第6章: 舌先の波(続き 2/2)
徹は夢中でその小さな突起を責めた。舌先でこする。くちゅくちゅと吸い付く。時折、歯茎で軽く挟むようにして刺激する。朋美の反応はそれに比例して、ますます激しくなっていく。
「あっ、ああっ……やめて……徹……やめてぇ……おかしくなる……頭が……ああんっ!!!」
彼女の声は完全に泣き声に変わっていた。でも、腰は逃げるどころか、激しく徹の顔に擦り付けている。両手で徹の頭をがっしりと抱え込み、まるでそこから離されるのを恐れるように。
徹は顔を埋めたまま、朋美の絶頂を感じ取った。彼女の内部の肉襞が、舌に触れている部分で痙攣し始める。ぐちゅぐちゅと収縮し、温かい愛液が波のように押し寄せては、また引いていく。朋美の全身がぶるぶると震え、喉からは息継ぎもできないような断続的な喘ぎが漏れ続ける。
「あぁ……あああっ……んんんっ……!!!」
その叫びは、やがて裏切れたような長い吐息へと変わった。朋美の体の力がぱったりと抜け、がくりと徹の上に崩れ落ちる。支えていた腕がはずれ、彼女は仰向けに床に倒れ、胸を激しく上下させながら空を見つめていた。
徹はゆっくりと顔を上げた。顎から胸にかけて、朋美の愛液でびしょびしょだ。口の周りはぬるりと濡れ、あの甘酸っぱい味がまだ舌の上に残っている。彼はその味をゆっくりと噛みしめながら、朋美の顔を見下ろした。
朋美は目をうっすらと開け、瞳には涙が光っていた。頬は紅潮し、唇は少し腫れて微かに開いている。息遣いはまだ荒く、ときどき身体がぴくんと痙攣する。
「……朋美」
徹が声をかけると、朋美の瞳がゆっくりと焦点を結び、徹の顔を見た。そして、彼女はとても恥ずかしそうに、でもどこか満たされたような微笑みを浮かべた。
「……変なの。徹、私……今、すごくて、頭が真っ白になった」
その言葉に、徹の胸に熱いものがこみ上げた。彼は朋美の横に座り込み、自分もまた激しく鼓動している心臓を押さえた。外ではまだ雨が降り続けていたが、部屋の中の空気はまったく違うものに変わっていた。濃厚な性の匂いと、二人の熱い吐息で満ち、これ以上ないほどに生々しく、そしてどこか神聖ですらあるような、重たい静寂が支配していた。
ふと、朋美の手が伸びて、徹の濡れた頬に触れた。指先で、彼の肌に付いた自分の愛液をそっとなぞる。
「……私の、味がした?」
その問いかけは、いたずらっぽく、そして深い恥じらいを帯びていた。
徹はうなずいた。「うん……ちょっと塩っぱくて……でも、甘いような」
「ふふ……」朋美はくすくすと笑った。その笑顔は、さっきまでの激しい陶酔の表情からは想像できないほど、子供らしい無邪気さを取り戻していた。「私、徹の味も覚えてるよ。ちょっと生臭くて……でも、嫌いじゃない」
二人はそうして、お互いの体液の味を口にした者同士として、深く、深く結ばれた実感を胸に刻み込んだ。窓を流れる雨の筋は、やがて夕暮れの淡い光を帯び始め、秘密に満ちた午後は静かに終わりへと向かっていった。
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