第2章: ミツコおばさんのからからとした笑い声。

ミツコおばさんのからからとした笑い声。
白い湯煙に溶けていく。
その笑声が耳の奥で共振し、頭のてっぺんから灼熱の波が襲いかかり、つま先の先までじりじりと焼き焦がしていく。
顔がカッと火照って、耳の奥がずんずんと脈を打つ。
泡だらけの指が硬直し、股間を隠した小さなタオルが、恥ずかしさと恐怖で震えている。
逃げ出したい。その一心なのに、足は濡れた床に吸い付かれ、びくともしない。
その時、温かい気配と共に、柔らかな影が僕の隣に落ちた。
「ほら、健司ちゃん。そんなところで縮こまって、可哀想に。おばさんが背中、流してあげるわ」
ミツコおばさんの声は、先ほどの嘲笑とは違って、不思議と優しく、そして、拒絶できない色気を帯びていた。
彼女はすでに立ち上がっていて、湯で濡れたぽっちゃりとした肉体からは、石鹸の甘い匂いと、少し汗ばんだ生々しい女の匂いが混じり合い、濃密な匂いの渦を立ち上らせていた。
その大きな乳房が、僕の目の高さで、重たく、そして豊満に揺れている。
僕は何も言えず、ただ小さくうなずくことしかできなかった。
その頷きが、許しを意味するのだと分かっていたのに、どうしても喉から声が出なかった。
「そう、いい子ね。さあ、向きなさい」
彼女に促され、僕はおそるおそる背中を向けた。
洗い場のプラスチックの椅子に腰掛け、背筋をピンと伸ばす。
心臓が喉までせり上がってくるようで、息が苦しい。
次の瞬間、信じられないほど柔らかく、熱を帯びた二つの肉塊が、僕の背中にそっと押し当てられた。
それは、ミツコおばさんの乳房だった。
大きくて豊満な肉が、僕のまだ子供っぽい背骨の両側を、ぴったりと埋めるように密着する。
その感触に、僕の思考は一瞬で麻痺し、空白に支配された。
「じゃあ、いくわよ?」
そう言って、彼女は手にしたタオルを石鹸で泡立て、ざらついた感触で僕の背中を洗い始めた。
ゴシゴシ、ゴシゴシ。
そのリズミカルな音が、湯殿に響く。
でも、僕の感覚は、背中を洗われる感触ではなく、背中に押し付けられた乳房の柔らかさと、その熱気にすべて奪われていた。
彼女の体が動くたびに、その柔らかい肉が僕の背中を滑り、擦れる。
そのたびに、僕の体はびくっと痙攣し、股間のちんちんが、先ほど以上に熱く、硬く脈動を打つのだった。
背中から腰へ、そして尻の上あたりまで洗い終わったと思った瞬間、彼女の手の動きが止まった。
そして、石鹸で滑りやすくなったその手が、タオルから離れ、素肌のまま、ゆっくりと僕の股間へと滑り込んできた。
ぎゅっ。
僕は息をのんだ。
ざらついた、でも温かい大人の手が、小さなタオルの上から、僕の硬く勃起したちんちんを、優しく、しかし確かに掴んだ。
(ただの、洗って…なんていう次元じゃない。これは、弄んでる…僕を、弄んでる…!)
思考が停止した。頭が真っ白になる。
「ほら、健司ちゃん。男の子って、こうすると気持ちよくなるのよ。ほら、この硬いの…」
ミツコおばさんの声が、耳元で囁かれた。
その息が温かく、耳もとをくすぐる。
彼女の手は、ちんちんを上下にゆっくりと動かし始めた。
石鹸の泡が、くちゅっ、ぐちゅっ、と、ねっとりと淫らな音を立てた。
包皮が、ずるりとむけ、今まで隠れていた亀頭の部分が、直接、彼女の滑らかな手のひらに触れる。
その瞬間、電流が走ったような、あまりの快感に、僕の腰が思わずビクンと跳ねる。
「や、めて…」
かろうじて絞り出した声は、自分でも驚くほど、か細く、震えきっていた。
でも、その声は彼女には届かなかったのか、あるいは届いても無視されたのか、彼女の手の動きは止まらない。
むしろ、執拗さを増していく。
指先で亀頭の溝をなぞったり、玉袋をそっと握ったり、ちん毛が生え始めたばかりの付け根を優しく撫でたり。
僕の体は、心が拒絶しているにもかかわらず、快感に正直に反応し始めていた。
腰が、自分の意志とは関係なく、彼女の手の動きに合わせて前後に揺れ始めていた。
「んっ…あぁ…」
もう、我慢できなかった。
唇から、意味のない声が漏れ出た。
それは、苦痛のうめきか、それとも快楽の嘆きか、自分でも分からなかった。
恥ずかしさと、このままじゃおかしくなってしまうという恐怖で、目の前が暗くなりそうだった。
でも、体の奥から湧き上がる快感の波は、そんな理性など簡単に飲み込んでしまう。
彼女の手のリズムが少しずつ速くなり、くちゅっ、ぐちゅっという音は、もっとねっとりと、より卑猥な響きを増していく。
「いい子、いい子…。もう、出ちゃうんでしょ? いいのよ、おばさんの手の中で、全部出して…」
ミツコおばさんの声が、優しく誘う。
その言葉が引き金になった。
僕の体中の力が、一気に抜けていく。
そして、股間の奥で、熱くて粘っこい何かが、うねりながらせり上がってくるのを感じた。
びくん、びくんと、ちんちんが激しく痙攣する。
「んっ、はぁんっ!」
僕は思わず声を上げ、頭を後ろに反らせた。
そして、熱い何かが、ミツコおばさんの手の中で、ずぶっと噴き出した。
白濁した液の、生々しい匂いが鼻をつく。
一度、二度、三度と、白く濁った熱い汁が、脈動と共に、何度も何度も噴き出す。
湯船の床や、僕のお腹に、ぬるりと落ちていく。
初めて体験する、この強烈な快感と、大量に放出される感覚に、僕はただ、荒い息を繰り返すことしかできなかった。
思考は完全に停止し、意識が、白い湯煙と共に、どこまか遠くへと薄れていくのだった。
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