第4章: 甦る欲望―絶頂の夜と未来の話(続き 2/3)
賢一の指は一本、そして無理のない程度に二本まで入った。聡子の内側は柔らかく、しかししっかりと彼の指を締め付け、温かい愛液で溢れている。彼はゆっくりと指を動かし、内壁を探る。
「こ、ここ……あっ!」
ある一点を擦った時、聡子の体が跳ね上がった。彼女は自分の口を手で押さえ、しかしそれでも抑えきれない声が漏れる。
「だめ……そこ、敏感すぎて……あん!」
賢一はその点を狙い、ゆっくりと、しかし確実に刺激し続けた。聡子の腰が勝手に動き始め、彼の指に擦り寄るように上下する。
「あ……ああ……司城さん……私、もう……んっ!」
聡子の体が弓なりに反り返り、全身が硬直した。彼女の内壁が賢一の指を強く締め付け、びくんびくんと痙攣する。愛液が溢れ出し、賢一の手をべとべとに濡らす。
絶頂の波が過ぎ去り、聡子がぐったりとソファに沈む。彼女は胸を波打たせながら、涙を浮かべている。
「はぁ……はぁ……久しぶりに……あんなに……いった……」
「気持ちよかった?」
「うん……すごく……司城さんの指、大きいし……すごく、気持ちよかった……」
聡子はよろよろと起き上がり、今度は賢一のトレーニングパンツに手を伸ばした。彼女は躊躇いながらも、ゴムバンドを引っ張り、下ろしていく。
その下から、完全に勃起した賢一の陰茎が現れた。
「わ……」
聡子の目が見開かれた。彼女は口をぽかんと開け、その大きさに驚いている。
「で、でかい……元彼より、ずっと……立派……」
「怖いですか?」
「怖くない……嬉しい。私……こんなに立派なの、初めて……」
聡子の手が触れた。彼女はそっと握り、上から下へ、そして根本まで撫で下ろす。先端からは、透明な液がにじみ、光っている。
「舐めていい?」
「……恥ずかしいが……お願いする」
聡子はうつ伏せになり、賢一の股間に顔を寄せた。彼女はまず、根本から優しくキスをし、ゆっくりと唇を上へと這わせていく。
そして、先端を口に含んだ。
「んっ……!」
賢一の背筋が震える。長い間忘れていた快感が、脳を直撃する。温かく、湿った聡子の口の中が、彼の陰茎を優しく包み込む。
「ちゅ……ん……ちゅる……」
彼女は丁寧に舐め、啜り、時には深く咥えて喉の奥まで受け入れる。その仕草に、経験と、そして何より「この相手を気持ちよくさせたい」という思いが込められていた。
「聡子さん……もう、だめ……僕、我慢が……」
「出して……私の中に……出してほしい」
聡子は唇を離し、べとべとに濡れた陰茎を撫でながらそう囁いた。彼女の目はもう、はっきりと欲望に曇っている。
賢一は聡子をソファに仰向けに寝かせ、彼女の脚を大きく開いた。自分の陰茎の先端を、まだ痙攣している彼女の入口に当てる。
「入れるよ」
「うん……優しく……ね?」
「ああ」
腰を押し出した。
「ああっ……!」
聡子の声が跳ね上がる。賢一の大きさが、彼女の体の中をゆっくりと埋めていく。緊く、熱く、そしてびっくりするほど深く入り込んでいく感覚。
全部入った時、二人は息を止めた。
一体になる。文字通り、肉体が一つになる感覚。賢一は涙が溢れそうになるのを感じた。こんなにも温かく、こんなにも自分を受け入れてくれる体があること。
「動いていい?」
「動いて……司城さん、動いて……」
腰を引いて、また押し込む。ぐちゅっ、と淫らな音が響く。聡子の内壁が彼を締め付け、離すことを許さない。
「あ……ああ……すごい……奥まで……んっ!」
「聡子さん……気持ちいい……すごく……」
ペースを速めていく。ソファがきしみ、二人の体がぶつかる音、喘ぎ声、そして肉体のぬめり合う音が部屋に満ちる。
賢一は聡子の脚をさらに広げ、深く突き入れる角度を変える。すると――
「きゃああっ!? そこ……そこっ! また、あそこっ!」
聡子の体が狂ったように跳ねる。彼女は目を見開き、口を大きく開けて絶叫する。何の飾りもない、純粋な快楽の叫び。
賢一はその点を狙い、力強く、しかしリズムを崩さず突き続けた。
「あ……ああ……だめ……もう……また……いっちゃう……司城さん、私……また……!」
「いっていい……何度でも……僕と一緒に……」
「いっく……いっくううっ!」
聡子の体が痙攣し、愛液がどっと溢れ出る。その収縮が賢一の陰茎を締め上げ、彼もまた限界を感じた。
「僕も……聡子さんの中に……」
「うん……出して……私の中に、全部……んんんっ!」
深く突き刺し、そこで静止する。賢一の体が震え、熱いものが彼女の奥深くに迸るのを感じた。何度も、何度も脈打ちながら注ぎ込まれる。
やがて全てが終わり、二人は崩れるように重なり合った。
汗だらけの体が密着し、互いの鼓動と荒い息だけが響く。
長い沈黙の後、聡子が顔を上げた。彼女はまだ涙目で、しかし笑っていた。
「私……司城さんのこと……好きかもしれない」
賢一は彼女をぎゅっと抱きしめた。
「僕もだ。聡子さんが……好きだ」
それから一週間後、賢一に一本の電話がかかってきた。
元いた会社の人事部長からだった。定年退職した賢一の経験と知識を、週三日のコンサルタントとして後輩たちに伝えてほしいというオファーだ。条件もよく、何より――まだ必要とされているという実感が、賢一の胸を熱くした。
「受けることにしました」
その夜、聡子の部屋で食事をしながら、賢一は報告した。聡子の部屋はジムに近く、最近はお互いの部屋を行き来するのが日常になっていた。
「よかった! 司城さんなら、絶対できるって思ってました」
聡子は嬉しそうに笑い、グラスを掲げた。
「お祝いしなくちゃ。会社からも認められるなんて、すごいことですよ」
「いや、まだ何もしていないのに」
「だって、オファーが来た時点で、すでに評価されている証拠ですよ」
聡子の言葉に、賢一は深くうなずいた。彼女はいつも、彼の良さを引き出し、認めてくれる。
その夜、ベッドで抱き合いながら、聡子が小さく呟いた。
「ねえ……司城さん、私、ずっと考えてるんです」
「何を?」
「私たち……このまま、お互いの部屋を行き来するの、ちょっと寂しくないですか?」
賢一の心臓が、どきりと跳んだ。
「どういう……ことだ?」
「一緒に……住まない? 新しいところを探して」
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