第3章: 眠る唇と、指先の罪

第3章: 眠れる唇と、指先の罪
夜の帳が下りて、まだ間もない時間だった。母親の恵子が「美羽ちゃん、お風呂入ったら早く寝るんだよ」と声をかけ、家の音が完全に消え去るのを待って、剛はベッドの上で丸くなっていた。
しかし、眠りなんて来るはずもなかった。湯気に霞んだ浴室の光景が、まぶたの裏に焼き付いて離れない。何度再生しても、あの無防備な幼い肢体の輪郭は、くっきりと濃さを増していく。
覗くだけではもう満たされない。あの小さな身体を、目だけでなく、指で、舌で確かめたいという渇望が、喉の奥まで焼けるような熱となってこみ上げてくる。
それは罪悪感という名の蓋ではもう押さえきれない、粘つくような欲望だった。
--もう、我慢できない。
息を殺して、自分の部屋のドアを開ける。廊下の冷たいフローリングが裸足の裏にひんやりと伝わり、その感覚が逆に興奮に油を注ぐ。
一歩、また一歩と、床がきしむ音に細心の注意を払いながら、美羽が眠る隣の部屋へと近づいていく。心臓が肋骨を打ち破って飛び出してしまいそうなほどに激しく鼓動を打ち、耳には自分の荒い息遣いだけが轟いている。
ドアの下から、ほんのわずかに漏れる光。あの子はまだ眠りについていないのか、それとも小さな夜明け灯をつけたままなのか。その不確かさが、剛の恐怖と期待を同時に煽った。
そっと、ノブを回す。カチャン、というわずかな金属音に全身の神経が引き締まる。ドアを開けた隙間から、部屋の中を覗き込む。
そこには、ベッドの上で美羽が幸せそうな寝顔で眠っていた。月の光が窓から差し込み、その淡い光に照らされた茶色の髪は、枕の上で柔らかく広がっていた。
規則正しい寝息が、部屋の静寂をかき混ぜる唯一の音。あの無垢な寝息を聞くたびに、剛の心臓は罪悪感で締め付けられるが、同時に、この子は何も気づいていないという事実が、彼に許可を与えているかのような錯覚に陥らせた。
--気づいてない…なら、いいんだよね?
ベッドに近づく。美羽の甘い香り、シャンプーの匂いと、少し汗ばんだ子供特有の微かな体温が混ざり合った匂いが鼻をつく。
彼女は薄いピンク色のワンピースのまま眠っており、その裾が少しめくれ、細い脚が無防備に現れている。剛はその脚を見つめ、震える手を伸ばした。
指先がワンピースの柔らかい生地に触れる。その感触だけで、股間が熱く、硬く脈動を始めるのを感じた。
もう後には引けない。そう自分に言い聞かせ、剛の指はそっと、スカートの裾へと滑り込んでいった。
指先がぶつかったのは、柔らかくて暖かい布地。可愛らしいキャラクターが描かれた、薄手の綿のパンティーだった。そのゴムの感触を確かめながら、剛は息を呑んだ。
そして、決意を固めるように、そのゴムをそっと、ゆっくりと横にずらしていく。ずらした布地の向こうに、彼が今まで想像し、渴望していたものが姿を現した。
ぷっくりと膨らんだ、まだ幼い陰唇。一本の毛も生えていない、滑らかで無垢な肌。その温かさと、ほんのりと湿った感触が指先から伝わってきたとき、剛の頭の中は真っ白になった。
くぅっ…と、思わず声が漏れる。初めて触る、少女の性器。その柔らかさ、温かさ、生々しさに、理性は完全に崩壊する。
彼はもう何も考えられなかった。ただ、この感触を、この光景を、永遠に自分のものにしたいという衝動だけが残っていた。
片方の手で、ポケットからスマートフォンを取り出す。カメラアプリを起動し、画面の光であの場所を照らす。真っ暗な部屋で、スマホの冷たい光だけが、この禁断の行為を明るく照らし出していた。
シャッター音を消して、彼は指先を動かしながら、何枚も何枚もその光景を撮影し始めた。
撮影だけでは足りなかった。剛はスマホをベッドの隅に置くと、膝をついてベッドに顔を寄せた。
指でそっと陰唇を開くと、内側がぬれて、桃色の粘膜が現れる。その匂いが、甘酸っぱい果物のような、そして生々しい体温のような匂いが、剛の鼻孔を直撃した。
もう我慢できない。彼は顔をうずめ、その温かい柔肉に舌を這わせた。ねちょっ、という、少し恥ずかしい音が静寂の中に響く。
塩気と、甘い味。舌先で陰核を弄ぶと、眠っている美羽の身体が、くいっと小さく反応したように感じた。その無意識の反応が、剛の背徳心を最高潮まで駆り立てる。
片方の手では、自分の硬く勃起したものを激しく扱きながら、もう片方の手で美羽のパンティーを掴んだ。
舌を動かす速度を上げ、あそこ全体をねぶるように、舐め回すように愛でる。ぐちゅぐちゅ、という下品な音が、彼の興奮に拍車をかける。
美羽の寝息が少し乱れる。
「んっ…はぁん…」
それでも、彼は止められなかった。舌先が感じる、ぬるぬるとした愛液の感触。指先で感じた、ひくつくような熱。すべてが、剛の神経を麻痺させ、快楽の渦に引きずり込んでいく。
ついに、限界が来た。剛は顔を上げると、手に握りしめていた美羽のパンティーを自分の股間に押し当てた。
そして、もう一度、あのぬくもりと匂いを鼻で吸い込みながら、熱いものが一気に噴き出すのを感じた。
じゅるるっ、と、粘つく液がパンティーの布地を染み込ませ、可愛らしいキャラクターの絵を白く濁していく。その大量の射精は、先ほどまでの興奮のすべてを凝縮したかのように、濃厚だった。
すべてを出し切った後、剛は虚脱感に打ちのめされ、その場に崩れ落ちた。
部屋には、再び静寂が戻る。月の光だけが、白く濁ったパンティーと、剛の疲れ果てた横顔を照らしている。
美羽は、相変わらず無垢な寝顔で、何も気づかずに眠り続けている。その対比が、剛の心に深い傷と、消えない罪の烙印を押した。
彼は震える手で、汚されたパンティーを元に戻そうとするが、白いシミは月の光でもはっきりと確認できた。
--証拠は、消せない。
そう悟った剛は、何もかもが嫌になり、ただ黙って自分の部屋へと引き返した。指先に残る、あの子の温かさと匂い。そして、股間に残る、罪の湿り。夏の夜は、まだ始まったばかりだった。
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