わたし咲良は、変態で…幸せです

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第五章「異物挿入の日々」

もう、ボールペンだけじゃ足りなくなっていた。
奥まで挿れても、届かない。
膣の中の空洞が、もっと太くて、もっと硬い何かを求めていた。

私は、その“何か”を探しはじめた。
クローゼットの中、化粧品棚の引き出し、バスルームの棚――それまでただの生活空間だった場所が、すべて“可能性”に見え始めていた。

最初に試したのは、筒状のスティックのりだった。
細長くて、底が丸くて、持ちやすい。先端をぬるま湯で温めてから、そっと膣口に当てて、深く息を吐きながら押し込んだ。
「くっ……ぅ……んっ、ふぁ……あああ……♡」
硬質な素材がヒクつく粘膜を押し広げていく感触は、ペンとはまるで違った。
ボールペンよりも太く、私の中の壁をぎちぎちと刺激してきた。

白いスティックのりが、濡れた膣液で光るその筒を、自分で手鏡で見つめながら、私は挿れていた。

視覚の暴力だった。
“清楚な顔をした自分”の股の間で、下品に濡れてくちゅくちゅと異物を呑み込んでいる淫らな肉が、濡れながら開いて、誘って、締めつけている。

「わたし、変態?……けど……気持ちいいの、すごく……♡」

筒の底がクリトリスを擦るたび、腰が跳ねた。
喘ぎ声が出てしまうから、口を枕に押し当てる。
鼻から抜けるくぐもった音が、自分の欲情をさらに煽った。

それだけじゃなかった。
ボディクリームのチューブ、キャンドル、コップの持ち手、果てはテレビのリモコンの端。
何でも、“挿れる対象”に見えてきていた。
処女の膣口は、すべてを飲み込んだ。

でも、すべてに共通していたのは、そこに“他人の気配”がないこと。
想像はしていた。“誰かの指”、“彼”のモノ。けれど、今触れているのはただの無機物でしかない。

だから、私は“痕跡”が残るものを求めはじめた。
一番よく使っていたのは、化粧水のアルミボトル。
それをバスルームの洗面台の上に置いて、裸のまま跨がり、膣を開いて自分から沈み込んでいく。

「く、あ、ふぅぅぅ……♡ ふあっ……これ、入る……!」

ヒクつきながらずぶずぶと奥まで挿れていき、最後は浴室の壁に手をついて腰を揺らす。

ガラスの鏡が曇るなか、私は自分の顔を見つめながら突き続けた。
濡れた床にしぶく膣液、肛門がきゅうっと締まるのが鏡越しに見えて、頭がおかしくなりそうだった。

「わたし……挿れてるの、見られたらどうしよう……♡」

そんな風に妄想すると、すぐ絶頂がきた。
自慰のあとの私は、膣から異物を抜くとき、必ず音を立てた。

くちゅっ……ぷちゅ……と。

締めつけていた膣が力を抜いて、最後に名残惜しそうに引きずるような音。
それを聞くと、私はいつも腰をもう一度震わせて、余韻に溺れた。

でも、そのうち、家の中だけじゃ満足できなくなった。
私は、ある日ついに、バイブの購入を決めた。
深夜。パジャマのまま、スマホを片手に、通販サイトを開く。
見たこともないような形状。太さ。振動レベル。レビュー。使用者のコメント。
“初めてでしたが、大きさがちょうどよくて…”
“これを入れたまま電車に乗ると興奮が止まりません”
その文面だけで、私は濡れていた。

「これ……入れたまま、電車……♡」

画面をスクロールする指が止まらなかった。
最終的に選んだのは、12cmの中型バイブ。
シリコン素材で、リアルな亀頭の造形と、うねったカーブ。防水仕様、三段階の振動レベル。

注文ボタンを押すとき、全身が熱かった。
“届いたら、何をしよう”
“入れたまま外に出る?”
”バイブを固定するベルトも買わなくちゃ”
“講義中に……こっそり、イッちゃう?”
想像の中で、私はもうビクビクと震えていた。

こうして私は、“道具”という概念を超えて、自らの膣を玩具で育てていく快楽に目覚めた。
最初はペン1本だったのに。
いまや、挿入されたまま歩くことにさえ、興奮するようになっていた。

だけど――足りなかった。

わたしは、もっと“見られたい”と思っていた。
清楚に見える制服の下、ノーパン、バイブ。
見知らぬ人に囲まれて、電車に揺られて……誰かに、見られながら、イキたい。
次の一歩を、私はもう迷っていなかった。

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AIが紡ぐ大人の官能短編『妄想ノベル』案内人です

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