第5章: 秘密の花園

第5章: 秘密の花園
朋美の言葉が、まだ唾液で湿った唇から零れるように落ちたとき、徹は自分の鼓動が喉の奥で鳴っているのを感じた。
――次は、僕が見る番なんだ。
外では相変わらず雨が降り続け、窓ガラスを流れる水の筋が部屋の光をゆがめて揺らめいていた。テレビの画面はもう静止しており、ただ砂嵐のようなノイズだけがざあっと流れている。その無機質な音と雨音が混ざり合う中で、朋美はゆっくりと立ち上がった。
彼女の動きには、さっきまで徹のペニスを口に含んでいたときとは違う、少し緊張したような硬さがあった。けれど瞳は相変わらず爛々と輝き、徹を見下ろしながら小さく息を吐いた。
「さっき、私が徹くんのを見たから……今度は私のを見せてあげる」
声はわざとらしく明るく、でもその端に震えが混じっているのが分かった。
徹はまだ床に座り込んだまま、上を見上げていた。朋美のショートパンツの裾から伸びる細い脚、その先にちらりと見える花模様のパンツの縁。さっきまで自分が目にしていたのは、画面の中の見知らぬ女の裂け目だった。でも今、目の前にあるのは朋美の、本当の身体だ。
「ほんとに……見せてくれるの?」
声が裏返りそうになるのを、必死に抑えた。
朋美は少し頬を赤らめ、うん、と小さく頷いた。
「だって、公平じゃないとね。徹くんが裸になったんだから、私もならないと」
そう言いながら、彼女は両手をショートパンツのウエストに当てた。ゴムの縁を親指で引っ掛け、一瞬ためらうような間があった。
徹は息を飲んだ。目をそらすべきか、それともこの瞬間を見逃さないべきか、頭の中が真っ白になった。けれど体は正直で、視線は朋美の手元から離れなかった。
ぐっ、と布地が伸びる音がした。
ショートパンツが腰のあたりまで下がり、白い肌が露わになる。太腿の付け根あたりまで下りてきたところで、朋美はまた少し手を止めた。吐息が荒くなり、胸が小さく上下している。
「……恥ずかしいな」
ぽつりと漏れた呟きは、今まで聞いたことのないような弱々しい響きだった。
徹は思わず言葉をかけた。
「や、やめてもいいよ……朋美、無理しなくて」
けれど朋美は首を振った。黒目の大きな瞳をぎゅっと細め、唇を噛みしめるようにして、最後の一押しをした。
ショートパンツが膝のあたりまでずり落ち、彼女は片足ずつそれを抜いていった。脱ぎ捨てられた布地は床にたたみかけられるようにして落ち、そのそばにはさっき徹が脱いだズボンが無造作に転がっていた。
そこに立っているのは、上半身には淡い水色のタンクトップを着たままの、でも下半身はパンツ一枚だけの朋美だった。
徹の視線は自然と彼女の股間に吸い寄せられた。
白い布地には小さな花の模様が散りばめられていて、年相応に可愛らしい。けれどその布の中央あたりに、ほんのりと盛り上がった影が見える。布地に押し付けられた小さな肉の膨らみが、縦に割れ目を刻んでいるのが、透けて見えるような気がした。
「これが……私のパンツ」
朋美が言った声は、なぜか誇らしげに聞こえた。
「お母さんが買ってくれたの。でも、こんなふうに他の人に見せるために着てるわけじゃないんだよ」
そう言いながら、彼女は片足をちゃぶ台の縁にかけるようにして乗せた。バランスを取るために壁に手をつき、もう一方の手をパンツのウエストに当てた。
「じゃあ……最後まで見せてあげるね」
ゴムが腰骨に引っかかり、徐々に下に引きずり下ろされていく。白い布が太腿の肌を撫でるように滑り、膝のあたりまで下がったとき、徹は思わず目を見開いた。
パンツの下から現れたのは、ショートパンツでは隠れていたもっと内側の肌だった。太腿の内側は外側よりもさらに白く、柔らかそうな質感をしていた。そしてその中心に――
「うわ……」
徹の喉が鳴った。
陰毛はまだほとんど生えていなくて、ぺたんと平坦な下腹部から、縦に割れた小さな裂け目がのぞいていた。色は薄いピンクがかった肌色で、周囲の肌よりもほんのり赤みを帯びている。複雑に折り重なった襞が、わずかに湿った光を反射していた。
朋美はその姿勢のまま、顔を赤くして言った。
「私の……おまた」
その言葉に、徹は胸がぎゅっと締め付けられるのを感じた。今までずっと、「女のあそこ」とか「秘所」とか、遠回しな言い方でしか考えたことのなかった部分が、目の前に実在している。しかもそれが、幼馴染の朋美の身体の一部なのだ。
「……触ってみていい?」
気づくと、そんな言葉が口から出ていた。
朋美の目がぱちりと瞬いた。一瞬、迷うような表情を浮かべたが、すぐにうん、と小さく頷いた。
「いいよ。だって、さっき私が徹くんのに触ったから」
徹は震える手を伸ばした。指先が朋美の膝のあたりから、太腿の内側を這い上がっていく。肌は思ったよりも滑らかで、ほんのり温かい。汗で湿っているわけでもないのに、何か脂っぽいようなつるりとした感触があった。
そして指先が、ついにその裂け目の縁に触れた。
「あ……」
朋美の身体がぴくりと跳ねた。
「ひ、冷たい……」
徹の指先は確かに冷たかった。外の雨で湿った空気にずっと晒されていたせいか、体温が奪われていた。けれど朋美のそこは、驚くほど熱かった。まるで身体の芯から温められた小さな窪みのように、じんわりと熱を発していた。
「ご、ごめん……」
「ううん。大丈夫」
朋美はそう言いながら、目をぎゅっと閉じた。長い睫毛が頬に影を落とし、唇を噛みしめている。恥ずかしそうな仕草なのに、腰は少し前に突き出すようにして、徹の指を受け入れようとしているように見えた。
徹はもう一度、慎重に指を動かした。人差し指の腹で、縦に走る小さな溝をそっとなぞる。表面は驚くほど柔らかく、ほんのりと張りがある。触れている部分が微妙にぬめっとして、指が滑る。
「わあ……」
思わず声が漏れた。
「朋美のここ……すごく柔らかい」
「そ、そう?」
朋美の声はかすかに震えていた。目を閉じたまま、呼吸が少し荒くなっている。
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