第九章「始発電車の露出行為」
午前五時十七分。
冷たい風に頬を撫でられながら、私はホームのベンチに座っていた。
制服の胸元をスカーフで結び直す。
スカートは標準よりやや短めに折り返して、黒いハイソックスで太ももの柔らかさを引き立てる。
下着は、つけていない。
いや――代わりに、黒いフェイクレザーのベルトで固定された黒いシリコンのバイブが膣の奥に深く挿し込まれている。
根元まで、ぎゅうぎゅうに。
ノーパンで、それをスカート一枚で覆っているだけ。
「わたし……いま、すごい格好してる……♡」
誰もいない始発ホームで、私はふとつぶやいた。
声がかすれた。息が浅くなる。
心臓が、跳ねる。
脚の奥が、ヒクつく。
膣の中でバイブがぬるんと重くのしかかり、思い出したように疼いた。
手の中のリモコンに触れる。
押すか?やめるか?
この場で震わせて、誰かに気づかれたら――
……いや、気づかれなくても、私は“気づかれるかもしれない”って思ってる。それが、イイ。
電車が入線する音が聞こえる。
ガタン、ギィイイィ……と軋む音。
始発の車両は、思った以上に混んでいた。
スーツ姿のサラリーマン、新聞を抱えたおじさん、疲れたような学生風の男――
私はそのなかに、制服のまま一歩踏み込んだ。
混雑の中、スカートが他人の身体で押し上げられる。
前屈みに吊革を持った瞬間、膣に挿れたバイブがずるりと位置を変えて――
「っっく……!!♡」
危なかった。
出そうになった、絶頂が。
だけどまだ、耐える。この快楽は、もっと高く燃え上がるはず。
車内の中ほど、吊革を持って立つ。
両脚を肩幅より少し開いて、体幹を使ってバランスを取る。
スカートの奥では、ノーパンの股がひらいて、バイブをむき出しに咥えている。
スイッチを、押す。
ブウウウゥゥッ……♡
「……っ♡♡♡♡っっっ♡♡」
喉を噛み締める。
歯をギリギリと食いしばる。
でも、身体は震えるのを止めてくれない。
膣の奥で、震動がねじれるように暴れて、膣壁を蹂躙する。
内腿が打ち震え、膝がカクついた。
隣に立っている男が一瞬こちらを見る。
バレたかも。もしかしたら――
でも、それがイイ。
その視線だけで、私は太ももをわずかにこすりつけ、スカートの中で蜜がとろりと垂れるのを感じた。
「見て……ほしい……♡ わたしが……」
スカートの裾を、ほんの数ミリだけ指で摘んで持ち上げる。
スーツの男の視線が一瞬、私の太ももに吸い寄せられた。
股の奥は……ノーパン。
見えたか? いや、見せたんだ。
「バイブ……見えちゃったかも……♡」
膣内でさらに振動を強くする。
ブブブブブッ……!
「く、くぅぅ……あっ……♡♡♡っ……ダメっ、イっちゃ……イくっ……」
吊革を持つ手が震える。
肩が跳ねる。
目の奥が霞む。
でも、声は殺す。イキ声は飲み込む。
それが“露出プレイ”のルールだから。
電車が急カーブを曲がる。
押し込まれた誰かの腰が、私の尻にぶつかる。
前の男の肘が、スカート越しに私の下腹に触れる。
「んぅ……ふ、くぅぅっっ……♡♡」
そうして私は、電車の中で――制服姿のまま、バイブを咥えた膣で、
他人に囲まれながら、密かにイッた。
こっそり。ひとりで。ばれないように。
でも、“見られた”気がした。
それだけで、もう一度イけそうだった。
駅に着く。
バイブは入れたまま。リモコンの電源は切った。
でも、膣は濡れている。蜜が腿を伝う。
制服のスカートの内側に張りつく肌の匂い。
絶頂後の吐息を整えながら、私は混雑から降りた。
知らない駅。
誰にも知られていない私の“堕ちた証明”。
「私……変態すぎる……♡」
スカートの前を両手で押さえながら、私は笑った。
誰にもバレないのに、誰よりも濡れてる。
それが、最高だった。
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