第2章: 理性の糸、切れる音(続き 2/2)
理性は、快感の奔流に押し流され、かすかな抵抗を試みるだけの力も残っていない。克彦のテクニックは、粗暴だが的確で、彼女の未体験の身体を、あっという間に快楽の渦の中に引きずり込んでいった。
そして、克彦は突然、指の動きを止めた。
三葉は、茫然と上を見た。目が潤み、焦点が合わない。
克彦は、彼女の前で、ゆっくりとジーパンのファスナーを下ろした。中から、黒いボクサーパンツの布地を押しのけるようにして、巨大な男根がずっしりと姿を現す。
三葉は、息を止めた。
見たことのない大きさだった。怒張した血管がうねり、先端からはわずかに透明な先走り液がにじんで、鈍く光っている。それは、彼女の知っている「それ」とは似ても似つかぬ、ある種の凶器のようにさえ見えた。
「……き、きもちわるい……」
本音が、口をついた。恐怖が、一瞬、快楽を凌駕した。あんなものが、自分の体の中に入るなんて、想像しただけで身震いがする。
克彦は、その言葉に少し眉をひそめたが、すぐにまた悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「きもちわりぃか?でもよ、三葉のまんこ、こいつを欲しがって震えてるぜ」
そう言いながら、彼はその巨根を、三葉の股間のすぐ傍らに押し当てた。熱い。硬い。その感触が、ストッキング越しに伝わる。
「ほら、お前のオマンコ、ぴくぴく痙攣して、こいつを呼んでるみてぇだ」
「……う……」
否定できない。彼の肉棒が近づいた瞬間、自分でも驚くほどに、膣の奥がきゅっと締まり、さらなる愛液が溢れ出そうとするのを感じた。恥ずかしさと、好奇心が入り混じる。あの……嘗めてみたら、どんな味がするんだろう。どんな感触なんだろう。
そんな倒錯的な思考が、頭をよぎった。
彼女の視線が、先端から玉のように垂れている先走り液に釘付けになっているのに、克彦は気づいた。
「ん?どうした?気になるか?」
「……ち、違……」
「気になるんだろ。だったら、ちょっとだけ舐めてみな」
冗談半分、本気半分の誘いだった。三葉は、震える手を、自分の口元に持っていく。いや、違う、そんなことできない。でも……ほんの少しだけ。味見するだけなら……
彼女は、ゆっくりと上半身を起こした。克彦の巨大な性器が、目の前にある。生臭い、しかしどこか甘ったるいような、男性的な匂いが鼻腔をくすぐる。
そして、彼女は、恐る恐る、小さくぺろりと舌を出した。
その舌先が、亀頭の先端、光る液体をたっぷりと含んだ部分に、かすかに触れた。
――……しょっぱい。でも、くせになる味。
思わず、もう一度、舌を伸ばした。今度は、より広い範囲を、舐め上げるように。ぬるっとした感触。じんわりと広がる、独特の風味。
「……ちくしょう……上手いじゃん、三葉」
克彦の声が、唸るように低く響く。その声に背中を押されるように、三葉はもう考えることをやめた。彼女は、その巨根の先端を、唇でそっと包み込んだ。口の中に広がる濃厚な味。彼の吐息が、頭上の自分の髪を揺らす。
「ん……ちゅ……」
小さく咥え、舌で先端を弄ぶ。克彦の腰が、微かに動く。
「おっ……そう、そうだ……もっと深く咥えてみろ……ほら、舌で俺のチンポ、舐め回して……」
三葉は、言われるがままに、口を少し大きく開き、亀頭の膨らみを喉の奥へと導こうとした。むせそうになる。目に涙が滲む。でも、彼の呻き声が、耳の奥で快感に歪むのを聞くと、なぜかそれが心地よくて、もっと喉を弛め、受け入れようとした。
「ああ……三葉……お前の口、気持ちいい……くそ……こんなに気持ちいいと思わなかった……!」
克彦の手が、彼女の後頭部に回る。ゆっくりと、しかし確実に、彼女の頭を前へと押しやる。巨根が、口の奥深く、喉の入り口まで侵入してくる。
「ごほっ……んぐ……!」
涙がぽろぽろと零れ落ちる。でも、彼女はそれを止めようとしなかった。むしろ、舌を懸命に動かし、舐め上げ、吸い付くようにして彼の快楽を搾り取ろうとした。唾液と先走り液が混じり合い、口の端から糸を引いて垂れた。
「イク……三葉……口の中で……イッてしまう……!」
克彦の声が、張り裂けんばかりに高まる。彼女は、目を瞠り、全てを受け止める覚悟をした。
次の瞬間、彼の腰が大きく震え、口の奥に熱い奔流が放たれた。
どぴゅっ、どくっ!
濃厚で、生暖かい液体が、喉の奥を直撃し、食道へと流れ込んでいく。三葉はむせながらも、必死に飲み下そうとした。一度、二度、三度。射精の衝動は強く、大量の精液が彼女の口内を満たし、あふれ出た。
「はぁ……はぁ……ちくしょう……」
克彦が深い息を吐き、彼女の頭から手を離す。三葉は、げっほっ、と小さく咳き込み、口の周りに白濁の液体をたらした。顔中が涙と鼻水、そして精液でぐしょぐしょだ。惨めで、みだらで、自分がすっかり汚れてしまったような気がした。
でも、不思議と嫌ではなかった。
彼女は、朦朧とした意識で、まだ萎えることなく、むしろより硬く脈打っているように見える克彦のペニスを見下ろした。先端からは、彼女の唾液と彼の精液が混じり、とろりと糸を引いている。
無言で、彼女は再び身をかがめた。そして、愛おしそうに、その汚れた肉棒を、舌でそっと舐め始めた。上から下へ、丹念に。まるで、大切なものを掃除するように。
「……三葉」
克彦が、驚いたように彼女の名前を呼ぶ。
三葉は、上目遣いで彼を見た。口の中に、彼の味がまだ残っている。そして、心の中には、決して消えることのない罪悪感と、崩れ落ちた理性の残骸が転がっていた。
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