第4章: 処女の贈り物と、交わされた約束(続き 2/3)
その言葉に、清彦の胸の中で固まっていた何かが、一気に溶け出した。彼は彼女をもっと強く抱きしめ、彼女の髪に顔を埋めた。彼女の髪の香りは、安いシャンプーの匂いだったが、彼にはそれが何よりも甘く感じられた。
「……僕もだ」
清彦が声を詰まらせた。
「美和さんのこと……大好きだ。こんなこと言っていいのかわからないけど……君がいないと、もう寂しくて仕方ないんだ」
美和の体が、ぴくっと震えた。彼女は彼の首筋に腕を回し、ぎゅっと抱きしめ返した。
「……じゃあ……いいんですか?」
「ああ」
清彦はそっと彼女を離し、彼女の涙で濡れた頬を、親指でそっと拭った。
「君がそこまで望むなら……僕は、君を誰よりも大切にするよ」
美和の唇が、ほのかな笑みを浮かべた。彼女はうなずき、それから彼の手を取った。
「……寝室に、行きましょう」
清彦のベッドルームは、リビングよりもさらに狭かった。シングルベッドが壁際に置かれ、傍らには小さなナイトテーブルがあるだけだ。カーテンは閉められ、室内には薄暗い落ち着きが漂っていた。
二人はベッドの縁に並んで坐った。今までのような淫らな興奮ではなく、どこか神聖な、しかし熱を帯びた緊張が、二人の間に流れていた。
美和はそっと眼鏡を外し、ナイトテーブルの上に置いた。彼女の目元が、より一層幼く、無防備に見えた。
「……初めてなので……うまくできるかわからないです」
彼女が小さな声で言った。
「大丈夫だよ。ゆっくりでいいから」
清彦は彼女の手を握り返した。彼の掌にも、汗がにじんでいた。
美和は立ち上がり、ゆっくりと服を脱ぎ始めた。今日はシンプルなワンピースを着ていた。ファスナーを下ろし、肩からすとんと布が滑り落ちる。その下には、白い綿のブラとショーツが現れた。彼女はそれらも丁寧に脱ぎ、完全に裸になった。
窓の隙間から差し込む薄明かりが、彼女の白い肌をほのかに照らした。未発達ながらも女性らしい曲線、細くしなやかな四肢。彼女は胸を隠すこともなく、ただ清彦の前に立っていた。
「……わたしの体……全部、佐田さんにあげます」
清彦は彼女の姿を、一瞬も見逃すまいと見つめた。彼も立ち上がり、自分の服を脱いだ。中年の、やせた体。皮膚には年齢の皺が刻まれ、陰毛には白いものが混じっていた。彼はそんな自分を恥ずかしく思ったが、美和の視線には嫌悪がなく、ただ深い愛情だけが湛えられているように見えた。
彼は彼女を抱き寄せ、そっとベッドに横たえた。シーツの冷たさが、二人の肌に触れた。
清彦は彼女の上に覆いかぶさるようにし、彼女の唇にそっとキスをした。今までのような情熱的なものではなく、誓いを交わすような、優しい接触だった。
「……痛かったら、すぐに言ってね」
「うん」
清彦は彼女の腿の間に手を滑り込ませた。彼女の陰部は、すでに十分に濡れ、熱を持っていた。彼は指でそっと割れ目を探り、愛液で滑るようにして、膣口に触れた。
美和は息を詰めた。彼女の目が、緊張で大きく見開かれた。
清彦は自分の陰茎を手に取り、先端を彼女の膣口にゆっくりと当てた。彼はこれまで、この行為をした経験がほとんどなかった。若い頃の数少ない記憶は、恥ずかしさと拙さばかりで、快楽と呼べるものではなかった。
だが、今は違った。彼は彼女を愛していた。この少女の全てを受け入れたい、彼女に全てを与えたいという思いが、彼の体を震わせた。
「……いくよ」
「……はい」
清彦は腰をゆっくりと押し出した。彼の陰茎の先端が、彼女の膣口を押し広げる。
「……っ!」
美和の顔が一瞬、痛みに歪んだ。彼女の手が、シーツをぎゅっと掴んだ。
清彦は動きを止めた。彼女の膣内は、想像以上に締まっていた。処女膜という薄い壁が、彼の侵入を阻んでいるのを感じた。
「……大丈夫?」
「……うん……少しだけ……痛いけど……大丈夫」
美和は涙を浮かべながら、うなずいた。彼女は清彦の腕に手を伸ばし、それをしっかりと握りしめた。
清彦は深く息を吸い込み、もう一度腰を進めた。ゆっくりと、しかし確実に。
「あっ……!」
美和の体が跳ねた。彼女の膣内で、何かが破れる微かな感触が、清彦の陰茎に伝わった。同時に、温かい液体がにじみ出し、彼の幹を濡らした。
彼は完全に中まで埋め尽くした。彼女の奥深くで、熱く、強く締まりゆく感触に、清彦は目を閉じた。――これが、結合か。
彼は今まで生きてきて、これほどまでに他者と一体となった感覚を味わったことがなかった。彼女の体の内側が、彼を受け入れ、包み込む。その温もりは、彼の孤独な人生を、一瞬で溶かし去るほど熱かった。
「……入った?」
美和が涙声で尋ねた。
「ああ……全部、入ったよ」
清彦は彼女の額に、そっとキスをした。
「痛い?」
「……うん……でも……それ以上に……佐田さんが中にいるって感じがして……嬉しい」
美和は涙を流しながら、ほほえんだ。その笑顔は、痛みと幸福感が入り混じった、とても複雑なものだった。
清彦は腰をゆっくりと引いた。ぬるっとした感触とともに、彼の陰茎が彼女の膣内を滑る。そして再び、ゆっくりと押し込んだ。
「んっ……!」
美和の息が乱れた。しかし、今度の声には、痛みだけではなく、どこかくすぐったいような、新しい感覚が混ざっていた。
清彦はリズムを刻み始めた。ゆっくりと、優しく。彼は彼女の表情を常に見つめ、痛そうな素振りがあればすぐに動きを止める覚悟で。
やがて、美和の体に変化が現れた。彼女の呼吸が深くなり、腰が微かに動き始めた。彼女の膣内が、彼の陰茎をより強く締め付け、愛液がたっぷりと溢れ出てくる。
「あ……こ、これ……前とは……違う……」
美和が喘ぎながら言った。彼女の目は、快楽でぼんやりと霞んでいた。
「気持ちいい?」
「うん……痛みが……だんだん……気持ちよさに変わって……あっ……そこ……!」
清彦は彼女の膣内の、特に締まりの強い一点を意識して、腰を動かした。彼女の反応が明らかに大きくなった。彼女の腿が彼の腰に絡みつき、腰を上げて彼を受け入れようとする。
「ああ……佐田さん……もっと……もっと動いて……!」
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