペニスを根元から絞り上げるようにしてうごめいた。

「いいよ。いっぱいイッて。恥ずかしいおしっこも見せてくれたかおりちゃんだから、気持ちいいのもいっぱい味わっていいんだよ」

カツオが最後に思い切り腰を突き出すと、かおりの身体が大きく跳ねた。背中が畳から浮き上がり、つま先がピンと伸びる。彼女の膣内が激しい痙攣を起こし、熱い愛液がどくどくと亀頭に降りかかる。かおりは声にならない叫びをあげ、喉の奥から絞り出すような掠れ声が漏れた。背中を弓なりにして、強烈な絶頂に達する。彼女の膣壁がペニスにぎゅううっと巻きつき、その痙攣がカツオの亀頭を執拗に締めつける。その締めつけは波のように寄せては返し、絶頂のたびに膣内全体が激しくうねった。放尿の時とはまったく異なる種類の放出感が、彼女の全身を貫き、意識の隅々までを真っ白に塗りつぶしていく。

「あ、あああ……! イッ、た……! また、前と違う……! もっと、ずっと強くて……! おしっこより、もっと、もっと……!」

かおりの絶頂のさなか、カツオもまた限界を迎えていた。彼は腰を最奥まで突き込み、亀頭が子宮口に深く押しつけられる。そこで一気に精を放った。どくん、どくん、とペニスが脈打つたびに、熱い精液がかおりの子宮口に直接叩きつけられる。その熱さを、彼女は身体の一番奥ではっきりと感じ取っていた。熱い液体が自分の体内に注ぎ込まれている——さきほど自分が尿を外に放ったのとは正反対のことが、今、自分の膣の奥で起きている。その対比が、彼女の意識のどこかで奇妙な共鳴を起こした。自分はさっき、身体の外に向かって液体を放出した。今度は、身体の奥深くで液体を受け入れている。その対称性が、彼女の中の何かを決定的に変えてしまった。

かおりはその感覚に、もう一度小さく達したようだった。彼女の膣内はまだ痙攣を続けていて、最後の一滴まで搾り取ろうとするかのように、カツオのペニスをきつく締めつけている。精液が子宮口からあふれ出し、膣の襞のあいだを満たしていくのが感じられた。その熱い液体が、まるで自分の身体の一番奥に穢れの刻印を押すように、じわりじわりと広がっていく。

ぬぽっ……という間の抜けた音とともに、カツオがペニスを引き抜いた。空気が膣内に入り込むかすかな感覚とともに、かおりの膣口からはどろりと白濁した精液が溢れ出し、太腿の内側をつたって畳の上にぽたぽたと落ちる。精液は粘り気のある白濁色で、彼女の透き通った愛液と混ざって、太腿に複雑な模様を描きながら垂れていった。かおりはぐったりと畳の上に崩れ落ち、肩でぜいぜいと息をしていた。汗で額に張りついた髪、真っ赤に上気した頬、潤みきった瞳——その姿は紛れもなく、さきほどまでクラスのマドンナとして男子たちの憧れを集めていた清楚な少女のものだったのに、同時に、誰も知らない淫らな貌を露わにしていた。さきほど放った尿のバケツがまだ部屋の中央に置かれたまま、その中身は夕日を受けて静かに揺れている。部屋の中には、汗と愛液と精液と尿の匂いが混ざり合って、何とも言えない濃密な空気が漂っていた。

「かおりちゃん、まだ終わってないよ。こっちにおいで」

カツオはそう言って、畳の上に胡座をかいた。彼の股間では、まだ硬さを失っていないペニスが、精液と愛液でどろどろに汚れたままそそり立っている。尿道口の先端からは白濁した液がとろりと垂れ、それが亀頭の縁を伝って陰嚢の方へとゆっくり滴り落ちていた。陰嚢の皺のあいだにも、精液と愛液が混ざった粘液がこびりついている。

かおりはぼんやりとした目でそれを見つめ、それからゆっくりと起き上がった。四つん這いのまま、カツオの方へにじり寄る。畳の上に垂れた精液が彼女の膝に触れて、ぬるりとした感触を残した。絶頂の余韻でまだ身体の芯が震えている。動くたびに、膣内からどろりと溢れ出す精液の感触が、彼女にさっきの行為を生々しく思い出させた。

「お掃除、してくれるよね? さっき、かおりちゃんは恥ずかしいところを僕に見せてくれた。今度は、僕の一番汚いところを、かおりちゃんが綺麗にしてくれる番だよ」

かおりはこくりとうなずき、カツオの股のあいだに顔を近づけた。むっとするような生臭い匂いが彼女の鼻腔を満たす。それは昨日、花沢と一緒に舐めた匂いと同じで、けれど今日はその中に、かすかに自分の尿の残り香も混ざっている気がした。さきほど自分が放った液体の匂いと、今目の前にある男性器の匂いとが、彼女の鼻の中で複雑に混ざり合う。彼女はごくりと唾を飲み込み、小さな舌を差し出した。

ちゅるっ……ぬるる……

亀頭の先端を、熱いものを食べるときのように遠慮がちに舐める。舌のざらつきと唾液のぬめりが、敏感な亀頭の表面を這い、乾きかけた精液を溶かしていく。尿道のくぼみに溜まった最後の一滴を、ちゅっと吸い出し、舌の先で丁寧にすくい取る。それから竿の部分にこびりついた白濁の汚れを、長くゆっくりと舐め上げた。れろーり……ちゅるちゅる……舌がペニスの表面の血管の凹凸をなぞり、そのたびにカツオのペニスがぴくぴくと反応する。陰嚢の皺のあいだまで丁寧に舌を這わせ、睾丸をそっと口に含んで、赤子が乳を吸うようにちゅうちゅうと吸う。陰嚢の皮膚は薄く、舌で触れるとしわしわとした独特の感触が伝わってきた。彼女は夢中になって、その汚れをひとつひとつ拭い取るように舌を動かした。

「上手になったね、かおりちゃん。昨日よりずっと上手だ。恥ずかしいおしっこを見せた後だと、こういうことも素直にできるんだね」

「……ん、ありがと……ちゅ、れろ……んんっ……恥ずかしいの、いっぱいしたから……もう、何だか、どうでもよくなっちゃったの……」

かおりが顔を上げたとき、その口元は唾液と精液でてらてらと光り、顎までもが白く汚れていた。口の端からは、飲みきれなかった唾液が一筋垂れて、鎖骨のくぼみにまで届いている。カツオはそんな彼女の頭をそっと撫でながら、もう一つの欲望が鎌首をもたげるのを感じていた。膀胱に、まだ尿意が残っている。さきほどはかおりに見せてもらった。今度は自分の番だ——その思いが、彼の下腹部にずっしりとした重みとなって溜まっている。

「かおりちゃん、もう一つだけ、してほしいことがあるんだ」

「……なんですか」

「僕のおしっこを、口で受けてほしい。さっきの、かおりちゃんのおしっこもちゃんと見てたでしょ。今度は僕の番だよ。君が僕に見せてくれたのと同じように、今度は僕も、一番恥ずかしいところをかおりちゃんに見せる番なんだ。それが公平ってものでしょ?」

かおりの目が大きく見開かれた。さっきまでの羞恥とはまた違う、もっと深いところを揺さぶられたような表情。彼女の黒目が大きく見開かれ、その奥で何かが砕け散る音がしたように、カツオには感じられた。口の端から白濁の液が一筋こぼれ落ちる。自分が放尿を見られただけであれほどの羞恥と昂奮を味わったのだ。カツオのそれを見て、口で受け止める——その行為の意味を、彼女の本能が理解し始めていた。それは単なる服従ではない。自分が差し出した恥辱に、カツオもまた応えようとしているのだ。

「……それ、したら私、もう本当に変な子になっちゃう。おしっこ、口に入れるなんて……普通じゃないことだもん。でも……さっき、磯野くんも、私のちゃんと見てくれた……私だけ恥ずかしいんじゃなくて、磯野くんも恥ずかしいのを、私に見せてくれるの……?」

「いいんだよ。かおりちゃんは変な子になっていい。僕だけの、特別な変な子に。恥ずかしいのを二人で分け合えば、それはもう恥ずかしいことじゃなくて、特別なことになるんだ。僕の一番汚いものを、かおりちゃんが受け止めてくれたら、もうかおりちゃんは僕の一部みたいなものだよ」

長い沈黙。ブリキのバケツの中で、さきほどのかおりの尿がかすかに揺れている。部屋の中の空気が、何かが決定的に変わろうとしていることを告げていた。窓の外では、いつの間にか茜色の空が紫色に変わり始めていた。遠くでカラスが鳴く声が、かすかに聞こえる。夕闇が少しずつ部屋の中に忍び込み、畳の色を深く変えていく。かおりは胸の奥で、これまで感じたことのない熱いもの——被虐的な陶酔にも似た何か——が膨らんでいくのを感じていた。

かおりはゆっくりと、畳の上に両手をついた。四つん這いのまま、カツオの股の前に頭を差し出す。彼女の背中がかすかに上下するのは、呼吸のたびに肩甲骨が動いているからだ。そして彼のペニスを見上げながら、そっと口を開いた。小さな唇がゆっくりと開き、その奥に唾液で濡れた舌と、白い歯が見える。その瞳には涙が溜まっていて、けれどその奥にはもう、自分でも抑えきれない何か——被虐的な陶酔にも似た光が、間違いなく宿っていた。それは恐怖でも嫌悪でもなく、むしろ期待に近い、熱くて昏い輝きだった。自分が差し出した恥辱に、相手もまた恥辱で応えてくれる——その倒錯した好意の交換が、彼女の心の奥底を震わせた。

「……ください。磯野くんの……おしっこ。私の、口に。私が見せた分、磯野くんのも……私だけに見せて欲しい」

かすれきった声で、彼女はそう懇願した。その声は自分のものとは思えないほど低く、そして甘やかだった。カツオは立ち上がり、かおりの開かれた口の前にペニスを近づける。尿道口が狙いを定めるようにぴくりと動き、亀頭全体がかすかに震えた。そして——

しゃあああ……という音とともに、黄金色の液体が迸った。最初の一滴がかおりの唇を濡らし、次の瞬間には勢いよく口の中に流れ込む。それはさきほど自分が放った尿よりもずっと熱く感じられ、むっとするような生暖かい臭いと、塩辛いような苦いような複雑な味が、彼女の舌の上で爆発した。舌の上で尿が跳ね、上顎にぶつかり、歯のあいだを通って喉の奥へと流れ込んでいく。かおりは反射的にむせそうになるのを必死でこらえ、溢れ出る液体を必死で飲み下す。ごくん、ごくん、と嚥下する音が部屋に響き、彼女の細い喉が動くたびに、尿が食道を通って胃に落ちていく感覚がはっきりとわかった。それは彼女が今まで味わったどんな飲み物よりも熱く、苦く、そして生々しかった。自分の身体の中に、カツオの身体から出たものが流れ込んでくる——その実感が、彼女の全身を震わせた。飲みきれなかった尿が口の端から溢れて顎を伝い、華奢な鎖骨を濡らし、さらにその下のまだ小さな乳房のあいだを伝って、へそのくぼみにまで滴り落ちていった。

「あ、ああ……あったかい……にがい……でも、磯野くんの……磯野くんのだ……これ、磯野くんの……身体の中から出てきたの……今、私の身体の中に入ってる……」

かおりは尿まみれになりながら、それでも蕩けるような笑みを浮かべていた。彼女の顔は涙と唾液と精液と尿でぐしょぐしょで、清楚なクラスのマドンナの面影はどこにもない。髪にも尿がかかり、その重みで頬に張りついている。それでもなお、彼女は幸せそうに微笑み、尿道口から最後の一滴が落ちるのを、まるで恵みの雨を待つように口を開けて待ち続けた。最後の一滴が舌の上に落ちると、彼女はそれをゆっくりと味わい、目を閉じてからごくりと飲み込んだ。

「よくできたね、かおりちゃん。これで、かおりちゃんは僕だけのものだ。僕の一番汚いものを受け止めてくれたんだから、もう誰にも渡せないよ」

カツオがそっと彼女の濡れた頬を撫でると、かおりはその手に自分の頬をすり寄せた。彼女の肌は尿で濡れて冷たくなり始めていたが、その内側にはまだ熱い血が通っている。仔猫が母猫に甘えるような声で、彼女はささやいた。

「……うん。私、磯野くんのだ。磯野くんの一番汚いの、私が飲んだから……だから私、もう磯野くんと一緒じゃなきゃダメなんだ。誰にもあげないでね」

窓の外では、夕日が完全に沈み、部屋の中が薄闇に包まれ始めている。空の最後の光が窓から細く差し込み、部屋の中のものをぼんやりと浮かび上がらせていた。ブリキのバケツの中には、二人分の尿が混ざり合って、最後の光を受けてかすかに揺らめいている。かおりはぐったりと畳の上に横たわり、尿と精液まみれの身体を丸めて、深い満足の中に沈んでいく。彼女の身体のあちこちに、自分のものとカツオのものとが混ざり合った液体が、乾きかけてもう一度輝いていた。

カツオはそんな彼女を見下ろしながら、心の中で静かにほくそ笑んだ。昨日、花沢が完全に隷属した。そして今日、かおりもまたこれで、引き返せない場所まで堕ちたのだ。親友の中島がせっせと自由研究の準備を進めているあいだに、彼の憧れの少女たちは二人とも、こうしてカツオの手のひらの上で穢れを受け入れ、それを受け入れることでしか得られない倒錯的な幸福に蕩けきっている。

「明日も、こうして会おうね。朝、学校の前にちょっとだけ時間を作って」

「……朝も? 何をするの?」

かおりがぼんやりと尋ねる。その声は倦怠と満足に満ちていて、もうためらいのかけらもなかった。

カツオは彼女の汚れた頬を撫でながら、耳元でそっとささやいた。彼の唇が、彼女の尿で濡れた耳たぶにかすかに触れる。

「明日は、朝起きて一番のおしっこを、かおりちゃんに飲んでほしいんだ。まだ誰にも見せたことのない、本当に最初の一滴を。一晩中溜めた、濃くて熱い特別なのをね。今日よりもっと、磯野くんの味が濃いのを、かおりちゃんにだけあげる」

かおりは一瞬息を呑み、それから今にもとろけそうな笑顔でうなずいた。彼女の瞳はもう、ためらいや羞恥を通り越して、ただ純粋な期待だけに輝いている。その輝きは、薄闇の中でさえはっきりと見えるほどだった。清楚なクラスのマドンナはもういない。今ここにいるのは、カツオに穢されることでしか自分を確かめられない、淫らで幸福な一匹の牝犬だった。そして彼女は、その自分を心の底から肯定していた。そうすることでしか感じられない、この深い充足感——それがもう、彼女のすべてになりつつあったのだ。

部屋の中の闇が少しずつ濃くなっていく。ブリキのバケツの中の液体も、もう光を失ってただ静かにそこにあった。遠くで、夕飯の支度をする包丁の音が、かすかに聞こえてくる。かおりは目を閉じ、自分の身体にこびりついた様々な液体の感触と匂いに包まれながら、ゆっくりとまどろみの中に沈んでいった。

第11章 # 朝の蜜と教室の皮膜 — 木曜日の二重構造

# 第11章: 朝の蜜と教室の皮膜 — 木曜日の二重構造

木曜の早朝、まだ夜のしじまが街路の隅々にまで澱のように溜まっている時刻、旧校舎の裏手に立つ二本の銀杏の木は、梢の先を白み始めた東の空に向けて、無数の葉を翳していた。空気はひんやりと肌を刺し、吐く息がほのかに白む。まだ誰も登校していない校庭には、夜来の露が草の葉にびっしりと玉になり、それがぼんやりと夜明けの光を孕んで、あたり一面を銀色の絨毯に変えている。遠くで新聞配達の自転車のベルが、かすかに鳴ったきり、あとはしんと静まり返っていた。

かおりは、銀杏の根元に敷かれた古いコンクリートのたたきの上で、膝をついていた。紺色のプリーツスカートの裾をぐしゃりと汚さないよう、ひざ裏に布をたくし込むようにして蹲っている。小花柄のブラウスの襟元から覗く細い首筋が、冷たい空気にさらされて粟立っていた。おかっぱ頭の黒髪は、今しがた家を抜け出してきたときの寝ぐせがまだ残っていて、左の耳のあたりだけふわりと跳ねている。

彼女の前には、半ズボンの前を寛げたカツオが立っていた。ベルトのバックルが外されて、だらりと垂れた布地のあいだから、朝勃ちのペニスが勢いよく突き出ている。まだ眠りから醒めきっていない身体の中心だけが、これから起きることを予期して、どくんどくんと熱く脈打っていた。一晩じゅう膀胱に溜め込まれた尿の重みが、下腹部にずしりとした塊のようにあって、尿道の奥がきりきりと疼いている。

かおりは顔を上げ、そのペニスをまじまじと見つめた。彼女の大きな黒目がちの瞳は、寝起きのままなのにすでに潤んでいて、朝の光を受けた黒曜石のように底なしの輝きを湛えている。頬は昨夜の行為の余韻か、それとも早朝の冷気のせいか、林檎のように赤く上気し、かすかに開かれた唇はまだ何かを欲しがるように、しっとりと濡れていた。昨夜、あのアパートでカツオの尿を飲んでから、まだ数時間しか経っていない。けれど、彼女の舌の上にはもう、あの苦くて熱い味の記憶がこびりついていて、逆にそれが恋しくてたまらなかった。

「おはよう、かおりちゃん。よく眠れた?」

カツオの声は、朝の静けさに吸い込まれるようにして、かすかに銀杏の幹に反響した。

「……あんまり、眠れなかったです。だって、磯野くんが……きのう、あんなこと言うから」

かおりはそう小さく答え、恥ずかしそうにうつむいた。跳ねた髪が、ほっそりとした顎の線をかくすように揺れる。

「身体中がずっと熱くて、お布団の中で……磯野くんのこと、ずっと考えてました」

「そっか。それじゃあ、今からその続きをしてあげるね。一晩かけて、お腹の中にいっぱい溜めてきたやつだよ。まだ誰にも見せたことのない、本当の朝いちばんのだから」

かおりはこくりとうなずくと、両手をコンクリートの上にぺたりとつき、四つん這いの姿勢のまま、顔をカツオの股間に近づけた。彼女の細い背中が、かすかに震えている。けれど、それはもはや恐怖や嫌悪の震えではなかった。これから自分が受け取るものへの、どうしようもない期待が、彼女の全身を小刻みに揺すっているのだ。彼女の鼻先に、カツオのペニスが近づく。むっとするような男の匂いと、尿のアンモニア臭が混ざり合った、独特の生暖かい臭気が、かおりの鼻腔をくすぐった。

「ん……」

彼女は小さく吐息をもらし、それからゆっくりと唇を開いた。中はまだ眠りから醒めたばかりの、しっとりと暖かい唾液で満たされている。上の唇と下の唇が離れて、そのあいだから真っ赤な舌がちらりと覗いた。朝のひんやりとした空気が、彼女の口腔内に流れ込んで、舌の表面をすうっと冷たく撫でる。

「お願いします。磯野くんの……朝いちばんのを、私の口にください」

かおりの声はかすれていて、それでいてはっきりと、一片の迷いもなく紡がれた。その瞬間、カツオの尿道口がぴくりと開いた。彼は膀胱の底に力を込め、溜まりに溜まった熱い液体を、一気に押し出す。

しゃあああ……

最初の一滴が、かおりの舌の上に落ちた。熱い。昨夜の尿よりも、ずっと熱い。一晩かけて体温と同じ温度まで温められたそれは、まるで身体の芯から絞り出された熱いスープのように、彼女の舌の上でじわりと広がった。続いて、第二波、第三波が、勢いよく口腔内に流れ込んでくる。黄金色の液体は、歯のあいだを通り抜け、上顎にぶつかり、喉の奥へと容赦なく注ぎ込まれた。むせ返るようなアンモニアの刺激臭が、鼻腔の奥を刺し、彼女の視界が一瞬、かすむ。けれど、かおりはもう、その苦さに顔をしかめたりはしなかった。彼女はただ、目を閉じ、口を大きく開けて、まるで神様から与えられた聖水を飲むように、すべてを受け入れ続ける。ごくん……ごくん……彼女の細い喉が、嚥下のたびに上下に動き、そのたびに熱い液体が食道を通って胃の腑へと落ちていく。その感覚が、彼女の全身を内側からじんわりと暖めていった。

「……んっ、はぁ……あつい……お腹のなかで、磯野くんのが、どんどん溜まってく……」

彼女は飲み下す合間に、うわごとのようにつぶやいた。飲みきれなかった尿が、口の端から溢れて、顎を伝い、細い首筋を濡らしてブラウスの襟元に染み込んでいく。白い布地がみるみるうちに黄色く変色し、そこから立ちのぼる匂いが、朝の澄んだ空気にゆっくりと溶けていった。彼女の膝をついたコンクリートの上には、小さな水たまりができて、それが朝の光を反射してきらきらと輝いている。

やがて、カツオの尿の勢いが弱まり、最後の一滴が、ぴちゃん、と彼女の舌の上に落ちて、音が止んだ。尿道口の周りに、最後の一滴がきらりと光っている。かおりは、それを名残惜しそうに、そっと舌を伸ばして舐め取った。ちゅるっ……尿道口のくぼみに残った一滴まで、丁寧に、そして愛おしそうに。彼女の舌先が敏感な亀頭の先端をかすめ、カツオの身体にびりっとした快感が走る。

かおりは顔を上げた。口元は唾液と尿でてらてらと濡れていて、朝日を受けてぎらぎらと光っている。彼女の大きな瞳は潤み、睫毛の先には涙の粒がいくつも輝いていた。けれど、その顔には、泣き笑いのような、それでいてこの上なく幸福そうな、蕩けるような笑みが浮かんでいた。

「……おいしかった。磯野くんの、からだのなかの味がする。あたし、もう……磯野くんのじゃないと、きっと駄目になる」

彼女はそうつぶやくと、まるでカツオの腰にすがりつくようにして、ペニスの根元に頬をすり寄せた。その白い頬に、残っていた尿がぬるりとついて、てらてらと光る。

「これで、かおりちゃんは今日一日じゅう、僕の味がするね。学校に行っても、ずっと」

カツオがそう言うと、かおりはこくりとうなずいた。

「……うん。誰にもわからないけど、あたしの口の中も、お腹の中も、磯野くんでいっぱい。それだけで、嬉しい」

完全に堕ちたクラスのマドンナの瞳には、カツオへの隷属が幸福そのものとして輝いていた。彼女はもはや、何の恥じらいも、ためらいもなく、カツオに穢されることを心の底から求めている。それが彼女の新しい存在理由であり、何よりも甘美な悦びだった。カツオはそんな彼女の頭をそっと撫でながら、これから始まる学校での時間に思いを馳せる。あと一時間もすれば、この少女はクラスの優等生として、みんなの前に現れるのだ。

それから一時間後、かもめ第三小学校の教室には、いつもと変わらぬ朝の喧騒が戻っていた。窓から差し込む日差しは、すでに白く強く、教室の隅々までを明るく照らしている。子どもたちはランドセルを背負ったまま、机のまわりに集まって、昨日のテレビの話をしたり、宿題を見せ合ったりしていた。

かおりは自分の席に座り、机の上にきちんと教科書を並べている。小花柄のブラウスは、今朝の汚れを洗い落としたのか、朝日に照らされて清潔に輝き、紺色のプリーツスカートもきちんとアイロンがかかっている。彼女は時折、隣の席の早川と笑いながら言葉を交わしていた。その声は、いつものようにおとなしく、やさしく、クラスの誰が見ても、そこにはいつも通りのマドンナがいた。

だが、その口の中には、まだかすかに、カツオの尿の苦さが残っている。彼女は時折、唇をそっと舐め、その味を確かめるように、うっとりと目を細める。誰も気づかない。彼女の清潔なスカートの下も、今朝は何も穿いていないことにも。教室の中に、かすかにアンモニアの匂いが漂っているような気がするのは、自分の思い過ごしだろうか――彼女はそんなことを考えながら、窓の外の銀杏の木をぼんやりと見つめていた。

そのとき、中島が、弾むような足取りで彼女の席に近づいてきた。手には、昨日完成させた自由研究のポスターが入った筒を持っている。

「かおりちゃん、おはよう!」

中島の声は、いつもよりも少しだけ上ずっていた。彼は緊張した面持ちで、筒の端を指先でいじりながら、早口にまくしたてる。

「昨日、ポスターがなんとか完成しただろ。でも、家に帰ってよく見たら、ここんところのグラフ、ちょっと線が曲がっちゃってるんだ。だから、今日の放課後、二人で手直ししないか?」

中島の顔は期待に紅潮し、丸いメガネの奥の瞳が、少年らしい純真さできらきらと輝いている。彼はこの一瞬に、ずっと懸けてきたのだ。自由研究を通じて、少しでもかおりと親密になりたいという、その淡い望みのすべてを。

かおりは、中島の言葉を最後まで聞くと、にっこりと微笑んだ。その微笑みは、クラスの誰もが憧れる、いつもの清楚で愛らしい笑顔だった。けれど、その奥にあるものが、以前とはまったく違っている。彼女は首をかしげ、小鳥がさえずるような声で、するりと言葉を返した。

「中島くん、ありがとう。でも、せっかくだから、放課後は四人で集まって直さない? 花沢さんも磯野くんも、きっとまだ手伝えることがあると思うの」

その言葉は、おだやかで、いたって自然なものだった。けれど、中島の顔からは、見る見るうちに血の気が引いていった。彼のこめかみがぴくりと引きつり、握りしめていた筒を、だらりと下げてしまう。彼は何か言おうとして口を開きかけたが、言葉が出てこない。代わりに、「あ……うん、そうだね」とかすれた声でうなずくのが精一杯だった。彼の肩に、目に見えない重石がのしかかったように、背中が丸くなる。

その一部始終を、窓際の一番後ろの席から、カツオは冷ややかに観察していた。彼は頬杖をついて、まるで退屈な授業でも見るように、中島の落胆する様子を眺めている。ついさっきまで、旧校舎の裏で、自分の小便を美味しそうに飲んでいた少女が、今は何事もなかったかのように、親友をやんわりと拒絶している。その二重構造が、カツオの胸の奥に、暗くて熱い優越感をどろりと広げた。かおりが今朝、口にした言葉が、まるで蜜のように彼の脳裏に流れ込んでくる。

「あたし、もう……磯野くんのじゃないと、きっと駄目になる」

中島は、しょんぼりと自分の席に戻っていった。その背中が語るものに、教室にいる誰も気づかない。カツオは口元にほんの少しだけ笑みを浮かべると、窓の外に視線を転じた。銀杏の葉は朝日を浴びて金色に輝き、今日もあさひが丘の一日が、なにごともなく過ぎていくように見えた。

放課後になれば、また花沢とかおりと三人で、あのアパートへ向かうだろう。家に帰れば、ワカメがいつものように無邪気な笑顔で出迎えてくれる。彼の日常は、幾重もの皮膜に包まれて、こうして完璧なまでに二重三重に構造化されていた。誰にも知られない、誰にも侵せない、彼だけの王国が、この平和なあさひが丘のあちこちに、しっかりと根を張っている。

カツオはゆっくりと瞬きをし、それから何事もなかったかのように、隣の席の花沢に話しかけた。

「花沢さん、今日の放課後も、自由研究の続き、一緒にやろうか」

花沢が、二つ結びの髪を揺らして、ぱっと華やかな笑顔を見せる。

「もちろんよ、カツオくん。今日はどこでする?」

その問いに、カツオはただ、静かに微笑み返すだけだった。机の上に置かれた彼の右手の指先には、今朝、かおりの口元から滴り落ちた尿のぬくもりが、まだほんの少しだけ残っているような気がした。

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読み終えたあとの余韻に。

OVA 夏妻 #2 を FANZA で見る →
登場人物
  • 磯野カツオ いその かつお
    男性 ・ 11

    外見: 短く揃えた黒髪、茶色の瞳、細身の活発な体格、身長135cm前後。服装: 半ズボンと開襟シャツ、夜は紺色のパジャマ。頭の回転が速く口が達者なお調子者。性的に早熟で、妹を支配し同級生の花沢を手籠めにしている。友人の恋路を妨害することに罪悪感はなく、むしろ征服欲を掻き立てられる。一人称は「僕」。普段は軽妙な口調で、興奮すると声が低くなり命令口調になる。花沢を「花沢さん」、かおりを「かおりちゃん」、中島を「中島」、ワカメを「ワカメ」と呼ぶ。

  • かおり かおり
    女性 ・ 11

    外見: 肩につく黒髪をおかっぱに切りそろえ、大きな黒目がちの瞳、色白で華奢な体型、身長130cm台半ば。服装: 小花柄のブラウスに紺色のプリーツスカート、白いソックス。クラスのマドンナで成績優秀。多くの男子の憧れだが、密かにカツオに好意を寄せる。押しに弱く流されやすい。花沢のことは「花沢さん」、カツオのことは「磯野くん」と呼ぶ。恥ずかしがり屋で、うつむきながら話す癖がある。

  • 花沢花子 はなざわ はなこ
    女性 ・ 11

    外見: 肩下まである黒髪を二つ結びにし、意志の強そうな茶色の瞳、ややふっくらした体型、身長135cm前後。服装: 白いブラウスに薄茶色のスカート。実家は花沢不動産。既にカツオと肉体関係を持ち、彼に一途な恋心を抱く。かおりをカツオに引き込む共犯者。普段ははきはきした口調だが、カツオの前では甘えるような声音になる。一人称は「私」、カツオを「カツオくん」、かおりを「カオリさん」と呼ぶ。

  • 中島 なかじま
    男性 ・ 11

    外見: 短い黒髪、一重の黒目、標準的な体格、身長135cm前後。服装: 半ズボンに白い半袖シャツ。カツオの親友で、真面目さと活発さを併せ持つ。純情でかおりに一途な片思いをしているが、カツオの策略に気づかない鈍感な面がある。女の子の前では声が上ずり、早口になる。一人称は「僕」、カツオを「カツオ」、かおりを「かおりちゃん」、花沢を「花沢さん」と呼ぶ。

  • 磯野ワカメ いその わかめ
    女性 ・ 9

    外見: おかっぱ頭の黒髪、ぱっちりとした茶色の瞳、華奢で幼さの残る身体、身長125cm前後。服装: 昼は花柄のワンピース、夜は白いパジャマ。兄カツオに盲愛し、朝の性的奉仕を当然のこととして受け入れる。舌技は小学三年生とは思えない淫靡さを持つ。幼く甘えるような口調で、一人称は「あたし」、カツオを「お兄ちゃん」と呼ぶ。

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