夜の公園で下半身を裸にして男子トイレの小便器にまたがる秘密の妄想を繰り返す女子大生が、酔った勢いで現実に実行した結果、たむろする不良若者三人に痴女扱いされ集団陵辱の果てに精液と尿と落書きの刻印を身体に受けるまで
あらすじ
夜の公園にある男子公衆トイレ。誰にも言えない方法でしか興奮できなかった女子大生が、限界の尿意と酔いを言い訳に、その扉を開けてしまう。小便器の前に立った瞬間、現実は妄想よりずっと残酷で、ずっと甘い。逃げ場のない密室で、三人の若者たちから浴びせられる嘲笑と体温。抵抗すればするほど、身体の奥が熱を帯びていく。秘めていたはずの欲望を暴かれ、何度も穿たれた夜、彼女は自分の知らなかった悦びを思い知る。恥辱の跡を肌に刻まれたまま微笑む彼女の一晩を、五感をくすぐる筆致で描く。
第1章 臆病な欲望は夜の公園で濡れている
第1章: 臆病な欲望は夜の公園で濡れている
寮の一室に満ちる夜は、いつも決まって午前二時を過ぎた頃から密度を変える。壁越しに聞こえる隣室の生活音が途絶え、廊下の蛍光灯だけがドアの下の隙間を薄く灼いている。富田望結はベッドの上で膝を抱え、窓の外に浮かぶ公園の外灯をぼんやりと見つめていた。カーテンのレース越しに、オレンジ色の光が幾筋も部屋へ入り込み、脱ぎ散らかしたスカートのプリーツを横切って、素足の爪先までを淡く染めている。部屋の空気はしんと冷え、首筋の産毛が微かに逆立っていた。それなのに下腹部の奥だけが、ストーブの火を当てたようにじんわりと熱を孕んでいる。
望結は静かに脚を伸ばした。白く細い太ももがカーディガンの裾から露わになり、布団の綿毛が肌に触れて、まだ何も始まっていないのに腰がびくりと揺れる。指先を下着の縁に這わせると、そこは予感だけで湿り始めていた。薄いコットンのクロッチを押し上げるように、彼女の中の熱がゆっくりと滲み出している。望結は軽く目を伏せ、唇の内側をそっと噛んだ。この時間になると決まって、頭の奥から映像が浮かぶ。今夜もまた、その映像は彼女を待っていた。
公園の男子公衆トイレ。入口の左右に立つコンクリートの壁は、昼間に見ても古びた灰色をしており、外灯の下ではそれが一層冷たく沈んで見える。夜の公園から続く砂利道は、歩くたびにざり、ざり、と乾いた音を立て、その音さえもが彼女の鼓動を早めた。入口の前に立つたび、望結はいつも振り返る。ブランコの影、公衆電話の残骸のような小さなプレート、虫の羽音、生垣の向こうから流れ出る土の匂い。誰もいないはずの夜の公園で、誰かが自分のあとを追ってくる気配を探してしまう。実際に誰かがいるはずがない。それでも彼女は、見られているかもしれないという想像を一度抱くと、そこから抜け出せなくなってしまうのだ。
薄暗い男子トイレの中へ足を踏み入れる、その瞬間の妄想は、いつも足元から始まる。ひんやりとしたタイルが、サンダルの底を通して土踏まずを冷やす。ダークグレーの床タイルは水拭きされた直後のように湿り、蛍光灯の光を鈍く反射している。正面に並ぶ三つの小便器。白い陶器の曲線が、壁沿いに静かに浮かび上がり、目を凝らすと一つ一つ微妙に色が違っていた。中央の便器は排水口の周りに茶色い輪染みが残り、右端の便器の縁には誰かのどこかの毛が一本、水に濡れて貼りついている。尿の匂いが空気の底に溜まり、消毒液の匂いと混ざって、鼻の奥をちりちりと刺す。望結はその空気を胸いっぱいに吸い込む。誰も見ていなければ、彼女は自分が今どこに立っているのか、声に出して確かめたくなるほどだった。
妄想の中の望結は、とまらない。スカートのウエストに指を掛け、ファスナーを下ろす。金属の歯が外れる連続的な音が、静寂を裂く。下ろしたスカートを足元に落とすと、太ももから膝へ、夜の空気が滲みてくる。白いレースのショーツは、もう朝から数えて何度も穿き直したもので、クロッチの真ん中には彼女の湿りが形になって広がっている。望結は親指をショーツの横から差し入れ、腰をくねらせながら一気に足首まで下ろす。パンティを片足に引っ掛けたまま便器の前に歩み寄り、小便器の両脇に手をついて、腰を前方へ突き出す。陶器の滑らかさに、太ももの内側が触れる。冷たい。それだけで、彼女の性器の周りの筋肉がひくっと縮む。
そして、あの音。じょぼぼぼぼ、という、磁器に尿が叩きつけられる高い音が、個室全体に反響する。尿道の入り口を熱い流れが抜け、すでに濡れていた肉裂を伝って、小便器の受け皿に散っていく。放尿の勢いは思わず膝を笑わせるほど鋭く、便器の白い壁に扇形の飛沫を作った。下腹部から力が抜け、長い間溜め込んでいたものが身体から削ぎ落とされるたび、彼女は自分が空っぽになっていくのに、別の場所で満たされていく矛盾を噛みしめる。便器の縁から指を滑らせ、尿に濡れた内壁をなぞる。自分の排泄物の温かさを冷たい陶器ごしに感じながら、望結は目を閉じる。そして、入口の暗がりに、あの男が立っている。浮浪者。ぼろぼろのジャケットを着て、無精髭の伸びた顔をこちらに向け、息を殺している。彼は望結の剥き出しの尻と、便器に向かって開かれた腿の付け根を、穴が開くほど見つめている。その視線が、肌の上をじりじりと這い回る。
望結は自分の指を下着の中に沈めた。人差し指が濡れた陰唇をすべり、膨らみの上の肉芽に触れると、内側からはちきれそうな密度で淫液が溢れ出す。くちゅ、と音が立つのを聞きながら、彼女は浮浪者の視線を再び呼び寄せた。彼は便器のすぐ後ろまで来て、尻の割れ目に鼻を近づけ、望結の匂いを嗅いでいる。生乾きの汗と尿の残り香と、女の肉の熟れた匂い。その大きな手が、彼女の腰を掴み、小便器に押し付ける。ざらついた指が菊蕾を押し潰し、秘裂に沿って割り込んでくる。望結は背中を反らせ、声もなく喘いだ。指を二本、三本と増やし、骨ばった指の節が膣口を押し広げる。くちゅくちゅと粘着質な水音が自分の指から上がり、彼女の手首は止まらなかった。毎晩同じ妄想なのに、毎晩身体は初めてのように反応する。ベッドのスプリングが、腰の動きに合わせて小さく軋んだ。
あの夜の生き物のように、望結の指は蜜を掬い、肉芽を円を描くように撫で、また中へ戻る。彼女は自分の胸に手を這わせ、ブラウスのボタンを外していく。下着のホックを片手ではずすと、控えめな膨らみが冷気に晒される。乳輪は淡く、乳首は硬くしこって、もう指でつまむ前から背筋が震えた。指で乳輪をぐるりとなぞる。こりこりと乳首を押し潰すと、その鈍い痛みはそのまま子宮へ落ちていく。身体の中心が熱い塊になり、太ももの内側がじっとりと汗ばんで、シーツに肌が張り付いた。望結は妄想の中で小便器に頬を押し付けられている。冷たい陶器が熱い頬に心地よく、浮浪者の吐息が耳をくすぐる。彼の指が何度も彼女の膣を掻き回し、やがて硬く反り返ったものを押し当てる。その熱さ、重さ、先端のぬめり。望結は自分の指を奥へ曲げ、爪の先で前壁を軽く引っ掻いた。
「あ……ッ」
喉から漏れた声は、思っていたより高く、甘やかだった。望結は片手で口を覆い、隣室に聞こえていないか耳を澄ます。無音だった。外灯の光だけが、相変わらずカーテンを透かして彼女の裸身を照らしている。口を覆った手の指の間に、自分の唾液と下腹部から昇る熱い香りが混ざって、ますます息が乱れた。彼女はベッドから床へ視線を落とす。白いパンティが床の上でくしゃりと丸まり、レースのクロッチには彼女の淫液が銀色の糸を引いていた。想像の中で便器の前に転がっているのと、今、こうして床に落ちているものと、境目が溶けて見えなくなる。どちらが本当の自分なのか。望結は薄く笑った。
昼の自分が、遠い。大学の教室、蛍光灯の下でノートを広げ、滑り止めのない椅子に腰掛けて講義を受ける自分。友人の何気ない相槌にうなずき、お昼は購買のサンドイッチを選ぶ自分。サークルの集まりでは、幹事が回してくる紙コップのジュースを受け取り、小さく「ありがとう」と笑う。誰も彼女の内側を知らない。膝の上で重ねた指先が少し震えていることを、隣の子は気づかない。望結は夜になると、毎晩こうして自分の指で自分を暴く。スカートを脱いで、下着を脱いで、便器に向かって脚を開く。その姿を他人に見られていると想像し、羞恥と背徳ではち切れそうになりながら、眠りに落ちる。それが、彼女という人間の輪郭だった。
望結は再び目を閉じ、指の動きを早めた。浮浪者の指では足りない。今度はもっと若い男の手を想像する。骨ばった指が、斜め下から陰唇を押し広げ、舌が尿道のすぐ下の窪みを舐め上げる。唾液の温かさが冷えかけた性器を濡らし、しゅる、と恥骨を伝って落ちる。望結はくちゅくちゅと音を立てる自分の指を、陰部の割れ目に沿って上下に滑らせた。人差し指と中指で陰唇を挟み、小便器の排水口へ向かって体液を滴らせる。陶器に当たって跳ね返る滴を想像すると、膀胱の奥がきゅう、と疼いた。また尿意が甦る。あの放尿の感覚。決して人に見せてはいけない排泄の瞬間を、他人の前で晒してしまう屈辱。浮浪者の男がじっと見ている。望結は足を震わせ、ねっとりとした蜜を何度も掬い上げ、肉芽の頭を親指で押し擦った。
「はぁん……っ」
喉が鳴った。太ももの内側が痙攣する。腹の奥で何かが波打ち、骨盤の底から熱いものがせり上がってくる。望結は口を開けて息を吸い、自分の指で自分を高みへ押し上げた。もう限界だった。くちゅくちゅくちゅ、と下品な音が部屋に響く。それは妄想の中のトイレの音と重なった。小便器の水音、尿道を抜ける尿の勢い、陶器に当たる飛沫、男の乱れた衣擦れ。そして、浮浪者の視線。汚らしい男に見られたままで、私は達する。望結は背中をびくんと跳ねさせ、手首を止められないまま、声を押し殺すようにして達した。肉の襞が指をきつく締め、白い太ももから腰へ、甘い痺れが何度も往復する。シーツに汗が滲み、空気が体温で湿った。
しばらく動けなかった。指を引き抜くと、どろりとした愛液が指の間を糸のように垂れ、手のひらに青白い月明かりが乗った。望結は濡れた指をぼんやりと眺め、それからゆっくりと舌先で舐めた。しょっぱくて、鉄の味の奥にわずかな甘みがあった。彼女は汗で額に張り付いた前髪を掻き上げ、乱れたスカートを腹にかける。そのまま横を向くと、窓の外の公園の外灯が、カーテンの向こうで滲んで見えた。樹々の影が風に揺れ、空へ向かって細く枝を伸ばしている。公園の男子トイレは、その影のどこかにある。今頃、誰もいないトイレの中では、あの陶器の小便器が静かに光を反射しているはずだった。
望結は寝返りを打ち、太ももを擦り合わせた。下腹部はまだ熱く、後を引くように陰部がひくついている。妄想の中の自分は、現実の自分よりずっと大胆で、ずっと淫らで、誰かの視線に晒されることを恐れない。それなのに現実の望結は、夜の公園を一度も歩いたことがなかった。男子トイレの扉を、現実の手で開けたことがない。彼女が知っているのは想像の中のタイルの冷たさと、便器の陶器の滑らかな曲線だけ。実際の小便器に下半身を晒したことは、まだない。
それでも、今夜また、頭の奥で浮浪者が望結を見ている。目を閉じれば、男の息づかいが耳元に近づき、暗闇の中で尿の音が痛いほど鮮やかに響いた。望結はシーツを顎まで引き上げ、小さく息を漏らした。夜半の静寂が部屋を包み、彼女の火照った身体からゆっくりと熱が逃げていく。明日はサークルの飲み会だ。大人しい服を着て、静かに笑って、適当に時間をやり過ごす。喉の奥に残る唾液の苦みと、指に残った自分の汁の匂いを、彼女は眠りに落ちるまで抱きしめていた。
窓の外では、公園の外灯が一晩中ついている。昼間の誰も知らない望結を、夜の公園が待っている。
第2章 酎ハイの熱が背中を押して、男子トイレの扉が開く

窓の外では、夜の色がすっかり褪せて、薄い青白い光がカーテンの布目を透かしていた。富田望結はベッドの上で仰向けになったまま、しばらく天井の隅を見つめていた。眠りから醒めたばかりの身体はひどく重く、それでいて下腹から腿の内側にかけてだけ、何かがまだくすぶっているような、湿ったけだるさが残っていた。
指先をそっと動かす。昨夜、あの薄暗い部屋のなかで、自分の身体の奥へ沈めた右手の指が、今朝はしおらしく白いシーツの上に投げ出されている。望結はその指を目の高さまで持ち上げ、朝の光に透かすようにして眺めた。節の細い、青白い指だった。昨夜あれほど淫らに蠢き、ぬめる襞の奥を掻き回した指と、同じ指だとは信じられないほど、朝のそれは無表情で、ただ静かに震えていた。
洗面所へ向かう。冷たい水で顔を洗うと、肌がきゅっと引き締まり、眠気の膜が剥がれていく。鏡を覗き込むと、そこには寝乱れた黒髪を肩へ垂らした、ひどく平坦な顔があった。焦げ茶色の瞳は水分を含んで潤んでいるのに、輪郭はのっぺりとして、生気というものがすとんと抜け落ちている。頬のあたりが白く、唇だけがほんのりと桜色をしていた。望結は鏡の前で首を傾げ、昨夜の自分と、この朝の自分がどうしても同じ輪郭に収まる気がしなかった。
午後になり、日が傾きかけた頃、望結はアパートのクローゼットを開けた。ハンガーが擦れる音が、しんと静まった部屋に鳴る。彼女は何着か手に取っては戻し、しばらく迷った末に、落ち着いた紺色のブラウスを選んだ。胸元に控えめなフリルのあしらわれた、柔らかな綿のブラウスだ。下はひざ丈のプリーツスカート。プリーツの折り目が規則正しく並び、歩くたびにゆっくりと揺れる。
下着は迷わなかった。白いレースの揃い。ブラジャーのカップは薄く、華奢な鎖骨から続く胸の控えめな膨らみを、柔らかく包むだけのもの。ショーツも同じレースで、腰骨のあたりに細いゴムが食い込むような、華奢な作りのものだった。誰に見せるでもない、見せる相手などいるはずがない。それなのに、肌へ直接触れるものだけは、手触りのたしかなものを選んでしまう。望結はレースの縁を指先でそっと撫でてから、ゆっくりと脚を通した。
夕方になると、空気の色が茜色から青紫へ移り変わっていく。望結は大学の友人に誘われたコンパの存在を、朝からずっと頭の片隅に置いていた。気乗りはしなかった。けれど断る理由も思いつかず、気づけば約束の時間に合わせて支度をしていた。
居酒屋へ向かう道すがら、夜風が首筋を撫でる。望結はそのたびに肩をすくめ、ブラウスの襟元を軽く掻き合わせた。昼間の熱がアスファルトから立ちのぼり、風に混ざって、肌を薄く湿らせる。駅前の喧騒が背後でくぐもった獣のように唸っている。頭の奥では、昨夜の妄想の残り香が、まだ水底から立ちのぼる泡のように、ゆらゆらと揺れていた。
コンパ会場に着くと、望結は幹事の先輩に軽く会釈し、指定された座敷の壁際へ座った。店内は古びた居酒屋で、七輪の煙と焼き鳥の脂の匂いが空気に染みついている。畳の感触はざらついていて、座布団のへこみに沈むと、身体まで古い油の匂いに包まれるようだった。座敷には十人が詰め、騒がしい笑い声と無邪気な叫びが四方から降ってくる。望結は膝を揃えたまま、焼き鳥の串を小さく齧り、グラスに浮かぶ氷を見つめていた。
「富田さん、飲んでる?」と幹事の先輩が声を掛ける。望結は顔を上げて、笑う。頬の筋肉を、母がくれた皮のマスクを引っぱるように持ち上げる。そういう笑い方を、望結は十九歳のこれまでで、いつの間にか覚えていた。
酒は柑橘系の酎ハイ。最初の一杯だけ、と頼んだものが、氷が解けるにつれて喉を越える爽快さを増していく。炭酸の微かな苦味と、人工的な柑橘の甘さが、食道を滑り落ちるたびに、胃のあたりがじんわりと熱を帯びた。望結は自分のペースがわからぬまま、二杯目に手を伸ばしていた。
アルコールは静かな波のように全身へ広がった。頬の奥が熱い。頭の芯がほんの少し浮いて、畳の感触が遠い。隣の女子が笑う声が、やけに輪郭なく耳へ届く。輪唱のように重なる声、グラスを置く音、氷のぶつかる涼しい音。それらのすべてが、膜を隔てた向こう側の出来事のように感じられた。
それでも、望結の腹の奥では、別の感覚がゆっくりと鎌首をもたげていた。尿意だった。
最初は飲み物を注ぎすぎただけだと思った。しかし時間が経つにつれて、その重みは膀胱のなかで確かな圧力に変わり、望結の太ももを無意識に硬くさせていた。トイレなら、店内に女子トイレがある。清潔で明るい、どこにでもあるトイレ。いつもなら何のためらいもなく席を立つ。なのに、望結は立ち上がりかけて、座り直した。畳に手をついたまま、膝を揃え直す。行くのが惜しい。違う、惜しむこと自体がおかしい。望結は、この張り詰めた尿意を、帰り道まで持ち越したいと願っている自分に気づいていた。
「望結ちゃん、おかわりどう?」
「あ、まだ大丈夫です」
自分の声がうわずった。望結は笑い返し、残りの酎ハイを薄い唇へ流し込んだ。炭酸が喉の奥で弾ける。飲むほどに尿意は強くなり、尿意を我慢すればするほど、昨夜の妄想が輪郭を増していく。男の立ち小便の音。陶器の白。アンモニアの匂い。そこへ腰を突き出す自分の裸の半身。——これは現実だ。いま、本当に路上へ出たら。私の足は、あの公園を目指すかもしれない。
コンパは九時半に終わった。参加者たちが楽しげに夜の街へ散っていくのを見送り、望結は幹事の先輩たちに浅く頭を下げてから、駅の改札へ向かった。一人になった途端、夜の空気が火照った頬を急速に冷やしていく。酔いと冷気が混ざり合い、足元が少し頼りない。視界はまだ明瞭で、階段の縁もきちんと見えている。けれど、胸の奥に溜まった熱だけが、冷めようとしなかった。
改札を抜け、住宅街へ向かう道に入る。重い水分を溜めた下腹が、一歩ごとに揺れ、内腿へ色をもたらす。風に乗って、昼中の熱の抜けきらない土の匂いや、どこかの軒先の草いきれが流れてくる。しゃり、しゃり、と自分の革靴が薄い砂を踏む音だけが、不気味なほど鮮明に耳へ入った。望結は内腿をこすり合わせ、指先をスカートへぎゅっと絡めた。
そして、あの公園が近づいてきた。前方から、暗い生き物のように。外灯のオレンジ色が樹々の影を地面に落とし、遊具のシルエットが風に揺れもせず、黙り込んでいた。道の左側。生垣が途切れる箇所に、男子公衆トイレの角が見える。昼間なら気にも留めないコンクリートの塊が、今夜はどうしてこんなにも、粘りつくような存在感を放っているのか。
望結の心臓が喉のすぐ下で暴れ、歩道と砂利道の境目でつま先が止まった。夜の空気が、汗ばんだ首筋を撫でる。ここから先は、夜の領分だ。外灯はあっても闇は深い。木々は黒く、風の音だけが、葉を揺らしている。
誰もいない。耳の奥で、酔いの声が囁いた。こんな夜に、こんな場所に、私を止める人はいない。望結の胸は破裂しそうに脈打っていた。頭のどこかが熱に浮かされて、自分の意志とは別の意思が、するりと足の裏から入り込み、膝の向きを変えさせる。
彼女は一歩、砂利の上へ踏み出した。じゃり、と小石が潰れる。その音が、体内の尿意を、ぐっと突き上げた。膀胱がきゅっと縮む。望結は唇を噛み、太ももを内側へ押しつけながら、公衆トイレへまっすぐ歩いた。入口の外灯が、コンクリートの壁をぼんやりと照らしている。女子トイレの入口は、暗がりのなかに沈んでいる。その隣。ダークグレーの壁に穿たれた四角い入り口。男子トイレ。
望結は一度だけ後ろを振り返った。ブランコの影。飲みかけのペットボトルが転がる土の道。誰もいない。外灯の明かりに、小さな羽虫がふらふらと群がっている。彼女は肩で大きく息を吸い、濡れた砂利の匂いと、どこか遠くの草いきれを肺へ満たし、男子トイレの入口へ踏み入った。
入った瞬間、匂いが肌を叩いた。顔に、ではなく、首筋や手の甲に。アンモニアの混じった尿臭。消毒液の残り香。湿ったコンクリートの冷えた匂い。それが一つの塊になって、望結の鼻腔の奥を蹂躙する。昨夜の妄想で確かめたもの以上に、それは生々しく、べたつくような質感で彼女の粘膜を刺した。喉の奥が絞まる。呼吸が浅く、速くなる。
目の前には薄暗い室内。天井近くの蛍光灯が一本、青白く明滅の予兆を点している。壁伝いに、白い小便器が三つ、静かに並んでいた。その陶器の白が、外灯から差す光を拾い、ぬれたように滑らかだった。望結は足を止めた。床のタイルから冷気が靴底を貫き、足首からふくらはぎを舐め上げる。脳みそが痺れた。体の中の空気が全部、外へ抜けていくようだ。
それでも、腹の奥の尿意は、理性の灼熱を易々と凌いだ。望結は真ん中の小便器へ歩いた。三歩。四歩。つま先が少し内側に向く。スカートのプリーツが揺れ、太ももが縺れる。小便器の真ん前に立つ。陶器の縁に手を伸ばした。指先が触れる。ひやり、と、昨夜の妄想と同じ感触。いや、現実のそれはもっと硬く、ひんやりと深く、指紋の溝へ染み入るようだ。
望結は後ろを見た。もちろん誰もいない。入口の向こうに夜の公園が四角く切り取られ、木々が黒々と屹立している。尿意はもう限界を超えている。膀胱が内側から押し上げられ、石のように硬く膨らんでいる。望結は唇を噛みしめ、目の前の白い陶器を見つめた。
彼女はスカートの裾を両手で掴み、一気に腹までたくし上げた。素足に近い太ももが外気と接触し、鳥肌が一瞬で走る。風もないのに、空気が肌を舐める温度を、彼女は全身で感じた。白いレースのショーツが夜気に浮き立ち、淡い陰影を布の上から形作る。その中心部には、閉じられた恥部の輪郭が薄く浮かび、すでにほんのりとした湿りを布へ滲ませていた。望結は自分の下着を、他人のように眺めた。
震える指をウエストのゴムへ掛け、一息に腿半ばまで引き下ろす。一瞬、ぷわりと自分の匂いが立った。汗と酒と、体内に溜め込んだ水分の微かな酸味。望結は下着を膝上まで落とし、露わにした半身を、便器の前に突き出した。彼女の女の中心は、まだ淡い桜色の襞をかたく閉じさせていて、その上にごく薄い毛の影がかすれていた。太ももの内側は汗で薄く光り、奥へかけては白く沈んでいた。便器の前に突き出した腰は、切なく、いやらしく、二十歳前の体温を白光に晒していた。
両手を袖壁へ這わせる。冷たいタイルの継ぎ目を、汗ばんだ手のひらが滑る。下半身が夜気に攫われ、尿意が一瞬、遠のいた。けれど、憩う間もなく、膀胱は内側から激しく開こうと波を寄せていた。
「……ふっ」
息を漏らす。尿道がひくついている。本来解き放つべき排泄の感覚が、羞恥と、陶器の冷たさに遮られて、出ない。昨夜あれほど妄想した放尿は、現実にはもっと怖く、もっと残酷な儀式のように、彼女の全身を強張らせた。太ももの内側が震え、膝が笑う。頭の奥に「やめなさい」と囁く声が残っている。なのに脚は動かない。手も動かない。望結は歯を食いしばったまま、尿道を塞いでいる震えへ向かって、ゆっくり腹の下へ力を走らせた。
ぴしゃっ。最初の一滴が磁器を叩いた。それは驚くほど高く、硬質な音となって、薄暗いトイレに反響した。
「……ああ……」
尿は熱い奔流となって尿道を抜け、鼠径部を灼きながら、小便器の受け皿へ弧を描いた。じょぼぼぼぼ、という、昨夜の自分の記憶と重なる音。陶器が音を増幅し、壁という壁が望結の排泄を証言する。膀胱が解放されるたび、張り詰めていた腹がへこみ、背中が弓なりにしなる。スカートの端を握る指先が、汗で滑らないように白くなる。
放尿は終わらない。それどころか、音は勢いを増し、小便器の白い内壁を扇形に濡らしながら、排水口へ茶色い泡を押し流した。湯気すら立つような尿の熱が、夜の冷気の中で一瞬、白く形を持ったような気がして、望結は必死に足を開いた。開けば開くほど、自分の性器が空気に晒される。破瓜色の肉襞の奥から、残尿が細い糸となって垂れ、陶器の縁を汚す。腰が震えた。望結は小便器に手を突っ伏し、歯の根が合わない。
その時、入口の空気が、別のものに圧された。
「……うわ」
若い男の声だった。声と呼ぶには低く、笑いを含んだ湿った吐息。望結の背中が総毛立つ。振り返れない。振り返ってはいけない気がした。男の気配は一つではなかった。声が重なり、衣服の擦れる音が近づく。望結は腰を起こせないまま、ついさっきまで自分が放っていた小便器に手を突いた姿勢で、硬直していた。
「マジかよ、女が立ってしてんじゃん」
笑い声。足音が三つ。望結の丸い尻、腿の内側を伝う光る筋、まだ途中まで止まっていない尿の滴。そのすべてを、三人の若者たちが無言のあとに飲み込んでいく。望結は下着を膝に絡めたまま振り向いた。薄暗がりのなかで、切れ長の薄茶の目が、真っ直ぐに彼女を捉えていた。梶井琉希。ひときわ背の高い男が、唇の端をゆっくりと吊り上げる。その後ろから、茶髪を揺らす三雲が、白い歯を見せた。
「続き、見せてよ」
声はやさしいのに、底のない爬虫類の体温が纏わりつくようだった。望結は喉を引き攣らせ、腿の間を隠そうとスカートの裾へ手を伸ばして、指先を震わせたきり、もう身体が動かなかった。
第3章 小便器の前で痴女と呼ばれ、身体の奥まで射精と放尿を刻まれる

夜を封じ込めた男子トイレの奥で、最初に空気を裂いたのは、三雲が掲げたスマートフォンの画面が吐き出す青白い光だった。望結は壁際に追いやられた子猫のように肩を丸め、スカートを腹の上までたくし上げたまま、白いレースのパンティを太ももの半ばに絡ませ、小刻みに膝を震わせている。その震えは、淫靡な尿の残り香とともに静止した空気へ滲み、背後の三人は小便器の手前、わずか二メートルほどの距離に立って、剥き出しになった彼女の丸い尻と、太ももの内側を伝う放尿の名残を無言のまま眺めていた。入口から流れ込む夜気が、望結の濡れた陰毛を冷たく撫でる。湿った陰毛は漆黒の茂みとなって白い肌に貼りつき、そこだけが闇の中で生々しく光っているようだった。彼女は一歩も動けなかった。逃げなければならないのに、踵がタイルに鏨で打ちつけられたように重い。心臓ばかりが早鐘を打ち、肋骨の内側を充血した拳で叩いているようだった。
「消して……カメラ、やめてください」
絞り出す声は、小便器に跳ねる残尿の滴よりもか細く、望結自身の耳にさえ届いているかあやしかった。声は空気に滲んですぐに消え、彼女の喉には恐怖と羞恥が枯れ草のように詰まっている。三雲はにやけたまま画面を胸の高さに持ち直し、白い歯をのぞかせて笑う。
「やーだね。これ、拡散したら結構まわれるっしょ。男トイレでパンツ下ろして放尿する女のドアップだって。ねーちゃん、この後しゃがんで全部見せてくれたら消してやってもいーけど」
望結は必死で首を横に振った。首を振るたびに、ロングの黒髪が汗の張り付いた頬と鎖骨をべたべたと打つ。視界の端で、いちばん背の高い梶井が一歩、体重を前に乗せる。彼の薄茶の瞳は笑っているのに、温度はまるで違う。淡い虹彩の奥に、獲物の抵抗を値踏みするような粘り気のある光が蠢いていた。望結の左腕が、いつのまにか立花の骨張った手に捻り上げられていた。背後から覆い被さるようにして、彼女の上半身が小便器の袖壁へ押し付けられる。冷たいタイルの角が鎖骨の下を圧迫し、皮膚の上を滑った汗が一筋、首筋へ垂れた。汗の道筋がまるで男の舌先の予告のように生温かく這い、肌の細かな産毛が逆立つ。
「ヤメ……っ、離して……っ」
口から悲鳴に近い声が漏れる。それきり呼吸が続かなかった。捻り上げられた左腕に立花の青白い指が食い込み、右の手首は望結自身の腋の下で縺れた紐のように宙を掻く。噴き出した汗の粒が、夜の蛍光灯に小さく光り、白い肌の上を滑り落ちては、陶器の縁で弾ける。梶井が彼女の真後ろに立ち、剝き出しの太ももを焦げ茶色の革靴の先で内側から押し開く。靴の革が汗ばんだ肉へ食い込み、男がわざと足首を返すたび、内腿の柔らかな肉が厭に艶めかしく蠢いた。
「痴女ちゃん、小便器に片足乗せて、腰突き出して、おしっこしてたんだろ。それ、続き見せてくんない?」
望結は耳元に落ちる低い声に首を竦めた。喉がひくつく。涙が一筋こぼれ、鼻水が混じって口の中がしょっぱい。三雲のスマートフォンが、彼女の腿の付け根を舐めるように角度を変える。青白い光の帯が、太ももの内側に残る尿の筋を浮かび上がらせた。
「いやぁ……お願い、これ以上は」
「してたのに何がお願いだよ。ほら、さっき出てた音、すげー立派な放尿だったぜ。男トイレで真顔で便器に手ついてよ、ド変態かって」
千切れそうだった。羞恥の刃が、一枚ずつ服を剥ぐようにして望結の内側へ食い込む。三雲が望結の左手を便器の縁に押さえつけ、右の肘を立花が上へ引く。望結の腰はますます後方へ突き出され、パンティの絞られた太ももから下へ、肌の白さがいやに艶めいて闇に浮かぶ。磁器の縁に爪が当たって、ぎち、という硬質な音がした。暗いトイレの空気に、先ほどまで優位だった自分の尿臭が濃く沈んでいる。それは逃げることの叶わない彼女自身の証明のように、空気の底に堆く澱んでいた。
「十分濡れてるじゃん、触る前から」
立花の掠れた声が後頭部へ落ちて、次の瞬間、望結の膣口に乱暴な指が触れた。下着の上からではなく、直接、陰毛の生え際をなぞるように。彼の指は太く、ごつごつとしていた。指の腹が剃り残しのように敏感な肌をざらりと撫で上げ、望結の呼吸が声にならないまま、喉の奥で砕けた。立花が容赦なく中指を割れ目へ差し込んでくる。ぬちゃ、という卑猥な音が、二人の間にこびりついた。小便器に向かって開かされた望結の性器は、彼女自身が拒むよりも早く、指の腹をねっとりと迎えていた。
「マジ? 中、とろとろのお湯みたいになってんじゃん」
立花の長い指が、膣壁をかき混ぜながら抜き差しを始める。望結はタイルに額をこすりつけ、声にならない悲鳴を喉の奥で転がした。膣の入り口から奥へ向かって、熱い異物が内襞を押し広げ、戻るたびに淫液が引きずり出される。ぐちゅ、ずっぷ、と粘着質な音が、便座のない空間にやけに大きく反響した。その音が彼女の体液すべてを暴き立てるようで、耳の奥がじんと熱を持つ。立花は背を屈め、望結の汗ばんだ腰の匂いを吸い込む。汗と尿と、女の肉が熱を持って熟れた匂いが、彼の鼻腔を濡らすのが、背後で小さく聞こえる呼吸の変化でわかった。
「は……ッ、ぁ、や……指、ぬいて……ッ」
言葉は喘鳴に断ち切られ、立て板に水を流すように零れ出た。望結は抵抗のつもりで腰を捩ったが、立花のもう片方の手が尻の膨らみを掴み、陶器の縁へ押さえつけるばかりだった。尻肉が彼の指の腹で潰れ、割れ目を隠すどころか、ますます淫らに左右へ割り開かれていく。三雲が彼女の顔の横へスマートフォンを突き出し、自分も一緒に映り込むようにして笑う。梶井は望結の乱れた髪を掴み、顔を中腰のまま舐め回すように見下ろした。
「ね、お姉さん。もっとほら、腰振って。淫乱なのがバレてるよ、マジで。声、殺さなくていーじゃん」
望結の頬に三雲の息が掛かる。酒の匂い。甘ったるいレモンサワーの残り香と、汗、それから若い男の肌から立ちのぼる生温い匂いが、便器の尿臭と一緒に望結の鼻腔を灼いた。三雲の吐息には、望結自身が数時間前、喉の奥へ流し込んだのと同じレモンサワーの甘い匂いが残っていて、彼女は自分の飲酒と、いま自分を取り巻く男たちの酔熱とが、同じ匂いの糸で不潔に結ばれたような錯覚を味わった。三雲は爪で軽く望結の乳首を抓り上げる。ブラウスの上から、場所を探るまでもなく硬く屹立した左の乳首は、布越しでもはっきりと突起していた。薄い布地を押し上げるその形が、蛍光灯の下で小さな影を作る。
「っ……ぃ、ぅ……」
望結の腰が物欲しげに揺れた。自分で動かしている意識はなかった。立花の指が膣から溢れた液を菊座の周囲へ塗り拡げると、窄まりがひく、と強く蠕動する。指先がそこを押し潰す。開かない入り口を押し込まれそうになり、望結は尻を逃した。けれど、肛門の襞に塗り込まれた自分の蜜が急速に冷えていく感覚と、内側から込み上げる疼きの落差に、彼女の膝は小さく笑うように震えた。
「前だけで足りないか。こっちもして欲しいんだろ」
「ちが……っ、舐めるの、やめ、ぇ……」
三雲が彼女の右耳の後ろへ舌を這わせた。耳殻の縁をなぞり、孔の中へ唾液を流し込むような下品な水音をわざと立てる。れろぉ、と生温かい舌が外耳の窪みを舐め込み、ねちゃねちゃと粘着質な音が彼女の頭蓋の傍で鳴った。望結の身体はびくびくと痙攣し、膣は立花の指を引き攣るほど締めつけた。三雲は笑いながら、今度は彼女のスカートの上から割れ目を押し潰すように触る。
「いーじゃん、三人で可愛がってやるっしょ。他の男に言いふらされたくなかったら、素直になれって」
スマホのカメラのシャッター音が、望結の耳をいちいち刺す。立花が指を三本に増やして膣口を押し広げる。くぱ、と内側から空気の漏れる音。恥骨が割れそうな圧迫感に、望結は「ひっ」と吸い込んだ息を、まともに吐くことができなかった。三本の指が内壁をこじ開けるたび、あそこが汗を吸った綿のように重く熱くなり、呼吸の仕方を忘れた獣のように、彼女は小便器の縁へ爪を突き立てた。
「ちょっと、代われ。俺、もう挿れたい」
梶井が言うと、立花は黙って望結から離れた。濡れた指先が、腰の皮膚に糸を引く。望結は膝から崩れ落ちそうになり、小便器の縁にしがみついた。肩で喘ぎ、乱れた前髪の向こうで梶井の影が大きくなる。ジーンズの留め金を外す音。ファスナーが勢いよく下ろされる音。金属の無機質な悲鳴が、狭い空間に鋭く響いた。立ったままの三人が、望結の斜め後ろで位置を変える気配がした。
「尻、上げて。お前が使ってた小便器、ちゃんと見えるように」
望結は梶井の手に腰を引かれ、つま先立ちにさせられる。陶器の小便器が目の前に迫り、自分の尿が乾きかけて残した輪染みが薄く光っている。外灯の弱い灯りが窓のない空間へ流れ込み、男の影を一層黒々と壁に映した。尻の割れ目に、硬く反り返った物の先端がぬらりと触れる。望結の全身が強張り、彼女の肉筒はおそろしいほど素直にくわえ込む準備をしていた。その事実に、望結のこめかみが痛いほど脈打つ。
「いや、むり……ッ、それ、ほんとにやめて……」
「へえ、そんなこと言いながらここ、ひくひくしてるじゃん」
梶井が先端を膣口に押し当て、入り口を上下に擦る。ぬちゃぬちゃという水音は、望結の恥辱を確実に空気中へバラ蒔いた。彼の陰茎は長く、先の膨らみが尿道口のすぐ下のくぼみを何度も突いた。あ、あ、と漏れる声が、どうしようもなく甘ったるい。望結は唇を噛んで首を振った。振るたびに、長い黒髪が弧を描き、小便器の白い陶器へさらさらと音を立てて触れた。
「誰も助けに来ねーよ。男トイレで女がいつまで待ってんの」
三雲が入口を見張るように立った。彼の靴底がタイルを踏むたび、床に散った水滴が小さく鳴く。立花は望結の下着を太ももから足首へ引き抜き、それを梶井へ手渡す。白いレースの中心が、いやなほど生暖かい湿りを保っていた。梶井はそれを望結の顔へ押し付ける。
「これ、嗅いでみろよ。お前の匂いだ。小便と淫水で混ざって、最高に臭え」
望結は首を振ったが無駄だった。自分の下着を顔に押し付けられ、尿と膣液の混じった匂いを無理やり吸わされる。喉が締まり、頭の芯が痺れる。それでも、逃がしたくない何かが鼻腔の奥で溶けるように甘く疼いた。その間にも、梶井の硬いものが彼女の陰裂を上下し、濡れた肉を音を立てて割っていく。望結は情けなく腰を震わせた。
「んあぁ……っ!」
入り込んできた。一気に、ではなく、内襞を一枚ずつ巻き上げながら、望結の膣が梶井の形を型取るようにして深くまで飲み込まれていく。長い挿入だった。圧迫感と灼熱が腹の底を突き上げ、望結は便器の袖壁に爪を立てて捩れるように耐える。肛門のすぐ奥まで、彼の先端が届いた気がした。梶井は望結の腰を掴み、一息に引き抜いて、また突き込む。
「中、なにこれ、ぐちょぐちょ。お前が小便器に撒いた跡の上で、よくそんな濡らしてられるな」
卑猥な言葉が鼓膜へ入るたび、望結の腹の奥が痙攣した。自分でも認めたくない。怖いのに、恥ずかしいのに、さっきから身体が男の指や陰茎を歓迎している。津波のように押し寄せる矛盾が、彼女の太ももの内側をまた濡らした。恥ずかしさを潤滑油に変えるように、陰唇は内側からひっきりなしに粘液を溢れさせていた。梶井が律動を始める。便器の前で、まるで犬のように腰を突き出した格好の望結の臀肉には、彼の恥骨がぶつかるたびに白い波が走った。パン、パン、と小気味いい音が、小便器の排水口を伝って反響する。望結は三雲に固定された顔をそらせず、小便器の淡い鏡面に映る自分を、他人の表情のように見つめていた。
「や、あっ、うごい、て……しんじゃ、ぁ……!」
「動いてるのは俺の腰じゃねぇよ。お前が腰を振ってんだよ、この痴女雌」
挿入は激しさを増し、望結の膣からぐちゅっ、ぬぷっ、じゅずっという派手な水音が立ち上がる。淫液が小便器の縁へ滴り、タイルの上へ白く濁った線を引いた。望結は立花に腕を掴まれたまま、逃げることもできず、後ろから何度も子宮の直前を突き上げられる。内腿が恥水で濡れて光り、俯くたびに髪の先が便器の溜水に触れそうになった。自分の尿が流した排水口のそばで、いま別の汁がしたたり落ちる。その倒錯が、望結のしおれたはずの蕾をもう一度硬くした。陰核が自己主張するように隆起し、男の手が触れないうちから、布越しにでも擦れてくれと脈打っていた。
「お姉さん、何? ちょっと笑ってない?」
三雲が望結の口元を覗き込んで言う。望結は口を引き締めたが、頬の筋肉は自分でも制御できないほど緩んでいた。涙と涎に濡れた顔が、外灯の光で汚らしく光る。梶井が片手を望結の前へ回し、ブラウスの下から潜らせて陰核を捏ねてきた。ぬるついた肉の粒を指の腹でぐりぐりと潰され、望結の背中が弓なりに反る。膣壁が彼の陰茎を根元まで締め上げた。
「、ぁ……ッ、それ、や……っ、へん、にな…」
望結の声は尻上がりに蕩け、語尾が悲鳴のように切れた。梶井は笑いもせず、彼女の肉芽を掻きながら撃ち込む角度を変える。先ほどまで脇腹を掠めていた亀頭が、いまは膣前壁のざらつく場所を執拗に擦り上げた。望結の視界が白く明滅する。喉を反らし、口から唾液が一筋、小便器の中へ落ちた。唾液の糸が陶器の白に映え、ゆっくりと排水口へ向かって流れていった。
「そろそろ口、空けろ。カメラ回してっから」
不意に立花が望結の顎を掴み、無理やり正面を向かせる。三雲が自分のジーンズを下ろして、目の前に飛び出した。陰毛の生え際まで分かるほど近くに突きつけられ、望結の鼻先へ、苦いような青臭い汗と性器の匂いが押し寄せる。三雲のペニスは太く、怒張した先端からは透明な汁が垂れていた。望結が首を振ると、立花は彼女の頬骨を指で押し上げて歯列の力を抜かせる。
「抵抗しない方が楽だよ。姉ちゃんの口の中、そのうち自分で咥えたくなるっしょ」
望結の唇をこじ開け、三雲は腰を進めた。ぬるり、と唾液を纏った亀頭が割り込んでくる。舌の奥を押し潰され、顎の軟骨がぎしぎしと軋む。三雲は望結の後頭部を両手で掴むと、無造作に腰を揺すった。男の指が髪の根元を締め上げ、頭皮が引っ張られる痛みが、口腔を貫く熱と混ざり合う。
「は……っ、ぐ、ん、んう……ッ」
喉の奥から、自分のものとは思えない濁った音が漏れた。唾液とカウパーが混ざり、口角を泡立って溢れ落ちる。涙が眼球を灼き、三雲のジーンズの生地が鼻先に触れた。立花は望結の自由になった左手を自分の股間へ導く。彼の陰茎は長さこそないものの、骨ばった指と同じく硬く脈を打ち、望結の濡れた手のひらの中でびく、と跳ねた。
「握って、扱けよ。姉ちゃんの手、ぬるぬるして最高だから」
望結の手は、脳からの命令なしに立花の陰茎を握っていた。親指が先端の窪みを掠める。とろみのある粘液が手のひらを濡らした。同時に、彼女の中では梶井がなおも突き上げ続けている。口を犯され、膣を突かれ、手で他人の陰茎を握らされている。全身の孔という孔を埋められる圧倒的な陵辱は、なぜか恐怖を別の周波数へ変えていった。ぐちゅ、じゅぷ、ぱん、という音が折り重なり、トイレの壁という壁が淫猥な大気で満ちる。望結はぼんやりと小便器の排水口を見つめ、自分の尿の流れた後を流れ落ちる新しい液の色を、暗がりの中で確かめていた。白く濁ったそれが、細い筋になって排水口へ吸い込まれる様を、彼女は眼球の奥が焼けるような感覚とともに眺めていた。
「あんぐ、ん……ぅお、お……っ」
三雲が低いうなりを漏らし、下腹部を望結の顔へ押し付ける。彼の陰茎が喉の奥まで達して、望結は反射的に嘔吐きかけたが、それが逆に喉を締め付け、三雲の背中を大きく戦慄かせる。その拍子に、酎ハイの炭酸が胃の奥から喉を灼くように込み上げてきた。数時間前に流し込んだ甘い焼酎の泡が、喉の粘膜に刺さるような熱さでせり上がり、彼女は一瞬息を止めて奥歯を噛みしめる。吐き気と呼ぶにはあまりに乾いた痙攣だった。三雲は数度突き込み、それから勃起したまま望結の口から抜いた。望結の唾液が彼の太い陰茎に糸を作り、三雲の黒いパンツの上へ滴り落ちた。口蓋の奥にはまだ、レモンサワーの炭酸が泡になって残っているように痺れていた。
「最っ高なんだけど、口だけでイったらもったいねーし。お姉さん、今度はおれが後ろから入るわ」
「どっちも空いてんの選べるよ。いいね、穴二つある女って」
立花が望結の尻を撫で回した。指が菊座を確かめるように押し込まれ、望結は小便器へ額をごつんとぶつけるほど痙攣する。肛門から入ってきた指は、唾液と先走りでぬるぬるしていて、すぐに第一関節まで潜り込んだ。望結の胎の中に雷が走る感覚だった。
「あ……ッ、しま……、そこ、待っ……ぃやぁ」
「待たない。前、もう一回突くから一緒に味わえよ」
梶井の抜いた後の膣は、まだ閉じきらずに半ば開いている。三雲が背後に立ち、望結の尻を掴んで自分の太い亀頭をその入り口へ無造作にぶつけた。あふれた蜜が、陶器の床下へ細い糸を落とす。三雲は腰を突き入れる。
「んっ、やあ、う……ッ、違う、いま出し、いれ、あっ、あっ」
「すげ……入り口、媚肉が吸い付いてくる。梶井がほぐしたであんまり意味ねーぞ、お姉さん、根元まで一瞬で入りそう」
三雲のものは太く、望結の膣を限界まで引き伸ばしながら進んだ。梶井が便器に片膝をつき、望結の顔を自分の股間へ向けさせる。彼の細長い陰茎が、望結の唇へ先端を擦り付けた。望結は口を開けた。自分からではなく、開かされた口だった。喉の奥まで再び満たされ、前後から、律動が始まった。
膣と口、二つの穴を同時に使われ、望結の肉体は主導権を完全に手放した。三雲の下腹部が白い尻を打ち、梶井の腰が濡れた口を貫く。時折、二人の動きが重なって望結の身体が深く揺さぶられ、肺の中の空気が声として押し出された。三雲は肛門にも何度か指を押し込んだり抜いたりしながら、自分の陰茎が望結の前の穴を蹂躙する音を楽しむ。立花は勃起した陰茎を望結の肋骨の上へ当て、ブラウスの上から乳首を探った。
「この身体、どこ触っても汗ばんでる。公園のトイレで三人に囲まれてさ、お姉さん、本当はこういうの憧れてた?」
「ちゃ、……っ、んん、ち、が……」
望結が喘ぎながら言葉を継げないたび、三人は声を潜めて笑った。望結の内腿を伝うのは、もはや自分の分泌物だけではなかった。三雲の抜き差しのたび、薄黄色く掻き立てられた泡が白く粘り、腿の後ろへ零れていく。望結の頭は熱で煮えていた。酔いのせいではない。肉の芯から湧き上がる熱が、彼女の手足を操っている。もう、どれが自分で、どれが男たちの与えた快楽なのか、境界線が便器の水面に溶けるように曖昧になっていた。
「そろそろ……俺、先に出すわ。顔にかけてもいい?」
梶井が望結の口から抜いた。荒い息が小便器の陶器へ跳ね返る。望結はせき込みながら、涙と唾液でぐちゃぐちゃの顔を梶井へ向けた。逆光。蛍光灯の明かりが後光のように焼け、彼の陰茎の輪郭だけがくっきり黒い。望結は何も答えられなかった。この状況で、頷くことがどんな意味を持つのかもわからない。けれど、喉の奥からは、先ほどの炭酸の痺れがまだ消えずに彼女の拒絶を曖昧に裏切っていた。
「返事しろよ。臨場感、大事だろ」
「ぃ、……おねが、から、それ、もう……」
「なに、やめてほしいの? だったらそう言えよ」
望結の唇が戦慄いた。いったん開いた口からは、音にならない引き攣れた呼吸だけが漏れた。三雲に後ろから貫かれ、立花に乳首を捏ねられながら、彼女は小便器の縁に片手を這わせて、折檻される犬のように顔を上向けた。
「……かけて、……ください」
囁きは、尿の残り香の沈む空気へ溶けた。梶井は喉を鳴らして笑った。手淫の音が速くなる。ぶちゅ、ぶちゅ、と粘り気の強い音が耳にまとわりついた。
三雲も無言でピストンを深くした。望結の子宮の手前を打ち据えながら、もっと、と言う代わりに彼女の恥骨をぐりぐりと親指で潰す。望結の中で肉の芯が震え、足の爪先が浮いた。太ももが男の腰へ裏返り、汁が飛沫になって散る。内ももに付いた液が冷たい空気に触れて、肌をひどく敏感にした。冷えた液の膜が、夜気に撫でられて粟立つ皮膚のうえで、薄い氷の舌のように彼女の神経を舐めた。
梶井が、ん、と低く呻いた。どろりとした白濁が、望結の額から鼻梁を伝い、片方のまぶたの上を覆う。二度目、三度目と射出され、彼女の開いた唇の中へも飛び込んだ。生臭い苦味。望結は目を閉じ、精液がぬるく、肌の上を重い雫となって滑るのを顔全体で感じていた。顎先から垂れた白濁が、スカートの上、小便器の縁、タイルへ落ちる。
「おお、すげーかかった。口のなか見せて」
望結は微かに口を開いた。舌の上で白濁と唾液が混ざり、糸を曳く。梶井は満足そうにその唇へ自分の指を挿れ、掻き混ぜた。
「ほら、あんたのっすよ、ちゃんと飲めっつってんだよ」
三雲は後ろから望結の喉を掴み、口品を下に向けさせた。強制的に嚥下させられる。喉が鳴り、毒のような苦みが食道を下った。涙が止まらない。涙の塩辛さが、精液の苦みと混ざり合って、彼女の内側を洗うように流れ落ちる。三雲が腰の動きを速める。
「おれも出す。中はやめとくわ。折角細い体にまでかけてやるから、ちゃんと尻、突き出しとけ」
三雲が性器を抜くと、とろりと望結の膣から糸が垂れた。彼は望結の太ももにそそぎかけるように自慰を始めたかと思うと、すぐに熱い射精を彼女の背中へ打ち付けた。白いブラウスが精液を吸い、背骨の窪みに沿って流れていく。望結は背中の生温かい感触に震え、小便器の腕に爪を立てた。三雲は満足げに息を吐き出し、射精後もなお硬いそれを望結の割れ目へ擦り付けて、腰を数度押した。
「あー、出た。立花、後始末は任せた」
「任された」
残された立花は、望結を小便器の正面へ引き起こし、洗面台のない壁へもたれ掛からせると、出したままの陰茎を再び望結の脚の間へねじ込んだ。三度目の挿入である。望結は声を出す力も失い、壁に背をつけた格好で、ただ腹部に押し込まれる圧迫を受けた。立花の動きは性急で、床に溜まる体液を踏み散らかすような浅い突き方を続けた。
「……あ、あ、……んぅ……待って、なか、擦れすぎて……っ」
「うるさい。まだ終わってない」
立花は望結の片足を抱え上げた。下腹部が深く繋がり、性器の結合部から白い汁が泡立って見える。彼の青みがかった目が、無機質に結合部を見下ろしている。挿入の音は、静かなトイレに一番下品に響く。ぬぢゅ、ぬぢゅ、と水気の多い音。望結の膣は三人分の精液と自分の蜜で溢れていた。膣口から溢れ出たものが、立花の陰茎の根元で白い輪を作り、彼の下腹部へ細かく飛び散る。
「んぁ……っ、もう、やぁ……おなか、い……」
「けど、締め付けてる。この中、誰とでも濡れんじゃないの?」
立花は望結の陰核を摘み上げ、爪で傷つける手前の力加減で擦った。望結の背が壁に反り、片足が危うく立花の腰を蹴りかける。太ももが小刻みに震え、陰唇が彼の陰茎に絡みついた。陰唇は充血でいつもより厚く膨らんで、男の形をしゃぶるように吸い付いている。立花は息を詰め、荒々しく腰を叩きつけた。壁と背の間で、望結のブラウスがずり上がり、背中に三雲の精液をこすりつけて広がる。
「おら……出す、顔、上げろ」
立花が素早く陰茎を抜く。ぼこ、と空気が入る音を膣が立てた瞬間、望結はその場に崩れ落ちた。目の前に、立花の射精が飛んだ。顎、唇、胸元のボタンを濡らし、垂れながらブラウスの内側の白い肌を伝う。立花は望結の髪の上にも数滴を零し、大人しくちぎれるようにして息を整えた。三人の荒い呼気だけが、小便器の排水音と混じる。
「じゃ、仕上げやるか」
梶井が立ち上がった。望結はタイルに座り込み、ぐったりと壁へ寄りかかっている。股間は真っ白な粘液と薄黄色い濁りで、太ももから下へ汚い筋を何本も引いていた。望結の膣からとろとろと精液が流れ出る。三人の精液が混ざり合い、彼女の内側から溢れ出て、冷たいタイルの上に白濁した水溜まりを作っていた。
男たちは言った。三人で小便器の前に一列に並び、望結を見た。
「ここ、お前の聖地だろ。なら、この仕上げ、一番似合うって」
望結はぼんやりと彼らを見上げた。三人の陰茎はまだ半勃ちで、三雲の太腿や立花の腹、梶井の下生えに精液と汗がひかっている。やがて、望結を挟んで小便器の前に、彼らは脚を開いて立った。尿が、放たれた。
最初の一筋は、三雲の太い亀頭から勢いよく飛び、望結の胸元を濡らした。温いそれがブラウスを突き抜け、乳首の上を糸のように流れる。次いで立花、梶井が放ち、黄色い奔流が望結の髪、肩、腹、性器へ降り注いだ。三つの放物線が重なり、床の上で泡立ち、尿臭はさらに濃く空気へ迫り上がった。望結は目を閉じた。熱い。男たちの尿は思った以上に熱く、精液とちがい浸透するように肌を濡らした。小便器の中でさっき自分が流した水と、いま自分へ降りかかる水が、別々の温度で彼女の中に流れ込む。顔へ液が掛かり、望結の唇がわずかに開いた瞬間、一滴が口の端から入ってしょっぱい味が広がった。
「よし、マジック持ってきた」
立花が背負っていた小さな鞄から油性マジックを出し、キャップを外した。ペン先のインクは濃く青い。望結の腕を引き寄せ、彼は内腿にペン先を置いた。ひや、とした樹脂の硬さが、尿で濡れて敏感になった肌を滑る。
「動くな。くすぐったくても、じっとして」
立花は彼女の腹に文字を書いた。下腹部を横切り、恥骨を囲んで、陰毛の生え際をなぞる。ペン先が性器のすぐ横を通ると、望結は腰を引いて、歯を食いしばった。くすぐったい、というより浅い熱さがあった。一画一画、書かれるたび、自分が何か別の物へ作り替えられていく。梶井が胸をまさぐって、下乳の上に小さく印を付けた。三雲が腕を掴んで、肘の内側から手首へ向かって数字や記号を書き込む。
「これはお前が変態だって証明。後で鏡見て、泣けよ」
立花は太ももに「肉便器」「トイレ女」と二行書いた。字は乱暴で、インクの余りが汗と混じって青黒い涙のように流れる。望結は首を動かせる範囲でそれを見た。自分の身体が、この空間と同じ匂いで満たされている。精液と尿とインクの臭いが重なり、喉の奥が絞まった。それでも、彼女の唇はわずかに弧を描いた。額に付いた精液が、目尻の涙と混ざり、どれが情けなさで、どれが充足なのか自分でもわからない。
笑っている。鏡とは呼べない小便器の淡いステンレスの表面に、人間の輪郭が歪んで映っている。望結はその顔を、他人の顔を見るように見つめた。快楽のためではない。すべて受け入れられた身体的確信。自分が女に落ちたのではなく、ずっとここを望んでいた存在として、三人に認められた。マジックのペン先が、へその下を、性器の入り口をかすめた時、彼女は声を殺して笑った。
「何笑ってんの。この女、マジで壊れてる」
「そーいうとこ、やっぱ変態っしょ。お姉さん、夜中にまた来そうじゃね?」
「なあ、またここで会えるんじゃないの」
三人は声を揃えて笑い、スマートフォンで幾度か写真を撮ると、トイレから出て行った。足音が砂利を踏み、夜の公園の奥へ消える。望結は小便器の下に、片足を投げ出したまま座っていた。尿と精液で水気を含んだタイルの冷たさが、熱い背中の下で心地いい。
自分の指を動かした。太ももの文字をなぞる。ペン先のあとに残る油の膜と、男たちの精液がまだ温かく指に絡んだ。音もなく、望結は目を閉じた。便器の排水口を薄く流れる水の音が、建物全体に満ちていた。その水音は、彼女の中に残った三人の吐息と、自分の呼吸を、夜の底へ静かに溶かしていくようだった。誰もいない男子トイレで、けれどここには、さっきまで確かに自分を犯した男たちの熱が、精液の匂いとともに澱んでいた。
第4章 冷えたタイルの上で、穢れた身体を抱きしめて微笑む

第4章: 冷えたタイルの上で、穢れた身体を抱きしめて微笑む
小便器の排水口を流れる水の音だけが、壁という壁に吸い込まれては返り、薄暗い空間の奥で微かな残響となって消えていった。望結は背中を小便器の袖壁に預けたまま、両脚をほとんど投げ出すようにしてタイルの上に座り込んでいた。男たちの足音と笑い声はとうに遠ざかり、あとには夜の公園が吐き出す湿った空気だけが、入口からゆっくりと流れ込んでくる。蛍光灯の白い光は相変わらず頼りなく点滅の気配を含み、その明滅が、望結の太ももや腹に刻まれた青いインクの線を、息を吹き返すたびに浮かび上がらせた。
下腹部に走る文字。太ももを這うふたつの言葉。胸の下の小さな印。油性マジックの線は、汗と尿と精液に滲んで輪郭を少しずつ甘く広げ、まるで彼女の肌の上で生き物のように育っていくように見えた。望結は右手を持ち上げ、太ももの内側をそっとなぞった。指先が触れたのは、まだ生温かい精液と、乾ききっていない尿の混じったぬるつきだった。マジックの描線の上から、男たちが遺した白い粘液が糸を引く。その糸を指で摘まんで、そっと伸ばした。四センチほど伸びて、ぷつり、と切れ、指の腹に白い半月が残る。
「……ああ」
声が、自分のものとは信じられないほど低く掠れて床に落ちた。痛みはまだ、あとからあとから波のように打ち寄せる。膣の奥が熱く腫れ、肛門のまわりは軽い裂けるような感覚が残っていた。それでも、望結は自分の太ももを、胸を、唇を、指先で確かめることをやめられなかった。触れる感覚のひとつひとつが、この身体はいま確かにここにある、という証だった。
内林のあいだを、冷たい空気が素通りした。望結は足をわずかに開いた。ビニールのように冷えたタイルの空気が、精液と自分の淫水でぐっしょり濡れた陰唇を撫でる。ぴり、というかすかな冷けが、火照った肉の襞にしみた。膣の入り口から、一雫、重たい液が音を立てて落ちた。タイルの上で、それは薄黄色に濁った白い水溜まりの一部になる。数センチ先には、彼女が一番はじめに放った尿の残りが、排水口へ細い流れを作って消えていこうとしていた。
望結は顔を横に向けた。入口の左奥、洗面台の上の鏡が、この地獄を静かに映している。鏡の中の女は、まず、髪だった。汗と精液で束になった黒髪が頬や首に貼りつき、外灯の光を受けて、濡れた蛇のように光っている。ブラウスの前ははだけ、片方の乳房がはみ出していた。レースの下着は片足の足首に絡まっただけで、もう穿き直す気すら起きない。顔はどうだ。目は腫れ、涙の跡が幾筋も乾いて白い筋になり、唇のまわりには唾液と男の精液が固まりかけて薄い膜を作っていた。それでも、唇の両端だけは、ほんのわずかに持ち上がっている。望結はその口もとを見つめた。
「みっともない……」
呟いて、笑った。声にならない笑いが喉の奥でかすれた。みっともない、という言葉は、しかし彼女の心のどこにも突き刺さらなかった。むしろ、そのみっともなさを鏡越しに眺めている時間が、妙に心地よかった。自分で自分を抱きしめてやりたいほど、痛くて、汚くて、どうしようもなく満たされていた。
望結はゆっくりと背中を壁から離した。袖壁に押しつけられていた肩甲骨のあたりに、タイルの冷たさが貼りついた膜のように残っている。彼女は床に散った自分の所持品を探した。スカートは後ろを破かれ、ファスナーは半ばまでしか閉まらない。ストッキングに至っては、右の太もものあたりから足首まで、男たちの靴底に踏みつけられたように裂けていた。望結は指さきでそのストッキングの破れ目を確かめた。糸が縦横に絡まり、肌の上に細かい網目を作っている。持ち上げることもしなかった。足首のうえで、白いレースのパンティが涙のように丸まっている。あれも、もう要らない。
望結は膝を立て、そっと体を起こした。腹の奥がずきり、と痛む。胎の奥に、まだ誰かの形が入っているような錯覚に、腰が小刻みに震えた。実際、膣のなかには三人分の精液が溜まっている。彼女が姿勢を変えるたび、入り口がくぷ、と開いて、生白い液を押し出す。それが太ももの裏を伝い、肛門の窄まりを横切り、タイルへ垂れた。尾骶骨のあたりまで、じっとりと冷たい。
「……返事、しなくていいのかな」
望結は小さく言った。誰にでもなく、夜の空気に向かって。男たちが去りぎわに言った言葉が、まだ鼓膜の裏にこびりついている。またここで会えるんじゃないの。あのとき、自分は何と答えただろう。笑っていた。確かに、笑っていた。張り裂けそうな恐怖のなかで、自分の顔の筋肉が弛緩していくのを止められなかった。今こうして残された自分は、彼らが去ってしまったことを、ほんの一瞬でも惜しいと思ってしまっていなかったか。
望結は唇の端を噛んだ。違う、そうではない、と言い聞かせるほうが苦しかった。あの想像の浮浪者に見られている夜は、いつだって寂しくて甘いものだった。だが現実は、これほどまでに乱暴で、汚らしくて、三人分の体温と体液で彼女を貫いた。想像では決して届かない、痛みと熱と、内側からはち切れるような圧迫感。それらすべてが現実として彼女の肌に吸いついていく。
「……消えない、や」
太ももの内側についた落書きを、望結はもう一度なぞった。字は読めないほどではない。逆さに書かれても判る、あの言葉。肉便器。トイレ女。油性インクの匂いが、尿のアンモニア臭と混じって、まだくらくらするほど濃い。望結は指先に付いた青い滲みを、割れた爪のあいだにはさんで眺めた。明日になっても消えない。何日も消えない。この匂いも、汚れも、落ちるまで時間がかかる。それなら、それでいい。彼女の身体が覚えているかぎり、あの三人の存在は確かにここにいたのだ。
天井の蛍光灯が、ジジ、と小さく鳴った。望結は小便器を見上げた。三つの陶器が、相変わらず無表情に並んでいる。右端の便器の排水口には、望結が飲み込めなかった精液が底に白く澱を作っていた。真ん中の便器には、彼女の尿と男たちの尿が混ざった水が薄く張り、時折中央の排水穴へゆっくり吸い込まれていく。じょぼぶぼ、という音が、まだ耳の奥で鳴っているようだった。自分の放尿。男たちの放尿。あの生々しい音が、彼女の頭蓋の内側で何度もこだまして、耳の穴から下腹へ染み込んでくる気がする。
望結は身を前に倒し、両手を床についた。四つん這いの姿勢になる。剥き出しの尻を入口へ向けると、夜気がすぐさま股の裏側を舐めた。ひく、と肛門が窄まる。内腿がべたつく。彼女は顔を上げ、小便器の陶器を間近で見た。白い釉薬のうえに、乾いた尿の痕がうっすらと鱗のように光っている。望結は手を伸ばし、陶器の縁に爪を立てた。さっきまでは男たちに押さえつけられて触れていたはずの陶器が、今は彼女の手のなかで、ただひたすら冷たい。
この冷たさを、望結は知っていた。想像のなかで、何度も触れてきた。小便器の縁。太ももの内側が触れる陶器のひんやりとした肌理。それらはすべて昨夜までの妄想のとおりだった。けれど、その陶器の前で実際に下半身を晒し、男たちに囲まれ、犯されるという現実は、望結の想像の何倍も醜くて、何倍も暴力的で、同時に何倍も深く彼女の胎の奥を貫いた。望結はゆっくりと息を吐いた。自分の口のなかが、精液の生臭さと尿のしょっぱさで満ちている。舌で上顎を舐めると、鉄の味がした。唇の内側の裂け傷が、微かにしみる。
「……帰らなきゃ」
望結は言ってみた。帰る家がある。学生寮の一室。朝になれば、女子大生としての自分が起きてくる。シャワーを浴び、服を着替え、大学へ向かわなければならない。けれど、腰が抜けたみたいに動かなかった。立ち上がることも、足首からパンティを抜くことも、男たちに剥かれた下半身を隠すことも、すべてが億劫だった。していけない。分かっている。このまま朝になったら、掃除の人が来るかもしれない。誰かに見つかるかもしれない。そう思うほど、眦のあたりがじんと熱くなった。
彼女の下腹が、ちいさく疼いた。膀胱のなかには、搾り尽くされたはずの尿意がまだ半分残っている。男たちの放尿を浴びているうちに、自分もまた漏らしてしまったのかもしれない。もはや、わからなかった。望結は膣と肛門のあわいを伝う生温いものが、排尿なのか精液なのか淫水なのか区別する気もなかった。そのどれもが、いまの彼女の身体から滲み出る体液であることに違いはない。冷たい空気のなかで、それらはすぐに冷えて、肌の上を粘る膜へと変わっていく。
望結は床にぺたりと座り込み、両手で自分自身を抱いた。指先が、わき腹の下の落書きに触れた。片方の乳房の下に書かれた卑猥な言葉。そこだけブラウスが破け、肌がむき出しになっている。望結はブラウスをもうはだけさせ、自分の胸を露わにした。夜の空気が乳首を尖らせる。男たちが吐いた精液が、乳輪のまわりに白くかたまり、マジックの線を青く縁取っていた。彼女は片方の乳房を下から支え、持ち上げるようにして見た。葡萄色に充血した乳首。紅鮭色の乳輪。マジックの落書きが、外灯の薄明かりのなかで、汚された地図のように浮き出している。
「……すごい」
そう呟いたきり、息が震えた。すごい、何が。ひどい、でも、痛い、でも、嬉しい。いろんな感情の名残が、しわくちゃの紙のように心のなかで折り重なっている。望結は自分の乳首をそっと指先で押しつぶした。こり、と芯のある感触。下腹がきゅん、と反応する。膣のなかでまた何かが押し出され、ぬるりと腿のつけ根を濡らした。彼女は目を閉じ、その液体の移動を、太ももの内側の皮膚でゆっくりと感じた。
外灯の灯りが、入口の敷居のところで途切れている。夜の公園は、驚くほど静かだった。風が生垣を揺らす音も、虫の羽音も、いまは聞こえない。あの三人が砂利道を踏みしめて去っていった方向から、車の走る音が、ひどく遠くで聞こえるだけだった。望結は息を深く吸った。小便器の排水口の水音が、規則的に、彼女の鼓動と離れていく。やがて、身体の芯から冷えが回ってきて、剥き出しの太ももに鳥肌が立った。
望結は、破れたストッキングを片足から抜いた。そして、乱れに乱れたスカートを腹の上から腰へ下ろし、精液と尿で湿った腿を隠そうとした。だが、スカートの生地はもう膝も覆えなかった。後ろの縫い目が裂け、ショーツなしの尻がはみ出す格好になる。望結は仕方なく、破れたスカートの裾を引っ張った。冷たい布が、火照った下腹部を刺激する。ブラウスの前は、ボタンが二つも三つも飛んで無くなっていた。胸の合わせ目が開き、マジックの文字と精液の跡が、そこだけ別の生き物のように覗いている。
立ち上がる。タイルの上に、尻と太ももの形が汗と汁で写っていた。望結はそれを一瞥し、それから、小便器の排水口のそばに落ちている白いレースのパンティを拾い上げた。重い。尿と精液と淫水を吸い込んで、布は見た目以上にずしりとしていた。すでに履物としての意味はなかったが、持ち帰らないわけにもいかなかった。望結はそれをきつく絞った。濁った水が、じゅ、と音を立てて指のあいだから流れ出て、タイルの上に小さな水たまりを作る。彼女は絞った下着を握りしめたまま、入口のほうへ、よろよろと歩き出した。
一歩、また一歩。サンダルの底が、自分の分泌液で滑る。太ももに生温いものが滴り、すねを伝う。歩くたびに、膣の入り口から空気が入って、くちゅ、と湿った音がした。望結は足を止め、便器のまえに立ったまま耳を澄ました。男子トイレのなかには、己の体が発てる音しか残っていない。くちゅ、ぬる、という微かな水音。それは確かに彼女の足のあいだから聞こえていた。
「また、来る……かも」
望結は口のなかだけでそう言って、小便器の列を見渡した。誰もいない空間に、彼女の声が小さくこだまする。また、ここへ来たくなる。いや、もう帰れない。身体に刻まれた線が、男たちの臭いが、膣の奥に残る三人分の精液の重さが、この場所と望結を縫い付ける。洗面台の鏡に、また望結の姿が映る。髪は乱れ、胸元は開き、脚は震え、腹と太ももから液が垂れている。女というよりも、このトイレから生まれた影のように見えた。それでいい、と望結は思った。
トイレの入口に立ち、外を見る。砂利道の向こうに、公園の外灯が古いオレンジ色の光を落としている。樹々の影が長く伸び、遠くの街路の舗装がかすかに白く浮かぶ。誰もいない。深夜の公園は、望結をこうして送り出そうとしている。だが、彼女の足は、寮へ向かおうとしない。いったん外へ出てもなお、振り返り、男子公衆トイレの暗い入口を見つめた。小便器の排水音が、まだ聞こえているような気がした。
望結は口元を引き上げて、ちいさく笑った。唇の端が、乾いた精液のために少し突っ張っている。口のなかで、三人目の精液の味がすうっと広がった。鉄と塩、発酵した青臭さとチーズのような乳の匂いが、喉の奥によみがえる。飲み込めなかったものまで、いまになって胃へ落ちていくようだった。おぞましい。嫌悪。なのに、その味をもう一度舌でなぞらずにいられない自分がいた。
「……私、ほんとに、この場所が好きなんだ」
夜の公園の空気が、彼女の声を吸い取って、静けさのなかへ溶かしていく。誰も聞いていない告白は、けれど、タイルの冷たさと、小便器の排水口の流れと、外灯のオレンジ色と、マジックのインクの匂いに、確かに受け取られたようだった。望結は破れたスカートの裾を握りしめ、また一歩、砂利のうえへ踏み出した。足の爪先が、冷たい小石に触れた。身体の中心では、あの甘く重い疼きが、まるで生まれたばかりの心臓のようにどくどくと脈打ち始めていた。
登場人物
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富田望結 とみた みゆ女性 ・ 19
外見: 腰まで届く黒髪をゆるく下ろしたロングヘア、焦げ茶色の潤んだ瞳、白く華奢な手足に細い腰、控えめな胸の線、太ももは柔らかく内側だけ汗で湿りやすい。服装: 落ち着いた色味のブラウスとひざ丈のプリーツスカート、白いレースの下着。普段は大人しく見える女子大生。内面には夜の男子トイレで自分をさらす妄想に耽る激しい欲望を秘めている。羞恥と被虐の快楽に目を向けられず、妄想の中だけ自由でいられることに依存している。触れられると抵抗しても声が甘く裏返る。
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梶井琉希 かじい るき男性 ・ 20
外見: 短く刈り上げた黒髪、切れ長の薄茶の目、高く伸びた長身で肩幅があり、腕には浮き出た血管が走る。服装: 黒いパーカーに膝の破れたダメージジーンズ。仲間内でいちばん冷静に状況を仕切り、笑いながらも目が笑わない。望結の羞恥を弄ぶことに最も執着する。仲間の暴走を煽る一方で、自分が手を出す順番を測る抜け目なさを持つ。舌なめずりしながら見下ろす癖がある。
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三雲 みくも男性 ・ 19
外見: 肩で跳ねる茶髪のやや長い髪、吊り目気味の黒い目、中背だが筋肉が引き締まり、腰から太ももにかけての重みで挿入が深くなる。服装: 白いTシャツの上に茶色のジャケット、黒の細身パンツ。雰囲気は騒がしく、悪ノリが好きな半面、性的な場面では予想以上の加虐性を見せる。望結の匂いに執着し、股間を舐るように眺めたり、腰を掴んで揺さぶることに快感を覚える。
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立花 たちばな男性 ・ 21
外見: 前髪を斜めに流した金髪、青みがかった灰色の目、骨張った頬に眉が薄く、一見細身だが尻と腹筋が硬い。服装: 黒のロングTシャツにスウェットパンツ。三雲とは違う種類の静かな笑いを含み、容赦のなさはむしろ一番強い。望結の排泄行為に異常な関心を抱き、肛門を執拗に責める。言葉よりも行動で屈服を確かめる。





